Annabel's Private Cooking Classあなべるお菓子教室 ~ ” こころ豊かな暮らし ”

あなべるお菓子教室はコロナで終了となりましたが、これからも体に良い食べ物を紹介していくつもりです。どうぞご期待ください。

モルトを入れたパンを作ってみる

2018年07月31日 | パン

このあたりで今まで学んだ知識を整理する意味から、実際にパンを焼いてみましょう。モルトを使ったパンをご紹介します。英国タイプの(ストレート法)でイングリッシュブレッド(山食)を作ろうと思います。

 

材料;

超強力粉               50%

小麦粉                 50%

モルトパウダー            0.1%

イースト                1.6%

水                  66%

塩                  2%

ショ糖                1%

バター                  2%

 

1. 全ての材料を上から順にボールに入れてしっかりとグルテンが出るまで混ぜます。ドウの温度は24℃ になっているようにします。 ( 今回は、塩とショ糖とバターは一番後から入れることにします。ドッサっと一度に混ぜても結果は大して変わらないと思うけれども、今まで学んできましたからね。)

 2. 1時間したところでフォールドし、そのあと1時間休ませます。

( フォールドのことは「セモリナブレッド」のところで一度出てきましたが、パンチではなくフォールドします。私も以前はこの段階ではパンチをしていたのだけれど、パンチをすることに納得がいかなくて、最近はフォールドしています。ドウをボールから取り出して長―く延ばします。そのまま反対側へ折り畳んで、折り畳んだ先から反対側へ長―く延ばして折り畳みます。ドウを延ばすことでその中に含まれている気泡を一方方向へと整理することと、二回延ばしてアワと同時にグルテンの方向も一方向へまとめることが出来るので食べたときの触感が滑らかになります。切った時の見た目もいいかな。)

 3. 型に合わせてドウを分け、粉を振ってまとめ、10-20分間休ませて成型をして型に入れます。

 4. 1 1/2―2時間発酵させます。

 5. スチームをして220℃で40-45分間焼きます。

 

美味しく焼けたかな?

     

 

手順4.のところで急に大きく膨らみました。1 1/2 時間待たなければならないところを45分くらいで予想外の大きさになりました。焼き色は少し濃いようです。食べた感じ少し塩がかっているかな?というところです。キメは見た通り粗いです。

室温が27℃あって、最初の捏ねの段階から温度が高かったようです。27℃ではアミラーゼの活性が高くモルトは必要なかったかも。塩が少し多めで、過剰な発酵を阻止してくれるかなと思っていたのですが・・・・・・・・言い訳はこのくらいにして、もう一度焼こうと思います。室温27℃は変えられそうもないので、そして、塩はこれ以上増やせない ----------- 色々考えたのですが次のように変更してみようと思います。

 

1. モルトは入れない

2. ショ糖とイーストの量を2%にする


美味しいパンが焼けますように!!




モルトを使う ― 1

2018年07月29日 | パン

マルトースがガスの発生に一番影響力があると分かり、大きく膨らませるのが目的であれば、ドウの中にマルトースを添加するか、もしくはα-アミラーゼを添加することが考えられます。

リーンな生地にこだわるのであれば、モルト、真菌アルファアミラーゼ※を入れてα-アミラーゼを間接的に増やす手があります。 

  真菌アルファアミラーゼは、アスペルギルス・オリゼ(ニホンコウジカビ)から作られた改良剤です。反応温度は50-60 ph値は5.0-6.0

 生地にアミラーゼを添加すると、マルトースがたくさんできます。たくさんα-アミラーゼを使うと、高レベルで損傷デンプン(例えば8%)が小麦粉中にある場合、80%以上の損傷デンプンが分解されマルトースレベルが6%に達することがあります。

これは6%のスクロースをドウに添加したのと同じ効果です。ただし、高いレベルのマルトースは酵母への浸透圧ストレスを引き起こし、発酵能力を低下させ、酵母の生存率を低下させ、発酵速度を低下させるので注意すべきです。




