「人口減」や、あるいは「人口が増加しない」と言うものには、社会学的根拠がある。
一つは食糧問題であり、これを人類は突破した。
もう一つは、資本主義の一形態による格差拡大であり、これを人類は突破しようとしていない。むしろ是認し、少子化の遠因であるのにも関わらず、問題意識さえ持っていない場合もある。
これを見ていこう。
1.
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マルサスの罠 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%82%B5%E3%82%B9%E3%81%AE%E7%BD%A0
マルサスの罠(マルサスのわな)英: Malthusian trapまたは人口の落とし穴英: population trapは飢餓に導くような食料供給の不足に従い過剰な人口が増加を停止するであろうことによる条件である。
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つまりは、人口は等比級数的に増えていくのに対し、人間が増えていくのに必要な農産物の生産は等差級数的にしか増えていかないから、農産物の生産量以上には人口が増えないだろうという英経済学者の社会学人口理論だった。
しかしそれは現実には突破し、世界人口は前例を見ない70億に膨れ上がっている。
なぜ突破したのかというと、それは農作物が増えたからであるが、その農作物が増えた理由は、今まで運でしかできなかった、農作物が育つのに必要な窒素固定と言うものが、化学肥料によって強化されたからである。
そしてその窒素固定を成す化学肥料とはハーバー・ボッシュ法の化学的発見であり、その発見から空気中にしかなく、窒素固定菌に頼って窒素を物質化していた植物は、強力な肥料によって生産物を増やしたのであった。
2.
ここで疑問に思うのが、先進諸国では、今どこでも少子化問題に接している。
それを移民で賄うと言う話だが、しかしそれは根本解決ではない。
現代に生きる我々は、誰も「なぜを五回繰り返してその原因を突き止めようとしない」か、もしくはそれをやったとしても全く無意味な方向で体裁だけ整えた問答をやっている可能性がある。
少子化の理由は「結婚相手がいない」か、できそうな場合でも「子供を育てていくだけの経済的余裕がないから」である。
それはピケティが指摘した経済格差の拡大によって、今現状の資本主義の中で肯定はされているが、しかし人類の発展、あるいはもう少しミクロに見て、国家の発展、と言うことを考えるのであれば、まず社会学論として実施すべきは、ハーバー・ボッシュ法の発見から農作物が拡大生産されるようになり、そして人口の増加につながったように、発達した資本主義による経済社会は人口減をなさしめうると言う理論分析を適切に行い、そして国家運営を維持していくための国家人口の維持を図るために、社会経済学上における適切な再分配と発展に寄与せしめうるべきなのだ。
具体的には、申請を不要とする出産費用の減免(産婦人科には国から補助)、子供を育てるためのプラン(縮退した給与体系でも1家庭3人までは大学に行かすことができるなどの人生プランの提示)、老後のプランなど、可能であれば我々がそれらを独立して解決していくべきであるのだが、国家運営の俯瞰から見た場合には、それらを用意し、アドバイスしていく必要がある。
3.
人類は、既存の人間社会が人口を自ら抑制するというマルサスの罠を突破した。
しかし、先進諸国は少子化にあえいでいる。
それは三人以上の子供を残す生活費や、あるいは意識に倦厭感があり、それは資本主義の行き着いた形態、即ち労賃金の上昇率よりも高い上昇率を持つ資産増殖により、社会で生きるための金銭が手に入らないからだ。
「二種類目のマルサスの罠」が存在するのに、誰もそれに対する対策を理論化しないし、問題意識も持たない。これは国家にとって危険なことである。
一つは食糧問題であり、これを人類は突破した。
もう一つは、資本主義の一形態による格差拡大であり、これを人類は突破しようとしていない。むしろ是認し、少子化の遠因であるのにも関わらず、問題意識さえ持っていない場合もある。
これを見ていこう。
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マルサスの罠 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%82%B5%E3%82%B9%E3%81%AE%E7%BD%A0
マルサスの罠(マルサスのわな)英: Malthusian trapまたは人口の落とし穴英: population trapは飢餓に導くような食料供給の不足に従い過剰な人口が増加を停止するであろうことによる条件である。
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つまりは、人口は等比級数的に増えていくのに対し、人間が増えていくのに必要な農産物の生産は等差級数的にしか増えていかないから、農産物の生産量以上には人口が増えないだろうという英経済学者の社会学人口理論だった。
しかしそれは現実には突破し、世界人口は前例を見ない70億に膨れ上がっている。
なぜ突破したのかというと、それは農作物が増えたからであるが、その農作物が増えた理由は、今まで運でしかできなかった、農作物が育つのに必要な窒素固定と言うものが、化学肥料によって強化されたからである。
そしてその窒素固定を成す化学肥料とはハーバー・ボッシュ法の化学的発見であり、その発見から空気中にしかなく、窒素固定菌に頼って窒素を物質化していた植物は、強力な肥料によって生産物を増やしたのであった。
2.
ここで疑問に思うのが、先進諸国では、今どこでも少子化問題に接している。
それを移民で賄うと言う話だが、しかしそれは根本解決ではない。
現代に生きる我々は、誰も「なぜを五回繰り返してその原因を突き止めようとしない」か、もしくはそれをやったとしても全く無意味な方向で体裁だけ整えた問答をやっている可能性がある。
少子化の理由は「結婚相手がいない」か、できそうな場合でも「子供を育てていくだけの経済的余裕がないから」である。
それはピケティが指摘した経済格差の拡大によって、今現状の資本主義の中で肯定はされているが、しかし人類の発展、あるいはもう少しミクロに見て、国家の発展、と言うことを考えるのであれば、まず社会学論として実施すべきは、ハーバー・ボッシュ法の発見から農作物が拡大生産されるようになり、そして人口の増加につながったように、発達した資本主義による経済社会は人口減をなさしめうると言う理論分析を適切に行い、そして国家運営を維持していくための国家人口の維持を図るために、社会経済学上における適切な再分配と発展に寄与せしめうるべきなのだ。
具体的には、申請を不要とする出産費用の減免(産婦人科には国から補助)、子供を育てるためのプラン(縮退した給与体系でも1家庭3人までは大学に行かすことができるなどの人生プランの提示)、老後のプランなど、可能であれば我々がそれらを独立して解決していくべきであるのだが、国家運営の俯瞰から見た場合には、それらを用意し、アドバイスしていく必要がある。
3.
人類は、既存の人間社会が人口を自ら抑制するというマルサスの罠を突破した。
しかし、先進諸国は少子化にあえいでいる。
それは三人以上の子供を残す生活費や、あるいは意識に倦厭感があり、それは資本主義の行き着いた形態、即ち労賃金の上昇率よりも高い上昇率を持つ資産増殖により、社会で生きるための金銭が手に入らないからだ。
「二種類目のマルサスの罠」が存在するのに、誰もそれに対する対策を理論化しないし、問題意識も持たない。これは国家にとって危険なことである。