作曲家の父親の印税で暮らしている無職の独身男と、精神を病んでいるシングルマザーに育てられ学校でいじめられている少年が、ひょんなことで知り合う話です。
お互いに欠損している部分を次第に補い合って、周囲の人たちも巻き込んで、何とかピンチを切り抜けていく二人を、ユーモアを交えて描いています。
だいぶ前にニック・ホーンビィの原作を読んだ時にはほとんど印象に残りませんでしたが、映画の方は上質なヒューマンコメディに仕上がっています。
それは、主役のヒュー・グラントがこの軽薄だが心優しい主人公にはまり役だったことと、少年役のニコラス・ホルトの達者な演技に負うところが多かったように思いました。
これからの児童文学でも、このような大人と子どもの共生は重要なテーマですし、もっと描かれるべきだと思われます。
そういった作品を書く時には、この映画はヒントになるかもしれません。
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