みずけん戦記

せめてもう少しだけ、走らせてくれ。

水野くん阿修羅の章?~日産エンデューロ戦記二〇〇九・其の肆~封印乃巻

2009-10-25 21:15:38 | 自転車
 何と言うんだろうなあ…
 例えるとすれば、世界が逆回しに再生されているというか。

 とにかく、全身黒づくめの全く怪しくないルックスの俺は、いいように皆様に抜かれ、自分は懸命に走っているつもりでも周りの自転車達はツツーッと前に進んでいくんだよなあ。

 一応、人より多少空気抵抗の高い服を着ているとはいえ、やはり実力の差が大きいというか…
 いい加減もう少し速く走りたいぬぁあああとは思うのだが、まあこればっかりは仕方ねえわな

 そんなマイペース過ぎる忍者の内なる葛藤?をよそに、どうやらスタジアムでは新横浜に出没した伊賀者の存在が多少話題になっていたらしく、
 「あ、忍者が戻ってきました!」
 みたいな感じで実況のイイミワさんが伝えると、どうもオーロラビジョンで全身黒づくめの全く怪しい見た目の奴が写されていたようだが…一体あれは誰だったんだろうなあ…


 その後も、やたら速いチームの人に「忍者頑張れぇ!」と檄を飛ばされたり、スタジアムから応援されたりと、なんか申し訳ない位になりつつもひたすらマイペース。
 やはり、自分のペースを保っていたせいか最後になってもそれほどバテることもなく、最後の一周だけちょいと頑張り2時間を無事走りぬいた忍。

 まあ、何と言うか2時間を走ったとか、順位はどうだったとかそういうこと以前に、やっぱりやっちまったなぁ…という感触が一番大きかったんであるが…本当にこの格好で2時間走り切っちまった。ましてや、去年までは二人組で走っていたところを今回一人だったから、もういつもの倍コスプレ野郎がトラックを回っていた訳で…


 終了後、折角なので伊賀忍者の格好でイイミワさんに挨拶しようと思い、実況ブースの近くでイイミワさんに声をかけるタイミングを伺う忍が一人。

 当大会が、もしテロ等を警戒しての厳戒態勢で、警官が中にいたならまずしょっ引かれていただろうからその点は幸運だったという他無いな(笑)。

 もちろん、小生は合法的に?イイミワさんと挨拶し、「いやー、まさか忍者で来るとは思いませんでしたー」なんて話をしつつしばし談笑したのであった。



 さ、これにてミッション終了でござる。


 イイミワさんが表彰式に赴くと、俺はその場で黒装束をソソクサと脱衣、何事も無かったかのようにサイクルジャージ+レーパン姿で表彰式を眺め、喜ぶ表彰台の選手達を確認して今年の忍者くん阿修羅の章(<今回のタイトルの元ネタね)は幕となったのである。


 しかし、今回の忍者装束だがこの先どうすべえかと今も頭を悩ませているところである。
 何しろ、去年のめ組甚平はまだ部屋着として使える(というか、元々そういう使い方をするもんだった)からいいのだが、まさか部屋着として装束はなあ…

 いっそ家でフルに着こんでお袋に「いやー俺実は忍者だったんだよねー」みたいにサラッとカミングアウトすれば部屋着もOKなのかも知れんが、まさかこの歳で親を泣かせる訳にもいかないので…


 ああそうそう、前から左のブックマークに載っけてはいたんだけど、11月に横浜マリンサイクルフェスタという、本牧あたりで行われる自転車レースに2時間エンデューロの部にエントリーしている。
 マこれはたまたま思い出しただけで阿修羅の章再演ってことはないと思うんだけど…

水野くん阿修羅の章?~日産エンデューロ戦記二〇〇九・其の参~疾走乃巻

2009-10-25 00:40:20 | 自転車
 自転車に本格的に乗り始めて5年が過ぎ、その間にヘッポコながら幾つかの草レースを経験してきた俺。
 しかも、この日産エンデューロ(正式名称は日産スタジアム サイクルパークフェスティバル)、もうここ3年連続出場しており、その間もほぼコース変更はなく勝手知ったるホームグラウンドとでも言うべき(何しろ言うのはタダだからな)会場。

 忍者としては初参戦だが、ここは一つ皆に日産スタジアムの走り方ってやつを教えてやろうじゃないか…!

