みずけん戦記

せめてもう少しだけ、走らせてくれ。

トライアスロン観戦記inお台場後編

2008-11-30 18:47:33 | その他スポーツ
 10月26日、お台場で行われた日本トライアスロン選手権の続き。

 選手達はロードバイクに乗り、お台場の道路内に設定された周回コースを40kmほど疾走。
 ロードレースの選手ほどビッタシには車間を詰めてはいないが、スピードは決して引けをとらない流石の走りを見せてもらった。
 見せてもらいつつ、俺はサッサとバイク→ランのトランジションエリアに陣取りトランジション見学の準備万端整えた。

 どちらかというと、個人的にはスイム→バイクよりはこちらの方を見ておきたかった。
 前回書いた通り、自転車の時は靴も乗ってから履くし(ちなみにこれは、ロード用のクリート靴が紐で縛るタイプでなく、スキーの靴のようにストラップをカチっと締めるタイプだから)、ヘルメットを着ける以外はそれ程手間はかからない。
 しかし、マトモに10kmを自らの足で走るための靴はしっかり履かなければならないし、かといって普通に紐を縛っていては時間がかかり過ぎると。

 しからばどーするか。

 40kmを走り終えた選手達が続々とトランジションにやってくる様を見ていたが、まず自転車を降りた時点で裸足になり、自分のゼッケン番号を目印に靴を置いてある場所に行き、靴を履くと。

 で、やはり皆靴紐をいじっている様子はない。
 靴の写真を撮っていたので確認したが、大抵の選手の靴紐はゴム製になっていて、そのまま履いて走ってもちゃんとフィットするように出来ているんだろう。と思う。
 他にも靴べらみたいなのを予め差し込んであったり、文字通り一刻を争う所だけに皆さん創意工夫されているようである。


 そんな訳で、いよいよ最後の種目であるランに突入。
 今度は、お台場のプロムナード、言い換えると歩道橋の大規模版というか、車道の上に作られた歩道を走るというコースになっている。この辺は趣向を凝らしたというか?各種目の距離は比較的短いトライアスロンならではと言えるかも知れない。

 その歩道の上をビッシリとトライアスロン観戦者が取り囲む中、既に2種目をこなしてきたとは思えないスピードで選手達が駆け抜けていく。


 トライアスロンもこういう上級者のレースの場合だと、バイクの時にドラフティング、即ち前を走るバイクの後ろについて空気抵抗を減らす走り方が出来る(一般のレースでは禁止されている)ため、ロードレースよろしく集団走行になりやすくつまりは差がつきづらい。

 なので、どうしても最後のランに強い人が有利というように思えてくる。まあ実際は、ドラフティングで同じ集団で走っていても自転車に強い人の方が内に体力を温存しておけるという事情もあるかも知れないが…


 ともあれ、この人達を見ているとどうしても10kmマラソンなんか楽勝かぁ?と思えてくる(実際はそうでもなさ過ぎるんだが…)が、3つの種目をやり遂げ最初にゴールしたのは、今年の五輪でも大活躍した井出樹里選手。ダントツであった。


 選手達のゴールを見届け、ゴール地点周辺の出店をチェックしてみた。
 すると、まずいきなり水がもらえた。要するにカナダかどっかのミネラルウォーターのブースだったみたいだが…

 当然のことながらトライアスロン用ウェア類を売ってる店があったりして、選手も使ってる?ゴムの靴紐などが売ってたりしてた。俺はトライアスロンのウェア自体はアートスポーツというお店を知っているが、普通そこいらの店ではトライアスロンのウェアなんて売ってないからねえ。こういうのは貴重な機会だと思う。

 さらに、サンドウィッチのお店サブウェイが強力にトライアスロンを応援していて、どれくらい強力かというとアンケートに答えると新作アイスクリームがもらえ、さらにサンドウィッチ2個分のクーポン券がもらえるというとてつもない太っ腹ぶり。

 サブウェイのHPでも書いてあるが、トライアスロンは競技として結構楽しいものだし、これから門戸を広げていって沢山の人達が参加していけるようになるとよいかなと思う。

 一方で、トップクラスの話としても日本はマラソンに次いで、現時点でもかなりイイ線行っているので、これから盛り上がっていくともしかしたら本当に天辺狙えるかも知れんので…今後とも注目だ。


