現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

アバウト・ア・ボーイ

2021-02-06 13:22:22 | 映画

 作曲家の父親の印税で暮らしている無職の独身男と、精神を病んでいるシングルマザーに育てられ学校でいじめられている少年が、ひょんなことで知り合う話です。
 お互いに欠損している部分を次第に補い合って、周囲の人たちも巻き込んで、何とかピンチを切り抜けていく二人を、ユーモアを交えて描いています。
 だいぶ前にニック・ホーンビィの原作を読んだ時にはほとんど印象に残りませんでしたが、映画の方は上質なヒューマンコメディに仕上がっています。
 それは、主役のヒュー・グラントがこの軽薄だが心優しい主人公にはまり役だったことと、少年役のニコラス・ホルトの達者な演技に負うところが多かったように思いました。
 これからの児童文学でも、このような大人と子どもの共生は重要なテーマですし、もっと描かれるべきだと思われます。
 そういった作品を書く時には、この映画はヒントになるかもしれません。

アバウト・ア・ボーイ [Blu-ray]
クリエーター情報なし
ワーナー・ホーム・ビデオ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする