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企業・組織再生現場からの独り言

仕事の中で、覚えていったこと。感じたことなどなどを記していきます。我以外皆我師也。あと、読んでいる本を簡単に紹介。

CO2、温暖化対策の裏側

2008年01月14日 | 本の紹介(ビジネス)
リサイクル、エコバッグ、CO2削減など、年末あたりからあちこちの報道でこのネタが出ているのだけれど、この本で説明されているような、ウソを説明してくれるような指摘のものは無かったように思う。
CO2を社会として減らさなければならない、そうしないと地球が温暖化して多くの都市が沈んでしまう。そう信じてしまった人も少なくないと思う。特に、元日のNHKの番組は、かなり一方的にCO2は悪、という論調であったように覚えている。
この本は、前著と違い、格段に読みやすくなった、と思った。前著が、ある種「買ってはいけない」風のトンデモ本のような攻撃的論調、そして不十分なデータの説明が目だったような気がしていたのだけれど、今回の本は、きちんと説明がされていると思う。
もっとも、その攻撃的な文章は、あいかわらずのため読みにくさを感じる人もすくなくないと思う。Amazonのレビューには賛否のレビューが掲載されており、それらを読むだけでもなんとなくイメージがわくかもしれないけれど、まぁ、手にとってみられてよいのではないだろうか?
個人的には、スーパーのレジ袋の話、またゴア氏(アメリカ)の狙いがどこにあるか?という話などが、たいへん興味深く読めた。この本に対しての反論もいろいろ出ているようで、あわせて目を通されるとよいのだろう。
繰り返すが元日のNHKの番組や、一方的な雑誌掲載内容だけを見てしまったら、ウソなんて考えもせずに危機感ばかり感じてしまうことと思う。この本がすべての疑問に答えてくれたとは言わないものの、一方的な議論について改めて考え直すきっかけになったのだった。


環境問題はなぜウソがまかり通るのか2 (Yosensha Paperbacks (029))
武田邦彦
洋泉社

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貴方が信じる数字は正しいか?

2008年01月12日 | 本の紹介(ビジネス)
世の中は3連休だというらしいけれど、やはりというか出張生活。土曜日の深夜に帰宅、月曜日にはまた出張に出るというこの日程。「サラリーマンは気楽な」なんてよく言ったものだ。体が疲れてくると、少し気が重くなる。なんか楽しい話でもないか?とふらふら彷徨ってしまいそう。(彷徨うって、手書きじゃ書けないなぁ。。)
さて、今日の本は・・。かなり書名がながーい本です。本のタイトルって業界では短い方がいい、なんて言われていた時代もあったのだと思いますが、最近は「○○な人、××な人」とか、結構長い本もでてきていますね。「○○の品格」とかは短いですが、「さおだけ屋」なんかは長いタイトルでもベストセラーになっちゃいましたし。
で、タイトルの宝くじについては、まぁ、導入のようなもの。さおだけ屋の本が、全然さおだけ屋の話じゃなかったのは皆さんご存じの通りですが、この本もちょこっと宝くじについて話がでてくる程度です。副題の「お金で後悔しないための経済学」がメインですね。
文章の表現上、くどい、そんな話は関係ないやろ、という処が少なからずあります。この著者の本は、そういう傾向があるのかも(MBA娘だったか)。内容は、なかなか的を射ているだけに、もったいないような気持ちもします。まぁ、本質の部分を理解できればいいや、という人には、決して高い買い物ではないとは思います。気軽に読めるし、へぇ、そうだったか、という指摘もありますからね。
ただ、同じような内容を扱った本も少なくなく、いろんな本を読んでいる人にとっては寄せ集め的な印象もあるのではないでしょうか?ま、一部にでも新しい価値があればよいわけですけれどね。お金や数字について、ちょっと学んでみたい人にとっては、読み始めの本としてよさそうに感じました。