オートリーズ

2018年07月27日 | パン

最近?言われている製パン方法の一つにオートリーズがあります。小麦と水を混ぜて30分間置いて、そのあとイーストと塩を入れる方法です。イーストと小麦と水を混ぜた30分は従来ならば小麦粉内にある糖類が発酵の最盛期を迎えているはずの時間帯ですが、イーストと塩を入れないドウはアミラーゼが単独で小麦粉に働きかけている時間帯です。イーストをドウの中に入れたとたんにイーストのマルターゼが働き始めます。マルトースが盛んに作られ生地の伸びと焼き色に大きく貢献することになります。

ただしここまで読んでこられた方ならお分かりのように、ここで作られたマルトースの分解は発酵開始から80-180分後になります。しかもα-アミラーゼ添加によるほど効果はありません。

 

 

 

 






ドウの中の糖分解

2018年07月26日 | パン

小麦粉内に含まれる糖質は少量ですが次のものがあります。( カッコ内の数字は小麦粉量に対する%です ) デンプンから生じるマルトースはここには入っていません。 

グルコース   ( 0.050.2 )

     

 

フルクトース ( 0.050.2 )

  

 

マルトース   ( 0.050.2 ) α-グルコース2分子が結合した二糖類

      

 

ラフィノース   ( 0.5 ) フルクトース、ガラクトース、グルコース連なった三糖類

 

     

 

スクロース     ( 1.0 ) グルコースとフルクトースが結合した二糖類

     

 

フルクタン     ( 14 ) フルクトースの重合体

      

 

何も入れないリーンなパン生地では、上の糖質だけがドウの中にあるわけです。

ドウの中のグルコース、フルクトース、マルトースが最初に消費されます。すなわちマルターゼによって分解されます。次いでラフィノース、スクロース、フルクタンがサッカラーゼによって分解されます。

そしてそして、アミラーゼによって分解されたマルトースがイースト細胞内でマルターゼによって分解されるのです。

 

パンのドウが発酵を始める時間的なラグが発酵過程に生じます。それをよく表わした図がありますご覧ください。Comprehensive Reviews in Food Science and Food Safety Volume 16, Issue 5 参照

  

 横に発酵時間を、縦に炭酸ガス量を取っています。

発酵し始めてから10分間はグルコース、フルクトース、マルトースによるガスでしょう。イーストの細胞壁はこれらの糖に対してきわめて親和性があるようです。しかし量が少ないのですぐにピークが下がっています。

そのあとラフィノース、スクロース、フルクタンのサッカラーゼによる分解でガスの量が、発酵45分後まで持続します。そのあと少し、45分間ほどラグがあってデンプン分解によるマルトースの分解によるガスの発生が3時間後まで続いています。

糖の分解はドウの中のすべての糖類が一斉に始まるのではなく単糖、とそのほかの糖、アミラーゼ分解で生じたマルトースと仕訳けられて取り掛かられる点で非常に特異的です。


 

上で書いたことを別の言葉で言い表すと「イーストの基質優先について」という表現になります。

 イースト菌にとってグルコースとフルクトースは親和性の高い(端的に言えば“好きな”)糖質です。

 フルクトースはグルコースと同時に消費されますが、両方の糖が存在する場合はグルコースの消費の方がより速いと言われています。

 生地の中のグルコース、フルクトース、スクロースおよびフルクタンがほとんど枯渇して初めて、酵母細胞はマルトースを消費し始めます。

 マルトースは、マルトースパーミアーゼによって酵母細胞に輸送され、その後マルトースによって細胞内で加水分解されます。マルトースパーミアーゼの発現は、グルコース抑制およびマルトース誘導によって調節されるので、酵母細胞がグルコース/フルクトース消費から、マルトースの消費に移る時に遅れ期( Lag phase 既出図参照)を生じることになります。





 


イーストの働き

2018年07月25日 | パン

今までは、デンプン側からの解糖系を見てきたのですが、次はイースト側からの糖分解を眺めようと思います。出芽酵母(イースト)は出芽によって増える酵母の総称です。パンを作るには普通サッカロミュケース・ケレウィシアエ( Saccharomyces cerevisiae、サッカロマイセスセレビシエは英語読みです )を使います。

