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感想:精霊の守り人 第19話「逃亡」

2007年08月12日 20時29分25秒 | 2007春アニメ
微妙な心の変化を描くことが主題とされる作品にしては、十分に描けていると思えない内容だった。前回、卵食いのラルンガによって精霊の守り人は殺されることを知ったチャグム。彼は一人で村を抜け出し王宮へ帰ろうと決意する。村の少女ニムカの案内で村から逃げ出したチャグムとそれを追うバルサ。追いついたバルサは短槍をチャグムに渡し、行きたければ自分を倒してから行けと言う。そして、チャグムは短槍を手にバルサへ駆け出す。
精霊の守り人の死をチャグムに話さなかったことが二人の信頼を壊す要因だった。それについては前回の感想にも書いたが、ディスコミュニケーションによる軋轢はテーマとしては悪くないがその描き方には大いに疑問の余地がある。自らの死に直面するという状況は普通では滅多にありえるものでないが、この作品内ではこれまで何度も彼は遭遇している。それでも死の恐怖があって当然だが、聡明な彼がそこから逃げ出すことに何の意味があるのか理解できない。これまでバルサの庇護があって生きることができたのに、そこを去る理由は何か?それがバルサへの反発であるなら、少なくとも見る者にそこまでの彼の思いが伝わってこなければならない。だが、あまりに唐突に見える。一方のバルサにも反発を受けるだけの原因があり、その一端は描かれてはいるがここまでの反発を生むものには見えない。コミュニケーションに互いに欠けていたが故に齟齬が生じた結果だとしても、その齟齬と行動の結果との乖離が大きく納得できないものとなっている。非常に大切な場面のはずがこれまで描いてきたものと繋がっていない印象で全てが台無しになっている。
そもそもこれまでの話の中で、バルサとチャグムは語るべきことを十分に語っていなかったが故にこの結果に至ったようにも見える。沈黙が美徳のような描かれ方には共感しにくいものがある。言葉を擁してなお伝わらないこともある。機会はいくらでもあったのに言葉が足らずに生じた齟齬は物語としては許容しにくいものだと感じる。
このディスコミュニケーションはバルサとシュガとの関係にも言えることだ。王の追っ手からチャグムを守るという契約は既に果たされている。ラルンガを討つ手が見つからない中でシュガからチャグムを守るという行為は彼女の思い上がりに見えてしまう。そうでないという理由を見る者に示すことができていない。作り手と視聴者とのディスコミュニケーションもまたそこにあると言えるだろう。


感想:風の少女エミリー 第19話「エミリーの失敗」

2007年08月12日 20時28分35秒 | 2007春アニメ
ついに雑誌に詩が掲載されたエミリー。前回のローダの誕生会で女優と詩を朗読したこともあり、彼女は町で噂されるほどになる。そして、亡くなった老人の追悼詩を頼まれ、エミリーはそれを引き受ける。しかし、その老人のことを聞き回ってもそこに彼女の感性をくすぐるようなドラマはなく、追悼詩を書く意欲を失ってしまう。依頼を受けることに反対していたエリザベスだが、一度交わした約束を反故にしようとするエミリーを厳しくしかりつけた。それに反発したエミリーは一夜にして追悼詩を書き上げる。それは惨めな老人を皮肉に満ちた言葉で語った詩だった。それを読んだカーペンター先生は自分自身も夢を追いそれに破れた落伍者だと明かし、自らを卑下することで彼女の思い上がりを悟らせた。更にエミリーは死んだ老人の妻と会話で自らの過ちを改めて理解するのだった。
有頂天になったエミリーとそれを戒める大人の存在。今のアニメではめったに見かけない構図だが、本来あるべき姿なのに。
仕事は長続きせず、酒ばかり飲み、妻の収入で生活していた老人。過去に何があったかは分からない。それだけに余計ダメな奴に見える。しかし、他人の人生を量ることなど簡単に出来やしない。エミリーの思い上がりは映し鏡となって心に届く。いま大人も子供も他人をすぐに分かった気になったり、レッテルを貼ったり、見下したりすることが多いように見える。最近も若者がホームレスを襲撃した事件があったが、その浅はかな思想に驚愕する。自分自身たびたびそんな思考に陥ることがあるが、それを戒めると共に、そんな考えを厳しく注意するような大人の存在の必要性を改めて思い至り、それに少しでも近づく努力を怠ってはいけないと実感した。
エリザベスの場合、その保守性は時に無知蒙昧にも見えなくもないが、大切な事柄に対しては自分にも他人にも厳しく、その首尾一貫さが人々の信頼を生み出している。その時代だからこそ成り立つ大人像でもあるが、そこから学ぶべきものは決して少なくない。