「宝くじは、有楽町チャンスセンター1番窓口で買え!」は本当か? お金で後悔しないための経済学 (ソフトバンク新書 58)
山本 御稔
ソフトバンククリエイティブ

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会社を悪くする原因は、そこら中に

2008年01月11日 | 本の紹介(ビジネス)
痛快な従業員そして社長批判本。中小企業の社長や従業員をターゲットにしているようだが、上場しているような企業でも当てはまることは多そうに感じてしまった。
同じ著者の本でクイジングの本があり、なかなかためになったのだが、こちらの本は、「あるある」の連続。ぜひ、できない上司や、物分かりの悪い社長をもつ会社員、公務員の人に読んでもらいたい。また、部下があまりに使えない、と嘆く経営陣の人にも読んでもらいたいですね。
案外、小さな事でも、見る人によってはそう見えているんだ、ということがあり、自分自身の動き方を反省するきっかけにもなっている。とりあえずの対応、ときによってやりがちだったのを改めなければなぁ、と。
文庫でもあるし、まぁ、店頭でめくってみてください。私にとっては、いろんなヒントになりました。特に、いろいろな人と接している中で、パターンで認識することもあるのですが、その切り口を増やしてくれましたよ。

会社の絞め殺し学 ダメな組織を救う本 (祥伝社黄金文庫 ひ 9-1)
弘中 勝
祥伝社

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あるがままを受け入れられるか?

2008年01月05日 | 本の紹介(ビジネス)
年末年始で時間をかけて読んだ本の一つ、禅学入門をご紹介したいと思います。実は、まだ理解は進んでいません。文章は明解ながらも、内容が難しく、また引用される様々な禅問答というのが、また分からない。ただ、決して禅は否定ではないこと。むしろ何事をも肯定する立場をとること。また、神をあがめるという意味での宗教とは異なっており、それぞれ様々な宗教と共存できる立場をとっているということ、については理解ができたつもり。
将来を不安がったり、様々な煩悩に、ふらふらと気持ちが安定しなかったりすることもあるのだけれど、ただ事実を先入観なしに受け入れる、ということをやってみなければ、と思い始めたところ。

そんな中、余命一ヶ月の本が目に入ってきて、一気に読み終えたのは昨日のこと。
以前、藤田憲一さんの「末期ガンになったIT社長からの手紙」を読んだこともあり、記事にも掲載したような覚えがあるが、こちらは更に若い女性の話。厚生労働省の資料こちらの資料を見ると、H18年において、40歳未満でガンで亡くなった人は3828名いらっしゃるとのこと。この本で出てくる長島千恵さんも、そうした若くしてガンで亡くなった方の一人。
確かに少ないかもしれないけれど、他人事ではない。私自身も大学時代の友人が、一人だが在学中に亡くなった経験をもっており、いつ自分に来るかもしれないという思いを、時に持つこともある。
そうは言っても、忘れてしまっている時の方が多いのだけれど。禅の本を読んでみて、また若くして亡くなった方の闘病記を読んで、今、この年齢まで生かされたことをありがたく思い、想いを新たに今年も頑張っていきたいと意を改めたところ。
誰にとっても限りある時間、しっかり頑張って悔いなく生きていきたいものです。


禅学入門
鈴木 大拙
講談社

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余命1ヶ月の花嫁
TBS「イブニング5」
マガジンハウス

