東京国立近代美術館で開催されている、モダン・パラダイス展に行ってきました。
サブタイトルは「大原美術館+東京国立近代美術館ー東西名画の饗宴」とあります。
なるほど、倉敷にある大原美術館には行ったことがありません。
こちらで見られるなんてなかなかない機会です。
しかし、こういう趣向で「モダン・パラダイス」というタイトルを付けるのは絶妙だと思いました。
さて、のっけからモネの睡蓮です。
これは大原美術館の収蔵ですね。
作品リストにちゃんと、どちらの収蔵品であるのか書かれています。
睡蓮は好きなのでついつい、立ち止まってじっくりと見てしまいますね。
さて、この絵にはやられてしまいました。
ヴィレム・デ・クーニング「風景の中の女」(国立近代美術館 蔵)。
一瞬、ただの抽象画なんですが、このタイトルを見て瞬間からだんだんと変わっていくのです。
じーっとじーっと目をこらして見ていると、不思議なことにちゃんと女性に見えてくるのです。
すごいです!この絵は。
さて、続いては画家が描いた自分の娘の肖像ということでこの2点が並んで展示されていました。
岸田劉生「麗子肖像」(東京国立近代美術館 蔵)
アンリ・マティス「画家の娘ーマティス嬢の肖像」(大原美術館 蔵)
麗子肖像のほうは、もう写真とかでは素晴らしさが伝わりません。
実物だけが放つリアリティーがすごいのです。
特に手の辺りの描き込みのリアルさは半端ではありません。
これに対して、マティス嬢のほうはぜんぜん違うアプローチです。
完全に印象ですもの。見て心の中に残ったイメージを自分のフィルターを通して描かれています。
この顔の形と塗りできちんとバランスが保たれて、絵としてバランスが取れてるんですよね。何気にとんでもない絵なのです。
最近、見る度にいいなと思う、古賀春江の「深海の情景」(大原美術館 蔵)。
実は今回の展示で一番長い時間、鑑賞してたのがこの作品です。
昭和初期にこういったモダンで不思議なテイストの絵を描いてた作家さんがいたというのが素敵なのです。
右下に見える、猫ともふくろうともつかぬ顔をもつ女性。
巨大な貝から姿を現したのはヴィーナスってことなのでしょうか。
なんか、すごくおかしな絵なのですが、見てると何故か心の安らぎを感じるのです。
これからも、古賀春江の絵は追って行きたいなと思うのです。
ピカソはやっぱり分かりやすいところがすごく好きです。
見にきてた親子が爆笑してて、正しい感想だなあと思いました。
「頭蓋骨のある静物」なるタイトルです。(大原美術館 蔵)
シンプルなんだけど、この線の少ないところまでもってく削り方、というか捉え方はなかなか難しいです。
さて、ラストはゴーギャンvs土田麦僊です。
土田麦僊「湯女」(東京国立近代美術館 蔵)
注:この画像は絵はがきなのですが、全体ではなく部分です。
ポール・ゴーギャン「かぐわしき大地」(大原美術館 蔵)
どちらも裸婦が描かれています。
夏休みにお子様がたくさん、来るのですが親御さんはどう説明してるんでしょうねえ。
「なんで、裸なの?」って、子供は聞くと思うんですよね。
まあ、わたしは聞かれる心配はないのでよいのですが。
この土田麦僊の絵はすごく柔らかくていいのです。緑がすごく印象的です。
ゴーギャンは結構、好きなのですが、この作品は正直、あまり感じるところはなかったように思います。
なんでだろうなあ。今回、こういう風に感じるとは自分でもちょっと意外だったのです。
東西名画の饗宴という名にふさわしい内容だったと思います。
ただし、写真の展示はどうでしょうかね。
杉本博司さんの作品もあったのですが、絵画を見に来てるつもりのひとにどこまで理解されてたか疑問の残るところです。
なお、この展示は10/15まで。
土曜に行ってみて、ある程度混んでいました。
