酔眼独語 

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稀勢の里 頑張ったがここまでだ!!

2018-09-20 16:19:06 | スポーツ
 8場所連続休場の後、「だめなら引退」の覚悟で秋場所に臨んだ横綱稀勢の里。残念ながらここまでのようだ。

 初日から綱渡りの相撲ながら6連勝、十日目には勝ち越しも決めて周囲は楽観ムードに包まれたが、この娑婆はそれほど甘くない。昨日3敗目を喫した時点では再び暗雲が漂った。

 ここまで8勝3敗、星もさることながら内容がひどすぎる。負けた相手6日目の千代大龍、中日の玉鷲はそこまで1勝しか挙げていない絶不調力士。そういう相手に勝てないようでは横綱が泣く。それに追い打ちをかけたのが11日目の逸ノ城戦。幕内最重量とはいえこの力士も不調、上位との星のつぶし合いに向けた調整台とも見られた相手になすすべなく押し出されてしまった。これほど無残な負け方はそうはない。

 あと4日、全部勝てば12勝3敗で綱の面目は保てるが、そうは甘くあるまい。平幕や不調力士にいいようにあしらわれては、星を残せたとしても横綱失格だ。

 史上最もスローな昇進で4番目の高齢出世だった稀勢の里。過去の「高齢横綱」いずれも短命、過去最高齢昇進は32歳の琴桜は8場所、31歳の三重ノ海も同じく8場所で引退、おしん横綱と言われたスロー出世の隆ノ里は15場所で引退だった。稀勢の里の横綱在位はここまでで10場所、横綱通算の成績は34勝25敗87休である。これ以上横綱の体面を汚す必要はあるまい。

 あの大横綱貴乃花の晩年を思い出す。ひざの大けがを押して優勝決定戦を制し小泉純一郎をして「感動した」とまで言わせたのだったが、その無理がたたった。稀勢の里も同様だ。昨年の3月場所、大胸筋断裂の大けがを負いながら本割、優勝決定戦と2連勝し奇跡の優勝を遂げた。だがその代償は大きかった。

 勝ち越したことで「引退は回避」の声もあるが、賛成できない。14年間途絶えていた日本人横綱として国民的声援を受けている稀勢の里だが、これ以上綱にとどまらせることはひいきの引き倒しである。

 横綱の見苦しい相撲はこれ以上見たくない。

 

 
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