環境問題スペシャリスト 小澤徳太郎のブログ

「経済」 「社会」(福祉) 「環境」、不安の根っこは同じだ!

「将来不安」の解消こそ、政治の最大のターゲットだ

「再び、割りばしリサイクルに励もう」という投書を読んでみよう

2007-10-16 19:55:27 | 環境問題総論/経済的手法
 
 
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10月14日のブログで今年6月に発行された槌田敦さんの「環境保護運動はどこが間違っているか」は1992年に発行された同じ題名の本に増補(増補1~7)を28ページ分追加したものです。こちらも15年ぶりに読み返してみようと思っています」と書きました。

p207の増補1は「リサイクルも経済原則の中で行うべきです」という表題のもとに、次の3つが議論されています。

●リサイクルに向かない牛乳パック
●どうするのがいちばんいいか考えよう
●貴重な資源は税金をかけて保護する

「●どうするのがいちばんいいか考えてみよう」の議論を再現しています。

槌田 ところで、王子製紙が割り箸を集めて紙の原料にしているのをご存知ですか?
―― いいえ、割り箸のリサイクルですか。

槌田 割り箸を集めて宅配便で王子製紙の工場に送り、紙にするというもので、送料は送るほうの負担です。
 原料パルプを節約する運動として広がりつつありますが、宅配便なので遠くから送るエネルギーなどを計算に入れると、全体としては資源の節約になっていません。
 牛乳パックも割り箸も、リサイクルするのが最善とは限らないのです。
 かけ声に合わせて一斉にリサイクルに走るのではなく、それぞれの状況に応じて、最も環境負担の少ないやり方を考えましょう。

 リサイクル運動の人たちの要望にこたえて、牛乳パックを再生紙にするための設備投資をしてしまった製紙工場が近くにあれば、原料を供給し続けることも必要になります。
 牛乳の工場が近くて、リターナブルびんで配達するほうが資源やエネルギーの節約になる地域では、紙パックをやめてびんにするのがいいでしょう。もちろん、燃やしてしまったほうがいい場合も多いのです。

この議論を読んで思い出したのが、10月8日のブログ「8月の景気動向調査、学生の反応、環境危機時計、そして、割りばしリサイクルに励もう」 に掲載した次の投書記事です。


この記事では、集められた割り箸は福岡から発送され、どこかの製紙工場に送られています。槌田さんのおっしゃる王子製紙の工場かどうかはこの記事ではわかりません。

皆さんは槌田さんのお考えとこの記事の投稿者のお考えをどう判断しますか。私には「判断基準の相違」が感じられます。つまり、実社会の中でどちらが合理的かということです。



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