出芽酵母は嫌気呼吸をして、他の生物のように乳酸発酵を行わず、イーストが備えている細胞内取り込み酵素と分解酵素によってアルコール発酵が進められます。

分解酵素は3つあります。( 遺伝子操作によってラクトース等の分解酵素を持つようになったイーストもありますがここではそれについては触れないことにします

マルターゼ、サッカラーゼ、チマーゼです。小麦粉内にある糖類(4%程度)はこの3つの酵素によって分解、解糖され。最後にエタノール、炭酸ガス、水になります。

 合わせて約0.5%存在する小麦粉内に存在する糖類( グルコース、フルクトース、マルトース )はマルトースの、加水分解を触媒して単糖のグルコースに変換するマルターゼによって分解されます。( 小麦粉内の、アミラーゼによって最終的にマルトースになったデンプンも上と同じ手順でマルターゼによって分解されます

 グルコースとフルクトースが α-1,2- グリコシド結合した二糖類のスクロース( 1)、フルクトース分子の重合体であるフルクタン( 0.72.9% )、フルクトース、ガラクトース、グルコース分子が1つずつグリコシド結合で連なった三糖のラフィノース( 0.5% )は、フルクトースを認識して加水分解するサッカラーゼ( saccharase, E.C. 3.2.1.26、別名インベルターゼ,インバーターゼ( invertase )、インベルチン( invertin )により分解されます。

チマーゼ ( Zymase ) は、スクロースをエタノールと二酸化炭素に発酵させる酵素複合体です。

 (この部分は非常に重要なところで、今まで読み進めてきた苦労?が報われるか、否かの場面です。)

 それにしても、これらのやり取りが全てイーストの細胞壁でなされていることには ( Nilsson and others 1987 ) 驚きを禁じえません。小麦粉に含まれるスクロースの分解は素早く、ミキシングを始めてから減り始め最初の発酵時には消失しています。フルクタンは30-80%にまで減っています。

 

 

 


デンプン

2018年07月24日 | パン

これまで見てきたパンの発酵の仕組みをもう少し詳しく見ておきたいと思います。ドウの発酵に関してすっきりしないところがまだまだあるからです。

例えば、発酵という現象はガスを出す、エチルアルコールを出すという、水を出すという一方通行ではないはずです。必ずそれらの進行を阻害する、インヒビターが存在するはずです。そうでなければ、小麦が今まで種でいられるはずはありません・・・・・・・・・等々の疑問点が存在するからです。

 パンを作っていて、小麦粉の中に水とイーストを入れただけで発酵が進むことを経験しますよね。これまでの説明で、おそらくα-アミラーゼとβ-アミラーゼが小麦粉に働きかけているからだろうと想像していますが、アミラーゼが何に対して働きかけているのでしょうか。デンプン粒の細胞壁にアミラーゼが直接作用するのでしょうか? 

 葉の細胞にある葉緑体の中で合成されたでんぷんは、夜の間に分解されて糖になり、維管束を通って種子の貯蔵器官に輸送されます。貯蔵器官の細胞には、たくさんのアミロプラストがあり、その中で再び糖からでんぷんに合成されます。これがデンプン粒です。アミロプラストは細胞小器官の一種で、コムギの胚乳内では、楕円形をした大型のアミロプラストと、小型のアミロプラストが混在しています。

    

               https://www.alic.go.jp/joho-d/joho08_000165.html から 

 大きなアミロプラストは写真から約10-20μはあると思われますので、これらの粒がローラーで製粉される過程で圧し潰されて中からデンプンが出てきます。これに小麦粉の中にあるα-アミラーゼが働きかけます。 

α-アミラーゼは「デンプンやグリコーゲンのα-1,4-結合を不規則に切断し、多糖ないしマルトース、オリゴ糖を生み出す酵素です。」と以前述べたように、その通りの働きかけをデンプンに対して行い、デンプンは下のようなデキストリンになります。

               

