がんの情報Tips

海外のがん情報を紹介。『海外癌医療情報リファレンス』https://www.cancerit.jp/関連ブログ。

癌とうつの関連性が生物学的に明らかに

2009-05-28 | 癌の経路・因子
 癌とうつとの関連についてシカゴ大学の研究者らが、動物モデルで初の研究結果を発表した。癌の患者がうつになることが多いのは、長い間、専門家の間でもわかっていたが、それが、癌の診断を受けたことに起因するのか、化学療法などの資料によるものなのか不明であった。 チームは、うつに関連した物質を腫瘍が大量に放出し、脳に伝達していることを発見した。研究によると、腫瘍は、感情をつかさどる脳の海馬における遺伝子発 . . . 本文を読む

ショウガが化学療法による吐き気を軽減するのに役立つ

2009-05-28 | 支持療法
 ショウガを従来の制吐剤と一緒に摂取することにより、癌患者の化学療法に伴う嘔気(吐き気)を予防、あるいは軽減するのに役立つと研究らが報告した。この結果はランダム化二重盲験プラセボ対照試験によるもので、これは化学療法に関連した嘔気におけるショウガの効果に関する最大の試験である。5月30日にフロリダ州オーランドで開催されるASCO年次総会で発表される。 「(栄養補助食品としての)ショウガが、化学療法 . . . 本文を読む

FDA研究者からオバマ大統領への書簡

2009-05-24 | トピック
 オバマ大統領就任直前に送られたFDA科学者からの機能「崩壊」についての内部告発 連邦の科学者グループは、FDAの広範囲の不正行為についてオバマ政権移行作業チームにクレームを直訴する書簡を送った。 この書簡の中には、「この手紙はFDAの医療機器のための審査過程が現在のFDAのマネジャーらによって崩壊し、歪められてきたことをあなたに知らせることを目的としています。その結果、アメリカ国民を危機にさら . . . 本文を読む

ザクティマ非小細胞肺癌

2009-05-22 | 肺癌
 局所進行または転移非小細胞肺癌の二次治療にザクティマ(バンデタニブ)がイレッサよりも有効であることが、国際ランダム化第2相臨床試験で示された。ザクティマは1日1錠の経口薬で、EGFR、VEGF、RETチロシンキナーゼの3つを標的とする。 経口のチロシンキナーゼ阻害剤イレッサ(ゲフィチニブ)は、プラチナ製剤、タキサンベースの治療に抵抗性となった進行非小細胞肺癌(NSCLC)に承認されている。腺癌や . . . 本文を読む

ハーセプチンの継続/エリブリンメシル酸塩/アントラサイクリン系化学療法への反応予測 【乳癌】

2009-05-14 | 乳癌
ハーセプチン投薬中に癌が進行した転移性乳癌患者にハーセプチンの継続が有益であるとヨーロッパの研究者が発表した。この試験の詳細はJournal of Clinical Oncology誌2009年4月20日号で発表された。(略) この疑問を解明するために、ハーセプチン投薬中に癌が進行した転移性乳癌患者をゼローダ+ハーセプチンによるサルベージ療法かゼローダ単独の救済療法かに無作為に割り当てた多施設試験 . . . 本文を読む

【FDA安全性情報】タルセバ

2009-05-12 | FDA安全性情報
2009年5月8日 OSI、Genentech社およびFDAは、タルセバの処方情報における「警告および注意」セクションに新たな安全性情報を追加したことを医療従事者に通告した。タルセバ使用中に報告されたのは、消化管穿孔(死亡例を含む)、水疱、疱疹、剥離性皮膚疾患(スティーブンズ-ジョンソン症候群/中毒性表皮壊死症の疑いのある症例が含まれるが、そのうちの一部は致死的であった)、眼障害(角膜穿孔や角膜潰 . . . 本文を読む

【FDA承認】アバスチン GBM脳腫瘍

2009-05-11 | FDA新承認
FDAは、5月8日、アバスチン(ベバシズマブ)を、標準治療にも進行した多形性膠芽腫(GBM)患者に承認した。GBMは脳腫瘍で最も多く、多種の治療にも抵抗性であることが多い。 2つの試験で、25%のGBM患者がアバスチンに奏効し、平均奏効期間は4カ月であった。 最も重篤な副作用(死亡に至った症例も複数ある)は、消化管穿孔、創傷治癒合併症、出血、血栓であった。その他の重篤副作用は、高血圧、神経系および . . . 本文を読む

経皮吸収パッチはMRI検査前に取り外すよう勧告

2009-05-08 | FDA安全性情報
 米国食品医薬品局(FDA)は、アルミニウムなど金属製支持体を含む経皮吸収貼付剤(パッチ)を使用する患者はMRI検査前に同貼付剤を取り外すよう公衆衛生勧告を発表した。これらの貼付剤が検査の際に皮膚への火傷を引き起こす可能性があるという。(略)例えば、禁煙用ニコチンや、更年期症状を緩和するためのエストロゲン、狭心症(胸痛)に対するニトログリセリン、鎮痛薬も数種ある。経皮吸収貼付剤にはアルミニウムやそ . . . 本文を読む

新たな血管新生ターゲットM-CSF

2009-05-05 | 癌の経路・因子
 癌治療のVEGFを標的とした血管新生阻害療法は、当初は奏効するが、残念ながら、薬剤を中止したとたん、腫瘍はリバウンドして血液供給を再開した。 日本の研究者らが見いだした方法はより有望な可能性がある。VEGFではないが、同様に腫瘍への血液供給をする因子であるM-CSF(マクロファージ・コロニー刺激因子)を標的とした薬剤を開発した。M-CSFをその薬剤投与でブロックすると、薬剤を中止したあとも腫瘍は . . . 本文を読む