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NFL Divisional Playoffs Preview

2006年01月15日 00時11分14秒 | アメリカンフットボール
いよいよDivisional Playoff。プレビューもなんとか間に合った(笑)。

★Washington Redskins at Seattle Seahawks
Key Player: Santana Moss(Was)

Washington Redskins(10-6) Offense:#11 Defense:#9 TO:+1
Seattle Seahawks(13-3) Offense:#2 Defense:#17 TO:+10

果たしてWashingtonがSeattleの勢いを止められるのか?かなり厳しい試合となるだろう。
WashingtonはWildCardで、事実上守備によってあげた2つのタッチダウンを守り抜いた。攻撃はTampa Bayに実質完封状態だった。ただ、その守備に関しても決して完璧なものではなく、相手QBの若さに助けられた感も強い。NFCベストの成績を残したSeattleにどこまで通用するか微妙なところだ。ひとつ気になるのがRB Clinton Portis。シーズン中彼のランが攻撃の中心だったが、前の試合では出場の機会も乏しかった。あえて彼を使わなかったのか不明だが、この試合では彼の活躍が重要なのは確かだろう。
Seattleは、攻撃がパス13位ラン3位と、リーディングラッシャーとなったRB Shaun Alexanderがチームの軸だ。パワフルかつキレのある彼のランを止めることは非常に難しいだろう。QB Matt Hasselbeckは決して超一流とは言えないが、HC Mike Holmgrenのシステムをよく理解し、彼の思い描く攻撃を忠実に組み立てている。一方、守備はパス25位ラン5位という成績。得点力のあるSeattleの攻撃に対して、ランではキャッチアップできずにパス主体で相手チームが攻撃したことがこの成績の背景に考えられる。プロボウラー5人のオフェンスに対しディフェンスでは一人もいないなど、ビッグネームのいない守備陣だが、決して弱いわけではなく、安定感のある守備を見せている。
Washingtonの守備が健闘してもある程度の失点は仕方ないだろう。そうなるとWashingtonの攻撃がどれだけ得点できるかが鍵を握る。試合のモメンタムを考えても、単純なボールコントロールではSeattleの方が一枚も二枚も上手なので、要所でビッグプレイを織り交ぜながら攻撃を展開する必要がある。WR Santana Mossへのロングパスが3本くらいは通らないと大差がついてしまうかもしれない。
予想は、順当にSeattleの31-10。たま~に見せるWashingtonの攻撃の爆発があれば、ハイスコアリングのスリリングな展開が望めるだろう。


★New England Patriots at Denver Broncos
Key Player: Tom Brady(NE)

New England Patriots(10-6) Offense:#7 Defense:#26 TO:-6
Denver Broncos(13-3) Offense:#5 Defense:#15 TO:+20

三連覇の偉業が成し遂げられるのか、大きな試練の舞台はマイルハイの地。ここでアップセットを起こせば、その勢いでスーパーボウル優勝の可能性も高くなる。安定した勝ち方をしているDenverだが、スーパーボウルへ進むには物足りないところもある。この対戦でステップアップできるのはどちらのチームだろうか。
New EnglandはJacksonville相手にほぼゲームプラン通りの戦いをしてみせた。ただ地元の利や相手QBがケガ明けで経験不足だったことなどに助けられた面もある。それでもQB Tom Bradyがポストシーズン無敗の記録を継続したことに意味がある。プレイオフに対する絶対的な自信は、本来のパフォーマンス以上のものを引き出す可能性があるからだ。苦しみながらも一戦一戦戦う中で実力もつけていく、そんな戦いが今シーズンに望まれるものだろう。
Denverは、攻撃ではラン2位、パス18位。パワフルなRB Mike AndersonとスピードのあるRB Tatum Bellは共に一流のランナーだ。そして、QB Jake Plummerのハンドオフフェイクは現役ナンバーワンと言える。プレイアクションパスを軸に非常に安定した攻撃を組み立てているチームだ。守備はラン2位、パス29位と対照的。スコアリングではリーグ4位なので、ヤードを失っても失点はしないというスタイルだ。ターンオーバーレシオもリーグ2位を誇り(これはオフェンスのミスの少なさが要因だが)、スタッツ以上に強いディフェンスと言える。
New Englandが負けるとすれば、最も考えられるのは大差での敗戦。その可能性は決して低くない。接戦に持ちこめるかどうかが最初の鍵となる。しかし、Denverは接戦にも強い。優秀なK Jason Elamもいるし、ランニング主体のボールコントロールも上手い。New Englandは今シーズンランを出すことができずに苦しんだが、この試合でもラン攻撃の確立は不可能に近い。スタッツだけで言えば、Denverに負ける要素は乏しいが、それを覆す力がHC Bill BelichickとQB Tom Bradyのコンビにはある。接戦になれば何が起こるか分からない、そんな雰囲気がDenverにとって最も恐れるものだろう。
28-24でNew Englandと予想しておく。半分は希望的観測。スタッツ通りなら31-10でDenverだが、接戦になってくれないとつまらない(笑)。


★Pittsburgh Steelers at Indianapolis Colts
Key Player: Willie Parker(Pit)

Pittsburgh Steelers(11-5) Offense:#16 Defense:#4 TO:+7
Indianapolis Colts(14-2) Offense:#3 Defense:#11 TO:+12