 ちなみに。

 女子の後には当然男子の部があったのだが、実は1レースで力尽きて男子は途中でフェードアウトしてサブウェイ食って帰ってしまったのである…どれだけトライアスロンを応援するきあるのか俺…

トライアスロン観戦記inお台場(!)前編

2008-11-25 23:31:29 | その他スポーツ
 さて、今年の10月26日。

 宇都宮市の中心部より西にある、宇都宮市森林公園周辺のコースで自転車ロードレースの日本最高峰「ジャパンカップ サイクルロードレース」が開催された。

 何でも今年から国際レースとして最上位のクラスになったとの事で、リクィガスだとかクイックステップという世界に名だたるチームが参戦、もちろん開催国日本のチームも頑張って大いに盛り上がったと。


 …、タイトルにあるように俺はそっちではなく、もっと近場の日本選手権を観に行った。


 宇都宮の歩いてもヒイヒイ言いそうな激坂の周辺で観客達がスタンバっていたであろう26日朝、俺はというと久しぶりのお台場エリアの地を歩いていたのだ。

 こないだもここで書いたが、今年の北京五輪で入賞を果たすなど活躍めざましい日本のトライアスロン(特に女子)。そのトライアスロンの「今」を見るため、および性懲りも無く自らも参戦したいと思っているため、玄人のトランジションの技を見ておきたいと思ったという動機からこっちを選んだ。
 決して宇都宮に行くのがめんどくさかったとかそういうことではないぞい…しかし宇都宮のカクテルは飲みたかった(笑)


 有名なフジテレビ社屋のお膝元にあるお台場海浜公園の一角にて、先にレースが行われる女子が練習を行っていた。

 目の前は海、向こうにはレインボーブリッジ。

 観光には最高のこの場所で、しかしその目の前の人工海岸からこの選手達は入水してその海を泳いで行くのか…中々皆さんチャレンジャーではあるが、まあそんなこた百も承知でエントリーしてるんだろうからな。

 全日本選手権だけあって、井出樹里選手、上田藍選手というそれこそオリムピツクのテレビ放送でお見かけしたような方々なども登場、しかし上田選手などは結構観客の人にもハキハキと挨拶されてて好印象だったりした。


 少し小雨がちらつく中、号砲一発、女子の部がスタート。何のためらいもなく(当たり前か…)お台場の海に大挙してまずはスイムだ。

 でこれがとにかく速い。多分競泳を専門にやってる人のトップレベルとは行かないまでも、自由形の選手が泳ぐのと同じくらいのスピードなんだろうからね。


 さて、ブイで仕切られたコースを2周した後は陸に上がり、決められた場所に置かれたバイク(自転車)に乗り、当然それ用の靴を履くということをしなければならない。
 これを「トランジション」と言い、トライアスロンの「第4の種目」と例えられたりもするが、当然ながら競技時間に含まれる訳であり、時間の短縮が結構重要となる。

 泳ぐだとか走るという行為はそれぞれ単独の競技を見れば参考になろうもんだが、ことトランジションになるとやはりトライアスロンでしか行われないものである。
 ということで今回俺は、トランジションに重点を置いて観戦することにしたのだ。


 トランジションエリアが間近に見える場所に先回りしてスタンバイし、続々と来る選手達を観察。

 つってもまあ自転車へのトランジション自体はヘルメットを着けて自転車を押してコースに出るだけだが…(トランジションエリアを含む一定の区間は自転車にまたがってはいけない)
 ちなみに、自転車用の靴はクリートというやつで自転車に予めくっつけてあって、選手は乗って漕ぎながら履くという器用な業をやってのける。俺も見よう見まねでこないだやったら見事にダメだったが…


