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ワールドカップ2010南アフリカ大会 決勝トーナメント予想(2)

2010年06月26日 22時55分43秒 | スポーツ
予想の続き。

★ブラジル-チリ

好調南米勢同士の一戦。ブラジルはコートジボワール戦こそ思い通りの戦いをしたが、他の2試合は力を発揮できたわけではない。それでも余裕の1位通過となった。カカが戻れば攻撃は機能するだろう。守備も特に不安はない。ブラジルにとってはここからが本番といったところか。対するチリは激しいプレスを高い位置から使う積極的なサッカーで旋風を起こした。しかし、スペイン戦ではその激しさが空回りとなってしまった。ホンジュラス戦やスイス戦では一方的に攻めまくりながらも1点しかあげられなかった。決定力にもやや不安を残す。それでもサッカーの内容がいいだけに決勝トーナメントでも波乱を起こす力を見せて欲しいところだが、相手が手の内を知られているブラジルというのが辛いところだ。南米予選で2位となったチリだがブラジルには勝てなかった。高地での戦いとなるので、その利点を生かしきれるかどうか。予想は2-0でブラジル。

★パラグアイ-日本

パラグアイは堅守を武器にワールドカップでも実績を残している。しかし、最高順位はベスト16で、決勝トーナメントでは勝っていない。好調南米勢の中では相手に恵まれていた印象もある。それでも堅い守備力となにより状況に応じたサッカーができる経験は豊富だ。相手の良さをいなす戦いぶりは今大会でも目立つ。日本は豊富な運動量を武器に良いサッカーを見せているが、戦い方はワンパターン。先制されると厳しい上、相手も日本の戦い方は理解しているだろう。守り合いの中でお互い好機をいかにゴールに結び付けるかが試合の鍵になりそうだ。予想は1-0でパラグアイ。

★スペイン-ポルトガル

スペインはスイスに破れたものの残り2試合を余力を残しての勝利。ただ強さは感じられなかった。うまくは戦えているものの、強敵相手に力で圧することは難しそうだ。パスは華麗に繋がるが得点に繋がる動きが少なく、決定機を演出する機会が乏しい。ポルトガルも初戦こそガチガチの戦いだったが、北朝鮮戦に7-0で勝利すると、ブラジル戦は引き気味にドロー。その実力は未だどれほどのものか掴みかねる。守備力は確実に高いものがありそうだが、攻撃に関しては北朝鮮戦だけではあてにならないだろう。隣国であり、お互いの手の内はよく知っているはずの両チームだけに、激しい戦いが期待できる。ただガンガン攻め合うのではなく、守備に重きを置いた戦いになるだろう。スペインがポルトガルの守備を崩し切れるか。できなければスイス戦の再現となる。予想は1-0でポルトガル。

○サッカーとスタッツ

FIFAのワールドカップ公式サイトでは、リアルタイムにスタッツが表示される。シュート数やポゼッション率といった知られたものから、各選手のパス数、パス成功数、ディスタンス、トップスピードといった普段サッカーの試合で目にしないスタッツまである。それらが数分ごとに更新されている。
これまでサッカーを数字で語ることは難しかった。計る指標がなかった。それが大きく様変わりした。とはいえ、これらのスタッツを読み解く手法が知れ渡っているわけではない。ディスタンスについては、最近になって一人10kmが目安などといった言われ方がされ始めているが。もちろんディスタンスが多い方が有利に感じられるが、今大会好調の南米勢は全体に少なかったりする。サッカーの楽しみの中にこうした数字を使う新たな切り口が出来ても良さそうだが、まだそれは確立していない。もちろん、数字ばかりに目を奪われては意味がないが。しかし、将来トラップの精度やオフザボールの動きなども数字で表現できる時代が来るのかもしれない。それはそれで楽しそうだ。


ワールドカップ2010南アフリカ大会 決勝トーナメント予想(1)

2010年06月26日 22時04分06秒 | スポーツ
グループリーグが終わり、いよいよ大会も佳境に入る。32ヶ国中半数の16ヶ国に絞られた。グループの組み分けの妙もあって、この16ヶ国が本当に強いかどうかはともかく、ここに残らなければ次のチャンスはないし、わずかではあっても優勝のチャンスはどのチームにもあるだろう。

グループリーグと決勝トーナメントでは戦い方が違ってくる。そのせいか毎大会グループリーグではいいサッカーをしていたチームが決勝トーナメントではあっさりと敗れるケースが出てくる。グループリーグ突破で満足してしまったり、力み過ぎてしまったりとメンタルのコントロールが難しいせいだろうか。その点、初めから優勝を狙っているチームは決勝トーナメントに入ってから力を発揮していくことが多い。もちろん、フィジカルでもグループリーグに照準を合わせていたチームと決勝トーナメントに照準を合わせていたチームではコンディションも異なるだろう。