 ということで、出だしっからひたすらマイペース、皆がサーッと前を走り去るのを見届けつつ爽やかに走る忍者一人。


 よせばいいのに、今回の黒装束に合わせわざわざ鈴鹿サーキットで黒の自転車用ヘルメットを新調、手袋もわざわざ黒の指あきを買って装備、靴も元からあった黒のクリート靴という「使用色、黒。以上。」といった某缶コーヒー的な?出で立ちで走る俺が、そうそう目立つはずもなく。

 一周目の川沿いを走っている時早速レーサーから質問が。(笑)

 「流派は伊賀ですか、甲賀ですか?」

 …大喜利一問目にしては(違)いい質問だったのでお答えした。

 
 「…伊賀です。」

 そんな、伊賀忍者の誇りを胸に?チンタラ走り続ける俺だが、その姿は最初実況ブースでは取り上げられなかった。

 今年も、日産スタジアムの実況はイイミワこと飯島美和さん。毎年この大会でコスプレをやる輩は少数派ということもあり、いつも実況で取り上げて頂いていた。
 その一方でよせばよいのに彼女のブログで「今年もコスプレやります」的なことを書いてしまったがためにケツを割れなくなったという、忍の悲しい?過去もそこにはあった訳だが…


 イザ忍者がスルーされるとなると、ほっとしたような気もするしちょっと物足りない気も…

 と思っていたが、2周目か3周目あたりでやはり気付かれた(笑)この早さはもう忍としては失格だな


 実況的にも「あっ…忍者だ!忍者がいました!」みたいな感じで、どちらかというと新種発見的な感動に満ちていたような記憶がある


 そんなコスプレ大会的な話ばかりしていても仕方がないので、少々このエンデューロのコースについて書いておくとしよう。

 この大会は日産スタジアムを冠しているだけあって当然スタジアムの中、トラックを走るのだがコースはトラックだけではない。
 トラックから「マラソンゲート」を抜けて外の通路に出、右直角カーブの後ダブルで下りヘアピンカーブを抜けなければならない。ここがコース一番の危険ポイントで、例年こける選手が多いため注意喚起はかなり行われていた。まして今年はウェットコンディションだったしね。

 その後は、ストレートを抜けてゆるいカーブをくねくね抜け、陸橋をくぐり鶴見川流域の公園の周りをぐるりと回る。この辺は普通にサイクリングしていても気持ちの良さそうな通りだが、大会以外では基本自転車で走ってはイカンらしい。

 そして、再び陸橋をくぐりスタジアムエリアに。マラソンゲートに入る前に唯一の急な上り、そしてヘアピンを抜け、ゲートをくぐるとそこはまた栄光のスタジアム…という具合の1周3.2kmのコースである。

 基本的に、トラックの出入り以外は鈴鹿サーキットと全く対象的なド平坦のレイアウト。なもんで、玄人の場合はいかに列車に乗っていけるかがポイントになるし、それ程の脚のない人はマイペースを心がけ、周りの速さに流されないようにした方がいいだろう。
 また、1周が短い分ピットに入るチャンスも自然と多くなるため、その点ではレース慣れしてない人でも安心してピットインの機会を伺うこともできるだろう。

 自分の場合はピットインしたところで誰もいないし何もないため、♪孤り 孤り カムイ~♪って口ずさみはしなかったが、心はカムイ状態でピット前を通過していった俺。

 だが、そんなカムイ?にも救いはあって、トラックの向こう正面側に毎回「忍者頑張れ!」と応援して下さるチームがあり、俺は嬉恥ずかし状態で周回を重ねていったのである。


水野くん阿修羅の章?~日産エンデューロ戦記二〇〇九・其の弐~覚醒乃巻

2009-10-18 19:03:54 | 自転車
 鈴鹿エンデューロの前日夕方、奈良県は天理という地に赴いた後、俺は宿泊地に行く前に伊賀上野という地に寄った。

 まあ、日本に生まれ育った人なら老若男女を問わず、その名を聞けばピンと来るであろう。

 言わずと知れた忍者の郷、その一つがここ伊賀市である。


 もともと、日産スタジアムを走るにあたっては折角地元を走るんだから、少しでも周りを楽しませたいと思って空気抵抗の高い服を着る、分かりやすく書くとコスプレをしようという事で初参加からやってきた。

 初回はクリスマスだかイブだったのでセント・ニクラウス(笑)のコスプレだったのだが、その後は一応和風でやってきた。


 で、和風でコスプレってえと何があるか?

 その答えがこの伊賀上野市にあったのだよ!!!


