酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

「史上最低」の衆院選

2014-12-15 09:50:56 | 政治
 今朝の朝刊各紙には「自民圧勝」の見出しが躍っている。第47回衆院選の結果は確かにその通りなのだが、実は公示前の勢力を維持しただけ。いかにつまらない選挙だったかを如実に示す結果といえよう。史上最低の投票率52%となったのも必然だ。

 安倍晋三及びその指南役らが「今なら負けを最小化できる」として踏み切ったのが今回の総選挙である。安倍が勝敗ラインについて「与党で過半数」と言い続けたのも、圧勝の確信がなかったからにほかならない。

 選挙を民主主義の道具と位置づけるか、戦争の一手段と捉えるかで解散の打ち方も変わる。国士を自任しているらしい安倍は後者であろう。解散に大義など不要、最も勝ちやすい=負けにくい時期にやることだ-これが安倍らの考え方である。覇道ではあるが、戦略として間違ってはいない。これに対して「大義がない」などと歯向かっても意味はない。もともと大義など求めていないのだ。

 自民党は解散前より4議席減らし、公明党は現状維持、民主党は11議席増で維新は1議席減。定数減を考慮すれば各党とも横ばいといったところ。目立つのは3倍近く議席を増やした共産党ぐらいのものである。

 巨大与党にもアキレス腱はある。全滅した沖縄はその象徴だろう。普天間移設は挫折を強いられよう。景気もピークを打ってこれからは円安のマイナス面が目立ってくる。「圧勝」から「政権放り投げ」への道は意外に近そうだ。
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