               デキストリン

  α-グルコースがα-(1→4) または α-(1→6)グリコシド結合によって重合しています。

 このデキストロースにβ-アミラーゼが働きかけて粉砕されたデンプンがマルトースになるのです。粉砕デンプンがマルトースになる時間は非常に早く、小麦粉の中に水を入れてかき混ぜた時に0.1しかなかったドウの中のマルトースが1.0%に、3時間後には2.0%にマルトースの量が増えているほどです。又、ミキシング後に最初の量の10-15倍になっているとの報告もあります。(言い忘れていましたが小麦粉の中に含まれている粉砕デンプンの量は小麦の種類、粉砕方法にもよりますが、小麦粉の全体の量の58%であると言われています。)

小麦粉の中のα-アミラーゼの活性は限定的ですので、それを補うためにα-アミラーゼを含むモルト、あるいは真菌由来のα-アミラーゼ( 真菌α-アミラーゼ※ )を小麦粉の中に入れてドウの中のデキストリンの生成を活性化し、ガス生成を盛んにして大きな、クラストの色の良いパンが作られています。

※真菌α-アミラーゼはアスペルギルス・オリザエ( Aspergillus oryzae ) から作ります。このα-アミラーゼは、パン職人が吸入して喘息を起こす、吸入アレルゲンとして知られています。oryzaeにアフラトキシン生産能はありませんが。この酵素を使ったパンを食べるとアレルギー感作を起こす疑いがあるともいわれていますが 真偽のほどは私にはわかりません。









2018年07月22日 | パン

パンをつくるには小麦粉、水の他に塩が必要です。製パンに於ける塩の役割については今までに様々なことが述べられてきましたが、ここでは今まで触れられなかった事柄について述べようと思います。

 

塩を使うと香りが良く、深い味のパンに仕上がります。通常1.82.0 %の塩が適量であるとされています。酵母菌の細胞壁は半透過性で酸素、栄養分をドウの中に吐き出します。それらの働きには水が不可欠です。自然塩は吸湿性があり、保水力があります。塩がドウの中にあると、イーストの内部に蓄えられた水は細胞壁を通して外に出ます。ある程度の水がドウの中にあるとイーストの発酵を促すのですが塩が多いとイーストの活性を減退させるのでドウの体積が減ることになります。

即ち塩の量、及びイースト、温度で発酵をコントロールすることが出来るのです。

 

塩は間接的にクラストの焼き上がりの色に繋がっています。

小麦粉のデンプンはアミラーゼにより麦芽糖となり、イーストはこれらの糖を発酵のために使います。塩は麦芽糖の消費スピードを遅らせるので、消費されなかった糖がドウの中に残ると、焼き上がりのクラストの色が濃くなります。

 

「キサントフィル」というカロテノイド系の黄色色素は無漂白の小麦粉(胚乳部)の中にあり、これによって小麦粉は良い香りがしてクリーム色をしています。塩はドウの酸化を遅らせるのでその結果ドウの中にカロテノイドと香りが残ることになります。ドウの中に塩を入れるのはミキシングを始めたときであってミキシングの最後に入れるとクラストの色は白く、香りのないものになります。(これについてはいろいろなご意見があると思います)

 

お話は変わりますが、これ程大切な塩ですが、かつては高い税金が掛けられていてパンの中に入れて使えるようになったのはごく最近です。

         

               Свадебный-каравай

 

その名残が今も結婚式などで見られます。

きれいにデコレートしたパンの上に乗っているのは塩。




小麦粉

2018年07月21日 | パン

小麦粉

小麦そのものについてもう少し知っておく必要があると感じました。


     

 

 

胚乳の中に含まれるデンプンはアミロースが25%、アミロペクチンが75%を占めています。http://www.seifun.or.jp/kisochishiki/tubunokouzou.html から

 

タンパク質あるいはペプチドに作用してこれを加水分解するのがプロテアーゼです。小麦粉に含まれるプロテアーゼはアリューロン層、胚芽に多く含まれ、特に発芽時には活性が増加します。

(蛋白質のアミノ酸をアミノ末端あるいはカルボキシ末端側から順次に切り離すプロテアーゼは,それぞれアミノペプチダーゼあるいはカルボキシペプチダーゼと呼ばれます。)