QB Peyton Manningの悲願は達成できるのか。これまで幾度もNew Englandの壁に阻まれスーパーボウル出場はならなかった。今シーズン開幕から13連勝とほぼ完璧な戦いをやってのけ、ナンバーワンシードのホームフィールドアドバンテージも得た。課題だったディフェンスも大きく改善された。もう彼を止めるものはなさそうな、彼のためのシーズンだったのだが、ここに来ていくつかの不安要素も現れた。果たして彼は夢を手に入れることが出来るのか。
Pittsburghは激戦が予想されたWildCard Playoffで相手QBのいきなりの負傷退場から試合をコントロールし、余裕を持って勝ち上がってこれた。攻守両面でいいリズムができており、ほぼベストな状態だろう。第12週に直接対決したときは、QB Ben Roethlisbergerが負傷明けで、何も出来ないまま7-26で敗れた。現在のチーム状況は、同じ轍は踏まないと思わせるものだ。
Indianapolisは、自慢のハイパワーオフェンスでパス3位、ラン16位の成績を残した。QB Peyton Manningのパスは相変わらず。昨年のようなパスを投げまくるというより、ボールコントロールもしながら確実に勝ちにいく戦い方が目に付いた。RB Edgerrin Jamesも好調で、オフェンスの完成度は他のチームを圧倒する。飛躍的に向上した守備は、パス15位、ラン16位とスタッツではさほど見えてこないが、特にシーズン序盤は守備力で勝った試合もあったほどの健闘ぶりだった。弱い弱いと言われ続けた守備は、DE Dwight Freeneyら優秀な選手が成長し、HC Tony Dungyの望むディフェンスに成りつつある。
Indianapolisの問題は、ナンバーワンシードを早々に獲得し、開幕からの連勝が途絶え、モチベーションの低下したままシーズン終盤を戦ったこと。勝利に価値のある試合はほぼ1ヶ月ぶりとなる。また、HC Tony Dungyの息子の自殺といったショッキングなトラブルも起き、チームのコンセントレーションがキチンとできているかどうかも試合を見てみないと分からないところ。シーズンからのモメンタムを持ち込み、今がベストと言えるPittsburghに対し、少しでも気の緩みがあれば試合を持っていかれるだろう。第12週の状況とは全く異なるのは確かだ。試合の鍵を握るのは、やはりPittsburghが望むボールコントロールができるかどうかだろう。RB Willie Parkerがどれだけ走れるかで試合展開を左右しそう。Manningが調子に乗る前にリードしてボールコントロールの出来るシチュエーションに持ち込むことも大切。うまく相手を追い込めればPittsburghに勝機が訪れるだろう。
順当なら24-14でIndianapolisだが、試合勘が取り戻せないと予想し、24-20でPittsburghの勝利と予想する。先制点がかなり重要な試合になりそうだ。


★Carolina Panthers at Chicago Bears
Key Player: Rex Grossman(Chi)

Carolina Panthers(11-5) Offense:#22 Defense:#3 TO:+16
Chicago Bears(11-5) Offense:#29 Defense:#2 TO:+6

Chicagoが久々のプレイオフ進出。似たタイプ同士の戦いでロースコアリングが予想されるが、どちらが勝負強さを発揮できるかがポイントとなるだろう。
CarolinaはNew York Giantsを完封しての勝ち上がり。まさに完璧な試合内容だった。Carolinaのゲームプランは、オーソドックスでシンプルな攻撃でボールコントロールし、強力な守備で相手を封じ込むというもの。これは対戦相手がどこであれ基本的には変わらない。RB DeShaun Fosterがシーズン後半から好調で、先週のゲームもケガをおしてよく走った。彼のランがチームの生命線となることは間違いない。
Chicagoは、攻撃はラン8位、パス31位。昨年に続いて、開幕前にスターターQB Rex Grossmanが負傷し、ルーキーのQB Kyle Ortonがチームを率いた。決していい内容ではなかったが、OLが頑張ったことと強い守備への信頼からよくボールコントロールして戦った。地区内の他のチームが低迷したり、スケジュールにも助けられてのナンバーツーシード獲得となった。守備は、パスが5位でランが11位。LB Brian Urlacherが中心だが、今シーズンは若いCB Nathan Vasherの活躍が光った。試合毎に自信を付けていった守備という印象だ。
繰り返すが同じタイプの対戦となる。共に守備が自慢。攻撃はランが主体。当然ロースコアの展開が予想される。それが崩れるとすれば、ターンオーバーが連発した場合だろう。スタッツはわずかにChicagoが上回るが、実力はCarolinaが上。地区の実力差がシードの差を生んだに過ぎない。Chicagoはホームフィールドアドバンテージを活用したいところ。試合の鍵を握るのは、シーズン終盤にケガから復帰したQB Rex Grossman。わずか2試合のみのプレイだし、スタッツではOrtonと大差はない。ただOrtonと比べ華があり、なにかやってくれるのではと期待させる雰囲気を持っている。経験の差でもCarolinaの優位は動かないが、Grossmanの秘めた実力が開花すればChicagoにもチャンスは訪れるだろう。
13-10。どちらが勝つにせよこんな感じ。地力を買って、Carolinaの勝利を予想するが、ターンオーバーを多く奪った方が勝機を得られると思う。


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