さくせんめい:「ひざをだいじにガンガンいこうぜ」

2008-11-18 22:21:16 | 雑記
 コメント欄等々で色々ご心配をかけたかもしれないので、右膝の話を。

 ツール・ド・関東?を終えた後の10月の土曜に、こないだも行った某病院に行ってきた。

 ずーっと待って、待合室のテレビで「生活笑百科」に山崎バニラさんが出てたのを観て「やべ、録画すんの忘れた…」とか思いつつ待って、診察を受けた。

 その時は、あれだけ欲しいと言ってたのが通じたのか?ヒアルロン酸を膝にビシッと注射されつつ、「念のためMRIで検査しましょう」という話になった。

 MRI(核磁気共鳴画像法)というのは、要するにCTのように体の断面を連続的に透かして画像化する装置である。ってウィキに書いてあった。

 先週、病院に行き、そのMRIで右膝の検査を受けてきた。
 良く分からんが、このMRIというのはやたらデカイ音が出る代物で、耳防護用ヘッドホンから流れるエンヤもよく聴こえんくらいガンガンいう機械音の中、右膝の中身を撮影してもろた。


 そして昨日。




 「結論から言うと特に異常は見つかりませんでした。」


 


 先日も診て下さった女医さんの一言目がそれだった。

 前回の診察の時に「手術」なんつう単語を耳にした記憶のある俺は、多少拍子抜けしたのも偽らざる心境ではあった。


 でだ。


 「ただ、念の為関節を滑らかにするヒアルロン酸を定期的に注射しましょう」ということで、この日も右膝のお皿の脇からお注射をブスッとやられた。

 さらに、女医さんの薦めでリハビリ科に行くことに。


 リハビリ科でも運良く!?女医、というのか分からんが、ともかくジャージ姿のセンセイから「右膝の痛みのリハビリテーション」という名目でアドバイスを受けた。

 仰向けだったりうつぶせだったりと色んな体勢で脚を上げたりして、診断してもらった結果。

 「脚全体の筋肉が硬いのと筋力がちょっと弱いですね…膝の痛みを筋肉でカバーするためにトレーニングとストレッチをやっていきましょう。」


 …そういうこってすナ。

 何というか、内股の筋肉とか自転車で鍛えづらい脚の筋肉もあるんだろうが、まさか筋力不足で膝が痛くなった(かも知れない)などとは…ある意味最もやっちゃいけないパターンのような気がしてならん


 総括すると、とりあえず今年中はヒアルロン酸のお注射を週一のペースで続けつつ、家で寝ながら"カッチカチやぞー"な脚のストレッチ、トレーニングを続けていくと…
 一方であまり膝に負担をかけるような運動、ランニング、自転車はもとより平泳ぎもあれで結構負担がかかるのでできないと。

 あわよくば年末にスキーに行きたいと思っていたが、これもどう考えても無理なので、今年は運動は筋トレと引越しくらいにとどめておくことにしようと思ってるところ。

電験のお勉強"ZERO"

2008-11-13 22:54:46 | お勉強
 神様仏様ジンロ様?のご指摘どおり、10月の日産スタジアム+ツールド千葉(2日目だけ)の話をウダウダ書いていたら11月半ばになっていた。

 その間にも、というか今年後半は何か色々なネタを書きそびれている気がして仕方ない。

 という訳で、時系列に関係あるような無いような感じで、その辺を書いてみようと思うが、これまで心なしかスポーチーなネタが続いたような気がする(一方「イワシ」っつう文字が文中に沢山踊っていた気もするが気にすまい)ので、まずはこのネタから。


 第三種電気主任技術者。


 略して「電験三種」の試験というのを9月初旬に受けてきた。
 そして結果は、4科目中1科目合格というもの。


 …イヤ申し訳ない…


 何がって、俺様自慢じゃないが今までほぼ全く勉強をしてなかった身なんだが、そんなフザケた状態でも1科目取れたっつうのは正に択一の神降臨としか言いようがない(爆)。真面目に勉強している方には誠に申し訳ないという…

 まあ、その×憂かった○受かった唯一の科目が「電力」で、ある種一番日常の業務内容に近い科目だったということも一因かも知れんがね。


 ともかく、今回の合格で多少気を良くしたというのもあり、「勉強時間ほぼゼロで1科目受かったんだから、来年その3倍受かるのもどう計算しても楽勝だろコンチクショッ」とあらぬ皮算用をやっちゃってはいる(笑)。
 そう、この電験という試験は「科目合格」というシステムがあり、1科目でも受かると来年、再来年はその科目の受験が免除される。