 一旦気を落ち着けて伊賀上野に話を戻そう。

 この伊賀市の中心部である、中心地は昔ながらの雰囲気を大切にした街づくりがされており、一方やはり「伊賀忍者の里」ということをある程度前面に出し、子供向けのテーマパーク的な施設もあったりする。

 その中心地に車を停め、ソソクサと自転車を取り出し、全く忍ぶ感じではなかったが忍者装束を扱っているというお店を探索してみた。

 忍者装束を扱っているお店についてはネットで調べはついていたし、何ならネット通販でも買えない訳ではなかったが、まあ一応現物を見て聞いて買った方が安心という訳だ。


 …我ながら何が「という訳だ」なんだよ…と思いつつも、話は続き、二軒ほど回ったが結局福永衣料という店に入り、装束一式購入と。

 このお店は、ネットで大々的に広告しているだけあり、元々普通の地方のこぢんまりした衣料品店だったらしいが、現在店の半分程度が忍者衣装はもとより、手裏剣・クナイ等さらにステップアップしたい人向け?のアイテムも多数揃えてあった。

 店員のおばさんも至って普通にいい人だったし(まさか衣料品店の店員は仮の姿で云々…なんつう裏ストーリーはないよね??)、衣料品店のオーラと外国人が大喜びしそうな忍者グッヅのラインナップのギャップに動揺しつつも、着方について軽く説明を受けつつ会計を済ませた。

 …イヤこれでもう後戻りできないなあというのがその時の率直な感想だったが…



 ということで、再び話を日産エンデューロの日、10月3日に戻そう。

 うどん屋で衣装にゼッケンを取り付け、そのまま羽織ってスタジアムエリアへ自転車を走らせ(もうここで十分アレだが)、会場内のレイヤー専用着替えルーム…なんつうものがあるハズもなく、普通に参加者の方々が仲良うしゃべっている横で忍びの道に足を踏み入れようとしている男が一人…

 試乗の時までは、普通にサイクルジャージ+レーパン姿だった俺も、開始10分前にスタジアムに入った時にはもう今までの俺とは違うぜ!!って感じで、しかし淡々とシャウラをころがしつつトラック内のスタート地点へ。

 もちろん、全身黒づくめの格好で中を歩くと明らかに不穏な空気が流れ、「忍びだ!忍び!」という声を聞いたか聞かないような状態で、いよいよ2時間の戦いの火蓋が切られたのである。

水野くん阿修羅の章?~日産エンデューロ戦記二〇〇九・其の壱~出陣の巻

2009-10-17 12:34:55 | 自転車
 さー次いこ次。

 事務所の都合で強制的に5連休となり、まあ鈴鹿は無事行けた訳だが、その後は土日も含めほぼノンストップで10月3日。

 前の日までみっちり仕事をやった状態で、今回昼スタートの部エントリーで本当良かったぜ…と思いつつ、またも男一匹、戦いの地である日産スタジアムに赴いた俺。

 実は、家から日産スタジアムはけっこー近い距離なのである。この場ではこの程度の表現に留めておくが。

 なもんで、悠々とスタジアムに到着すっと、もうそこはこないだの鈴鹿の如く、いつもはサッカーファンで盛り上がるここも、この日だけ自転車のパラダイス。


 この、正式名称日産スタジアム サイクルパークフェスティバルは、試走が義務付けられており、試走しないと失格というキビチイルールのためまずは試走…

 の前に、なんか無料でチェーン洗浄+注油をやって下さるブースがあり、実は鈴鹿以来チェーンを放置していた俺は先にそこでロープーの手で洗浄してもらうことに。

 流石にブースは行列が出来ており、俺もシャウラを持ちつつじっと待っておったのだが…


 ん…?

 あ…あのカッパ、どっか遠いおとぎの国で見たような気が…

 そう、それはおとぎの国などではなく、あのツワモノひしめく鈴鹿サーキットでお見かけしたカッパそのもの。まさかあのデカイ頭を俺が見紛うはずもない。
 ただ、鈴鹿で見かけた時より多少汚れが目立つ気もするが…

 実は、俺が昼前ノコノコここに到着する前に3時間エンデューロの方は既に行われていて、折りしも前日までの予報で雨と告げられた当日、午前中はやはり降られていたようで…

 その中を小径車で走りぬいたカッパ氏は、鈴鹿に引き続き日産でも特別賞をもらっていたようで何よりであった。


 …これは俺も負けてられんなあ…

 と、当然のことながら?間違った火のつけられ方をした俺は、試走終了後一旦スタジアムエリアを離れ(最近多いなこのパターン…)、小机駅前のうどん屋にて軽く炭水化物チャージ。