感想:瀬戸の花嫁 第18話「肉体の門」

2007年08月12日 06時33分25秒 | 2007春アニメ
オープニングでの瀬戸先生の「言い忘れていたけど明日から修学旅行」には吹いた。んなもん忘れるな!
で、今回も話の軸は不知火明乃。Aパートでは永澄と彼女との交流が描かれた。でも、巻の水鉄砲攻撃に苦しむ彼女は色っぽすぎ(笑。Bパートは修学旅行ネタのお約束、女子の入浴シーン。とはいえ、燦は入れないので巡と委員長のコンビ。攻・巡×受・委員長の構図……って巡のキャラ変わってるし。ほとんどオヤジだし。
更に攻・明乃×受・燦という展開が。今回エロすぎ。そして、人魚の秘密を守るため、永澄は巡に告白(違?今後に影響しそうな感じだけど、とりあえず今回は丸く収まった。とにかくインパクトの強い回だった。


感想:風のスティグマ 第18話「東京RPG」

2007年08月12日 06時32分27秒 | 2007春アニメ
ネット上で力を手に入れ、まるでRPGのようにその力を使って戦い経験値を稼ぐという設定は面白い。しかし、設定は面白いのに、それを全く使いこなせていない。
ただの高校生が意図せずに力を手に入れると言えば、『東京魔人學園剣風帖 龖』などが思い浮かぶ。その力をいかに使うか。それだけでいろいろな切り口がありそうだ。それなのに出てくるキャラは頭のいかれた者ばかり。結局、綾乃や煉たちにあっさり倒されてお仕舞い。もちろん、その背後で糸を引いている連中との戦いがメインなのだが、そこへ至る道筋は非常にベタな展開でひねりも何もない。
これまでもこの作品についてはキャラクターの魅力だけで物語に期待してはいけないと述べてきたし分かっていたつもりなのだが、ここまでひどいと唖然とする。これが原作のせいなのかアニメスタッフの力量不足かは分からないが、もう少しは頑張ってもらいたいものだ。


感想:機神大戦ギガンティック・フォーミュラ 第18話「慟哭」

2007年08月09日 23時59分00秒 | 2007春アニメ
予想通りベネズエラとインドの戦いは後者の勝利。圧倒的な力の差があると見えたのにそこから僅差まで持ち込んだ、スペックではなく生身の人間が乗って戦うからこそ生まれる力みたいなものを描こうとしていた。まあ信じているからって強くなれる訳ではないが、この手の未知の力を持ったロボットの定石としては意思がスペックを上回る訳で……。この手垢のついた部分をそろそろどうにかして欲しいところだが、なかなか難しそうだ。(アイマスやスカイガールズも同様だけど)
一方、敵は身近にいるというか、軍の上層部の動きがそろそろ活発化しそう。目の前の敵よりも後方の敵の方が悪質なのも戦記もののセオリーだが、そこはうまくカタルシスに繋げて欲しいところだ。


