がんの情報Tips

海外のがん情報を紹介。『海外癌医療情報リファレンス』https://www.cancerit.jp/関連ブログ。

精巣腫瘍と体温

2006-07-28 | 癌全般
熱と腫瘍 ツール・ド・フランスチャンピオンのランス・アームストロング氏に代表されるように、精巣腫瘍は抗癌剤治療によって80%が治癒する。今回、ジョンズ・ホプキンス大学の専門家らは、精巣腫瘍がなぜ抗癌剤で治癒しやすいかという30年以上にわたる疑問を説明した。(Journal of the American Medical Association7月号) 精子は熱に弱く体温の37℃では不安定になり死滅 . . . 本文を読む

運動と癌治療(最近の記事)

2006-07-27 | 癌全般
試験1:手術後化学療法を行ったステージ3の進行大腸癌患者832人において、時速2~2.9マイル(約3.2km~4.7km)のウォーキングを週6時間以上程度の定期的な運動をした人は、あまり運動をしない人に比べて、6ヵ月後、癌の再発無しに生存している割合が50%多かった。J Clin Oncol 【PubMed論文抄録】 試験2:手術後6ヶ月の573人の早期~進行大腸癌患者において、診断後身体運動を増 . . . 本文を読む

米国の医療施設の1/4が補完代替療法を提供

2006-07-22 | トピック
米国内の1400の主要な医療施設のうち、1/4以上の施設で補完代替療法(CAM)が提供されている。米国病院協会の調査によると、西洋医学に基いた伝統的な医療以上のサービスを求める患者のニーズは年々増加し、それに合わせて1998年8%から2005年27%となった。 外来患者対象の補完代替療法の順位はマッサージ療法 (71%)、太極拳、ヨガ、またはchi gong (47%)、リラグゼーショントレーニン . . . 本文を読む

ニコチンは癌の進行を促進

2006-07-21 | 喫煙、他
タバコは、多種の発癌物質を含有するが、ニコチンはそれ自体、発癌物質ではない。今回のモーフィット癌センターの研究では、ニコチンが癌の増殖を促進することを確認した。ニコチンは、直接肺の細胞に付着し、細胞成長機能を活発化させる。既存の癌細胞があれば、一気に増殖させることになる。ニコチンは細胞の受容体ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)に付着するが、この受容体は全身に存在するものである。この知見は . . . 本文を読む

エビスタの脳卒中、血栓リスク

2006-07-16 | 乳癌
骨粗鬆症薬で乳がんの再発予防に顕著な効果を示したエビスタ(ラロキシフェン)は、閉経後の冠状動脈性心臓病(CHD)のハイリスク患者において脳卒中、血栓のリスクを高めることがNew England Journal of Medicine7月13日号で発表された。 ・CHDによる死亡、致死的でない心筋梗塞、急性冠症候群での入院についてはエビスタ群と対照群とも有意差はなかった ・エビスタ群で乳癌は44%減 . . . 本文を読む

ゼローダ+タキソテール併用は転移乳癌生存率を改善

2006-07-13 | 乳癌
2005年10月31日フランスでのヨーロッパ癌会議(ECCO)の報告。 ゼローダ(カペシタビン)とタキソテール(ドセタキセル)の併用は、悪性度の高いタイプの乳癌で、すでに転移がみられる若年または全身状態のよい患者において、タキソテール後ゼローダ群に比べ生存期間を3ヶ月延長したと報告された。この報告は、2つの強力な治療薬でこれまで行われてきた'sequential treatment'(タキソテール . . . 本文を読む

バッキーボール+ZME-018抗体

2006-07-08 | 癌全般
バッキーボール・・《理》C60構造分子、60個の炭素(C)原子で構成される構造[英辞郎] MDアンダーソンがんセンターの研究者らは、ナノ粒子であるバッキーボールを腫瘍標的抗体と付着させることにより、不快な副作用を起こさずに薬の搭載積量をアップできると期待を寄せている。バッキーボールとはサッカーボールの形状をした炭素の分子で、タキソールのような抗癌剤の分子を複数結合させて運ぶことが可能になる。 新 . . . 本文を読む

膵癌、第3相試験失敗・・(アバスチン、PANVAC-VF)

2006-07-05 | 膵臓癌
膵臓癌患者サイドの方からいただいた情報です。      6月27日アバスチン+ジェムザールの膵臓がんへの第3相試験が、主要エンドポイントである全生存率を達成できる見込みがなく中止された。・・・「我々はこの結果に落胆している。なぜアバスチンが臨床上の利益をもたらさなかったのか、これからデータを解析したい」とジェネンテック社のハル・バロンCMOは声明で述べた。・・ジェネンテック社は待望の大型新薬であ . . . 本文を読む

サリドマイド+化学療法がSCLCの生存率改善

2006-07-02 | 肺癌
Thalomid(サリドマイド)の化学療法への追加が進展型小細胞肺癌(SCLC)患者で生存を改善することがASCOで報告された。 Thalomidは、いくつかの悪性腫瘍(特に多発性骨髄腫)の治療に評価中で、卵巣癌および肺癌で試験が行われている。 現在の試験は進展型SCLC患者119人において行われた。全員は最初に、PCDE(おそらくシスプラチン、シクロホスファミドとエトポシドとドキソルビシン)療法 . . . 本文を読む