★ウルグアイ-韓国

グループリーグを非常に素晴らしい戦いで突破したウルグアイ。好調南米勢の中でも1、2を争う出来と言っていい。韓国も運動量豊富なプレイスタイルは健在だが、実力的にはウルグアイが上だろう。ただし、韓国には2つのアドバンテージがある。ひとつはFKだ。多くのチームがFKやロングボールの精度を欠く中で数少ないFKから直接ゴールを叩き込んだのが韓国だ。もうひとつがメンタルの強さ。ブラジルとアルゼンチンを除く南米勢はグループリーグではなかなか勝ち切れないでいる。韓国はアルゼンチン戦では名前負けという面が出たが、ウルグアイ相手であれば全力で向かっていけるだろう。とはいえ、これらのアドバンテージがあってもウルグアイに勝つのは容易いことではない。予想は2-1でウルグアイ。

★アメリカ-ガーナ

昨年のコンフェデレーション杯で準優勝となり注目を浴びていたアメリカだが、グループリーグは苦しんだ。イングランド戦は相手のミスに助けられてのドロー、スロベニア戦は2点を先制される苦しい戦いだった。アルジェリア戦も何度もチャンスがありながら得点できず、ロスタイムにようやく勝利を決めた。ただ調子は尻上がりでアメリカらしさも出始めている。劇的な勝利で突破を決めたことで勢いも出てくるだろう。対するガーナは地元アフリカ勢唯一の決勝トーナメント進出チームとなった。期待の声は大きいがチーム力はそれに見合うものとは言い難い。特に決定力不足は深刻でこれまで獲得した得点は2点ともPKによるものだ。アフリカ勢の中では組織的な守りが出来ているが、決して磐石とは言えない。グループリーグ突破が掛かるドイツ戦も消極的姿勢が目立った。実力、勢い両面でアメリカが優位に立つ。それを覆す術をどこに見出すのか。予想は2-0でアメリカ。

★ドイツ-イングランド

優勝経験のある欧州の強豪国同士の対戦。ただし、両国とも絶好調とは言い難い。ドイツは初戦素晴らしい試合をやってのけたが、2戦目はレフリーに苦しめられ、3戦目はピリッとしない戦いぶりとなった。それでもクローゼの復帰は頼もしく、復調の予感はある。なかなか勝ち切れなかったイングランドは少しずつ調子を上げてきている。欧州予選で見せた強さはまだ発揮されていないが、決勝トーナメントに入りエンジンがかかってくる可能性は高い。それだけに予測のつかない試合だ。この両国はライバルであり、その時々の調子に関わらず力を出してくる。サッカーの歴史の重みは余人には想像できない部分だ。予想は1-1でのPK戦。そして、最後にはドイツが勝っている、というのがサッカーだろうか。

★アルゼンチン-メキシコ

アルゼンチンがグループリーグを最も良い内容で勝ち上がったと言っても間違いではないだろう。マラドーナ監督の采配への不安は消え去り、メッシが得点を取れていないものの決して動きが悪いわけではない。アルゼンチンは自分たちが目指すサッカーをしっかりとやっている。メキシコも調子は悪くない。安定した実力で勝ち上がってきた。運動量の豊富さ、パスの精度、攻撃の多彩さは相手チームを苦しめる。それでもアルゼンチン相手に勝ち切れる実力かと問われれば難しいと言わざるを得ない。もちろんアルゼンチンにとって難敵になるだろう。だが、アルゼンチンが苦手とするタイプではない。予想は3-1でアルゼンチン。

★オランダ-スロバキア

オランダはグループリーグをかなり楽に勝ち上がった。勝つ試合は相手を圧倒し、負ける時はあっさり負けることの多かったオランダだが今大会は無理をせずに戦っている。余裕の表れなのか、調子が上がっていないだけなのか。恐らくその両方だろう。しかし、ロッベンが復帰するとチームはガラッと戦う集団へと変わった。ここまで目立つことのなかったオランダが決勝トーナメントで旋風を巻き起こす可能性は十分にある。スロバキアは激闘の末イタリアを下してグループリーグを突破した。チームの勢いはあるだろうが、一方でこれで満足してしまう危険も秘める。スロバキアは初戦、2戦目と決していい内容とは言えなかった。イタリア戦は素晴らしい試合だったが、ベストパフォーマンスをしてしまったという感じがする。オランダ戦も先制できればイタリア戦のような戦いぶりを見せられるかもしれないが、先制されると大量点を奪われる可能性もある。予想は3-0でオランダ。