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べそかきアルルカンの詩的日常“手のひらの物語”

過ぎゆく日々の中で、ふと心に浮かんだよしなしごとを、
詩や小さな物語にかえて残したいと思います。

あなたが美しいのは

2009年05月20日 22時52分32秒 | 慕情

あなたが美しいのは
その瞳に清らかな哀しみを湛えているから

あなたが美しいのは
その胸に優しい孤独を秘めているから

あなたが美しいのは
それでもときおりその口唇に
ほのかな笑みが香るから






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幾千年もの永きにわたり

2009年02月10日 23時43分05秒 | 慕情

幾千年もの永きにわたり
胸の奥底人知れず
たえて忍んだ秘めごとを
いまさら口にしたとて何になろ
逢えば逢うほど辛くなる
逢わずにいればなおさら苦し
あぁ、
せつなや 悲しや やるせなや
狂おしいほどかき乱されて
千々に裂かれて散り果てて
想いこがれて焼きつくされて
涙流して燃えつきて
幾千年もの永きにわたり
もがき苦しむことばかり
日ごと夜ごとのくり返し






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ちょうどよい距離

2008年12月13日 16時25分22秒 | 慕情

ねぇ
ときにはこうして手をつなぎ
いつもの道を歩いてみよう
ぼくらには少しばかり
親密さが欠けているけど
これくらいがちょうどいい

ねぇ
ときにはこうして
何も語らず見つめあおう
小さなテーブルを挟んで向かい合い
頬杖ついたりなんかして
ぼくらには
これくらいの距離がちょうどいい

近づきすぎれば悲しみが増して
遠く離れれば寂しくなるから

だから ねぇ
ときにはこうして指をからめてみよう
ふたりで過ごしたなにげない時間を
ずっとたいせつにしたいから
いつの日かぼくらの距離も
やさしい想い出にかわるときがやってくるから




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遠まわり

2008年08月07日 22時14分57秒 | 慕情

家路についた道すがら
いっしょに過ごした一日を
やさしい気持ちでふり返りながら
つい頬が緩んでしまいます

まだできたての想い出が
ひとつ ふたつ またひとつ
ぴちッ ぱちッ ぷちッと
まるで
ぽっかり宙に浮かんでは
はじけて消える
シャボン玉かなにかのように
つぎからつぎへと生まれては消え
また浮かんでは
はじけて消えて
そうしてつい
小さな笑みがこぼれてしまうのです

だからおねがい
このままさよならするのはつらいから
ほんのも少し 遠まわり







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やさしい日々はほんの束の間

2008年07月26日 15時24分20秒 | 慕情

ふと指先がふれてしまった
ときめきの瞬間

口唇をかさねるまでの
とまどいの距離

ささやかな喜びをさりげなく分ちあった
やさしい日々はほんの束の間

愛は
いっしょに過ごした時間の長さではかるのではなく
その深さこそがたいせつなのだということを
そっと教えてくれたのは
あなたでした






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わがまま

2008年06月19日 23時25分32秒 | 慕情

ご存知でしたか

なにげないふうを装って
素知らぬふりをしていても
わたしの心はきしみをたてて
真っ紅な雫をしたたらせているのです

ですから せめて
もう少しだけ.........







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マーマレードの朝に

2008年02月24日 20時17分06秒 | 慕情

東の低い空に光が射して
不安な夜が終わりをつげようとしています
やがて空の片隅に
あざやかなオレンジの色が染み広がって
マーマレードの朝が明けていくのです
とくになにか良いことが
待ち受けているというのではないけれど
一日のはじまりがこんなにも美しいから
ぼくは思わず 
“Terry’sTheme”を口ずさむ

いまごろきみはまだきっと
優しい夢の中をたゆたっているのでしょうね 
こうしてぼくらは
別々の時を過ごしているけれど
この世のどこかにきみがいる
ただそのことが
ぼくにはとてもたいせつなのです

ほら、マーマレードの朝が明けていくよ
この世のどこかにきみがいる
ただそれだけで
世界はこんなにも美しい
この世のどこかにきみがいる
ただそれだけで
世界はこんなにも哀しい

いまはただ
きみの心が安らかであることを願うだけ
いまはただ
きみが幸せでありますようにと祈るだけです







※Terry’s Theme From “LIME LIGHT”
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この胸の痛みは

2008年01月27日 10時07分06秒 | 慕情

こみあげる愛おしさ
ゆらゆらと揺らめいて
千々に乱れる
儚い想い
あてどなくさまよう
やり場のない感情
ほんの少しばかりの喜びと 
どうしようもない寂しさ
せつなく やるせなく 狂おしく
けして癒されることのない
胸の痛み
戸惑い ひとりよがり 
凍える心 
深く身に沁みる
色彩のない孤独
それでもなおこみあげてくる
たとえようのない愛おしさ
それもこれもみんな
ぼくの中に
きみが満ちているから






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とくべつな朝

2007年11月28日 00時20分54秒 | 慕情

夜がさよならしようとしているよ
まだ明けきらぬ朝のうす陽の中で
茜色に染まった枯葉が小さくふるえてる
木立の梢で
まるで新しい日の訪れをはにかんでいるかのように

ことさら静かに明るみをおびてゆく空を眺めながら
ぼくは深呼吸をひとつする
きみが生まれたその日もきっと
一日のはじまりはこんなふうに美しかったんだろうな
などとひとり思いを巡らせながら

いまごろきみはまだ
深い眠りの中にいるのかな
いったいどんな夢を見ているの
やさしい夢ならいいのだけれど

朝の冷たい大気の中で
小鳥たちのさえずりが
いつにもまして清々しく聴こえてくるのは
きょうがきっととくべつな一日だから

きみのいない世界に生まれてきたぼくが
ぼくのいる世界に生まれてきたきみと出逢うまでに
どれほどたくさん季節が通り過ぎて
どれほど多くの偶然が積み重なったことだろう

