奇想庵@goo

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2005重大ニュース@スポーツ界

2005年12月25日 18時23分21秒 | スポーツ
適当に思いつきで選んだスポーツ界今年の重大ニュースを。まずは国内編から。

1.千葉ロッテマリーンズ アジアナンバーワンに

改革元年としてスタートしたプロ野球に新たな新風。交流戦を盛り上げた千葉ロッテが、プレーオフを制してリーグ優勝。日本シリーズでは阪神を一蹴し、初開催となったアジアチャンピオンズリーグを見事に勝ち切って初代王者となった。独特の応援スタイルや、監督のボビーの人柄などこれまでのプロ野球になかった魅力に満ち溢れていた。

2.ガンバ大阪 悲願のJリーグ優勝

アラウージョ、フェルナンジーニョ、大黒の3人を擁し、攻撃サッカーを信条に、一リーグ制となったJ1の首位を快走。しかし、優勝のプレッシャーからリーグ終盤に大失速し、最終戦前にはついにトップの座をセレッソに明け渡した。最終戦セレッソが終了間際の失点でドローとなり、ガンバが優勝というドラマが。大阪勢の活躍の割に盛り上がらなかった関西だけど、これを契機に少しずつ変わっていくといいなぁとの期待も込めて(笑)。

3.朝青龍 史上初の7連覇

まさに大横綱の名に相応しい。プレッシャーのかかる場面でこそより強さを発揮するその精神力は見事。来年は史上最速で大関昇進を決めた琴欧州など若手の飛躍が注目だ。

4.ディープインパクト 無敗の三冠馬

有馬に負けたので4番目(苦笑)。ずば抜けた強さというより、きっちり勝ち切るところがこの馬の特徴か。「飛ぶように走る」その末脚は多くのファンを生み出した。

5.ジーコジャパン W杯出場決める

アジアの出場枠が4+1ということで、実力的に出て当然みたいなところだったが、苦しみながらもトップで予選を突破した。ジーコの監督としての手腕には今でも批判的だが、出場するからにはいい試合を期待したいところだ。

6.宮里藍 世界へ

タイトルは取ったものの賞金女王を逃した。成長と飛躍を遂げたシーズンだったが、彼女の力からするとまだまだ上を目指せるだろう。来年はアメリカツアー中心となるが、いい成績というだけでなく、勝利を、そしてより高い次元のゴルフを見せて欲しい。

7.加藤条治 世界新で一躍トリノ五輪注目の的に

トリノ五輪を前にスピードスケートで新星誕生。日本男子スプリンターとして堀井や清水の後を継ぐ若手の台頭は頼もしい限りだ。トリノで果たしてどのようなスケートを見せるのか、今から注目だ。

8.高橋尚子 復活劇

アテネ五輪選考の東京国際マラソンでよもやの失速。年齢的にも限界と見られる中で、ケガを押しての出場。失速したあの東京で、見事な復活を飾った。これまでの日本人スポーツ選手にはない強さが彼女にはある。更なる挑戦が楽しみだ。

9.浅田真央 グランプリファイナル優勝

ジュニアの強化などの成果で日本女子フィギュアの層は非常に厚いものとなった。それを証明する事例が浅田真央の活躍だろう。グランプリシリーズで女王スルツカヤに迫る演技を見せ、グランプリファイナルではスルツカヤにミスがあったとは言え、堂々たる演技で優勝を決めた。高い技術と物怖じしない性格が取り柄だが、彼女をいかに育てるかが今後のスケート連盟に課せられた使命だろう。

10.仰木彬 死去

突然の訃報に驚いたが、日本のスポーツ界、プロ野球界、特にパ・リーグにとって本当に惜しい人材を失った。10・19の死闘、野茂・イチローらを見出し、がんばろう神戸と共に戦った指揮官。監督としては、日本的な常識に囚われず、データ重視で勝利に貪欲な人だった。いつか仰木監督については記事を書く予定。

次点 高校野球 不祥事多発

夏の大会前に不祥事発覚で明徳が出場辞退。優勝した駒大岩見沢も不祥事があったりとトラブル続きだった。野球留学問題などもクローズアップされ、高校野球のあり方にも改革の必要性が感じられる一年となった。

続いて海外編。

1.リバプールFC 奇跡の逆転勝利で欧州ナンバーワンに
2.ニューイングランド スーパーボウル連覇達成
3.フェルナンジーニョ 世界最高の評価
4.アロンソ シューマッハからタイトル奪取
5.NHL シーズン全休

