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NFL2006 Week2雑感

2006年09月28日 14時05分24秒 | アメリカンフットボール
遅ればせながら、Week2の感想。

○ TB 3-14 Atlanta

タンパはWeek1の完封負けに続いてFGのみという結果。QBクリス・シムズが300ヤード投げてTD取れないのではどうしようもない。RBキャデラック・ウィリアムズが2試合続けて走れていないあたりが気になるところ。
アトランタはランを軸に展開し、RBダンとQBヴィックが共に100ヤードオーバー。アトランタの攻撃を封じるパターンは、ヴィックにパスを投げさせた方がいいので、走られている時点で守備側に問題あり。カロライナ戦に続いてTDを許さなかった守備は高い評価を与えていいだろう。

○ Oakland 6-28 Baltimore

タンパ同様Week1に完封負けしたオークランドは、この試合もFGのみの得点に終わった。6つのターンオーバーを喫してはどうしようもない。特に先発したQBアーロン・ブルックスはエクスチェンジミスでのファンブルロストやサックを受けるなどでパスを投げないままに負傷交代。OLの建て直しが急務なのは先週も書いた通り。
ボルチモアは強い守備に加え、マクネアの安定したクォーターバッキングを得て、今シーズンはかなりいい結果を狙えそうだ。

○ Detroit 7-34 Chicago

開幕週にシアトル相手に健闘したデトロイトディフェンスが切り裂かれた。最初の2シリーズ続けてファンブルロストし、モメンタムを失ったのが敗因と言えるだろう。
シカゴは昨年活躍した守備陣が今年も力を発揮。特にターンオーバー能力の高さが魅力。また、QBグロスマンが安定したパフォーマンスを見せている点も注目。過去2年レギャラーシーズンの大半を負傷で棒に振ってきただけに、真価が問われるシーズンだ。

◎ Cleveland 17-34 Cincinnati

やはり力の差は歴然。QBフライの能力では、RBドローンズのランが出ないと手の打ちようが無くなってしまう。期待される守備の強化もなかなか進まず、シンシナティのハイパーオフェンスに対応できない。
QBカーソン・パーマーは完全復活を印象付ける内容。好調のRBルディ・ジョンソンもタフなランを見せ、攻撃に不安はない。守備も昨年同様ボール獲得能力に長け、このクラス相手なら余裕を持って戦っているように感じた。

○ NO 34-27 GB

ブリーズが353ヤード、ファーヴが340ヤードとパスを投げ合った空中戦を制したのはセインツ。最初の3シリーズ立て続けにターンオーバーでボールを失い、13点を先制されながらも、2本のTDで前半のうちに逆転。粘るグリーンベイを振り切って勝利した。不安だったブリーズとWRホーンのコンビネーションも徐々に良くなってきたようだ。
対するグリーンベイはいい立ち上がりだったのに後が続かず。後半に喫した二つのターンオーバーが痛かったが、相変わらずファーヴ頼みのチーム状況なのか。

○ Houston 24-43 Indianapolis

第3クォーター終了時に3-30と勝敗が決まったあと、ようやくヒューストンが反撃してのスコア。力の差は最終結果よりあると見ていいだろう。ヒューストンはまずは守備力の向上が求められる。
コルツはマニングが400ヤードを投げて完勝。課題のランはRBアダイが82ヤード。このRB陣でスーパーまでたどり着けるかどうかは微妙な気もするが・・・。

◎ Buffalo 16-6 Miami

両チームとも攻撃より守備が上回っていた。前半は3-0とロースコアな展開。後半最初のシリーズでこの試合唯一と言えるロングドライブからTDを奪ったバッファローがマイアミを振り切って勝利した。守備は安定した内容。たが、攻撃はRBマゲイヒーのランが軸で、QBロスマンのパスに頼りにくい状況下ではそのランも出しにくい。
マイアミはQBカルペッパー次第だろう。現状はミスも多いしコンビネーションも悪いし頼りにならない。ポテンシャルは高いが、ミネソタ時代もそれをフルに発揮することは少なかっただけに、難しい判断を迫られることになるかもしれない。

○ Carolina 13-16 Minnesota #OT

エースWRスミスを欠き、RBフォスターはアベレージ2ヤードに押さえ込まれ、それでも第4クォーターまで13-6と守備の踏ん張りでリードしていた。しかし、パントリターンでラテラルパスを試みて失敗しボールを奪われ、最後はFGフェイクのパスからTDで同点となる。失ったモメンタムはオーバータイムでも挽回できずに、カロライナは開幕2連敗スタートとなった。ロースコアリングの中で堅実に戦って勝利をもぎ取るチームだけに、こうした敗戦はかなり痛いと言えるだろう。
地味だが戦力は決して低くないミネソタは、HCが変わってようやくそれを結果に結び付けられるようになった。相手のミスにも助けられた勝利だが、こういう勝ち方がチームに自信と勢いを与えそうだ。

◎ NYG 30-24 Philadelphia #OT

第3クォーター終了時に7-24。そこから一気に同点に追い付き、オーバータイムで勝利。ジャイアンツにとっては価値ある勝利となった。試合内容としては相手の自滅に助けられた感はあるが、特にQBイーライ・マニングにとっては自信となるだろう。
フィラデルフィアの試合を見るのは今シーズン初めてだったが、一昨年までの強さは影を潜め、リードしていても集中力に欠けるプレイが目に付いた。イージーな落球や反則などが付け込まれる隙を与え、大逆転という結果を招いてしまった。チームに規律をもたらすことが出来るかどうかが今シーズンのこのチームの緊急の課題と言える。

