がんの情報Tips

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大腸癌の分子標的薬併用は治療成績が悪化

2009-02-18 | 大腸癌
 ベバシズマブ(アバスチン)およびセツキシマブ(アービタックス)併用化学療法と、ベバシズマブのみ併用化学療法とを比較したランダム化臨床試験から、セツキシマブの追加によって患者の無再発生存期間と全生存期間中央値を実際には短縮させることがわかった。癌の動物モデルを用いたいくつかの研究では、血管内皮増殖因子(VEGF)を標的とする薬剤と上皮成長因子受容体(EGFR)を標的とする薬剤を併用は、いずれの単独 . . . 本文を読む

大腸癌、セツキシマブ、パニツムマブ投与前の遺伝子検査

2008-11-13 | 大腸癌
セツキシマブおよびパニツムマブは、種々の癌に関わる因子である上皮増殖因子受容体(EGFR)を抑制するモノクローナル抗体である。 研究者が昨年報告したところによると、セツキシマブ群は対症療法のみを受けた群に比べ生存期間が平均6週間延長したという。しかし実際に生存期間が延長したのは一部の患者のみであり、(略)ASCOでの報告以降、NCIはセツキシマブの臨床試験においてはKRAS遺伝子変異の検査を含め . . . 本文を読む

平坦および陥凹型(非ポリープ型)大腸腫瘍

2008-04-09 | 大腸癌
これまで、医師は内視鏡による大腸スクリーニングにおいて腺種性ポリープ(粘膜から隆起した腫瘍)の発見とその切除を重要視して来た。しかし、平坦な(高さが直径の半分以下)、または陥凹型腺種(後で登場する非ポリープ型腫瘍を指す)のほうがむしろ前癌病変や癌を発生しやすく、そして、この病変はこれまで考えられていた以上に一般的であることが最近のエビデンスによって示唆されている。 JAMA誌に掲載された最近の . . . 本文を読む

DAVANAT(ダバナット)末期大腸癌で生存期間延長

2008-02-12 | 大腸癌
 14人の末期ステージ大腸癌患者におけるDAVANAT(ダバナット)の第2相試験結果が本日報告された。化学療法(5FU、ゼローダ、イリノテカン、オキサリプラチン)や生物製剤(アバスチン、アービタックス)治療にも進行した患者で、生存期間中央値を6ヶ月以上延長した。うち2人は2年以上生存し、一人は今日も生きている。DAVANAT(R)は、以前の第2相の報告では、20人の末期ステージ患者において5FUと . . . 本文を読む

肝臓は癌なしに復元する(大腸癌肝転移)

2007-09-10 | 大腸癌
腫瘍切除後、再発を伴わない肝再生 大腸癌は米国で3番目に多い癌である。そしてその半数の症例が肝臓に転移し、そうなると選択肢を示せる医師はほとんどいなかった。 しかし、今回、積極的アプローチによって患者に新たな希望を与えた。 ワット・エセルさんは大腸癌が肝臓に転移していると診断された。彼女は化学療法を希望したが、腫瘍が肝臓の75%を占めていたため、医師らは治療の選択肢はないだろうと告げた。 しかし、 . . . 本文を読む

KRAS変異と皮膚反応がセツキシマブの効果を予測

2007-05-16 | 大腸癌
KRAS変異の有無によって、セツキシマブ(アービタックス)に奏効する大腸癌患者を予測できることがフランスの研究者らによってAACRで発表された。手術の際に採取した腫瘍サンプルの検査を行った結果、癌遺伝子KRASに変異を有する患者はセツキシマブに奏効しないことがわかった。レトロスペクティブスタディで、FOLFIRIレジメンでイリノテカンと、セツキシマブを併用した114人の患者のうち、KRAS変異を持 . . . 本文を読む

アバスチン併用大腸癌化学療法第3相結果、期待には及ばず

2007-05-06 | 大腸癌
未治療の転移大腸癌患者においてベバシズマブ(アバスチン)標準治療であるオキサリプラチンベースの化学療法への併用が無進行生存期間を延長したとの国際第3相臨床試験の結果が2007年1月Gastrointestinal Cancers Symposiumでスローンケタリング記念がんセンターのSaltz医師によって報告された。1401人の患者のうち、第一選択でオキサリプラチン+ベバシズマブを受けた患者の無 . . . 本文を読む

Xeloda(カペシタビン)大腸癌術後化学療法にFDA承認

2005-06-20 | 大腸癌
2005年6月15日FDAはデュークスC大腸癌(ステージⅢリンパ転移あり)の術後療法にゼローダを承認した。これまでの術後標準治療である静注fluoropyrimidine療法(5-FU/LV)と比較し、新たなfluoropyrimidineの経口薬ゼローダが承認されたことによって、患者の利便性が大幅に改善され、医療費の削減にも貢献する。中枢となるX-ACT臨床試験によると、双方ともに延命効果は証明 . . . 本文を読む

オキサリプラチン術後投与、生存率上げる

2005-02-02 | 大腸癌
2004年10月ウィーン会議にてパリのSt.Antoine Hospitalから新しい成績が発表された。大腸癌手術後5-FU投与によって30%再発が防止されるが、5-FUレジメンにオキサリプラチンを加えることで、さらに25%ポイントまで再発リスクを軽減することが、2246人のステージ3大腸癌患者による臨床試験で判明した。 オキサリプラチンは日本でも、サリドマイド、アリムタと共に、先日保険外診療が認 . . . 本文を読む