みずけん戦記

せめてもう少しだけ、走らせてくれ。

サイクルモード戦記2010、2日目

2010-11-28 23:53:02 | 自転車
 東京でのサイクルモード最終日である11月7日、日曜。

 前日に引続きメッセに到着した俺は、もはや恒例となった感のある入場待ちの行列に加わっていた。

 うーん…折角だから高級ロードでも朝一で試乗しようと思ったがどうだろうなあ…などと、入り口が目視できない程度の大行列でウダウダ考えていた。

 それにしてもサイクルモードの行列は面白い。
 例えばだよ、この日もメッセのすぐ隣の部屋でやってたウインタースポーツフェスタとかにスキーやボードのウェアを着て来る人などいる訳ないじゃない。
 モーターショウにレース用のツナギ着てフルフェイスのヘルメットを被って来場したら完璧コスプレだし…

 そこ行くとサイクルモードの来場者達は、もちろん普通の格好の人の方が多いけど、それでもヘルメット持参の人は(俺含め)結構いるし、多分ここまで自転車できたんであろう、パッツパツのウェアに身を包み試乗する気マソマソの人だって結構いる。

 そんな、正に自転車天国といった雰囲気の中、つつがなく開場となり、老若男女が会場に静かになだれ込む。


 俺はまず、今やロードの一番人気と言えようTREKのブースに直行。既に会場は前日歩き尽くしたので一本道で試乗コーナーに到着…
 するもそこには既に行列が完成しており愕然。
 しかし、一番人気のMADONE(マドン)6シリーズ、ぶっちゃけ安いコンパクトカー(自動車のことだよ)並の値段がするこのバイクの列はやたら長いものの、その下の5シリーズの方はそれ程の長さでもなかったので妥協した。

 それにしても、6シリーズに比べたら価格もお手ごろの4、50万であるものの(俺は買わないと思うけど…)、流石に乗り心地、変速のスムーズさは大変よろしい。そして非常に軽いし、こんなバイクがあったら俺ももうちょっと速く走れるかなー…などという根拠のない妄想に浸れるというもんだ。

 今回俺がマドンで注目したのはケーブルの取り回し。
 ブレーキレバーやシフトレバーがハンドル周りについていて、ブレーキ・変速機は足元にあるんだから当然どっかにワイヤーを通さなければならないのだが、マドンは大胆にもワイヤーの大半をフレームの中を通す構造にしている。
 例えば後ろの変速機の場合、ワイヤーが前輪の上辺りでフレームの中に入り込み、下では後輪のハブと繋がる辺りでやっとピョコっと出てくるという塩梅。
 これで見た目がスッキリするという効果の他、ワイヤーが外に出ていないということは汚れにくい(例えばウチのバイクの場合、ペダルが繋がっている所の下をワイヤーが通るのだが、そういう上から見えないところは中々気付かないのだ)ということにも繋がるんだろう。ただワイヤー交換する時はどうすんだろうね。


 そんな訳でとりあえずロードは乗ったので、再び小径車の方に乗ることに。
 日本は香川のメーカーTYRELL(タイレル)
 ここはバッテン形状の?フレームが見た目の特徴であるが、値段が張る分走りもやはり小径車の枠を超えている。

 今回は、その中でも特別な、チタン合金で作られたフレームのモデルに試乗。確か折りたたみでは無かったが。
 …これまた小径車とは思えない、むしろさっきのマドンとさえいい勝負と思える位の乗り心地に唖然とすらした。まあこのモデルは値段もマドン5シリーズといい勝負だったりするようだが…
 やっぱり世の中金(ryと思いつつ、次は再びDAHONブースに行き、今度はVectorというオレンジが眩しいモデルに乗車。
 これも前日のモデル同様、折り畳みながらガッチリした作りで、こんなのが気軽に持ち運べて旅先でチョロっと乗れるんだよなあ…と思うと余計にこのまま乗って会場を脱出したく…イヤまっとうな手段で購入いたしたいと思った次第である。予算オーバーだけど。

 その後はまた会場内をぶらつき、たまたまステージに来たので、サイクルジャージのコンテストの最終審査会を見た。
 自転車のウェアというのは「服」としては多分特殊な部類に入るんだろうが、他の移動手段と比べ自転車というのは、走っている時の「乗ってる人の姿」というのも結構重要な、車で言えばボディの役割を担っていると言えなくもない。んでもって、ハイスピード故に機能性が第一となるバイクと比べれば、自転車のウェアの方がデザイン、色の面で自由度は高いと。

