がんの情報Tips

海外のがん情報を紹介。『海外癌医療情報リファレンス』https://www.cancerit.jp/関連ブログ。

FDA承認:サリドマイド 多発性骨髄腫

2006-05-28 | FDA新承認
2006年5月26日Thalomid(サリドマイド)(Celgene Corp. 社)が新たに診断された多発性骨髄腫にデキサメタゾンと併用で承認。 この薬に関する2つの試験結果が本年発表され、1つは生存期間の延長はしなかった、もう1つの試験では高齢の患者には生存の延長に有用とみられたが、重い副作用を伴った。1962年に禁止されて以来、1998年にハンセン病薬として再度承認されていた。 . . . 本文を読む

血管新生フォークマン博士の予見(2004年)

2006-05-25 | 癌の経路・因子
「将来、患者は体内の腫瘍が現われる何年も前に、毒性の低い血管新生薬によって治療されるようになるだろう。」Dr.Judah Falkman(ジューダ・フォークマン)氏はMassachusetts Biotechnology Council フォーラムで語った。 「癌が見つかる何年も前から治療するなどとあなたは考えられるだろうか?しかし、癌が確認されるより7年から10年も前に血管新生のスイッチは入れら . . . 本文を読む

免疫治療Multikine頭頸部癌患者の生存率改善

2006-05-24 | 頭頸部癌
CEL-SCI CORPORATION社のMultikine(R)の第2相試験結果によると、口腔扁平上皮癌(OSCC)患者の標準治療前にMultikineを初期治療として投与したところ、術後3年半後の生存率中央値は、1987~2004年までの39のOSCC臨床試験の文献結果と比較して33~40%上回った。重篤な副作用は報告されていない。Multikineは、インターロイキン、インターフェロン、ケモ . . . 本文を読む

遺伝子治療によるリンパ腫の発症

2006-05-23 | トピック
造血幹細胞を用いた遺伝子治療臨床試験で、X連鎖型重症複合免疫不全症(X-SCID)の患者3人が、有効なはずの治療の後、T細胞白血病を発症したことから、このアプローチの再評価が求められることとなった。X-SCID遺伝子治療を用いたマウスモデルの実験で3分の1の動物に影響があったことから、われわれは治療用組み換え遺伝子IL2RGは、それ自体T細胞リンパ腫の発生に寄与していると発見した。したがって、IL . . . 本文を読む

はしかウィルス療法

2006-05-20 | 癌全般
メイヨークリニックのDr. Russell氏のチームは、はしかウィルスが血液腫瘍細胞を殺す以外に、そのウィルスが他のほとんどの固形腫瘍も殺傷することを発見し、ベクター(これを通して遺伝子がターゲット細胞に送達される)の価値は跳ね上がった。多発性骨髄腫には静注、卵巣癌には腹腔投与、脳腫瘍にグリオーマへの直接の投与が殺傷効果を上げることもわかった。この療法は、ウィルスの融合膜糖タンパク質(FMGs)が . . . 本文を読む

ハーセプチンに奏効しない乳癌にPI3K阻害剤

2006-05-19 | 乳癌
ハーセプチン(トラスツズマブ)が奏効しないHER2陽性乳癌患者は、ハーセプチンと一種または複数のPI3K阻害剤を含むカクテル療法から有用性が得られる可能性がある、とテキサス大M.D.Anderson癌センターの研究者らは述べている。 「半数以上のHER2陽性患者にハーセプチンは単剤としては奏効しませんが、その原因と、こうした患者を救うためにできることが研究により明らかになりました。」研究チームは、 . . . 本文を読む

遺伝子による癌の分類

2006-05-17 | 癌全般
ワシントン大医学部が8つの部位の腫瘍と抗癌剤の効果とを比較した研究を行った結果、両者に関連は見られなかった。この発見により、最終的に腫瘍医らは解剖学的部位による専門の分類を取り払うこととなるであろう。 彼らは、8つの部位の腫瘍(大腸、乳癌、前立腺、卵巣、肺、脳、メラノーマ、リンパ腫)のサンプルを分析し、イリノテカンの効果に影響のある蛋白質(TOP1)を測定したところ、イリノテカンの効果を決定する蛋 . . . 本文を読む

CTガイド線量80%カット可能

2006-05-13 | スクリーニング
経皮的生検やカテーテル挿入に用いるCT誘導においては通常の175~250(mAs)に比べて最高80%まで線量を下げることが可能であることがAmerican Roentgen Ray Society定例会で発表された。針やカテーテルの挿入部直径4~10cmの範囲に限定、診断のためのCTのような緻密さは必要ないため、より低線量で十分な情報が得られた。 ボストン大医療センターでの試験では、291人中3人 . . . 本文を読む

乳癌(他)治療後の倦怠感

2006-05-11 | 支持療法
乳癌患者の治療後何年にも及ぶ倦怠感についてUCLA's Jonsson癌センターの研究の結果、治療に対する免疫機能が稼動状態のままであることが判明した。乳癌治療を終えたキャンサーサバイバーの3分の1は倦怠感の重篤な障害がQOLに打撃となるが、主治医は多くの場合これを理解しておらず、これまで治療法もなかった。この研究は乳癌の倦怠感における免疫活性を細胞レベルで解明した初めての研究である。 乳癌診断後 . . . 本文を読む

脳腫瘍(GBM)治療ワクチンDCVax-Brain

2006-05-08 | 脳腫瘍
最も悪性度の高い脳腫瘍GBMに対するワクチンの劇的な好結果が届いています。 MDアンダーソン癌センターとデューク大学医療センターで行ったGBM治療のワクチンの第2相臨床試験の中間結果発表によると、23人の生存期間中央値は現在19ヶ月以上であり、これまで死亡したのは4人だけである。これは最も有効性が高いとされる現在の化学療法と放射線療法で治療をうけたGBM患者の中央値14ヶ月、無治療では4ヶ月を、 . . . 本文を読む