 4から3に絞れただけでも精神的には楽になったし、ここは来年あたりガツンと2科目くらい…イヤ失礼一気に合格する気持ちで挑んでいきたいところではある。



 ただ、結果が発表された10月半ばごろから今まで、電験の勉強時間がタイトルの通りなのが玉にキズなのだが…

シリーズ・「ツールド関東?」15、旅の終わりが始まりを告げること

2008-11-12 23:20:17 | 自転車
 ツールドちばの2日目ゴールの地、白子荘脇の野っ原にて、ゴールの証明書と副賞として?地元で取れたヒエヒエのトマトを頂いた。沁みた。


 このゴール地点でも、恐らくは何時間もここで勇者達を暖かく迎えて来たのであろう、朝生つぐみさんにも挨拶させて頂いた。

 「お疲れ様です。」

 「お疲れ様~。大丈夫だった?」

 「イヤもうかなりヤヴァイです。

 爽やかに?失笑を誘いつつも、無事つぐみさんに×乾燥○完走を報告できたし、ボチボチ…

 預けていた荷物を受け取り、レーパンの上にちゃんとハーフパンツを履いてからイザ往かん我らが浜清丸


 俺様の予想通り、お店は開店した直後でスンナリ席につくことが出来た。

 前に食べていたく感動した、イワシの蒲焼を初めとしたイワシ料理フルコース(定食)に舌鼓を打ち、完走の喜びとともに今や高級魚となりつつあるイワシの味を噛み締めた。


 と、こんな感じでエンディング…といいたいところだが、まだまだ。

 何しろ自転車と荷物、そして体一つでこの白子の地にポツネンと立つ身、ほっとけば地元に帰れるなんていうことがある訳ない。

 この時間に地元横浜へ帰るには、大網という駅から横須賀線直通の電車に乗らなければならない。


 白子から大網駅までは約15km超。あれだけ痛い思いをしてここまでやってきて、さらに荷物をしょってこの距離を走るというのはもはや一種のプレイとしか言いようがないというかなんというか…
 マ、泣き言を言っても始まらないし、どうせこの近辺の宿は軒並みビッチリ埋まっているだろうしで腹を決めた。
 決めつつ名残惜しげにもう一遍つぐみさんに挨拶しに行ったりして(お忙しいところお邪魔しました…)、最後の参加者の完走を待たずに白子荘を出立。


 再び、房総の地は宵闇に包まれていた。


 但し、今度はポツラポツラではあるが街灯も光り、車も行き交う夜道を、日中虎の威を借り突っ走ったころとは比べ物にならない位マイペースでトロトロ走った。

 右膝はおろか、それを無意識のうちにかばっていたからであろう、左膝の裏も心なしか痛くなりつつも、田んぼが広がり見通しのよい夜道を一人、航海にも似たナイトライドでしみじみ走り抜けた。



 旅はいつか終わりが来る。

 ツールドちばの3日間を全て走りきった猛者達にもやはり例外なく。

 だが、たった1日走っただけの俺にも、このイベントが参加者達にとってとても有意義な経験となる事は分かった。
 参加者達の熱意、それに応える指導員やエイドステーションのスタッフ、さらに沿道で恐らくはずっと応援をして下さった地元の人達が、この房総という自然と人の温もり溢れる素晴らしい地で爽やかな思い出を紡ぎ出す。


 ツールドちば、来年もまた参加したいと思った。できればもうちっとだけ日数を延ばしてね。そのためにはまずザーヒーを万全にしておかねばならんが…


 蛇足。


 無事大網で自転車もろとも電車に乗り(奮発してグリーン車)、横浜に到着、その後再び自転車に乗って実家に帰った。

 で、実家でサイクルメーターを外し距離を見やると。

 169.42km

 …どうやら100km超どころか、マジで2年ぶりのセンチュリーライド(100マイル=約160kmのことね)を果たしたということか…


 そんな訳でツールド関東?シリーズ、これにて幕である。

シリーズ・「ツールド関東?」14、ツールドちばのゴールは「終わり」でなかったこと

2008-11-11 00:05:24 | 自転車
 睦沢中学校のグラウンドにて、ここまで100km以上を走ってきた勇者たちを出迎えんがため、地元の方々が和太鼓演奏やよさこいソーランを披露されていた。