 ということで、結構インパクトの強いデザインが5種勢ぞろいし、投票などして一番を決めるという話で、何となくステージを見ていたんだが、登場した製作者達も個性豊かで中々面白かった。


 結局、二日通して俺も会場案内ができそうなくらい?歩き尽くしたが、ちょっとダラダラしてしまった感はあるかな。まあチェックすべき自転車はチェックしたし、もらうもんはもらえたので満足だけどね。

 と今年もサイクルモードの話題を引っ張ってしまったが、この次の週はちょっくらエンデューロなんつうものに挑戦してきたので次回その模様を。

サイクルモード戦記2010、1日目の3

2010-11-21 23:04:47 | 自転車
 昼飯を食べる前、アパレルや装備品関連のブースをフラついていたところ、何やらかっちょええサングラスが置いてあるブースを見かけた。

 覗いてみると、ここは恐らく超有名であるパリミキ、正式にはメガネの三城のブースであり、何でもこの度自転車雑誌「CYCLE SPORTS」とコラボってサイクル専用メガネなんつうものを御造りになったという。

 拝見すると、白と赤のツートンカラーという今までに無さそうなカラーリング、ツルが下に折れるという風変わりな構造など、新しいものを創造したろうという意志が感じられて中々面白そうだった。
 他に、耳を塞ぐんでなくこめかみあたりに接触した状態で骨伝導というやり方で音楽が聴けるというイヤホン(という表現でいいのか?)がメガネと一体化しているというものもあった。この辺は以前絹代さんがブログで紹介されてたかな…
 一応自転車に乗りながら音楽が聴けますよーとうたってはいたが、まあ個人的には自転車に乗ってる時はどうだろうな…とは思う。ランニングの時なんかは従来のイヤホンより良さそうだけどね。

 そんな最新テクノロジーを見た後は、飯だ飯だ!ってな具合で、一旦外に出てパスタなんぞを食っていた。


 昼食後は、ひたすらマッタリとブース内を散策。というのも、今回小径車に的を絞った反動であんましロード、MTBを見る気がしなかった上、今年も世の自転車人気を反映してどこのブースも試乗待ちがごった返しており、どーも頑張って乗るような状況ではなかったので…

 で、そのままフラフラと特設ステージにたどり着き、さっきも名前が出た絹代さんと最近自転車界を賑わす美女達の、いわゆるガールズトークなんつうものが繰り広げられるということで、そのヌーボな?トークショーを立ち見した。

 その中の一人、美崎悠さんは以前BSの自転車番組でお見かけしたことがあったのだが、実は175cmの長身であり、それ以上に脚が長い人で、ステージに彼女の自転車が飾られていたんだが、これがまたサドルの高いこと…
 ご本人曰く、「大抵のスポーツなどで、自分に合うモデルが少ない中、自転車は元々男向けがメインなので175cmの規格に合うモデルが多い」との事で、それが良かったと言ってた。

 いや、ぶっちゃけ男でもあれだけ脚の長い人は滅多にいないとおもうけどね…俺なぞ隣に並んだらどんだけ悲惨な画になることか

 もう一人、棚橋麻衣さんはFMラジオのパーソナリティをされたりしてる方で、日本女子体育大学あたりをお出になってるヴァリヴァリの体育会系なんだそうである。
 自転車も結構最近始めたらしいのだが、絹代さんあたりに言わせると上り坂でもガンガンいこうぜらしい。確かにトークを聴いてても元気そうな人だった。

 しかし、それだけの二人をして「ボス」とまで言わしめるのが絹代さんの凄いところで、まあ3ケタkm位はそんなに珍しくもなく走ったりしてるし、自転車に関わってる年季が違うしね…

 そんな三人のガールズトークだったので、並のDJのノンストップミックスもかくやというガソガソトーク?で楽しませて頂いた。

 結論としては、女子がこれだけ元気だと自転車男子?もそうそうヘッポコな調子ではいかんなあという…
 彼女らと比べて互角レベルと言えるのは自転車で走った後の飲み食い位だからなあ…男子スイーツ部とか本当にあったら真っ先に部長候補のエリート街道だぜ


