みずけん戦記

せめてもう少しだけ、走らせてくれ。

山崎バニラの愉快な活弁ワールド鑑賞記

2008-05-27 23:55:23 | 映画、演劇等々
 さて、先の金曜夜に開催された山崎バニラさんの活弁付き無声映画上映会である。


 会場である神奈川県民ホールは、地元ということもありライブ会場としては一番行った回数も多く、山下公園及び海の近くというロケーション、建物前の広場の雰囲気も気に入っており、ここでバニラさんの活弁が観られるというのは格別な思いがあった。

 途中電車が遅れたりしつつも、無事開演前に到着。汗ダクになりながら当日券を買い、比較的前列の席に座りイザ開演。


 ちょっと派手な?オープニング映像と共にバニラさんが登場し、まずは昔の日本のアニメ「心の力」を上映。

 これは以前にも観たことがあったが、当時の文部省製作による「千代紙アニメ」である。残念ながら白黒ではあるが、現在のアニメと異なり千代紙でキャラや風景を作っているため和風で味わいのある作品に仕上がっている。

 一方で、何の脈絡もなく怪物が出現(笑)、そいつを主人公が容赦なくぶった斬るというビバ文部省な展開に、バニラさんがツッコミを入れながらの軽妙な活弁+大正琴で楽しく味付けを施し今回も面白おかしく観る事ができた。


 その後、バニラさんによる近況や今後の予定などのトーク(何でも今度新作映画の活弁をやるんだとか)、質問コーナーを挟んで後半戦。

 チャップリン、キートンと並び称される三大喜劇王の一人であるハロルド・ロイドの長編作品「豪勇ロイド」の上映。

 俺は今回、全く初めてロイド作品を鑑賞したのであったが、やはり他の二人とは違う印象を受けたな。
 豪勇ロイドは、全体的な流れはやはりドタバタ喜劇であり「笑える映画」ではあるのだが、根底にあるものがロイドという男の成長の物語なのかなあと。


 ネタばらしではあるのだが、お話は子供の頃からうだつの上がらない男ロイドが、おばあちゃんから「ズーニーの像」だかいう非常にぁゃιぃお守りをもらい、それをきっかけに変わっていく…というもの。

 で、例えばチャップリンなんかだとむしろテーマが社会風刺とか世の中へのメッセージといった方向になり、ヒロインとの恋愛もむしろ喜劇の一部といった印象を受けることさえあるのだが。

 ロイドの場合はヒロインへの想い、またロイドに献身し、彼の将来を案ずるおばあちゃん(ちなみにこのおばあちゃん結構いいキャラしてます)に報いようという思いが実を結ぶという、言ってしまえば「愛の物語」的なテーマが根底にあるのかなと思ったのだ。これはかなり思い込みなんかも知れんが…


 一方でバニラさんのキーボード弾き語り活弁も冴え渡り、オリジナルソングも歌えば自分自身が映画の「小道具」になってしまうという(ここでは詳しく書かないが一本取られたと思ったね)離れ業も出しつつ作品に見事な味付けをやってのけた。


 そして、公演終了後は恒例のバニラさんのお見送り。無事鑑賞できた記念に挨拶し、ガッチリ?握手を交わして終了となった。


 気を良くした俺は、帰りがけに関内の駅近くにある「La Verde」に寄り、小粋なイッターリアのビアと料理に舌鼓を打った。
 店の印象としては内装もいい感じだし、料理も美味しかったのだがやはりガッツリ食うにはお金がかかるかなと…所詮貧乏育ちらしい感想ではあるな(笑)。予定は全く無いがデート向きの店として記憶に留めておくとしよう。


 そんな上出来なフライデーナイトを過ごした二日後は、東京で自転車レースを観戦したのだがその話は週末になるかな…何しろ明日昼夜通し勤務なもんで

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