べそかきアルルカンの詩的日常“手のひらの物語”

過ぎゆく日々の中で、ふと心に浮かんだよしなしごとを、
詩や小さな物語にかえて残したいと思います。

あなたの頬をつたうひと粒の雫が

2010年01月06日 21時11分54秒 | 慕情

あなたの瞳を潤す涙のわけを
ぼくは知らない

せめてあなたの唇が
やわらかな笑みを取り戻すまで
ぼくはなすすべもなく
ただただ静かに寄り添っているだけ

あなたの胸にひそむ憂いのわけを
ぼくは知らない

せめてふたたびあなたの睫毛に
おだやかな木洩れ陽が宿るまで
ぼくは黙って手を取り
その横顔を見つめているだけ

けれどそうして癒されているのは
いつもきまってぼくの方
あなたの前では
ぼくは途方もなく無力なのです

あなたの頬をつたうひと粒の雫が
ぼくにはとても愛おしく
ただひたすらに愛おしく
どうにも忍びがたいのです




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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ankoさんへ (べそかきアルルカン)
2010-01-25 23:44:20
ありがとうございます♪
そんなふうに言っていただけると嬉しいです。
ブログでご紹介していただけるんですか?
どうぞよろしくお願いいたします。
返信する
はじめまして。 (anko)
2010-01-23 15:49:35
はじめまして。
いつもお邪魔させてもらっています。
べそかきアルルカンさんの詩に泣いたり、
元気をもらったりと・・・。
本当に癒されてます。
べそかきアルルカンの詩が大好きで、
ブログに紹介したんですけどよかったんでしょうか?
いつも癒しをありがとうございます。
返信する
YOSHIKODOGさんへ (べそかきアルルカン)
2010-01-09 01:49:18
できればボクも、
こんな人になれればいいなぁと思います。
ガンバリますッ(^^)
返信する
Unknown (YOSHIKODOG)
2010-01-08 19:46:34
こんな静かな男性が側に居てくれたら良いなあと思ってしまいました
切ないのに、言葉がとても優しいです
返信する
チャイさんへ (べそかきアルルカン)
2010-01-07 20:58:05
ほんとですか?
もし、そうなら嬉しいです。
チャイさんの睡眠のお役に立てて(^^)
返信する
Unknown (チャイ)
2010-01-06 23:34:32
切なくて温かい詩に癒されました…(゜-Å)

ちょっとこの時間は凹み気味なので救われます。

今日はアルルカンさんの詩のおかげで、穏やかに眠れそうです^^
返信する

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