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仕事について考えさせられた、なかなか難しい本

2007年12月29日 | 本の紹介(ビジネス)
文庫だから、とずっと出張バッグにいれっぱなしで、折を見て読んでいったのだけれど、この本は読み終えるのに1ヶ月近くかかってしまいました。237ページの本なのに、内容がぎっしり詰まっていて、重たい重たい。自分にとって不勉強な領域の内容だから仕方ないのですが、それにしても知らないことが多くてたいへんでした。
タイトルは「豊かさの探求」、90年代に「豊かさ」本が流行っていたように思いましたが、この本も当時の本を改題、加筆・修正したものでありました。そう考えると、最近の生き方指南だったり、豊かさ本だったりは、あまりに内容が表層的すぎるのかもしれません。
いや、単に自分自身が読みやすそうな本ばかり選んでいるのかもしれません。このブログで紹介しているのも、比較的さっと読めるような本が多くなってしまっている。じっくり考えながら読むような本を避けてしまっているのかも。
で、本の内容に戻りますが、私にとって最も印象深かったのは、遊びについての叙述部分です。私自身は、仕事を楽しんで行っておりますが、それでもあくまで仕事である、という割りきりはあります。遊びと仕事は、やっぱり別であり、たまに音楽を聴いたりする遊びの他は、確かに仕事にばかり時間を使っているなぁ、と思ってしまいました。
もっと人生に遊びを・・、この言葉が最近の自身の過ごし方を変えてきたように思います。といっても、このブログを読まれる方は、わたしよりも遊び方をご存じの方が多いのだとは思いますが・・・。
でも、読んでみて、いろいろ考えられる本だと思います。税込み420円。牛丼には負けるけれど、下手な喫茶店でのコーヒー一杯分で、こんなにいろいろ考えられたのは久しぶりでした。


豊かさの探求―「信長の棺」の仕事論 (新潮文庫 か 48-1)
加藤 廣
新潮社

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自分にあったしゃべり方を探そう

2007年12月24日 | 本の紹介(ビジネス)
購入してから、読み始めるまでに相当な時間がかかってしまいました。2ヶ月くらい、かばんに入れては出しを繰り返し・・。やっと読み始めたところ、2日くらいで読み終えてしまいました。
落語家は、名人の芸を真似するだけじゃだめ・・。自分の芸を探さなければならない。前座の人が、志ん生の真似を芸としてやっても、らしくなくていけないのだそうで。
落語に限らず、若手がベテランの口調を真剣にまねても滑稽に見えるわけで、身の丈に応じたしゃべり方を身につけなければならない、ということでしょう。自分の経験に応じた喋りで、心を込めてしゃべれば、伝わるんだ!ということを、改めて感じさせられました。
落語について誤解していたことも知りました。芸として同じ演目を演じるのではなく、お客様の反応にあわせて枕?となる挿話だったりを、あれこれ変えていく。だから、様々なお客様にも満足をしてもらえるのだそうで。
日常の生活でも、相手に応じて話し方をかえるわけですが、大勢の人を相手にしたときにどうするかなぁ、と思っていました。時に、数十人から百名あまりを前にして話すこともあるのですが、一部の聴衆が関心をもっていないなぁ、と感じることがありました。そういう人は、残念には思いながらも、無視してきたのですね。
この本を読んでの一番の収穫は、そうした大勢を前に話をするときの術についてでした。10人以上を前に喋ることが求められる人にとっては、この本は、しゃべり方の変革のよいきっかけになるのではないかと思います。

心を揺さぶる語り方―人間国宝に話術を学ぶ (生活人新書 228)
一龍斎 貞水
日本放送出版協会

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美術館に行きたくなる本

2007年12月16日 | 本の紹介(ビジネス)
金沢に行きたい!そして21世紀美術館を訪ねてみたい!そう思わせてくれた本。私は、ここ数年であれば、だいたい2年に1度くらいでしょうか、お金を払って美術展を見に行っています。といっても、有名なものに必ずしもいくわけでもなく、ふらふらっと寄ってみる程度。一番最近は、徳島県立美術館ですね。
金沢にそんな美術館があったなんて知りませんでした。如何に、情報を遮断して生活をしているかということが知れますね。書店でも、もっといろいろなコーナーをぶらぶらしなければなりません。
現代美術館というのは、なかなか面白いところではないかとは思うのですが、せっかく現代なんだから、音響や光、場合によっては嗅覚を刺激するようなものまでも一緒にできないかな?なんて思ってしまいます。同時代に生きるからこそ、体験できること、というのがありそうなんですけれどねぇ。
もっともっと勉強して、またきちんと成果を出してみとめてもらわないと、思いつきみたいなものでは、相手にされないのでしょうね。

