折り返し地点に到達するも、既にかなり消耗していた俺。
そんな俺の救いになったのは、折り返し地点近くのセブンイレブンで売ってたSPAM Musubi(スパムむすび)である。
ここでいうSPAMは、迷惑メールの類ではなく豚肉版コンビーフという感じのアメリカではポピュラーな食べ物(沖縄でも良く食されているらしい)で、それのスライスしたやつがご飯の上に乗っかって海苔で巻いてあるという、ムスビというよりは寿司に近い食べ物。
これが中々味付けもうまく出来ていて、汗をかきまくった俺には丁度良い塩加減であり、これで随分元気を取り戻した。
さらにRedBullっぽいエナジードリンクの類(ハワイではああいう黄色い系?の飲み物は色々な種類がある)を飲み、もうここまで来たら何とかカピオラニに戻るしかねえと再出発。
何とか体をなだめすかしつつ、今度は海を左手にしつつ走る。と…何となくこれはいけるような気がしてきた。
もしかして前半きつかったのは補給が足りてなかったのか?と気づき、ひたすらマイペースで第四CPに到着。
地元の大学生あたりだろうか、相変わらずやたら騒がしいボランティアの兄ちゃん達からもらったオレンジをかじり、折り返し地点付近のセブンで買ったケーキをかじりつつ。
この感じなら何とか行けそうだ。と自分に言い聞かせ?さらに自転車を走らせる。
HCRのコースは、それ程の勾配ではないがアップダウンがあり、そして帰りの方が登りの勾配がきつい作りになっている。
第四CPを過ぎてすぐ、前日の下見バスの中で隣の人と話していた「帰路で一番キツイと思われる坂」に差し掛かる。
その辺りで、近くを走っていた女性をふと見るとなんとその人は
サンダルを履いている…今復路を走っているということは当然100マイルコースということで、まさかサンダルで160kmを走るなどとはにわかには信じられなかったが、一方そういうことが出来るんなら160km、自分なりに万全の体勢で挑んでいる俺がそうそうケツ割るわけにはいかんなぁ~ということで、急坂を必死こいて登った。
そして第三CPを通過し、その次は行きとは違う最終CPに向けて大きいアップダウンがあるルートである。
この頃になると段々キレ始め(笑)、なんくるなるさを通り越して(心拍数)ageとくぞゴルァって感じでハイペースに。ハートブレイクヒルの下りではびびりながらも今回最高速度57.9km/hを出しつつ駆け抜ける。
最終CP、ここはHCRの最短コースである20マイルコースの折り返し地点である。
何だかんだで制限時間20分前くらいに到着し、最後の栄養補給ならびにハワイ名物シェーブアイスという、見るからにナチュラルな
赤青黄の三色のシロップがかかったカキ氷を頂く。
そして残るは16km。折り返し前にあれだけバテてたのが嘘のように、というか多少線が切れてラストは思いっきり駆け抜けた。軽く10人は抜いたと思う。
戦記2で朝焼け画像を貼り付けた、見晴らしのいい場所では長かった旅の終わりを惜しむライダー達の姿も見られたが、俺はそそくさと通過し最後はえらくアッサリとゴール。
ということで結果は、制限時間40~50分前くらい(事務局が正確に時間をとっている訳ではないのでこうなる)に無事160km完走であった。
教訓としては、やはり補給は大事であるということ、逆に言うと途中で休憩と栄養補給をちゃんとしておけば誰でもこれくらいの長距離は行けちゃうんじゃないかと…事実、下見バスで知り合った人が当日に超初心者の女の子をサポートしたら、レンタサイクルで160km走っちゃって…と驚いていたくらいだ。ていうかそれ聴いたら俺のやったことはそれ程のことではないんだなと痛感。
いずれにせよ、今回は皆さんの応援があって160km走る事ができました。この場を借りて皆さんにお礼申し上げます。