金曜日にJUNさんから電話があり、雑誌モデルとして娘さんが釣りをしないか?と言われるので、どんな内容かも判らぬまま、とりあえず子供達に確認してみた。
上の娘には簡単に断られ、下の娘が対応してくれることになったが、昨日日曜日のその現場のお話。
まだ恐らく企画段階なので雑誌の詳細は書かないけど、JUNさんはご自分の小学校の娘さんも連れてこられ、私も次女と手ぶらで現場に向かった。
19歳になる次女は、結構出不精で普段は自宅で本を読んだりゲームしたり絵を描いたりの趣味。
アウトドア無縁なので、家内がかなり神経質に、外日を浴びた際の準備や対策のレクチャをしてたけど、まあいい経験だろう。
それにしても出港がAM6時ということで、お世話になった「
英美丸」さんは、宮崎県北の延岡市の中心部から更に北の浦城港(島之浦島向けフェリーの発着場がある場所)が拠点で、私の自宅からだと車で夜中でも約2時間。余裕を見てAM3時半に出れば良いと思っていたが、まだ目覚めてないAM2時半にはJUNさんから携帯に電話。もう出発したという。慌てて娘を起したが、普段この時間に慣れてない娘は、ちょっと緊張していたのかほとんど寝てなかったようだ。すんなり出発する事はできた。
しかし初の船・初の釣りで寝不足の体調は心配だ。
聞いていた話は待ち合わせ時刻と場所と船とジギングの様子を写すという事ぐらいで、何時に終わるとか実際の取材の中身もいまだに全く知らないのだが、とにかくモデルなので笑顔で対応すれば良い・・・と思うと娘には言いながらも不安もある。なぜか小さい頃から写真映りは長女が良くて次女は微妙だ。素材(綺麗なまつ毛や富士額とか)はいいと思うんだけど。
だから頼まれたJUNさんやカメラマンの方の反応もどうかと思ったけど、まあプロにお任せである。完成は年明けになるらしいけど不安半分楽しみ半分。
英美丸さんから2本のジギング用の竿を借りて、出発前には取扱指導などもして頂き、最初から想像以上に写真も写されて、娘ばかりか私も緊張だ。なんというかタレントママではないが、もっと笑顔を出せとか、表情を見ていて心の中で演出指導をしていたりする。
島之浦周辺の瀬回りからスタートして、結構浅い場所で小型のカンパチも周囲では釣れ出したが、さすがに初心者の娘には操作が難しいようで、これは簡単には釣れない雰囲気。
そこで私も竿を借り、なんとか1匹掛けて竿を渡し、その姿を収めてもらおうと頑張ったのだが釣れない。
周囲も最初の勢いがすぐに止まって、我々以外の6名ほどのジギングベテラン客をしても小さいカンパチが3匹のみ。
それからは数か所の場所を移ってもなかなか反応が無い。前日はまあまあ釣れたようだが、船長も潮が悪いと言われる。
海は写真のような状態で風もなくて穏やか。湾内だと湖のようだが外海はわずかなウネリがあるものの、娘は運動音痴のせいだろうが船酔いはしない。ちなみにJUNさんの娘さんはすぐに気分が悪くなってしばし休憩。三半規管の反応が良い証拠だ。
そんな訳で日頃は使わない竿振りの運動に、娘もすぐにばてていたようだけど、最初の内は撮影があるので緊張気味の手付き。そこそこに写されて、あとは魚を釣る姿だけと言われるので、私も懸命に竿を振るのだが、だんだん諦めムードが漂ってきたタイミングで、娘の竿が海に突き刺さった!初体験の魚の感触に娘も動揺しているし、周囲も騒然。多分私も大声を出していたと思う。
何とかリールを巻き上げ切って、船長がタモ網で掬ってくれて、なんと釣行メンバーの中では一番の大物、47Cmのカンパチだ。
娘はというと喜んでいるというか顔が完全にひき吊っているし。まあ撮りたい絵は何とかなったろう。釣れた後も魚を持ち上げてみたりで何枚もの撮影をして頂いて、とりあえずノルマはこなしたという状態。
その後は完全に緊張の糸が解けたのか、どっと眠気が襲ってきた(船酔いとも言えるけど)らしく、最後まで船内で就寝だった。つまり釣行の3分の2は睡眠。
私はその後、これじゃ親のメンツが立たんと竿を振るも、1度掛かって船縁までは引き寄せたものの、船長の抜きあげろという言葉にちょっと焦ったか、タイミングが悪くてバラシてしまった。まあ娘の魚よりちょっと小さい感じだった。
そして周囲ではエソの姿は時折見るも、なかなか本命が釣れず、1度は対面で釣られていた方の大物取り物劇があって沸いたけど、結局途中で外れた。
昼を過ぎたらまだまだ夏の炎天下。私も熱射病寸前という状態で、早く陸に上げて欲しいという気分。最後の2~3時間が辛かった。周囲の常連ベテラン勢はそんな中でも黙々と竿を振られて、とにかくどれほど竿出しできるかがこの釣りの好釣果への道なんだと思う。
PM3時ぐらい、やっと船長の最後の合図。
結果的には娘が釣ったカンパチがこの日の大物賞で、とりあえず役目は果たしたという事だけど、初体験の釣りはとにかく疲れ切ったという感じ。帰宅の車中でも熟睡していた。
※最後に釣り場近くの「寿美江海水浴場」を眺めて帰った。宮崎ではもっとも美しい海水浴場だと思う。