いずれにせよ、来年の旅先は一つは決定です。予定立てないとね♪

超・美術館革命―金沢21世紀美術館の挑戦 (角川oneテーマ21 A 66)
蓑 豊
角川書店

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生き金、死に金

2007年12月09日 | 本の紹介(ビジネス)
ひさしぶりに痛快な本でありました。生き金の使い方・・同じお金でも使い方次第で、全然効果が違うというお話。また、少ないお金しかなければ、それをより効果が出るように使う! この本を読んで、まだまだ自分のお金の使い方が甘いなぁ、と思ってしまった。
お金ってばかり言っているけれど、お金だけじゃない。人にものを頼まれたときに、なんでも「はい」「ハイ」聞いていてばかりだと、ありがたみがなくなってしまうという指摘も、もっともだと思ったものだ。
要は、お金にしろ、ものにしろ、サービスにしろ、ありがたみをつけて渡すこと。お金を借りる場合も、借りてあげた!って思わせるくらいじゃないといけないんだそう。確かにそうなんだよね♪
この本がダイヤモンド社じゃなかったりすると、記事なんかに載せずにこっそりと自分のものにしてしまいたかったけれど(苦笑) 皆さんもぜひご一読を。
お金がないと、やっぱり暮らしには困る世の中ですから、生き金を使いたいものです。

人はカネで9割動く
向谷匡史
ダイヤモンド社

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「いい人になろう」と思わせてくれた本

2007年12月05日 | 本の紹介(ビジネス)
目の前で出会った人、知り合った人が、どこでどういう関係になるか分からない。だから、目の前の人には親切にしておこう♪ という、まぁ昔からの日本では当たり前のような考え方だけれど、今の日本では忘れられてしまったような考え方を書いてある本です。
情けは人のためならず、因果応報、とか近い考えは日本にもあるのですが、どうも、世の中ストレスをためてしまっているのか?怒りのパワーをため込んでしまっている人が少なくない。知らない人に対しては冷たい人とか、町中で、ほかの人への迷惑を考えない人、などなど、身の回りにそういう人をみることは少なくないでしょう(特に都会では)。
また、職場でも、自分を大事にするあまり、人に厳しく当たる人も少なくない。そういう人に読んでもらいたいと思うのが、本書。
長い人生だからこそ、できるだけ人には親切にしておかないと、どこでどんな目にあうかわからない。ま、それだけの内容でしかない、と言えばそうなのだが、結構ハートフルな話とかでてくるので、楽しく読めると思います。

自分に厳しく、人に優しく。。なかなか実践できないのだけれど。トライしなきゃなぁ、と思った本でした。

ナイスの法則
リンダ・キャプラン・セイラー,ロビン・コヴァル,宮崎 朔
幻冬舎

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頭脳スポーツ勝負

2007年11月24日 | 本の紹介(ビジネス)
今、将棋の竜王戦を防衛に向けて戦っている渡辺明氏の著書。今は、4局終わって3勝1敗ですか。このまま防衛してもらいたいですね。さて、本の後半は将棋自体のことが多くかかれており、私のような初心者からすればわかったようなわからないような部分もあったのですが(特に局面図・・文面以外の手を考えなかった理由、が、もしあるならば知りたかったです)
前半については、将棋関係の本で読むことのあるような内容が少なくなく、確かに竜王の考えが明記されていることは評価できるものの、なんだか業界の解説書のような雰囲気もありました。もう少し、竜王の人生観だったり、これまでどういう形で努力してきたか、とか、ほかの人には語れないような内容があるとよかったように思いました。
なお、巻末にある将棋のルールの説明とかは、とてもコンパクトでかつ分かりやすくまとまっていると思います。加えて、局面の解説が、本人の感じたようにまとめられているのは、読みやすいですね。初心者クラスから楽しめる本じゃないでしょうか。竜王が独身で、もっとメディアに注目されると・・・女性ファンも増えそうな♪そんなことを思うのはだめですかね?
なお、局面解説なら、週刊将棋や将棋世界の自戦記を読んだ方がよっぽど深いのですが・・・雑誌の方はもう少し堅い表現が多いかなぁ・・。


頭脳勝負―将棋の世界 (ちくま新書 688)
渡辺 明
筑摩書房

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ラーメンはどこへ行くのか?