きみは気づいているの
なにげないその笑顔が
荒んだぼくの心を
そっと癒してくれているということに

もしもきみが涙を流したり
何かに傷ついたりしたとき
ぼくはきみに
いったい何をしてあげられるだろうね

きみがそのさりげない微笑で
ぼくの胸にほのかなあかりを灯してくれたように
ぼくもきみのために
何かしてあげられるといいのだけれど

あぁ、新しい朝の光が降りそそぎはじめたよ
きょうは世界中が輝いて見えるとくべつの日
それほど遠くない昔
小さなきみが喜びの産声をあげた
記念すべき美しい日

ぼくの祈りのつぶやきが ほら 
白いかすみとなって
冷たい光の中でゆらめいているよ
安らぎと優しさがこれからもずっと
きみの胸を満たし続けますようにと・・・・・








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冬のたより

2007年11月21日 19時22分24秒 | 慕情

また冬がやってきたんだね
きみに出逢ってから
いったいどれほど季節の後姿を見おくったことだろう
気の遠くなるような時が流れて
思いもよらない出来事がいくつも積み重なって
ようやく巡り逢えたというのに
きみについて知っていることといえば
いまもほんのわずかばかり
なのにこんなにもきみのことが気がかりで
いつも心から離れないなんて
なんだかまったくおかしなことだね

遠く離れてみて
近ごろようやく気づいたよ
風景は心を映すものだということを
ひとはみな
心を通して世界をながめていたんだね
目に映るすべてのものが
これまでになく色あせて見えるのは
季節のせいとばかりはいえないような気がするよ
きみと歩いたあの道も
きみと訪ねたあの街の景色も
いつかぼくの中で
ぼんやりかすんだ想い出になってしまうのかな
きみとの時間をもっとたいせつにしたいのに
そんなことさへ儘ならないなんて

ぼくの想いなど気にとめることもなく
時は虚しく過ぎ去っていくよ
ときおりふときみの名をつぶやいてしまうのは
きみを想う気持ちの不確かさと
その不確かな感情の置きどころを見失ってしまったから
それでもただひとつだけ確かなことがあるとすれば
それはきみと出逢ってからというもの
寒がりやのぼくが
冬を好きになったということ

また冬がやってきたんだね
きみに出逢ってから
いったいどれほどの季節が
ぼくの前を通り過ぎていったことだろう
過ぎ去ろうとする季節をひきとめることなんて
ぼくにはできない
ちょっと呼びとめて
振りかえらせることすらできないのだから
遠く離れた鈍色の空の下できみの手が
冷たくかじかんだりしていなければいいのだけれど







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もしも生まれ変わったら

2007年10月31日 18時32分04秒 | 慕情

もしも生まれ変わったら
わたしは野に咲く花になりたいの
名もない小さな花に生まれ変わって
あなたの澄んだ眼ざしに
静かに見つめてほしいから

もしも生まれ変わったら
わたしはきらめく雪になりたいの
真っ白な雪に生まれ変わって
あなたの心にゆるやかに
ふんわり降り積もってみたいから

もしも生まれ変わったら
わたしはしなやかな風になりたいの
香しい風に生まれ変わって
波うつようなあなたの髪に
そっと口づけてみたいから

もしも生まれ変わったら
わたしはやわらかな陽ざしになりたいの
おだやかな陽ざしに生まれ変わって
ひとりたたずむあなたを
やさしく包んであげたいと思うから

もしも生まれ変わったら
もいちどあなたに逢いたいの
もいちどあなたに巡り逢えたら
もいちどわたしの心を届けたい
たとえ気づいてもらえなくても








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静かに 少しずつ 密やかに

2007年09月26日 22時30分54秒 | 慕情

この想いを何にたくしましょう
あなたの寝顔をやさしく照らす月あかりのように
狂おしく胸を焦がす甘美な想いを
静かに 静かに
深めていけたらいいのだけれど

この気持ちを何にことづけましょう
窓辺に歌う朝の小鳥たちのように
あなたにめぐり逢えた喜びを
少しずつ 少しずつ
伝えられたらいいのだけれど

この愛を何にゆだねましょう
あなたの幸せを願う星々の祈りのように
ぼくの愛があなたの胸を
密やかに 密やかに 
満していけばいいのだけれど







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きみがあふれてゆく

2007年09月17日 11時44分10秒 | 慕情

春、きらめく木漏れ陽の中で
きみのくちびるに小さな笑みが咲いたとき
何かが変わりはじめたのです
ぼくの中で

夏、草原をわたる風に野花が香り
うっとりと目蓋をとじたきみを見たとき
ぼくは秘かに感じたのです
世界がほのかに彩づきはじめたことを

あの頃のきみは
ぼくが瞬きしている束の間に
つばさを広げようとしていたのですね
朝陽の中で羽化する蝶のように

それでもきみの中には
少女の面影が消えずに残っていたっけ

秋、波にあらわれた貝殻を耳にあて
もの思いに沈むきみの横顔を目にして
戸惑いをおぼえたこともありました
そのあまりのあどけなさに

冬、一日のおわりに小さく手をふって
さようなら 
と 小頸をかしげる愛らしい仕草に
いつもなんだかいたたまれない心持がしたものです

そしてあの日 
ラヂオから流れくる古びた曲に
きみが思わず涙したとき
ぼくはようやく気づいたのです

ぼくは そう
たしかにきみに・・・・・

きみへの想いはそんなふうに
ぼくの心の片隅に
ある日とつぜん小さく芽ばえ
みるみる胸を満たしていったのです

ふと気がつけばきみのことばかり
いまにも溢れてしまいそうなんだ







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