発芽時に増加するということは,芽が出るような、雨に濡れたり水分が多い状態に置かれた時、特殊な例では虫やカビが付いた時(偽発芽時)にも、アミラーゼやプロテアーゼの活性が高くなると考えられます。

 

お話は少し横道にそれますが、1968年秋に「低アミロ小麦事件?」が起きました。

(アミロースとはα-グルコースがα1-4結合で330個つながったもの、アミロペクチンとはα-グルコースがα1-4、α1-6結合で20個ぐらい重合したもの。低アミロ小麦とはアミロースがない、あるいは非常に少ない小麦です。別の言葉でいうとαアミラーゼが小麦の中で異常に働いでアミロースが小麦の中からなくなったのです。さらに簡単に言うと小麦の中からデンプンが一部分なくなったのです。)

アメリカの製粉会社から輸入した小麦粉をてんぷら、たこ焼き、今川焼、ケーキなど(水を多く入れた粉もの)に使ったところ、粘度がなく商品にならなかったのです。小麦が収穫直前に雨害を受けて発芽したことが原因でした。

アミラーゼ、プロテアーゼ活性が急速に進んだ小麦粉を使った生地は、加熱、あるいは焼成しても気泡を包むデンプンの糊の膜が弱くなり形を保てなくなります。その結果、ケーキの真ん中が凹んだり、パンであれば側面が凹んだり、弾力が弱いものに仕上がるのです。

 

(アミラーゼはでんぷんを麦芽糖に、プロテアーゼはたんぱく質をアミノ酸に、それぞれ分解しますので分子の鎖が短くなって粘度がなくなるのです。このことは逆にパン作りに生かせますので、しっかりと覚えておいた方がいいようです。

例えば、プロテアーゼを添加してアミノ酸の量を増やしメイラード反応を促してパンの皮の色を改良し、パンの芳香を生成させることができます。ドウの弾性が低下することで生地の進展性が増し、グルテンの膜が薄くなりグルテンの網目構造が細かくなり、食感の柔らかなパンに仕上げることもできるでしょう。諸刃の刃はいかようにも利用することができます。)

 

ここで注意すべきは、プロテア―ゼが異常に働くとグルテニンとグリアジンをも分解し、これらが水を吸収して網目状につながったグルテンの形成を妨げることです。しかし少量のプロテアーゼの添加はパンの中のアミノ酸の量を増やし、舌触りをよくすることも頭の中に入れておいてもいいと思います。



 

 


発酵~予備発酵種

2018年07月20日 | パン

予備発酵種~スポンジ


パンを仕上げるには、強力粉、水、塩、イーストに予備発酵種を入れて混ぜます。

 あとはいつも通りの工程を踏んで焼くわけです。新しく作ったドウの中には新しいイーストが入っています。ところがスポンジ ( sponge ) と呼ばれる予備発酵種を使う時には追加のイーストを入れることはありません。そのレシピをご覧いただきましょう。  

オーストリア、イングランドでかつて普通に使われていたレシピです。別名 ( flying sponge ) と言います。そのわけはすぐにわかります。

 

 スポンジの作り方; 

デュラムコムギ粉         50 

強力粉              50 

水                70 

イースト             3 

砂糖               5 

 全ての材料を混ぜて25-26℃で約75分間膨らませる。 

 このスポンジを使ってセモリナブレッドを作ります。 

デュラムコムギ粉100g、強力粉100g、水113g、塩6g、ヴァージンオリーブオイル16g、スポンジ237gを全て混ぜる。24℃で30分間発酵させる。 

45分後にフォールドをして小分けします。ラップを10-20分間してから整形をします。 

継ぎ目を上にしてラップをした後、10-20分間休ませます。形を整え、ゴマを振り、粉を打ったバヌトン又は布に入れてラップをかけます。1—1 1/4時間発酵させて蒸気を入れたオーブンに入れて240℃で焼きます。色づいたらベントを開きます。  