2007年11月06日 | 本の紹介(ビジネス)
日本の国民食といえば、寿司、おにぎり、カレー、うどん、そば、各種どんぶり、ラーメン、およびパスタというところだろうか?ファストフード系では、ピザ、ハンバーガー類も普通に食べるようになって来ているとは思うが、頻度で言えば、まだまだ先に挙げたアイテムの方が多いような気がする。こういうのは統計を見ればだいたいわかるわけだが・・。今回は、移動中につき、ネット対応も悪く、加えて食品関係の資料集も持っていないため、おいておく。
その内、うどん、そばの進化が少し停滞気味であるように思うが、それはかなり完成された食べ物であるからなのだろうか?(もっとも、一部の創作和食系のお店では、日本そばをラーメンスープに入れたり、にんにくと合わせたりしているのをみたことはあるが) 寿司は、世界に広まったおかげで、また現地から逆輸入されたものもでてきており、まだまだ進化していくように思う。カレーは、焼きカレー、スープカレーなどが広がったおかげで、新たな展開を見せようとしているし、ひょっとすると中華の火鍋などと融合していけば、更なる発展もあるように感じる。おにぎりは、専門店がまた増えていること、コンビニでの新商品開発などを見ると、まだ進化するのだろう。どんぶりも同様だ。
では、ラーメンは?というと、以上に上げた食品と比べて、とにかくバリエーションが様々で、加えて進化をどんどんしている。それぞれを産業として見たときに、職人の数がものすごく多いのではなかろうか? どんな分野においても、少数の精鋭がブレークスルーをしてからは、あとはどれだけ人が投入されたか、によってその分野の盛り上がりは決められると思う。こうした食品においては、作る人、食べる人の双方の数が、よりよいものへの進化を進めていくのだと思う。
さて、寿司、握り飯、カレー、うどん、そば、どんぶりについては、日本の食文化の一つである、と言うのは、多くの人が否定しないところではないか?と思うがどうだろうか?大衆化してしまっている、とは思うが、それぞれ流派もあり、地域色もあったりするし、まぁ食文化の断片であることは間違いない。一方、ラーメンについては、私はそれが食べられている食数といい、かかわっている人の数といい、まぎれもなく文化の行きに達しているのだと思うのだが、まだまだそうとは認識しきれない人も少なくないのかもしれない。会席、懐石などに比べると、真剣に味わって食べている人の数、そして時間、回数はラーメンの方が既に圧倒していると思うのだけれど、それでも文化じゃない、という人もいるのだから面白い。

さて、そうしたラーメンにまつわる真髄とも言える内容をまとめたのが、本書である。ラーメンに詳しい人で、この人を知らない人はまず居ないとも言える石神氏の本。なんとラーメンの写真がいっさいない。そして、各地の名店の紹介数がものすごい。文章だけだと、新書サイズでもここまで紹介できるんだ、と思ってしまったほど。

さて、表題にも書いたが、ラーメンは今後どこへ向かうのだろうか?平面的な麺、タレ、スープ、具材など素材に関する発展は、今後も続くだろうし進化としては主力であることと思う。食べさせ方(Wスープ、焼味噌、等)も、その調味料の内容と合わせ方で進化はしていくのだと思う。では、ブレイクスルーとは何か?原材料や水のこだわり?健康志向?そういうものは、すべて上にあげた発展に入るのだと思う。 ラーメンが人が食べるものであるということから考えるに(さすがに、他の動物には食べにくいでしょう)、外国の食文化との接触なんではなかろうか?と思うのだがどうだろう。
そういうと、アメリカやアジアの国々では、日式ラーメンのお店も増えている!という声が帰ってきそうだ。それはそうなんだが、その諸外国の日式ラーメンが、例えば、大根おろしスパゲッティの様に現地化しているか?というと、まだまだかな?とも思う。インスタントラーメンの世界では、かなり現地化が進んでいる一方で、普通のラーメンについては、まだまだじゃないか?と思ってしまう。
振り返って、日本の老舗や新興有名ラーメン店で、外国人が修業しているのをどれだけ見たことがあるだろうか?修行に値するような仕事をしているのは、まだまだ少ないように思われる。お店のスタッフはすべて外人で、外人向けにラーメンをやっているお店!みたいなのができてきて、それがまた日本人にも受け入れられるようになってくると、そうしたブレイクスルーにつながるんじゃないかな?とも思うのだけれど。
ラーメン愛好家の方々はどう思われますか?