五輪とW杯の狭間の年ということで、インパクトのある出来事が少なかった感のある2005年だった。来年はなんと言ってもW杯イヤー。冬季五輪もあって注目すべきスポーツイベント盛りだくさんとなる。これ以外では、宮里の米ツアー参戦が興味深いところ。

年末だが、高校サッカー、高校ラグビーがこれから開幕するし、アメリカではNFLがいよいよ終盤~プレーオフとなる。サッカー天皇杯も大詰めだし、大学ラグビーは同志社がどこまで戦えるかちょっぴり注目。高校、大学、社会人すべて関東勢が勝つという意外な結果となったアメリカンフットボールもライスボウルを残す。箱根駅伝などもあり、むしろこれからがスポーツシーズン真っ只中の感じ。今後はもう少し頻繁に記事を更新したいところだけど、果たしてどうなるか(苦笑)。


女子フィギュアを巡る言説

2005年12月25日 00時07分11秒 | スポーツ
NHK杯の後に書いた記事がロストして、ペンディング状態だった女子フィギュアに関する私の意見を、最終選考となる全日本フィギュアの真っ只中で書いておきたい。

前回書いたものは、各選手の評価などが中心だったが、今回はオリンピック選考に関して2点を。

1つは、浅田真央の年齢制限問題。これは単純明快だ。よっぽどの悪法でない限り、定められたルールに従うのがフェアなのだから、浅田が活躍してから後付けに騒ぐのはみっともない話だ。実際、オリンピック代表選考のプレッシャーから関係のないところで今シーズン演技していたのだから、他の選手と今になって同じ土俵に立たせるのはアンフェアとも言えるわけだし。浅田真央の実力は高く評価するが、オリンピック出場とは別の話だ。

もう一点は選考に関して。基本的に、ここ2年の主要大会における順位点の合計の上位の者が優先され、ただし過去の実績などからその得点の10%内の差であれば下位からの選考もありえるという選考基準が公表されている。これがフェアかどうかは人それぞれ判断が分かれるところだ。しかし、完璧に公平な選考基準はありえない。単純に順位点合計にすればいいという考えもあるだろうが、全く別の視点も存在する。個人的には順位よりも、現在では演技の評価が絶対評価による得点形式でなされるのだから、ここ2年のベストの得点や平均得点を選考基準にするべきだと思っている。
これはマラソンで喩えるなら、順位とタイムのどちらを評価するかということだ。両方が良ければ問題ないが、実力伯仲の現状ではどちらに比重を置くかで大きく選考結果も異なることとなる。
例えば、NHK杯で中野友加里が優勝したが、そのスコアは158.66だった。一方、中国及びフランスで3位になった荒川のスコアはそれぞれ173.60と173.30。実に15点近い開きがある。

今シーズンの女子フィギュアでは、ロシアのスルツカヤが圧倒的に高いスコアを残している。中国で196.12、ロシアで198.06で共に優勝し、グランプリファイナルは2位となったが181.48だった。グランプリファイナルで優勝した浅田真央は、中国で176.60で2位、フランスで182.42で優勝し、グランプリファイナルでは189.62を出した。今シーズン180点以上を出したのはこの二人のみで、170点台すら中国とフランスでの荒川静香、フランスでのコーエン、ロシアでの安藤美姫の3人だけで、スルツカヤと戦えるのはこのラインまでに感じられる。

グランプリファイナル出場もグランプリでの順位点で上位6名が選ばれたが、前回のオリンピックまでフィギュアの世界は順位というものに高い評価を与えていた。これは順位の付け方でも順位点方式が取られ、逆転が難しかったり、ミスしないことが重要だったりするシステムを生み出していた。それが採点方法が一新され、技の難易度による得点方式が取られるようになり、いかにすぐれた演技をするかが競われるようになって面白くなったと思う。技の評価はシーズンごとに見直されるにせよ、高い得点の演技が素晴らしいという積み上げ方式の成果であり、よりチャレンジブルなスポーツになったという面白さだ。それだけに、グランプリファイナル出場などの部分でも順位でなく得点の上位者の演技が見てみたかった。

全日本フィギュア、女子シングルショートプログラムは、主要な選手が大きなミスもなく、集中力の高い演技で観客を魅了した。25日のフリーの演技で代表3名が選出となるが、大切なのは誰もが納得する選考ではなく、大舞台で最も結果を期待できる選考を行って欲しい。アテネ五輪の女子マラソンの選考も物議を醸したが、選考基準に則って高橋を選ばなかったが、野口の優勝という結果をもたらした。順位点を基本とする選考方法に則るのはもちろんだが、10%ルールを最大限に活かして選考して欲しい。(個人的には荒川が選ばれれば文句ないです(笑))