べそかきアルルカンの詩的日常“手のひらの物語”

過ぎゆく日々の中で、ふと心に浮かんだよしなしごとを、
詩や小さな物語にかえて残したいと思います。

こうして再びめぐり逢えたのは

2009年12月11日 22時23分50秒 | 慕情

あれからどれくらいたつのでしょう
あなたはふいにまた ぼくの前に現れた
美しく歳月をかさねて
しなやかな香りを身にまとい
けれどそれでいて 
少女のころの愛らしさを
そのまなざしの奥にそこはかとなく残したまま

出逢いは思い掛けないものですね
遠く離ればなれになって
それぞれ歩んできたふたつの道が
いままたこうして交わるなんて
まるで
凪いだ水面に小石を投げこまれたような
そんな心持がするのはぼくだけですか

あなたの口唇からこぼれ落ちる
しとやかな言葉のひとつひとつが
ぼくの心をざわめかせ
やわらかなあなたの微笑みが
まるでゆりかごを揺らすように
夢見心地にさせるのです

あなたはきょうまで
どこでどんなふうに過ごしてきたのでしょう
あなたの面影のむこうに
過ぎ去った時の長さと
瑞々しかった懐かしい日々が
やさしく見え隠れしています



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