 もう時間が無かったため、あまり良くないことだが俺はうどんを食いつつバックパックから銀色のポリ袋を取り出し、その中の黒い衣装を抜き出した。

 ここで、話は9月の5連休、あの鈴鹿サーキットへの道中へと遡るのである。

自転車野郎の連休本番?鈴鹿エンデューロ戦記後編

2009-10-11 22:31:55 | 自転車
 鈴鹿サーキットを5時間ぶっ通しで自転車で走る。

 俺は昔もてぎツインリンクで4時間をやったことはあったし、もっと長時間のサイクリングもやったことはある。

 しかし、鈴鹿の5時間は一味違う。

 天涯孤独?の身での参戦であり、ピットに仲間などいないのに加え、ここのレースは食料はおろか、水に至るまで開催者側では全く用意をしていない(尤もピットの向こうには自販機やヴィダーinゼリーを売ってるブースがあったが…俺はこの時1円も持っていなかった!)ため、手持ちのドリンクとゼリー飲料だけが頼りという状態。

 だが、10時を回るころ、俺の体が強烈に塩気を欲しがり、というか単純に腹が減ってきた


 だ、ダメだ…

 どーしても昨日残したえびせんが食べたい!!


 たまらずピットエリアに入り、さらにそこも抜け、サーキットをレース中に抜け出し駐車場へ…


 一旦外へ出ると、さっきまでのレースの喧騒とは打って変わり、休日の朝といった感じで何だか落ち着いた感じだった。

 まして、駐車場など誘導スタッフ以外は人っ子一人いない。

 俺は自分の車に行き、靴の中に仕込んでおいた車のカギでソソクサとトランクを開け、えびせんに食らいついた。

 …レース中にサーキットを抜け出し、更に駐車場で10時のおやつターイムを嗜むとは、我ながら下手なコスプレ以上にナメた真似をしていた訳だが、丁度疲れもピークに達していた時間でもあり、一息ついて後半への活力も出てきた。

 レース中見ていたのだが、自転車はスタンドの類はアウトらしい(コース中でスタッフが警告していた)がサドルバッグはスルーらしかったので、サドルバッグに千円札を2,3枚仕込み、さらにケータイも入れ、最後に車のカギを入れて後半戦準備OK。

 さー行くぜ!

 再び、車の聖地である鈴鹿サーキットにコースイン。

 そこは、ガチャピンやらドラえもん?やら、普段は心の清い人しか見られないような良く分からん妖精??やら、まー聖地にふさわしく有象無象の類が相変わらずひしめいていた。

 一方俺は、えびせんで気持ち的には復活したとはいえ、やはり久々の長丁場で脚は限界に達していた。
 ということで、脚の無さを体術でカバーすべく、やはり下り坂はハンドルにアゴがつくくらいの前傾姿勢、一応気分は今年のツール・ド・フランス第17ステージでランスに追いつく驚異の下りを見せたヴィンツェンツォ・ニーバリあたりで(あくまで気分だが…)脚を節約。
 しかし、この前傾姿勢は首を思いっきり上げる形になるため非常に肩が凝る…もう肩がビキビキになりつつも5時間目指して走った。

 そして、12時。
 長かった5時間も、過ぎてしまえばアッちゅう間だ。

 ゴールの時は、走り終えた満足感よりも、不思議ともう鈴鹿サーキットともお別れか…という寂寥が俺の中にはあった。
 逆走とはいえ、広く滑らかな路面を走り、シケインやヘアピンで赤白の縁石を踏んだりするのはこういうサーキットならではだし、やはり昔っからレースゲームなどでお馴染み、日本人におけるサーキットの代名詞とさえ言える鈴鹿をこんだけモリモリ走れたというのは男子なら須く本懐と言えよう。マいずれは自動車ででも走ってみたいかな…

 で、レース結果について。

 つっても俺は5時間の部の表彰式だけ見ただけで(しかも式の最中落ちてたりしたけど…)帰ったんだが、まー上位の皆さん気合が違う。アマチュアがアノ鈴鹿でAve40km/h台で走るんですぜ…
 しかも、なんか例のセーラームーンっつうか勢羅亜牟運って字をあてたい人が普通に表彰されてるし…もう何回かセーラー服のコスやってるって話だった。

