●「今週、妻が浮気します」第10話「愛するが故の別離」
「女が浮気した場合、9割方男って別れるもんなんだって。
どういうわけか男ってのはさ、自分らがした浮気は棚に上げといて、
うるさいわけよ、女の浮気に。デスクなら、残り1割の男になれると
思ってたのになぁ。」
奥さんが浮気した場合、男のソレとは違って、修復は難しい。
それじゃ、どんな場合なら、それが可能なんだろうか?
それがこのドラマの、メインテーマだったのかもしれませんね。
第10話が最終回でも、そんなに不自然ではないけれど、
最終回が復縁で締めくくられるなら、どんな心のリセットをして、
何が決め手となった結果なのか。
逆に考えれば、それらのポイントに先回りできれば、
夫婦の絆は深まる、という事なのかも。
変な話なんですが、僕は小学生の頃、結婚式があるなら
「離婚式」というのも、当然存在するものと信じていました。
「パパな、おまえに頼みがあるんだ。ママの事頼む。」
チカラと向き合い、離婚を告げるハジメ。
「僕にも問題があったんです。(中略)
僕が支えられない分、陶子を支えてやってください。」
陶子の両親に、頭を下げるハジメ。
「これからも陶子の幸せを願っています。」
結婚生活を振り返り、陶子への尊敬の念を込めた手紙。
これはある意味「離婚式」ではないでしょうか。
こんなに綺麗に別れやがって、ハジメのばかやろうー!と
泣いてしまいましたよ。
※ハジメの母親の、登別のお土産の「クマ」。
これは、確実に「九州、熊が積み木します」を意識したものだ(笑)
最終回の日、また「笑っていいとも!」に、ユースケさん出演してくれないかな。
「九州、熊が積み木します、最終回かよ!」と、皆にいじられてる姿、
もう一度見たい(笑)
●「拝啓、父上様」最終回
やたらと全てが丸く収まり、視聴者的に至れり尽せりの最終回が多い中、
こんなに想像と余韻で楽しむ締めくくりも、珍しいなと感じました。
一平(二宮和也)の父親は、津山冬彦(奥田瑛二)ではなかったものの、
結局誰かわからぬまま。
津山冬彦と別れた年に産んだという事は、雪乃ちゃん(高島礼子)の
本意ではなかった男性なんでしょう。本意でない男性の子、
それが一平に秘密する、理由なのかもしれません。
それと竜さん(梅宮辰夫)が、一平にプレゼントした左利きの包丁。
「使いにくかったら、使わんでいい。楽な方を選べ。
身の振り方も自分で選びな。(中略)何を選ぶか、自分で決めろ。」
人はとかく、決断を迫られるものです。
歳を重ねていけばいくほど、その決断は重くなっていくでしょう。
どんな時も、利害ではなく、自分の判断で決めろ。
そんなメッセージが込められれたように思います。
一平にとって、実質的な父親は竜さんでしょう。
それ以上は、このドラマで必要ないのかもしれません。
一平は「坂下」に残ったのか、パリへ行ったナオミ(黒木メイサ)とは
どんなやりとりをしてるのか、全部知りたいと思うのは不粋というもの
なんでしょう。だって神楽坂に生きてる、一平と坂下を取り巻く人々、
その人たちの生活を、ほんの11話分、見せてもらってただけ
なんでしょうから。今もそこには、ちゃんと時間が流れてそうです。
ただ一平が、「男になった日」は、何曜日だったのか?
それをあれこれ想像すると、夜も眠れません(笑)
知らない言葉・楽しいセリフも、堪能させてもらいました。
◎ガモーナ・ガモカジ ◎赤い下着
◎餞別書
◎ゴロまきは5分まで
◎チェ・ジウを紹介したのは草なぎ剛(笑)
◎KCIA(神楽坂情報局)
噂の速度は時速60kmらしいです(倉本さんのインタビューより)
エンドロールの映像も素晴らしかった。
故郷に帰るため、1人で駅へ向う竜さん(梅宮辰夫)。
お嬢さんに振り回されてる風の、時夫(横山裕)。
「豆絞りの王子様」への、思いが砕けた松子さん(高橋史子)。
求人募集に目をやる(?)澄子さん(森上千絵)。
カナルカフェで、餞別書を開く保さん(高橋克実)。
そして、相変わらず「趣味」に精をだす、ルオーさん。
仲直りした様子の一平と雪乃ちゃん。
そして少女のような夢子さん(八千草薫)。