 そうして、地味ーに自転車関連の情報を入手しつつ、土曜日終了。

 俺は家に帰らず、予約してあった船橋のホテルにチェックイン。
 研修施設の、研修生向けの部屋の一部を一般客が泊まれる部屋として用意したという宿で、値段もそこそこだったので全く期待せずに行ったのだが、これがまあ恐ろしく立派なお部屋。
 お陰で、泊りがけで自転車研修にやってきたビジネスマンっぽい気分になって、サウナで汗をかいて(研修もビジネスも関係ねえが)おネンネ。
 研修施設らしく、PCからの印刷サービスも充実しているため、堂々と自転車の試乗誓約書を出力し、部屋で予め必要事項を記入。
 次の日悠々海浜幕張に舞い戻り、今度こそ開店直後の良く回る台もとい自転車に座るベと意気揚々と向かった俺を待っていたのは、開店待ちの?行列だった…

サイクルモード戦記2010、1日目の2

2010-11-14 21:34:02 | 自転車
 実は近々、折り畳み自転車というものを買おうと思っている。
 理由は、短く書くとロードで輪行することに疲れたから

 …まあ、その辺は詳しくは買った時に書くが、ともかくそういう目的意識を持って今回のサイクルモードには挑んだ訳なんよ。

 なんだが、個人的に今本命としているメーカーは東京には出展せず、せぬものはしゃあないので比較も兼ねて他のメーカーの物に乗ろうと、まずはドッペルギャンガーのブースに無料配布のバッグをもらいに行ってきた。

 イヤ、ちゃんと折り畳み自転車には乗ってきたけどね。
 ここでは、待ち時間の少ない「215」という20インチながら前後にサスペンションも付いたMTBモデルを試乗させて頂いた。
 
 ドッペルギャンガーは、お値段そこそこで様々なデザインの自転車を提供している他、ヘルメットやフロントバッグなどのグッズも諸々販売しており、どれも独特なセンスが光る個性的なメーカーなんである。
 で、215の方だが、やはり値段なりの仕事はしてくれる自転車という印象だったな。少なくともそこらのホームセンターとかで売ってるメーカーもよく分からんような物と比べたら(つうかああいう自転車には乗ったことないけど…)全然心配なく乗れる。
 ただ、サイクルモード名物?MTB専用の木製の段差を越える時にちょっとドキドキしたかな。まあ小径車だから段差等によるブレには弱いかも知れん。普通に砂利道を走る位が丁度いいかもね。

 で、ちゃっかり去年に続いての大盤振る舞い、無料ショルダーバッグも頂き、次は今回の折り畳み車系メーカー注目度No.1であるDAHONのブースに行った。

 もうそろそろGIANTとかルイガノ位のメジャーどころと扱って良いだろうか?3万台のリーズナブルなモデルから、折り畳みの枠を超えたスーパーマスィーンまで幅広く世に送り出しているDAHON社。

 今日びブームとなっているロードバイク系メーカーのブース程ではないが、それでもDAHONブースの試乗コーナーには待機中の人たちがワンサカ。
 その中をかき分け、俺は「Dash X20」というモデルを予約した。

 実のところ、俺が欲しい折り畳み自転車というのは、折り畳みでありつつもドロップハンドル若しくはブルホーンと呼ばれるタイプを装備するような、ロードバイクに近いタイプのモデルである。まあハンドルは後から替えることもできるけど。

 でもってそのDashはドロップハンドルをデフォルトで装備した、見るからガンガン走りそうなモデル。値段も折り畳みにしてはかなりなもんだけど…

 ファミレス方式?で、乗りたいバイクの列に名前を書いておき、自分の番が来たので呼ばれ、いざDash。
 乗ってまず驚いた。
 このガッシリとしたハンドルの握り心地、ソリッドな乗り心地、とても20インチの自転車に乗ってる感覚とは思えない…

 つうか、乗りながらフレームとかをチラ見すると、何か接合部の固定レバーがない??
 もしかして俺折り畳みじゃないモデルに乗っちゃった?

 と思いつつも、座って回しても勿論、立ち漕ぎしてもほとんどフラつくという感じがないし、FSAのフロントリングに105+アルテグラという同価格帯の普通のロードバイクに装備されてるような変速機は確実にシフトチェンジしてくださる。
 これで余裕で重量10kg切ってるんだから…まあ…さっきのドッペルちゃんと比べるのは酷だが…


 やっぱり世の中カネが物を言うんだなあ…と若干擦れた感想を抱きつつ、試走完了。

 当然気になったので、スタッフの方に「この自転車ってもしかして折り畳めないやつ?」と聞いてみたところ。

 スタッフの方はトップチューブ、要する自転車のサドル近くのフレームにある六角穴を指差し、「ここを六角レンチで回して折り畳みできるんです」と教えてくれた。
 「奥のブースに畳んだものがありますよ」
 早速ブースに行って見ると、違うモデルだったが畳まれた状態の自転車があり、確かに同じ所でちゃんと折れていた。