発酵時間はここに書いた時間よりも、おそらく短いでしょう。塩の入っていない、おまけに砂糖を5%も入れた生地はイーストが思う存分暴れまくる環境です。パン屋の親父(だけではないでしょうが)は大忙し ( flying ), なんてもんじゃない、文字通り飛び回っているに違いない。

 このパンのいいところは、小麦の旨味がない代わりに、小麦粉の持つ深い香りを備えているところです。旨味を取るかそれとも香りを取るか、悩ましいところです。

   https://vintagekitchennotes.com/2012/02/semolina-bread.html から

 

     

 

 ここで疑問が生じます。旨味成分って、たんぱく質ですよね。デンプンが分解されて麦芽糖、グルコースに分解されて、アルコール、炭酸ガスが出るだけじゃあそうそう旨味は生まれない。

 小麦粉の中のプロテアーゼが関係しているのでは?という疑問が出てきます。いやそれだけじゃあないでしょう。脂肪やそのほかの栄養素も。休眠状態の小麦の種子が新しい芽と根を出すときには活性を最大限に高めるために様々な種子内の機構が働きだすはずです。 

旨いパンを作るには活性が行き過ぎてもいけない、出なくてもいけない。微妙なところです。

 しかしこの発芽の仕組みをうまく生かせれば、うまいパンができるはずです。休みが終わるまで、あと一か月半、楽しみながら、迷いながら休み明けには何かが掴めるように頑張りましょう。

  

 


ラティスパイ

2018年07月18日 | 今月のお菓子

ラティスパイ

   

 

   

 

ラティスパイを作ってみました。上が生の、下が焼いた後の写真です。

素直な感想を言うと、「人真似はやはり駄目ですねえ。」

http://ourdeliciousfood.com/pie-world からのアイデアをいただいて、マネて作ったのですが形はもう一つ、味はお話にならない結果でした。

お菓子を作っていて、気持ちが進まないのが一番の失敗の原因です。楽しくない、作っていて気持ちが滅入ってきました。とりあえず、失敗作を残しておいて、この先どこまで先に進めるのか楽しみです。

明日から、最初からやり直そうと思っています。

 

『マネをしたものは、いかに優れた者が作ったにせよ、先人の80%のものしか受け継ぐことはできない。』とはいつも口に出して言っていたことだったのに。   Really Shame things !!

 

 


発酵~予備発酵種

2018年07月17日 | パン

予備発酵種~ポーリッシュ、パート・フェルメンテ

 

ポーリッシュは、小麦粉と水とを等量ずつ、0.081.0%という少量のイーストを混ぜた(このイーストの量は生地の熟成期間と温度によって変えるのですが)bigaと同様に塩を入れないレシピです。

ポーリッシュでバゲットを作るには;

水100%の中にイースト02%を入れて混ぜ、強力粉100%を混ぜた後、12-16時間、20℃で熟成させます。

 

http://www.thefreshloaf.com/node/25365/xix-–-there-good-reason-everything-revised-hamelinet-poolish-baguette-t55 から

   

ポーリッシュで作ったバゲット

 

パート・フェルメンテは、前日作ったドウの残りを取っておいたものです。それを次に作るドウの中に入れて利用するのです。だから塩が既に入っています。他の予備発酵種と同じように、種として使う使用期間が限られています。自家発酵種とは異なり、冷蔵庫に入れても48時間以内に使わなければなりません。(ここですよね。何とかしたいのは。瓶の中に入れた発酵種が瓶の中だけで生命の循環をしてくれないのです。活力が落ちただけ!!では納得できないですよね。)冷凍庫に入れて1週間保ちますので家庭でバゲットを焼くだけなら、深く立ち入らなくてもいいのかもしれませんが。

 

パート・フェルメンテでバゲットを作るには;

始めてパート・フェルメンテを作るときは、イースト 0.2%を水 66% の中に入れて混ぜる。小麦粉100%, 塩2%を入れて混ぜる。12-16時間20℃で熟成させる。

 http://www.thefreshloaf.com/node/12398/what-i-did-my-frozen-pizza-dough-today から

    

パート・フェルメンテで作ったバゲット



 

 


発酵~予備発酵種 ( preferment )

2018年07月16日 | パン

予備発酵種~ビガ


イーストあるいはアミラーゼの働きが減退した時(周りの発育環境が悪くなったとき)パンの製造過程ではどのような手を打っているかを、パンのレシピから読み解こうと思います。ここからイーストとアミラーゼの働きを推定しようと思うのですが・・・・・・・思い通りにいきますでしょうか?