 俺がここに着いた頃は既に最初の集団がサラっと到着してから3時間近く経っていたと思われるんだが…皆さん溌剌とプレイされていて、MCのおじさんも含め感服いたす所ではあった。

 しかしそんな中いっぱいいっぱいを通り越して「俺なんでここにいるんだろう?つうか誰か俺にヒアルロン酸をくれ!!!」て感じに色んな意味で終了フラグが立ってる男が一人…


 不思議なことに、普通に歩く分にはほとんど痛みは走らないんだが…やはり自転車も衝撃加重はかからないものの、膝屈伸運動であることには変わりないということなんだろう。

 ソーラン節をBGMにしばし栄養補給をし、ついに栄光の?ゴール目指して職員室の中にいた先生と(なぜか)別れの挨拶を交わし、走り出した。


 睦沢町から長生村(「ちょうせいむら」と読むらしい)を通り、そろそろ信号がチラホラ出てくる程度に町中のコースを、やはりいい感じの速度のグループに混じって走った。

 このグループの人達は、俺と同じ時間に走っている割には、速度は安定しているし、手信号(速度を落とす際に片手を腰に回しグッパするというのはこの時学んだ…)もキッチリやるし、何しろ素人の俺から見たらかなり前に接近して集団走行しており、「何でこのレベルの方々が俺と一緒に走ってるんだろう?何かあったのか?」と勝手に邪推したくなる位であった。


 とにかく、この集団について行くベシだ。


 右膝の痛みは一回ペダルを回すごとにズキズキとついてまわるが、それでもこの流れについていけば何とかなるんじゃないかと。


 そして何とかなった。


 白子町に入り、海岸は見えないながら海沿いの道を銀輪の大集団が走る。

 ゴール間近になってついにバラバラだった参加者達が列を為し、夕暮れ間近の房総の道路をサイクリスト達がそのゴールへの希望、自転車に託した夢と共に一つの場所に集う時が来たのだ。
 (とか言いつつ既にキッチリ走り終えてご近所の宿に向かう人達が逆方向に走ったりする姿も見かけたけどね…)


 俺にとっては見慣れた地、国民宿舎 白子荘。

 だが、そこは俺がかつて見たことのない、134kmの行程を自転車で走りきった人だけが辿りつく栄光のゴール。


 そこを、「あー17時ちょい過ぎだ…何とかイワシ料理にガッツリありつけそうだぜグヘヘと栄光そっちのけで通過する男が一人(笑)。


 とうとうゴールした俺…とここでこのシリーズが終わりになるかというと、これがもうちっとだけ続くぞい

シリーズ・「ツールド関東?」13、ツールドちばの後半戦を全壊で駆け抜けること

2008-11-09 16:16:14 | 自転車
 一言で申し上げて右膝は限界であった。

 はっきり言ってこれがただの普通のツーリングなら、速攻ナビウォークで近くの駅を探して輪行バッチコイとなる所だが…

 既に大事なでゃーじな荷物をゴール地点である白子荘に送ってしまっているため、もとい一度行くと決めたからにはそう簡単にケツを割るわけにはいかない。

 まして、その昔(つってもたかだか2年前だが…)ワイハで1日160kmを走破した身(詳しくは当戦記の2006年8月、9月あたりを見てね)、130kmかそこいらを走れん訳がないじゃねえか!
 まああの頃はこんなにヒアルロン酸を欲する体ではなかったがな…


 初っ端からしょうもない話を書いてしまった。

 明るく楽しく激しい!?秋の3連休サイクリングイベント、ツールドちばの2日目だけにノコノコ参加した俺様、ついにこの時がやってきた。

 3つ目のエイドステーション(AS)「亀山やすらぎ館」で束の間のやすらぎを感じた後、膝の痛みをこらえながらなおも上り続けたが、段々と上り下りが入り組む局面に差し掛かったのだ。