ラーメンの真髄 (ベスト新書 154)
石神 秀幸
ベストセラーズ

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教育、学力のお話

2007年11月04日 | 本の紹介(ビジネス)
教育現場からの発信。ゆとり教育、なにがどう問題だったのか?ということが書かれている本書。現場の教師たちは、とてつもなく忙しい。だから、世間知らずになってしまう。教育現場のことを知らない有識者が大半の集まりで、教育再生会議と称して改革案を作っても、現場教師には響かない。なるほど、そういう背景だったのか、と納得することが多くあった本でした。
義務教育の現場の課題を、背景含めて明確にしてくれた本です。ぜひとも、今、社会で頑張っておいでの方にも読んでもらいたい本であることは間違いないですね。

私だけかもしれませんが、最近、教育や学力についての記事や本などを多く目にするようになってきたように感じます。教育をどうするか、ということは、子供を持つ親達だけの問題でもなく、また学校の先生たちだけの問題でもない。まして、文部官僚だけの問題でもないはずなんです。なのに、親、そして先生と教育委員会、官僚ばかりが、自分たちだけの問題として片付けようとしているように見えてしまいます。
いじめ、落ちこぼれ、浮きこぼれ、などを通じて小学生の学力が落ち、中学生も、そして高校生も落ちてくることになると、大学も更に力が落ちてしまいますね。その先には、社会でも順応できない人が増えてくるということを意味しているんじゃないか? その意味では、安倍内閣で「教育」をなんとかする、と花火を打ち上げた方向性については間違っていないと思うし、評価すべきだと思いました。
だが、そのやり方がまずかったんでしょ。いろいろな人の声を聞くにしても情報が不足したんではないですか?特に義務教育下にある子供を持たない大人にとっては、現在の事実については情報が圧倒的に不足していると思います。否、子供を持つ親にとっても、限られた情報しか入ってこないだろうし、教育委員会には、本当の現場の声も響かない(らいし)です。

教育に対して、もっともっと国(全体であり、官とか政だけではない)としての資源を投入しなければならないのだろうなぁ。でも、子供だけじゃない、国民全体のリテラシーの向上とか言わないと、どうにもならんのじゃないか?とは思うのだけどね。もっとも、リテラシーと言っても、誰もが活字で勉強しなければならないわけではないですけれどね。本は読んだ方がいいとは思うけれど、本では得られない体験もたくさんある(というか、百聞は一見には勝らないですよね)。
経済成長、そして国際競争力の強化は、犠牲にはなかなかできないとは思います。一方で、短期的な競争力だけを意識しては、その先に更につらいことが待ち構えているのでしょう。
小泉元首相が訴えた「米百俵」の精神。それは大事でもある。如何にして、世界との戦い(もっとも宇宙船地球号から見たら、意味は少ないのでしょうが)を切り抜け、更に将来の繁栄の礎築きを両立させるか、ということを、もっと真剣に考えていかなければならないですね。

困った困った。勉強しなければならない領域が、また増えてしまった。やりたいことが多くて、本当に困ってしまいます。時間の使い方をもうちょっと考え直すのがよいのかな?



ゆとり教育は本当に死んだのか?―公立校再生への道 (角川SSC新書 6)
根本 浩
角川・エス・エス・コミュニケーションズ

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タイトルは過激ですが、内容はかなり的を射ているのでは?

