God is in the details ~神は細部に宿る~

一箱古本市専門店《吉田屋遠古堂》主人のぐうたらな日々。。。。

さて、馬だ その2

2006-11-25 07:58:06 | 歴史/民俗/伝統芸能

ここに一枚の絵があります。鎌倉時代ぐらいの?絵巻物の一場面で、
武士が従者を連れて狩りにいくところだそうです。
馬に乗る者、徒歩で行くものがいますが、
ちょっと拡大してみましょう。


どうでしょう、前回の埴輪馬ではありませんが、
何とはなしに人と馬のバランスが悪いような
気がしませんか??
そうなんです、日本の馬は小さかったのです!かなり。
それゆえ日本では馬は力仕事には向かないものとされていました。
道理で、日本では馬車が生まれなかったわけです。
日本の馬が大型化したのは、明治以降にアラブ馬が
導入されて以来の話です。

では、もう一枚

これは合戦におけるフル装備の武士と馬です。
フル装備の武士の重量に、馬はおそらく30分程度
しか耐えられなかったと考えられます。
ましてや、上であんな大きな旗とか振られた日には(笑)
日本の合戦は短期決戦だったのでしょうかね。


ちなみに、こちらの鞍上には正装した貴族がいますが、
足もとにご注目ください。なんと裸足です。
武士や庶民はおもにわらじや草履で、場合によっては沓で
馬に乗るのですが、貴族は裸足だったのでしょうか??
それともたまたまこの人だけ??大謎です。

ちなみに、この辺から民俗学の巨人、宮本常一の受け売りです(w)