がんの情報Tips

海外のがん情報を紹介。『海外癌医療情報リファレンス』https://www.cancerit.jp/関連ブログ。

抗うつ剤(SSRI)服用でタモキシフェン服用女性の乳癌死亡率が上昇

2010-03-05 | 乳癌
 カナダの研究者らは、タモキシフェン(ノルバデックス®)を服用している66歳以上の乳癌患者のうち抗うつ剤のパロキセチン(パキシル®)を併用している患者は、抗うつ剤を併用していない患者や、または他の抗うつ剤を併用している患者よりも死亡率が高いと報告した。本研究の詳細は2010年2月13日発刊の英国医学ジャーナル誌に掲載された。[1] タモキシフェンは乳癌の再発予防および治療として用 . . . 本文を読む

低線量被曝によってマンモグラフィーが癌を誘発する可能性

2009-12-22 | 乳癌
年1回のマンモグラフィー検診の低線量被曝によって遺伝性および家族性乳癌の傾向を有する女性の癌リスクが高まることが、北米放射線学会Radiological Society of North America (RSNA)年次会議で報告された。 高リスク女性の乳癌マンモグラフィー検診は大変重要であるが、若年女性、特に30才未満の女性には注意深いアプローチが必要であり、さらに、低線量被曝を繰り返し行う . . . 本文を読む

ホルモン療法が肺癌にも有効か/デノスマブ、ゾメタに優る-サンアントニオ乳癌シンポジウム

2009-12-14 | 乳癌
乳癌のホルモン療法が肺癌にも有効である可能性が12月9日~開催のCTRC-AACRサンアントニオ乳癌シンポジウムで報告された。乳癌の治療で抗エストロゲン療法を受けている患者において肺癌で死亡する割合が低下することが判明した。肺癌にエストロゲンが関与することを示唆した過去の知見をさらに裏づけるものである。 1980~2,003年にスイスで乳癌と診断された6,715人の女性が登録された。うち46%が . . . 本文を読む

非浸潤性乳管癌(DCIS)の治療-難題に専門家が挑む

2009-10-14 | 乳癌
 今日の腫瘍学で議論されている関心事の1つが、非浸潤性乳管癌(DCIS)の治療法である。DCISは、乳房で高頻度にみられる前癌病変であり、乳癌の診断全体の20%以上を占めている。現在の治療法により、DCIS患者のほぼ100%が長期の無病生存を得ている。米国国立癌研究所(NIC)および米国国立衛生研究所(NIH)のOffice of Medical Applications of Researchは . . . 本文を読む

妊娠/授乳と乳癌リスク

2009-10-08 | 乳癌
授乳と乳癌リスク/米国立癌研究所 女性のホルモンレベルは、さまざまな理由により一生を通じて変化します。そして、ホルモンの変化は乳房の変化につながることがあります。妊娠中に生じるホルモンの変化は、後の乳癌発症リスクに影響を及ぼすようです。これまでの研究によって、妊娠や出産のような生殖イベントと乳癌リスクとの関連性が明らかになってきました。米国国立癌研究所(NCI)は現在、妊娠した場合と同じような乳癌 . . . 本文を読む

タモキシフェン長期服用により侵襲的な再発乳癌のリスクが増加

2009-08-31 | 乳癌
 乳癌患者においてタモキシフェンの長期使用は最も一般的で侵襲性の低い乳癌の再発率を下げる一方、対側乳房に侵襲性の高い、治療に難渋する乳癌の発生リスクを4倍上げることを、フレッドハッチンソンがん研究センターがCancer Research誌に8月25日発表した。 ホルモン療法でエストロゲン(ER)をブロックするタモキシフェンを服用している患者はそうでない患者に比べて、ER陽性腫瘍(一般的でホルモン療 . . . 本文を読む

ハーセプチンの継続/エリブリンメシル酸塩/アントラサイクリン系化学療法への反応予測 【乳癌】

2009-05-14 | 乳癌
ハーセプチン投薬中に癌が進行した転移性乳癌患者にハーセプチンの継続が有益であるとヨーロッパの研究者が発表した。この試験の詳細はJournal of Clinical Oncology誌2009年4月20日号で発表された。(略) この疑問を解明するために、ハーセプチン投薬中に癌が進行した転移性乳癌患者をゼローダ+ハーセプチンによるサルベージ療法かゼローダ単独の救済療法かに無作為に割り当てた多施設試験 . . . 本文を読む

標的治療の期待ーハーセプチンはHER2陰性にも有効

2009-01-22 | 乳癌
患者が標的治療の候補となるのはどのような場合か。HER2タンパクを過剰に産生する乳癌をHER2陽性との定義することが制限しすぎである可能性を示唆したいくつか研究成果が2007年に複数発表され、一部の乳癌研究者らは答えを追究している。これらのレトロスペクティブ研究が示したのは、HER2陰性の女性患者でさえHER2標的薬トラスツズマブ(ハーセプチン)の恩恵を受けているということである。(略)「一般にH . . . 本文を読む

Omnitargがハーセプチン抵抗性になった患者の感受性を増す

2009-01-08 | 乳癌
スペインと米国で行われたハーセプチンに進行したHer2陽性乳癌におけるOmnitarg® 〔オムニターグ〕(pertuzumab〔パーツズマブ〕)の第2相試験の結果がサンアントニオ乳癌学会で発表された。 オムニターグは組み替えヒトモノクローナル抗体で、Her2受容体とその他のHerファミリー受容体のあいだの二量化を阻止する。オムニターグはハーセプチンとは違った場所に結合し、ハーセプチンが有 . . . 本文を読む

エストラジオールがアロマターゼ阻害剤への耐性を克服

2008-12-15 | 乳癌
 ホルモン治療が奏効しなくなったエストロゲン(ER)陽性の進行乳がん患者にエストラジオール(エストロゲンの1種)6mg/日を投与することで改善がみられることがセントルイスにあるワシントン大学が行った第2相試験で明らかになった。この研究は、2008年12月のサンアントニオ乳がんシンポジウムで発表された。(SABCS抄録#16) この試験では、アロマターゼ阻害剤に抵抗性になった閉経後乳がん患者66人 . . . 本文を読む