よくあるパラドクスに「『クレタ人は嘘つきだ』とクレタ人が言う」と言うのがある。
その内的に構築されている論理を否定する論理は、内側から規定できないということである。
似たようなものに、最近の中国人が日本人に向けて「中国人だけは信用しちゃいけない」と言う笑い話もある。
それなら親身にそれを言っているあなたは何人なんだよ、ということである。
他にも数学自身は数学によって証明することができないというゲーデルの不完全性定理、客観的な裏取りができない自己主張(俺は凄いんだ、礼儀正しいんだ、など)などもこれの類例に挙げられる。
これと似たような例に接したことがある。
私が2019年の1月にとあるプチ講演会に聞きに行って、「GAFAはいつ終わるのか? 」と言うのを聞いた。
回答は「GAFAは終わらない」だった。
私は満足した部分もあれば不満に思った部分もあった。
確かにGAFAは終わらない。しかしそれは直近の数十年だろう。
私が知りたかったのはその更に先にある中長期観点での興亡のことである。
これが文藝春秋2020年2月号でのニューヨーク大学スターン経営大学院教授のスコット・ギャロウェイ氏が明快に答えを出してくれた。企業は不死ではなく、寿命がある、と。
さて、私は聞く人によって回答が束縛されることを理解すべきではあった。
上記の「GAFAはいつ終わるのか? 」と言うのはGAFAの流れを信奉し、利用し、その潮流に乗ることを自らのポリシーとする企業人であったため、その企業が死ぬと言うことは言えなかったのだろう。これは当然のことだ。
これはポリシーがそうである他、自らが生きるという存在存続活動を是認しない存在は、そもそもの存在意義がない。
簡単に言えば、生き続けると意思を持った存在と、すぐさま死ぬ意思を持った存在とは、その総合的な結果はすぐさま答えが出ると言うことだ。
別に私は私のいる企業の寿命は知りたくはない。むしろ長く持って欲しい、繁盛して欲しいと言うのが、人間としての心情として正直なところである。
一方で、いつどのような原因で死んでしまうのか、と言うのは「長生きするにはどうすればいいのか」と言う命題の裏返しでもある。
ガンになりやすい食事が分かっていれば、日常の食習慣でそれを避けることができる。
病気を研究すれば、病気になりにくくなる。逆説的だが、戦争を研究すれば戦争がどのような条件で起こってしまうのか、そして結末の妥結と国民心情はどのように持てば良いのかと言う最適解が分かる。
同様に、企業活動を研究すれば、企業の老衰も死も生も延命も誕生も分かるだろう。
その内的に構築されている論理を否定する論理は、内側から規定できないということである。
似たようなものに、最近の中国人が日本人に向けて「中国人だけは信用しちゃいけない」と言う笑い話もある。
それなら親身にそれを言っているあなたは何人なんだよ、ということである。
他にも数学自身は数学によって証明することができないというゲーデルの不完全性定理、客観的な裏取りができない自己主張(俺は凄いんだ、礼儀正しいんだ、など)などもこれの類例に挙げられる。
これと似たような例に接したことがある。
私が2019年の1月にとあるプチ講演会に聞きに行って、「GAFAはいつ終わるのか? 」と言うのを聞いた。
回答は「GAFAは終わらない」だった。
私は満足した部分もあれば不満に思った部分もあった。
確かにGAFAは終わらない。しかしそれは直近の数十年だろう。
私が知りたかったのはその更に先にある中長期観点での興亡のことである。
これが文藝春秋2020年2月号でのニューヨーク大学スターン経営大学院教授のスコット・ギャロウェイ氏が明快に答えを出してくれた。企業は不死ではなく、寿命がある、と。
さて、私は聞く人によって回答が束縛されることを理解すべきではあった。
上記の「GAFAはいつ終わるのか? 」と言うのはGAFAの流れを信奉し、利用し、その潮流に乗ることを自らのポリシーとする企業人であったため、その企業が死ぬと言うことは言えなかったのだろう。これは当然のことだ。
これはポリシーがそうである他、自らが生きるという存在存続活動を是認しない存在は、そもそもの存在意義がない。
簡単に言えば、生き続けると意思を持った存在と、すぐさま死ぬ意思を持った存在とは、その総合的な結果はすぐさま答えが出ると言うことだ。
別に私は私のいる企業の寿命は知りたくはない。むしろ長く持って欲しい、繁盛して欲しいと言うのが、人間としての心情として正直なところである。
一方で、いつどのような原因で死んでしまうのか、と言うのは「長生きするにはどうすればいいのか」と言う命題の裏返しでもある。
ガンになりやすい食事が分かっていれば、日常の食習慣でそれを避けることができる。
病気を研究すれば、病気になりにくくなる。逆説的だが、戦争を研究すれば戦争がどのような条件で起こってしまうのか、そして結末の妥結と国民心情はどのように持てば良いのかと言う最適解が分かる。
同様に、企業活動を研究すれば、企業の老衰も死も生も延命も誕生も分かるだろう。