がんの情報Tips

海外のがん情報を紹介。『海外癌医療情報リファレンス』https://www.cancerit.jp/関連ブログ。

低用量・長期間化学療法(メトロノーム化学療法)

2005-10-25 | 癌全般
これまでの化学療法の概念を変える、低用量で休薬期間なく長期間投与する化学療法の新しい試みがいくつかの施設で乳癌、卵巣癌、脳腫瘍、非ホジキンリンパ腫などさまざまな癌の再発ハイリスク患者において臨床試験が行われている。 従来、化学療法による抗癌剤投与は多いほど効果的と考えられてきたが、毒性が強いことから体力回復のために定期的に数週間中断の必要がある。一部ではこの休薬期間に癌の血管新生が行われ腫瘍が再成 . . . 本文を読む

ホジキンリンパ腫の放射線、化学療法50%カットOK

2005-10-24 | 血液、リンパ腫etc
ドイツで行われた1131人の被験者参加の臨床試験で、化学療法50%カット(4サイクルから2サイクル)、放射線は3分の1線量カットの治療でホジキンリンパ腫に効果があることが、2005年10月American Society of Therapeutic Radiation and Oncology定例会議で報告された。 被験者は、通常用量の化学療法+通常線量の放射線療法の群、低用量化学療法のみの群、 . . . 本文を読む

高用量静注ビタミンC

2005-10-20 | 癌全般
抗酸化物質であるビタミンC(アスコルビン酸)は1970年代から癌治療に提唱されてきた。当時はじめの試験は静注、経口両方での研究であったが、後の臨床試験については経口投与のみであったため、血中濃度にまで影響は及ばず、その結果効果は証明されなかった。最新の研究では静注投与によって高レベルの血中濃度が可能になり、それによって数種の癌が破壊され、しかも正常細胞も傷つかなかった。(Proceedings o . . . 本文を読む

悪性中皮種の早期診断に

2005-10-17 | 肺癌
アスベストで問題となっている中皮種は2010~2020年が発症のピークであろうとされる。治癒の方法は外科手術のみであるが、70%が診断時にすでに手術不能である。血液検査によって早期に発見、および治療効果を正確に予測が可能になれば大きな進展となる。 中皮種の早期発見に血中のosteopontin値の検査が有効であるとNew England Journal of Medicine10月13日号で発表さ . . . 本文を読む

オーダーメードワクチンOncophageメラノーマ、腎細胞癌

2005-10-12 | 癌全般
10月10日United Press Intl 自己の腫瘍細胞から作り出し免疫機能を活性化させるワクチンOncophageの第3相臨床試験の予備結果がでた。ステージⅣメラノーマ患者において従来の治療法と比べ、8ヶ月生存期間を延長した。この結果は有意ではなかったが、第3相臨床試験でこの分類の患者に初めて生存率のベネフィットを示したワクチンとなった。Antigenics社は、最終解析を2006年はじ . . . 本文を読む

セレブレックス頭頸部癌、食道癌

2005-10-11 | 頭頸部癌
October 1, 2005, issue of the Journal of Clinical Oncologyで発表されたDana-Farberキャンサー・センターの第1相試験結果によると、転移、再発した頭頸部の扁平上皮癌にイレッサとセレブレックス併用で約半数に効果が見られた。イレッサはEGFR阻害剤、セレブレックスはCox-2阻害剤で現在肺癌でも試験が実施されている。頭頸部癌の大多数でEG . . . 本文を読む

PDGFとVEGF経路

2005-10-10 | 癌の経路・因子
血管新生促進する経路として大きな役割を担うVEGF(血管内皮細胞増殖因子)はアバスチンはじめ多くの薬剤のターゲットとされている。また、グリベックがターゲットとするのはPDGF(血小板由来増殖因子)である。VEGF阻害は、早期の血管新生腫瘍に効果的だが発達した血管には効果が少なく、PDGF阻害は進行した段階の腫瘍に効果があった。PDGF受容体ターゲットの薬剤はVEGFターゲットの血管新生阻害治療と相 . . . 本文を読む

GBM治療にグリベック+Hydrea、アバスチン

2005-10-05 | 脳腫瘍
GBM(多形性膠芽腫)は脳腫瘍の中でも最も悪性度が高く、致死的な癌である。標準治療は、切除可能な場合は手術、放射線、化学療法で、1999年にテモダールがFDA承認されてから最も毒性が少なく効果的な治療が可能になったが、テモダールが奏効した患者(25%)であってもほとんどが再発に至る。 その後の治療にアバスチン+CPT-11の治療が効果があったとの報告がある。現在ジェネンテックがDuke大学で臨床試 . . . 本文を読む

ターミネーター・ウィルス/コロンビア大

2005-10-03 | 癌全般
2005年9月20日  コロンビア大学メディカルセンターによる癌の次世代ウィルス治療のマウスによる遺伝子組み換えウィルスの研究がjournals Cancer Research誌とthe Proceedings of the National Academy of Sciences (PNAS)誌に発表された。 このウィルス治療は、ウィルスによって感染させ原発巣を殺したあとウィルスに付加された第2 . . . 本文を読む