 そして、有象無象の中から見事選ばれたコスプレ賞(正式名称忘れた)が、ガチャピン5匹組カッパ、そしてスーツにネクタイまでキメた「サラリーマン」という、もうオラよぐわがんねって感じのカオティックな表彰台ではあった。

 中でも、カッパが頭までフルに被り物であり、一体どうやって真っ直ぐ自転車漕いだんだろう?と不思議な位であった。
 まあこの時は、まさかこのカッパに再び相見えることになるとは流石の俺も想像だにしなかったが…


 プレゼント抽選会も無事外れ、俺は鈴鹿グランプリ用に新設されたか?新しい建物のカフェテリアでパスタを食べ、更に車に戻り手持ちの食料を食らい、鈴鹿に別れを告げた。

 その後は、四日市の山にある湯の山温泉・ホテルウェルネス鈴鹿路で入浴、休憩所で一旦撃沈した後(湯船で撃沈しなくて良かったよ…)、伊勢道を東に進み愛知のベイエリアにあるアウトレットパーク、ジャズドリーム長島に寄り道。
 もちろん、目的はアウトレット…ではなく矢場とんみそかつ

 風呂も入り、食うもんも食って、満足しつつもヘロヘロになりながら夜中の東名道をひた走り帰宅。
 まずは、この5連休の鈴鹿遠征はうまいこといったかな、というのがまとめ。

 えっ…俺のリザルトはどうだったんだって?そんなもんとっくに忘れたワイ

自転車野郎の連休本番?鈴鹿エンデューロ戦記中編

2009-10-04 23:32:08 | 自転車
 今日もF1グランプリが行われた鈴鹿サーキット

 本記事ではここで行われた鈴鹿8時間エンデューロのお話をしている訳だが、ここで先に書いておこう。

 実は、一口に「同じサーキットを走る」と言ってしまいがちだが、自転車では実は普段F1が走るのとは逆方向に走るのだ。
 この辺注意してもらいながらこのコスプレ祭り…ではない5時間へのチャレンジを読んで頂ければ幸いである。


 で、9月22日朝7時3分、先にスタートした10時間エンデューロ組に引き続き5時間組も観衆に見守られながらスタート。
 と、その観衆の中に、なんか何とか戦隊みたいな連中が4人…とその中に、一人どう見ても悪の組織(のザコ)です、本当にあり(ryな奴が一人、戦隊と肩を並べている…

 こ、こいつ等裏で繋がってたのか!!

 まあ、普通に鈴鹿サーキットの見える場所にいる時点で裏じゃない気もするが、とにかくこんな感じでコスプレ要員の多いこと多いこと。


 話をレースに戻そう。

 最初に上り坂があり(つまり自動車レースでは下り)、上りきった所のシケインを抜け上り下りを経たあとスプーンカーブを上りながら右に回る。

 しばらく平坦基調、幅も自転車にとっては広く走りやすいサーキットを走りぬけ、下りながらヘアピンカーブを曲がり、その後は下る。ジャンジャン下る。

 多分多くの人がサーキットを実際に走ったことがないと思うので(まして自転車ではね…)あまり実感がないかも知れないが、実はサーキットというのは得てして高低差が意外とあるもんなのだ。
 俺がよく走る(事実昨日走った)新横浜の日産スタジアム周辺のコースなどがほぼド平坦であるのとは対象的、もっと言うと走り方も自ずと変わってくる。


 と、そんないっぱしの講釈をたれている俺様だが、こうして×一蹴○一周走ったところで、既に脚に違和感を感じるという事態に…

 やはりこういうレースだと自然と周りのペースに飲まれてついついハイペースになってしまうというね…自分のようなド素人は、まず完走を目指さなくては。


 そうして一旦仕切り直し、自分のペースを守って走ろうとした俺の右後ろから、ラッパを鳴らしながらオートバイが通り過ぎていく。

 どうやら、オートバイは速い集団の先頭で彼らのためにコース右側を空けるよう喚起する役目を担っているらしい。


 そして、やってきた先頭集団の速いこと…!

 マトリックスパワータグとか、愛三工業とかブリッツェンとかの実業団選手や、それに食いつく一般の選手達の「列車」のスピードは、どう見てもエンジンがついてるとしか思えないスピード。

 イヤ全くすげーな…と列車を見やると、???