2007年10月23日 | 本の紹介(ビジネス)
すごいタイトルですよね。正直なところ、金持ちにはもっと社会的責任を果たしてもらいたいと思っているので、タイトルだけを見ると、なんだか嫌な感じをもってしまいました。ですが、読んでみるとそうじゃない。金持ちには二つのタイプがあり、リスクを取ってもうけている金持ちと、リスクを取らずにため込んでいる金持ち、とがいるということ。前者はいじめちゃいけないよ、ってことを言っていました。
それなら、確かに話は分かるなぁ、と思い読み進めると。。。日本人は死ぬときに最もたくさんお金を持っているとのこと。諸外国では、そうではない。日本は、どうせ一部分をお国にもっていかれるにせよ、できるだけたくさん子孫に残したいのだそうで。
市中に出回る現金が78兆円くらいあるのだけれど、旧一万円札(ホログラムがはいっていない)が26兆円あるそうです。それらは、現金のまま相続されていくということなんでしょうね。一億人で割ったとしても、一人当たり26枚あるってこと。それが事実なんでしょうが、そうだとするともっとお金に困っている人のために使ってほしいものです。
それから、証券投資などへの税率についても、通常の利子への課税2割に対して、現在半分は減免?されて1割なんですが、これを「金持ち優遇」と言うことはおかしいとも指摘しています。ビジネスと同様に証券投資はリスクをとっているわけで、そういう意味で、決して優遇なんかじゃない、ってことを訴えています。
著者は、ルールを破って儲けている人については、厳しい一方で、ルールを守ってリスクを取っている人にまで、優遇する、という視点で騒ぎ立てることをいけない、と言っているわけで、納得のいく内容でした。
金融資産ピラミッドは、いろんな本でも紹介されるようになりましたからご存じの方も多いと思います。自身にしても、一番下からそう簡単に抜け出せることもなく、オータムジャンボなんて買っちゃいましたけれど、ほんと上の階層の人に、ため込むだけじゃなくてしっかり使ってもらいたいなぁ、と感じましたね。
それから、日本における寄付に関する制度の不整備は、早急に改善して欲しいものですね。詳しくは本書をご覧ください。

金持ちいじめは国を滅ぼす (講談社+α新書)
三原 淳雄
講談社

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物の見方・・・意識しないとなにも見えてこない

2007年10月19日 | 本の紹介(ビジネス)
読んで爽快。新書判みたいなのに1000円って高いなぁ、なんて思いながら買ってきたのですが、いや、内容はほんまええでっせ♪偽装の外食食べるくらいやったら、家で、信頼できる米屋で買ってきたお米でごはんを炊いて、卵掛けごはんくらい食べてすごして・・・、で、この本を買って読んでもらいたいくらい。
意識しないと、見えてこないんですよね。何事も。じゃ、意識するってどういうことかというと、なんらかの仮説をもって見るということじゃないか、と思います。数字の羅列にしても、気がついていないだけでいろんなヒントが詰まっている。以前それを暗黙知の一類系としてカウントしたら、袋叩き(大げさ)にあいましたが、そういうのって、一部の人は経験的に気がついていることが多くて、やっぱり暗黙知なんじゃないか?と今も思っていたりします。
できるリーダーは、発見力がすごい。そうだなぁ、と思える指摘。この人できる!って思う人は、物事に対する視点がものすごくたくさんある。頭やわらかいなぁ、って感じます。僕もそうなりたいと思っているのですが。。。
セブンイレブンの最後のnなんて、知らない人はずっと知らないままなんでしょうね、きっと。そういう小さなことってどうでもよいようで、そうじゃない。その考えに大賛成です。たまたまですが、私も、出張先でたまに買う雑誌Newsweek日本語版の話とか出てきて、同意!しまくってしまいました。

そういえば、このブログもタイトルは「気づき」だった(笑)。もっと発見について、記事をアップしなければ(汗)