予備発酵種 ( preferment ) と呼ばれるものに、biga ( ビガ )polish ( ポーリッシュ ),  pâte fermentée ( パート・フェルメンテ ) などがあります。

パン作りを長年なさっている方々には、「釈迦に説法」になりますが、お話の手順として省くことができないので順にそれぞれの特徴を簡単に書いておくことにします。 

Bigaはイタリアが発祥の予備発酵種です。ロンバルディア地方から始まった言われている伝統的なパン「チャバタ Ciabatta」ではこのビガを使います。 

https://jp.depositphotos.com/109970986/stock-photo-three-ciabatta-bread-buns.html から

      

 

ビガの作り方;

 

強力粉       100

水          60

イースト       2

 

ほぼこの配分で作ります。まづ水とイーストを混ぜて、それから小麦粉を混ぜます。少し固い生地に仕上がります。加減を見て、( 固すぎてイーストが呼吸できないようだと ------ この辺りはやはり経験を踏まないとわからないですが )水を心持入れます。ラップにくるんで 20℃ で 12-16 時間発酵させて、真ん中が少しへこむ目前まで発酵をさせます。 

このようにビガは水を50-60%、イーストを1%程度に抑えた、塩を入れないレシピです。( チャバタは2%と多いですが )


 

 

 


発酵~活性

2018年07月15日 | パン

発酵~活性

パンを作っていて分からないことの一つに、膨らみの減退があります。(イーストを使って2回膨らませるところを3回膨らませたり、2倍の大きさに膨らませるところを3倍に膨らませてから成型したのちにオーブンの中に入れると大きく膨らまないことがあります。イーストは分裂を約25回繰り返し死んでいくと聞いたことがあります。母酵母から分裂したイーストは親と同じ回数分裂して死んでいきます。)

そこで疑問生じます。

『アミラーゼはいくらでも、際限なくデンプンに働きかけてマルトースを作ると思っていたのですが、限界はあるのでしょうか。補因子であるカルシウムイオンが生地の中で消費されてしまった結果膨らまなくなったのでしょうか。)イーストの働きが減退するのは、イースト自身に問題があるからでしょうか。それとも酵素が絡んでいるのでしょうか。あるいは別の要素が?pHあたりかも。』等という。 

こうやって疑問点を書きだしてみると、すぐさま疑問が解決するわけではないけれど、濁りきった頭の中が整理され、見通しがきくようになってきます。(気のせいかな?)別の方向から眺めることが出来るようになります。

 イーストは再生が繰り返されることは紛れもない事実です。現に自分で作り出したライ麦のサワー種、小麦粉のサワー種、パネトーネ種は何週間、何か月間も生きています。水と小麦粉を継ぎ足すだけでいまだにイーストを追加で入れたことがありません。・・・・・・ここまで書いてきて、はたと思い当たりました。そうなんです。イーストの活性が落ちた時には、水と小麦粉を追加すればいいんだ。

同じように考えれば、アミラーゼの活性が低下した時には、水と全粒粉(グリュオのような)を入れればいいんだ。

 

モルト(麦芽)https://ja.wikipedia.org/wiki/麦芽 から 

植物の種子の中には不活性のアミラーゼが多量に含まれています。発芽によって酵素が活性すると、種子中の澱粉質が糖化され麦芽糖が生成されます。高い酵素活性を発現するのは、根と芽が出て光合成が可能になるまで、成長に必要なエネルギーを種子中の澱粉質から得る為の生体メカニズムです。このメカニズムは全ての種子に共通しますが、種類によって異なり、米やとうもろこしは比較的酵素の量が少なく、食用に適する穀物の中では大麦が最も酵素の質、量ともに優れています。 