 何か約1名セーラー服姿の選手がいるんだけど…しかもスカートがピンクだぜ…

 ふくらはぎ辺りを見ても、中身は絶対男100%であり、ガチの走りをしているにも関わらずこんなコスプレとは…
 月に代わってお仕置きされそうな悪寒満点の中、マイペースマイペースでサーキットを走る。


 終盤の下りは、ほとんど漕がずとも時速50km程度出てしまうような快適な(かつオッカナイ)区間であるが、ここで俺は考えた。

 なるべく脚を使わず、しかしスピードは上げていきたい…

 で、こないだツール・ド・フランスで見た、体をビッタシ自転車に密着させ、前傾姿勢で空気抵抗を減らす走行をやってみた。

 するとこれが、主観的ではあろうが結構いい感じで、普通の姿勢で普通に漕いでる選手に追いつく位の勢いで走れる。
 まあ、下ハンドル持って前傾するのはちょっとアブナイ気がするのであまりお奨めは出来ないかな…

 そんなこんなで上り下りの激しいサーキットを、時折ママチャリにブチ抜かれたりしながら走ること3時間。

 そろそろ疲れが最高潮に達しつつあったのだ…

 ああやっぱり後編につづくだな。

自転車野郎の連休本番?鈴鹿エンデューロ戦記前編

2009-10-04 22:33:40 | 自転車
 9月22日と23日、今まさにF1グランプリで盛り上がりまくっている鈴鹿サーキットで、スズカ8時間エンデューロが開催された。
 つまり、サーキットを使った自転車の耐久レースって訳だ。

 この手の大会の常として、やたらと早い時間に受付やら集合時間が設定されているもんだが、今回もやはり4時半という夜も明けきらぬうちから受付開始ってことで、オイラも大体その位の時間に宿を出ることにした。

 前回も書いたが、前日俺は亀山市という鈴鹿に程近い場所に泊まった。
 距離的にも悪くないためか、前の晩から入り口にロードが置いてあったり、普通は起きなさそうな4時台にもロビーで何人かが待ち合わせしていた。

 いよいよ始まるな、という感じ。

 で、多少道に迷いつつ(--;シャウラを乗せたマイカーは鈴鹿サーキットに到着、エンデューロ出場者用に用意された砂利の駐車場に車を入れ、既に多数の本気レーサー達がいる中シャウラを取り出し、準備開始。


 さて、ひとまずバックパックを背負ってサーキットエリアに赴き、普段はそれこそF1などでも使われ、この日は自転車用としてビッシリ人と自転車で埋まったピットエリアの奥にある受付でゼッケン等を受領。


 問題はここからだ。

 何しろ、今回俺はむぁったくの単独での参戦、貴重品を現場で預かってくれる人がいるわけでもない。
 その上、鈴鹿サーキットという場所がそもそもこうういう使われ方をしない所だからか、俺が見た限りではコインロッカーの類はサーキット周辺にはどうやらなさそうで、尚且つやはり俺のような奴は想定外なんだろう、貴重品を預かってくれるようなクロークの類も用意されてはいなかった。

 とすっとどーするか。

 受付でゼッケンや自転車に取り付け周回の確認をするチップ等の入った袋をもらった俺は、已む無く自転車で数分かけて駐車場に戻った。

 移動に時間がかかるため、時間が少なくなってきた俺は、慌てて軽く水分を取り、ボトルをケージに取り付け、折角持ってきたのでゼリー飲料を二つほどジャージ後ろのポケットに突っ込んだ。
 そして、俺はこの時細かい規定がよく分からなかったので、指摘を受ける前にと思い、自転車で唯一の収納場所であるサドルバッグも外してしまった。

 さあここで問題だ。

 バックパックは当然、サイフやケータイも車の見えない所に入れておくとして、さいごの最後に残るのが車のカギ。
 レーパンにポケットがある訳でもなし、ジャージのポケットは上ガバガバなんでカギなんぞ即どっかにすっ飛んでしまう。
 自転車にも収納スペースは皆無という中で一体どうやってカギを持つか・・・?


 と謎を残しつつも、既にスタートの時間間際、急いでボディの軽量化を図った後(また余計なことを書いてしまった)現場に再び到着。

 すると、鈴鹿サーキットのメインストレートには既にジャージ+レーパンを身にまとった見るからに早そうな猛者たちに加え、何と言うか有象無象のコスプレ連中達がスタンバっていたと…

 言うところでこのお話、あろうことか後編に続いてしまう。いやもしかしたら中編後編かな…?