やはり、金曜の夜とかだとかなりゆっくりと見られるんではないでしょうか。
サブタイトルは「大原美術館+東京国立近代美術館ー東西名画の饗宴」とあります。
なるほど、倉敷にある大原美術館には行ったことがありません。
こちらで見られるなんてなかなかない機会です。
しかし、こういう趣向で「モダン・パラダイス」というタイトルを付けるのは絶妙だと思いました。
さて、のっけからモネの睡蓮です。
これは大原美術館の収蔵ですね。
作品リストにちゃんと、どちらの収蔵品であるのか書かれています。
睡蓮は好きなのでついつい、立ち止まってじっくりと見てしまいますね。
さて、この絵にはやられてしまいました。
ヴィレム・デ・クーニング「風景の中の女」(国立近代美術館 蔵)。
一瞬、ただの抽象画なんですが、このタイトルを見て瞬間からだんだんと変わっていくのです。
じーっとじーっと目をこらして見ていると、不思議なことにちゃんと女性に見えてくるのです。
すごいです!この絵は。
さて、続いては画家が描いた自分の娘の肖像ということでこの2点が並んで展示されていました。
岸田劉生「麗子肖像」(東京国立近代美術館 蔵)
アンリ・マティス「画家の娘ーマティス嬢の肖像」(大原美術館 蔵)
麗子肖像のほうは、もう写真とかでは素晴らしさが伝わりません。
実物だけが放つリアリティーがすごいのです。
特に手の辺りの描き込みのリアルさは半端ではありません。
これに対して、マティス嬢のほうはぜんぜん違うアプローチです。
完全に印象ですもの。見て心の中に残ったイメージを自分のフィルターを通して描かれています。
この顔の形と塗りできちんとバランスが保たれて、絵としてバランスが取れてるんですよね。何気にとんでもない絵なのです。
最近、見る度にいいなと思う、古賀春江の「深海の情景」(大原美術館 蔵)。
実は今回の展示で一番長い時間、鑑賞してたのがこの作品です。
昭和初期にこういったモダンで不思議なテイストの絵を描いてた作家さんがいたというのが素敵なのです。
右下に見える、猫ともふくろうともつかぬ顔をもつ女性。
巨大な貝から姿を現したのはヴィーナスってことなのでしょうか。
なんか、すごくおかしな絵なのですが、見てると何故か心の安らぎを感じるのです。
これからも、古賀春江の絵は追って行きたいなと思うのです。
ピカソはやっぱり分かりやすいところがすごく好きです。
見にきてた親子が爆笑してて、正しい感想だなあと思いました。
「頭蓋骨のある静物」なるタイトルです。(大原美術館 蔵)
シンプルなんだけど、この線の少ないところまでもってく削り方、というか捉え方はなかなか難しいです。
さて、ラストはゴーギャンvs土田麦僊です。
土田麦僊「湯女」(東京国立近代美術館 蔵)
注:この画像は絵はがきなのですが、全体ではなく部分です。
ポール・ゴーギャン「かぐわしき大地」(大原美術館 蔵)
どちらも裸婦が描かれています。
夏休みにお子様がたくさん、来るのですが親御さんはどう説明してるんでしょうねえ。
「なんで、裸なの?」って、子供は聞くと思うんですよね。
まあ、わたしは聞かれる心配はないのでよいのですが。
この土田麦僊の絵はすごく柔らかくていいのです。緑がすごく印象的です。
ゴーギャンは結構、好きなのですが、この作品は正直、あまり感じるところはなかったように思います。
なんでだろうなあ。今回、こういう風に感じるとは自分でもちょっと意外だったのです。
東西名画の饗宴という名にふさわしい内容だったと思います。
ただし、写真の展示はどうでしょうかね。
杉本博司さんの作品もあったのですが、絵画を見に来てるつもりのひとにどこまで理解されてたか疑問の残るところです。
なお、この展示は10/15まで。
土曜に行ってみて、ある程度混んでいました。
やはり、金曜の夜とかだとかなりゆっくりと見られるんではないでしょうか。