 これは、DAHONが開発したLockJaw(ロックジョー)という折り畳み方式で、6mmの六角穴付ボルトを捻って折ったり戻したりが確実にでき、しかも目立たないというものらしい。で、レバー等を使ってないので多分従来の方法よりも軽く作れると。

 おじさん久しぶりに驚かされたぜ…まあこのシステムを使ってるモデルはいい値段がするので、購入候補となるかは微妙だが、値段以上の価値はあると思ったな。


 と最新ぎじゅちゅに男泣き?したところで、他の折り畳み自転車を…と言いたいところだったが、昼になり腹が減っては戦が出来ぬということで一旦外出。ま実は外出前に一つネタを仕入れたんだがこれは次回に回す。

サイクルモード戦記2010、1日目の1

2010-11-07 23:07:31 | 自転車
 むぁちに待った自転車の大展示・試乗会であるサイクルモードがやってきた。
 ちなみに、大友克洋さんのイラストもかっちょええサイクルモードのサイトによると「日本最大級の自転車エンターテインメントショー」らしい。

 今日びは自転車流行りのため、さほど興味ない人もテレ東を初めとしてニュースなどでも話は聞いたかもしれないこのサイクルモード、真の自転車海苔がどうたらと(←既に間違えている)書いているこのヘッポコ大将がチェックしてない訳がないと。

 しかも、今年は思い切って幕張近所に宿まで取って土・日の二日かけて行ってきた次第なんだこれが。


 まー二日あることだし…と土曜の朝は多少余裕こいて、開場の10時を30分以上過ぎて幕張に到着。
 淡々とメッセに着いて、淡々と試乗に関する誓約書を提出し(予めフォーマットをダウソして書いておいた)、淡々と行列に並ぶ。

 …ん?待てよ、もうとっくに開場しているハズなんだが…

 と思ってたら、どうもサイクルモードの隣でWINTER SPORTS FESTAなんつうイベントが11時から開催されてるということらしかった。
 うっ…朝一からまたうっかりをやってしまったかまあウインタースポーツの方も別に興味なくは無かったのだが…つうか今調べたら完全無料で入れたらしいので寄ってみれば良かったかもだ。

 ともあれ、本家?サイクルモードの方は流石にスンナリと入ることができた。

 入ることはね。


 しかし、会場内はもう人がごった返しており、至るところに黒山の人だかりができる超盛況っぷりを見せていた。

 メジャーどころのブースの試乗はもうとっくに大行列ができていたが、俺には今回テーマというものがあった。


 実は、今年中をメドに折り畳み自転車を買うベエと画策しているところなんである。

 きっかけは8月に埼玉方面に自転車修行に行った際の変速機アクシデント
 それでなくとも、普通サイズの自転車は担いで連れて行くのは中々骨の折れる仕事なんである。じゃ連れて行かなきゃいいじゃんなどという横浜弁には耳を貸さない俺であるが。

 もっと快適に、旅先での便利な移動手段である自転車を、リスクを減らして連れて行くにはやっぱしソレ用のもんがいいと思ったのさ。

 という訳で、そうした折り畳み・小径車を得意とするメーカーのブースが集まるところに向かい…

 気がついたら折り畳み車を作ってないブリヂストンのブースでイベントを見ていた俺

 いやイベントを最後まで見るとタオルがもらえるって言われたので…頂く・もらう・タダに滅法弱い俺様はあっさりテーマそっちのけでプレゼンを見ていた。

 これは、ブリジストンの老舗ロードレースチーム「ブリジストンアンカー」の飯島、清水選手達を迎え、「自転車の選び方」をテーマにしたものだった。

 確かに、今年あたりは今だかつてない自転車ブームの中、これから自転車を始めたいという人が多数いそうな状況であり、そうした新規顧客を引き込むのは当然の戦略ではある。
 ただ、どちらかというとヴァリヴァリのロードバイクを扱うアンカーブランドの方のプレゼンだったので、結構初心者素人瞬殺系のバイクが多数紹介されていたかな…もちろん気軽に街乗りできる自転車も紹介してたけどね。


 などと書きつつも、タオルをもらってウハウハの?俺は、ようやっと目当ての小径車めぐりを開始できたって所で一旦切っとくかな!