 時間的には、目標の17時ゴールに向けたペースとしてはもう少し踏ん張りたいところ。
 ここで、今まで勝手にペースメーカーの人を決めてコバンザメを決め込んでいた俺は、ある参加者の後ろについて行くことにした。


 この方、とにかく下りが速い。


 上りはそれ程でもないのだが、下りに差し掛かると水を得た魚のごとくすっ飛んでいく。
 まあ、ロープーの人に比べたらそれ程でもないんだろうが、俺は半分ビビリながら、しかし膝のダメージを最小限にしてペースを速めるにはこれしかないと思い、下りではドロップハンドルの下を握り締め、前傾姿勢でガンガン回してその人について行った。
 後で思い起こすと、あの下りでペダルを回すというのは結構おっかないが…例によって最高時速は一応伏せとく(笑)。


 お蔭さんで、次のAS「B&G海洋センター」に到着した時は大体15時ごろ。
 次の最終AS「睦沢中学校」まで、さらにそこからゴールまでの区間をおのおの約1時間で走ったとしても何とか17時ごろミッションコンプリートとなりそうな皮算用が出来た。


 正直、参加者の中ではかなり遅れて着いたはずだが、ASにはまだ補給物資が大量に残っており、普段自分では買わない(安売りしないので(^^;)カロリーメイトゼリーをウマーいいながら吸い、なるべく速そうなグループに混ざって(笑)イザ出発。


 そろそろ道は平坦な所が大半を占めるようになり、程よい速度で巡行する集団の後ろにつき走行。


 亀山湖を過ぎる前後くらいからだろうか、このツールドちばも3回目になるということもあってか沿道で応援して下さる方もチラホラ見かける。

 俺がヒイコラ走っている間も、手を振って応援して下さる近所のおばさん、おばあさん(比較的男の人は応援してない?)がいらして、何とも有難いような申し訳ないような?感じで会釈しつつ、もちろん力を頂いて何とか走ってこられた。


 そんな訳で、ゴールに向け最後の休憩となるAS、睦沢中学校に到着。

 時間は16時をギリギリ割るくらい。

 さんざん引っ張ってきたがいよいよ次回ゴオールだ。

シリーズ・「ツールド関東?」12、亀山湖のほとりで束の間のやすらぎを得ること

2008-11-06 23:10:29 | 自転車
 ツールドちばに限った話ではないが、この手のロングライドはやはりエイドステーション(AS)を区切りとして考えるのが自然である。

 最初のASは35.2km地点、二つ目のASが54.4km地点。つまり一つ目と二つ目は20km弱と比較的短いスパンでありここまではまあ楽といえば楽だったと言える。


 問題はここからだ。

 次のAS、「亀山やすらぎ館」は81.0km地点であり、間の距離26.6km。

 それだけではない。

 地図には、自転車レースのそれには常識的に載っているもんだが、高低差を表す略図が載っており、何でも「最高標高地点 約89km地点 約222m」とな。


 要するに、ASでやすらぎを感じるまでにそれと相反するものが道中に渦巻いていることは想像に難くない訳だ…


 さて、話は大山小学校を出た頃に戻す。

 ここで俺はスタンドアロンでの?走行を余儀なくされ、尚且つサクっと速い集団に追い越されたりしつつ、暫くマイペース走行を続けた。
 それでも何とか近いペースの集団に紛れ込み(今度は男だけの集団)、牛後鶏口作戦を遂行。

 だが、それも長くは続かない。気がつくといよいよ長い長ーい上り坂である。


 とにかく、立ち漕ぎだけは極力やらない。というかできない。


 流石に右膝も痛みが強くなってきており、一度立ち漕ぎで踏ん張った瞬間激痛が走った経験があることから、本当にヤバくなるまでは座って一番軽いギアを回すようにした。


 自転車を降りる人もチラホラ見かけたが、俺は頑として漕ぎ続けた。何しろイワシが待っている…ではなく、自転車を押して歩くというのは案外体力を消耗するものなので、仮に降りて休むことがあるとしても決して歩くまいと決めていたのだ。何となく。


