God is in the details ~神は細部に宿る~

一箱古本市専門店《吉田屋遠古堂》主人のぐうたらな日々。。。。

新大久保の夜は更けて その2

2006-06-25 07:57:31 | 歴史/民俗/伝統芸能
 学会初日を終えて、予約していたビジネスホテルに向かいます。それはここをとおりこしたさき、

新宿百人町は新大久保駅のすぐそば、というより、駅にくっついています。いまどき山手線の駅から徒歩2分で、五千円未満で泊まれるビジネスホテルなんて!!カプセルホテルは苦手なので、この3年ほど自腹での学会参加のときは経費節減のため、ここを定宿にしております。フロントが親切で、部屋は普通。唯一の欠点は風呂が入れ替え制で、時間を決めなければならないことぐらいかな?お部屋はこんな感じです。

狭いのは狭いけど、どうせ寝るだけだし。前回きた時は木製ブラインドが灰色のカーテンで、赤い飾り棚なんて無くて、テレビも無くて殺風景でいい感じだったのに、なんか普通になってしまった(笑)この日は友人のF君とあって、一緒にご飯を食べました。

 翌日も学会だったのですが、総会や講演会やパネルディスカッションを切り上げて、昼から文化財の聖地(?)東京国立博物館へ!あいにくの雨の中・・・

いつもは帰る間際や学会の隙間をぬって特別展を駆け足で見るだけでしたが、この日は泊まりだったので、久しぶりにゆっくりと時間を気にすることなくまわることが出来ました。本館は建物も瀟酒なのね。やっと気がついた。

しかし、法隆寺館の仏像の展示は凄いっす(笑)薄暗い部屋に仏像がにょきにょきと林立している。


5時間弱かけてゆっくりとまわった後、再び定宿へ。この日の夜はO君夫妻とご一緒しました。現役の神主さんであるO君との一年半ぶりの再会は芸能談義に花が咲きました。彼は仕事柄というか、環境と言うか、やはり伝統芸能への造詣が深く、話の一つ一つに妙に納得してしまいます。私のミーハーさとはやはり一線を画している(笑)
 で、翌日は休暇をとっており、O君夫妻と歌舞伎座で演劇鑑賞という予定だったのだが、O君が急用で都合がつかず、急遽O君の奥さんとその友人と一緒に観劇することとなる。

 有楽町から歌舞伎座にむかう道々、こんなものや

こんなものに目を奪われて、なかなか前へ進めない(笑)


やっとたどり着いた松竹歌舞伎座は、

老朽化のため建て替えの計画があるとか言う噂・・・

 この日は吉右衞門と仁左衞門。吉右衞門は能の藤戸を素材に作り上げた「藤戸」を演じます。実直な感じがにじみ出て、これは古典になるかもしれない!
 仁左衞門は当たり役である荒川の佐吉。いやぁ、泣けた泣けた。周りからもすすり泣きが聞こえ、客席から嗚咽が漏れるというのは初めての体験です。私の一押しの團蔵も、いやったらしい演技が光ります(笑)出てきてすぐ佐吉に殺されてしまうのがもったいない(爆)

 歌舞伎座を出てから観劇にお付き合いいただいたお二方にさようならを言って、一路松屋の地下へ。和久傅の蓮根もちを購入。本来は西湖を買うべきなのだろうが、少し前に頂き物で食べていたので、それよりも安価な蓮根もちをゲット。デメルのザッハトルテもお土産としては魅力的なのだけれど、私自身はそれほど好きじゃないので今回はパス。仙台でも買えるしね(笑)あとは私の定番である両口屋是清の季節のお菓子をかって、いそいそと新幹線へ。

 福島が近づくころには、次第に夕闇がせまり、日は吾妻山に沈み行く感じ。


学会でご一緒させていただいた皆様、一緒に遊んでくださった皆様、お疲れさまでした。