goo blog サービス終了のお知らせ 

現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

板垣巴留「BEASTARS2」

2019-06-05 18:28:05 | コミックス
 いよいよ主人公のハイイロオオカミのレゴシが、誤解からビッチなドワーフうさぎのハルに誘惑されますが、レゴシが不器用ながら紳士的にふるまったので、ハルだけでなく読者も、レゴシにさらに好感を持つことでしょう。
 特に、レゴシが高校二年で、ハルが高校三年に設定されているところが、絶妙です。
 性的な体験だけでなく精神年齢もハルの方がかなり高く設定されているので、多くの男の子の読者(最近は男性が性的体験をする年齢がかなり高くなっているので、未体験者が圧倒的に多いと思います)には、ハルはちょっと怖いけれど魅力的な存在なのかもしれません。
 その他の登場人物も、レゴシの属する演劇部の看板役者で学園のヒーローの異様にプライドの高いアカシカのハルや、レゴシとは対照的に大型肉食獣であることをむき出しにしているベンガルトラのビルなど、派手なキャラの登場人物がからみあってくるので、内省的なレゴシのキャラがうまく際立っています。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 白土三平「朝露の巻」カムイ... | トップ | 悪童日記 »

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

コミックス」カテゴリの最新記事