ビジネスマンのための「発見力」養成講座
小宮 一慶
ディスカヴァー・トゥエンティワン

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ということで、今日の発見の一つ。前働いていた会社が入居していたビルを通りがかったのですよ。日比谷国際ビル(日比谷シティ)なんですが。一階の生活彩家、地下のスタバ、マクドなんかは、変わりなかったのですけれど、なんか空きテナントが増えているように感じました。
広場のそばには、ドラッグストアができている一方で、書店はジュンク堂だけになってしまったのかな?中にあった医者も、場所が変わったような気がします。ぷらぷらと通っただけですが、なんとなく、活気がなくなっているような雰囲気。大分、企業が抜けていったんじゃないかなぁ、と思うのですが。。。相変わらず家賃は高いままなんでしょうかね?
東京はオフィスビル過剰なんて結構騒がれていましたが、中堅ビルだけじゃなくて、あれだけのビルでも空きが出てくるとしたら、相当な地域(都市部内)格差があるんじゃないか?と。
サンシャインとかランドマークとかってどうなんでしょうね。それから新宿西口周辺も。
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ちょっと怖い話。食の偽装・・・なんとここまで

2007年10月19日 | 本の紹介(ビジネス)
ここまで書いてしまっていいのだろうか?と業界の外側からみても、かなり突っ込んだことが書いてあるのがわかるような内容です。老舗旅館の話とか、もう聞いてられない。私自身、あちこちでだまされたんだろうなぁ。
思い出してみて、外食した後に、胃に不快感があって体調壊すことが年に何度かあるんですが。。。特に、もともと体調が悪かったときとかじゃないのですよ。普通にしてたはずなのに、食べてからちょっとして、ゲップがでまくって胃がきもちわるくなって、たいてい便秘になってしまう。
まぁ、そういう時って、食事しながらもなんか味が変だなぁ、とか思っているわけです。過去にも記事にしたかもしれませんが、なんでもレストランのハンバーグとか、なんでもレストランのシャケ定食とかの鮭。ぱさぱさして味がしないなぁ、なんて思ってはいましたが。。。なるほど、単に古いだけじゃなくて、そもそも食材が偽装ものなんですね。
前、ハンバーグで気持ち悪くなったのは、今思えばミートホープだったんだろうと(他の会社かもしれませんが)。
そういえば、赤福が話題になっていますが、ここも製造日の不正があっただけじゃなくて、原材料表示をごまかしていたようですね。もともと、原価は安い商品なんだろうなぁ、とは思っていましたが、作り置きの冷凍物となれば、更に安くできたのでしょう。
地元では、さほど厳しい声が聞かれない、なんてことも言われていますが、優良企業(=税金たくさんはらっている)ということで、みんなで隠していたってことなんでしょうか?
この本は、赤福の話こそ出てきませんが、回転寿司とか結構すごい話が出てきます。代用魚なんかは、材料名を表示してくれればそれで良いと思うのですけれどね。フードマイルなんて言われても、個人的には、新たな食材を食べている!と言う方が面白くて♪
○○産のナイルパーチのムニエル、なんて普通食べたことないはず。でも食べているわけでしょ。そんなのは、正直に出してもらっても全くかまわないと思うのですけれど。(というか、その方が、食欲がそそられる)
一方、牛肉に鳥や豚、カンガルー、猪豚などが混ざっているという話は、別の問題がありそうですね。アレルギー表示がやかましい時代ですが、これも適切な原材料表示があるからこそ、限られた品目のアレルギー表示で済まされているはず。原材料に嘘があったら、アレルギーだっていろいろ問題あるはず。

ただ、一方で気になるのは、適正な商品を仕入れて商売している飲食店、スーパーだってあるということ。そうしたお店までもが、一部の偽装店舗のために、不利益を被っているということについては、もっともっと追及していかなければならないのじゃないか?と思います。正直者が損をして、かつ、社会にも貢献できない、なんてやっぱおかしいと思いますもの。


鯛という名のマンボウ アナゴという名のウミヘビ 食品偽装の最前線――魚・肉・野菜・米 (晋遊舎ブラック新書 3)
吾妻 博勝
晋遊舎

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