 この長い坂では指導員の方々がほうぼうで参加者を引いたり、励ましたりと献身的なサポートをされていたのが特に印象的だった。まあ、指導員になるような人はこれくらいの坂は楽勝、130km走るなど朝飯前の人なんであろう、と邪推してしまえばそれまでなんだが…でも素直に賞賛したい気持ちに変わりはないな。

 
 とにもかくにも、上り下りを経て「やすらぎを約束された場所」!?亀山やすらぎ館、というか亀山湖のほとりの空き地?に設けられたエイドステーションに無事到着。ここで昼食トゥアーイムである。


 今回つるちばで用意されてた弁当は、小林しのぶさんという「フードジャーナリスト」の方がプロデュースしたというもの。

 これが中々「自転車ロングライドのための弁当」として練られたものであった。

 まず基本的に量は少なめ。これはロングライドは補食(ゼリー飲料とかバナナとかね)をマメに摂るのが基本だし、一度にガッツリ食ってしまうとよろしくないので正解。
 で、内容も巻き寿司や湯葉巻など比較的消化よさそうなものを揃えており、かつ量こそ少ないものの色とりどりで、束の間のランチの一時を楽しむに十分なできばえであった。結論としては「お見事」。


 さて、昼食も食って、時間も何とか17時ゴールのペースに近づきつつある中、再び残り半分を切ったロングライドに戻ることにした。


 さっきまでの上り坂で、かなり膝の痛みが増してきた俺は、既に何錠か飲んでいた痛み止めの残りを全て飲み、痛みが爆発しないことを祈りつつ再びシャウラに跨った。


 この後、この日の最高地点まで上りきった俺を待っていたのは…分かるよね。


 稼いだ位置エネルギーをもれなく、全速力で使い果たすその時が迫る。

シリーズ・「ツールド関東?」11、ツールドちばを「牛後鶏口」でゆくこと

2008-11-05 23:43:22 | 自転車
 10月12日、ツールドいわし…じゃねえツールドちば(既にかなり根本的な間違いを犯している希ガス…)は最初のエイドステーション(AS)を出、それまでとは全く別のグループにてまずは次のAS「大山小学校」へ。


 ここに来て分かってきたことがあった。

 最初しばらくはグループXの指導員の方の後ろを走っていたのだが、そうやって人の後ろを走るというのは、例えプロロードレーサーのように何十cm以下までベッタリつかなくとも、ある程度空気抵抗がやわらぐ効果があるような気がした。
 また、人のペースに合わせて走るというのは案外気が楽になるもんであるし、逆に人について行こうとすると何となく走れてしまうという効果もある。

 なもんで、この辺からはなるべく自分に合ったペースの集団を探し、その集団の後ろにコバンザメさせてもらって楽に走る作戦に出た。

 言わば、「牛後と為るも鶏口となる勿れ」=牛後鶏口とでも言おうか…(念のため、元ネタは逆の『鶏口牛後』ですが)


 しかもその時自分のペースに合った人達が、女性2人+男性1人のグループで、最後尾が女性だったばかりに「女のしりを追いかける男」的な構図が出来上がった訳で…


 マ、男のプライドなんつうチンケなものは、白浜フローラルホールで軽量化を図った際に一緒に水に流しちまったってことだな。完走するためだったら何でもするぜ…


 やがて、交差点を左に折れ上りさしかかる。
 ここでグループとペースが合わなくなってきたため、俺は先頭の女性(この方が結構な乗り手らしく、後ろの二人を始終リードしていた)に礼を言いサッサと坂を上る…我ながらなんてヤツだ…
 もっとも、ザーヒーがバイヤーなので立ち漕ぎまではやらず、しかし自分のペースを保たないとかえって負担が増すと考えペダルをクルクル回して地味ーに上り続けた。