○ St.Louis 13-20 SF

QBバルジャーに対する私の評価は、パサーとしての能力は高いが、ここ一番での信頼に欠けるというもの。この試合、スタッツから敗因を探ると、6つのサックを許したOLの責任となるだろうが、バルジャーのリーダーシップが発揮されていたかどうかあたりが気になってしまう。
戦力的に低いと評価されるナイナーズだが、同地区内の相手にいい試合を続けている。2年目のQBアレックス・スミスの成長も楽しみなところ。もう少しチーム力に上積みが出来れば、NFCならプレーオフの楽しみもあるかもしれない。

◎ Arizona 10-21 Seattle

エジャリンが加入してもアリゾナは相変わらず。ジェイク・プラマーの時代からOLの弱さが一向に改善されない不思議。ランも出ないし、パスプロテクトも不安。タレント的にはここ数年期待の持たれているチームだけに、この点さえ良くなればと思うのだが、今年も何も変わらない。
シアトルは最初の2シリーズはロングドライブでTDを奪いいい内容を示したが、その後はイマイチに終わった。QBハッセルベックは成功率が5割を切り、1TDパス2インターセプトと課題の多い結果。RBアレキサンダーも89ヤード止まり。2連勝スタートだが、今後に不安を残す内容と言えそうだ。

◎ KC 6-9 Denver #OT

ノーTDゲーム。攻撃の核QBトレント・グリーンを負傷で欠くKCは、RBジョンソン頼みの攻撃。2本のFGで6-0とリードし、守備もよく踏ん張ったが、オーバータイムで力尽きた。QBヒュアードでは今後も苦しい。グリーンの復帰が待たれる。
勝ったとはいえデンバーにとっては決して喜べない勝ち方だ。二人のベルのランもそこそこ止まり。QBプラマーのパスも精彩を欠いた。しかし、それ以上に問題なのはオフェンスのコール。攻撃コーディネイターのキュービアックの抜けた穴は非常に大きく感じられた。新たな攻撃スタイルの確立にはまだ時間がかかりそうだ。

◎ NE 24-17 NYJ

24点取った後17点追い上げられるという勝ち方としてはもう一つの内容。余裕があったせいか、集中力、規律といった部分でペイトリオッツらしからぬプレイが目に付いた。様々な課題を抱えるチームだが、それでもなお強さを保っているだけに、その基盤となる部分である規律の高さは維持していきたい。
ランが出ずに苦しんだジェッツだが、後半QBペニントンを中心にキャッチアップを図る様は勢いがあった。怪我さえなければ、ペニントンは優秀なQBだ。課題のひとつはラン。マーティンに代わるエースRBの確立が急務。守備の整備も必要。更にOLの弱さも目立った。それでも地力はまだあるので、今後が楽しみなチームでもある。

○ Tennessee 7-40 SD

テネシーは2インターセプトを喫したQBケリー・コリンズに代わった、注目のルーキーQBヴィンス・ヤングがNFL初TDパスを決めたことだけが成果。まあチームの敗因はコリンズ一人に負わせられるものではない。ランも出ず、守備も崩壊し、建て直しに時間が掛かりそうな気配。
2試合連続完封勝ちこそ逃したが、33点差に取られたTDは問題なし。守備が非常に機能していることが好調の最大の要因だろう。注目のQBリヴァースはまずまずの成績。ただパスを11回しか投げなかった開幕週と違い、35回投げての結果だけに評価できるだろう。今シーズンAFCの台風の目になる予感が漂う勝利だ。

◎ Washington 10-27 Dallas

サンデーナイトは地区内のライバリー対決。しかし、ワシントンにとって見るべきプレイはカートライトのキックオフリターンTDのみ。RBポーティスを欠いて、チーム本来のグラウンドアタックが完全に不発。守備も脆さを露呈して完敗となった。
ダラスはQBブレッドソーがまずまずの出来で、RBジョーンズもいい走りは見せたが100ヤードには到達せず。光ったのは守備の活躍だ。6つのサックを奪うなど、ワシントンの攻撃を封じ込めた。勢いに乗れそうな試合内容だが、果たして次に繋げていけるかどうか注目だ。

◎ Pittsburgh 0-9 Jacksonville

マンデーナイトはAFCの好カード。ピッツはQBベン・ロスリスバーガーが復帰。緒戦を勝利で飾りたかったが、よもやの完封負け。ビッグ・ベンは随所に素晴らしいプレイを見せたが、徐々に手詰まっていき、終盤は2つのインターセプトを喫す内容となった。RBパーカーがわずか20ヤードに押さえ込まれ、パス主体で行くしかなかったが、レシーバーと呼吸の合わない場面も見られ、バイク事故や盲腸の手術などによる練習不足が響いた形だ。守備も悪くなかったが、あと少し踏ん張り切れなかった印象も残す。
もともと強い守備を誇るジャガーズだが、この日は特に集中していた。強力なDLがランを完全に止め、チームの勝利に導いた。攻撃は苦しんだが、頼りになるベテランRBフレッド・テイラーが窮地を救う走りを見せたのが大きい。QBレフトウィッチも辛抱強くプレイした。攻撃面では課題も残るが、コルツ追撃のための自信を与える勝利だろう。

2週を終えて、攻撃面で好調なのは、CincinnatiとIndianapolis。守備では、Baltimore、Chicago、SD、Atlantaが目立つ。まだまだ始まったばかりだが、既に予想とは異なる展開が見られてわくわくするシーズンとなりそうだ。


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