感想:ヒロイック・エイジ 第18話「勝利の日」

2007年08月08日 22時36分45秒 | 2007春アニメ
青銅の種族の母星へ侵攻した鉄の種族。銀の種族はその戦いに手を出すことなく戦いは人類の勝利となった。しかし、その母星は青銅の種族の育成のための星に過ぎず、母星での戦いは一方的な虐殺となる。銀の種族が鉄の種族の行動の意図を理解し得ないように、鉄の種族である人類も銀の種族の意図を理解し得ないでいる。そして、銀の種族もディアネイラも黄金の種族の意思を改めて問い続けるのだった。
宇宙での戦いは互いに熾烈な戦いだったが、母星での戦いとなると殺戮に見えてきた。演出の意図がはっきりしていて上手いと感じた。バカ兄貴たちの使い方も巧みで、彼らがノリノリになると人類側ではなく敵側を応援したくなる。迷い悩む者たちの中でエイジだけはディアネイラを信じている。それは時に危うさになりそうなものだが、この作品の中ではむしろ救いとして描かれている。契約の熾烈さはそれが明示されたときに感じたことだが、少なくともエイジはそれを苦難と思っていない。それは他のノドスとの違いでもあり、今後生かされてくる演出になりそうだ。


感想:らき☆すた 第18話「十人十色」

2007年08月07日 19時34分44秒 | 2007春アニメ
今回は比較的楽しめた。以前ラノベを読まないこなたという話題があったが、今回はかがみがこなたにラノベを読まそうとする。そのあたりかがみも結構オタクっぽい? パティのオタクネタ、ひよりの腐女子ネタは定番って感じだけど面白い。見る前にもう30分ラッキー☆チャンネルでもいいじゃんと思ったけど、さすがに本編をなめてた(苦笑。でも、エンディングの素人臭さは勘弁してください。


感想:ハヤテのごとく! 第19話「サキさんのヤボ用(全国版)2007」

2007年08月06日 19時37分12秒 | 2007春アニメ
リングネタから巨大ゴキブリとのバトルという流れ。基本的にお約束の展開ばかりで特にこれといって印象に残ることがなかった。ハヤテの場合意外性を感じることがほとんどないので、パロディネタ(これも定番ばかりだが)か美少女の可愛らしさで惹きつけるしかないわけで、ヒナギクが出ないと魅力3割減といった感じ(苦笑。


感想:天元突破グレンラガン 第19話「生き残るんだどんな手段を使っても」

2007年08月06日 19時36分11秒 | 2007春アニメ
うーん……第3部、おもしろい?
グレンラガンの魅力は密度と速度だったのに、明らかに落ちている。シモンの窮地にも誰一人として助けようとしないし、ロシウの悪役ぶりも対立軸が弱くて面白みに欠ける。そもそも、全てを敵に回しても、全てを滅ぼしてでもニアを守るとかそんなパワーが無いとダメでしょ。暴動起こす市民なんてどうでもいいじゃん(笑。次回のサブタイトルは「神はどこまで僕らを試す」だけど、ガイナはどこまで視聴者を試すの?って感じが。今は弓をグググッと引き絞っている段階だとは分かっているが、その描き方がイマイチに思えてしまう。


感想:ラブ★コン 第15話「危険なオトコ マイティの甘い誘惑」

2007年08月06日 05時02分09秒 | 2007春アニメ
揺れ動くリサの心。マイティ部を立ち上げその部長としてミーハー的にマイティに傾倒するリサ。のぶちゃんがまるでリサが乗り移ったかのように大谷を責め、大谷も悩みまくる。のぶちゃんからとにかく謝っときと言われて謝るものの、何に対して謝っているのかというリサの問いには答えられない。またも飛び出すリサを追いかけることもできず、そんな大谷にリサはマイティの胸で泣く。一方、マイティはバスケ部の臨時顧問に。大谷を軽くあしらい大谷はイライラを募らせる。そんな姿に戸惑うリサ。そして、マイティはリサのことで大谷を挑発し、大谷は「好きでもなんでもない」と大声で叫ぶ。そこにはリサの姿もあった。
惚れた腫れたがメインなのに、ここまでまったりしてると見ていてホント気が楽(笑。リサのマイティへの思いは完全にミーハーと自身でも割り切っているし、大谷のことも基本的に他人を巻き込まない。大谷はアホだけどいい奴。バスケが好きでマジメだし筋は通す。どうしようもないほどニブいという欠点はあるけどね。「School Days」を見た後だと特にこの雰囲気は癒される(笑。