 そして、AS大山小学校に無事到着。

 シャウラをグランドに置き、ボランティアの方から水とソイジョイを頂き芝生に大の字に寝っ転がる。


 こうして、目一杯汗をかき、地べたに寝そべって青空をヴォケっと眺めるというのは、正直俺は子供の時分にもあまりやったことがなかった。
 だが、自転車に本格的に乗るようになってからは、何というかこう、生きるという行為をリミット一杯の所まで持って行くことが出来るようになり、こんな時「自転車に乗って良かった」と心底思えてくる。


 …と本来ならここでスタッフロールが流れ出す頃だが(笑)、もちろんエンディングまでは程遠く(つうか別にスタッフいねえし…)しばしの休憩&肉体疲労時の栄養補給の後、さらに続く道中へとペダルを漕ぎ出した。


 まだ膝はイケる。

シリーズ・「ツールド関東?」10、ツールドちばをイワシのために走ること

2008-11-04 23:59:05 | 自転車
 白浜フローラルホールを発ち、まずは海沿いの道をグルリと時計回りに回る。

 日本の道は左側通行なので、時計回りの方が海が近く見晴らしがよろしい。
 南房総の爽やかな道を走り抜け、館山市内に入り夕べ立ち寄った某ファミレスの前も通過しつつ市内中心部の海沿いを抜け、内陸に。

 と、ここであろうことかいきなり自転車が渋滞し、何分もダラダラと走るような歩くような状態が続いてしまった。
 やはりあれだけの数の自転車が一気に走ると、時間差でスタートしているとは言え市街地は信号で止まったりすると詰まってしまうのか…


 この頃、まだスタートして1時間程しか走っていなかったが、何だか猛烈に腹が減ってきた
 休憩、補給場所であるエイドステーション(以下AS)までの距離も良く分からん(現在地が良く分かってなかった)し、渋滞で時間を食ってしまったので、渋滞を抜けた直後グループから外れ、一人コンビニに立ち寄り大福を購入。


 このツールド千葉、併走して下さる指導員の数も多いが、沿道の要所で道案内等やってくださるボランティアの方々も多数おられた。
 丁度、俺が停まったコンビニの前にもボランティアの方がいたので、駐車場に座り込んで大福を食らった後、一番近いASまでの距離を聞いてみた。

 すると、どうやらもう少しで最初のAS、「道の駅鄙の里(ひなのさと)」があるらしい。
 ちょっと補給を焦り過ぎたか…と思いつつ、スタート地点でもらった地図を広げ確認してみた。


 この地図には、巡航速度別にそれぞれのASの予想通過時刻が明記されている。
 時計はこの時10時を過ぎており、これを速度別に当てはめてみると…時速15km、より遅れを取っている。



 さて、俺はここで完走後のタイムスケジュールについて考えてみた。

 行きがそうであったように、帰りも電車orバスを使って地元に帰らなくてはならない。
 しかし、ゴールの白子にはバス電車はなく、付近(つっても白子から10km程度あるが)の大網駅からの横須賀線直通電車に乗らなくてはならない。これが20時頃大網発。

 そこから逆算し、さらに白子といえば!?ゴール地点からも程近い「イワシ料理の店」浜清丸で夕飯を食べるための時間を考える。
 というか、浜清丸は夕方17時開店なのだが、いつも滅法人気の高い店であり、かつツールド千葉なんつうものがあったりした日にゃ、例えば18時頃にノコノコ行ってもかなりの待ち時間をロスするのは確実(去年初めて行った時は18時過ぎで3,40分待ちの上自慢のいわし料理終了という有様であった)。

 そうすっと、欲を言えば最終ゴールにはやはり開店前後、17時ごろに到着いたしたい所である。

 だが、そのためにはこの地図を信用すると遅くとも時速18km程度のペースで行かないとアカンという…

 ただでさえ完走が危ぶまれまくっている脚ではあるが、ここで敢えて目標タイムを設けることによって自転車生活にハリを与えるという(笑)作戦に出た俺は、ボランティアにお礼を言い、早々に最初のAS、鄙の里に到着。

 ここでバナナを食べたり、地元の恵みたる牛乳をホットで頂いたりしつつも、大した休憩は取らずに今まさに出発しようとしているグループに合流。そのまま走り出した。


 …イワシ料理のために!!