そこでこの大麦のモルトを作ってそれを製パンに活用しようということになります。市販品はたくさん出ています。 

     

これは大麦から作った麦芽を乾燥したのちに、粉末状にしたものです。

これを使うとハード系のパンにきれいな焼き色を付け、ボリュームを出すことができるとうたっています。( 含まれているアミラーゼが糖化を促す結果であることはもう理解出来ました。) 

フランスパン、ベーグル、プレッツェルなど発酵時間が数時間、あるいは一晩になる場合、生地の中の麦芽糖(マルトース;デンプンの直鎖部分に相当するα-グルコース2分子がα-1,4-グリコシド結合した二糖類)の量が少なくなり発酵が行き詰まることになります。そのためにアミラーゼを入れてマルトースを作らせ、発酵を促すとともに、マルトースのもうひとつの性質-糖であることを利用してパンの表面をカリッと仕上げます。 

アミラーゼ単独の商品ではなく、大麦の粉末であるところがみそです。

 

https://www.acanadianfoodie.com/2015/12/11/homemade-diastatic-malt-powder/ には自家製モルトパウダーの作り方が紹介されています。

 

 

 



発酵-ベータアミラーゼ

2018年07月12日 | パン

発酵-ベータアミラーゼ

             

 一方、β-アミラーゼ(β-amylase)は、澱粉のα-1,4グルコシド結合を非還元末端からエキソ型に二糖単位で加水分解し、βアノマーのマルトースを生成する反転型の加水分解酵素です。( 至適pH5.0、至適温度は4060 ) 従って、澱粉の枝分かれ構造(α-1,6グルコシド結合)の手前でその作用は止まり、高分子のβ-リミットデキストリンが残ります。

(糖鎖がグルコシッド結合をした末端からグルコースを2個分ずつ、順に加水分解していく酵素です。)

 β-アミラーゼによるアミロペクチン(多数のα-グルコース分子がα1→4結合及びα1→6結合によって重合 )の分解限度は55-60%(アミロースのβ-アミラーゼ分解限度は70-96%)です。

 デンプンは7580%のアミロペクチンと2025%のアミロースで構成されているので、β-アミラーゼを単独で澱粉に作用させると、マルトースの収率は40%前後ですが、先に述べたα-アミラーゼの働きを借りれば、(α-アミラーゼで澱粉を液化した後にβ-アミラーゼを作用させると)マルトース含量が約55%のシロップが得られます。

 

先に書いたように、デンプンは直鎖状のアミロースと、枝分かれしたアミロペクチンが共存しています。アミロースは、グルコース※がα1-4結合で連なった鎖状分子で、グルコース6個で1巻きのらせん構造をしています。アミロースはα1-6結合による分岐をほとんど持ちません。(α1-6結合を持つものは、中間体と呼びます。)アミロペクチンは、平均でグルコース約25個に1個の割合でα1-6結合による分枝構造をもち、20から25個からなり、球状をしています。(直鎖部分の長さは1824残基、分岐間は58残基の間隔がある)。

 

※ここでグルコースと書いたのはα-とβ-が混在しているからで、次のような配分になっています。

 水溶液中でグルコースは、次の3種類の構造で一定の割合で存在する平衡状態となっています。


      


水中において平衡状態に達したとき、グルコースはα-グルコース(α-ピラノース、38%、上図左)とβ-グルコース(β-ピラノース、62%、上図右)の形で存在, 鎖状構造は0.01%程度です。

 

水中において平衡状態に達したとき、グルコースはα-グルコース(α-ピラノース、38%、上図左)とβ-グルコース(β-ピラノース、62%、上図右)の形で存在(鎖状構造は0.01%程度)しています。

 

 

 

上で示したグルコースは、α-D-グルコースで、この鏡面異性体にα-L-グルコースがあります。一体どういうものなのか。その存在理由は?それと上の式で気になるのが「平衡状態」に達したときのαβの存在%の違いです。α-グルコースが38%、β-グルコースが62%と言うのですがその差は何に由来するのか。これらの疑問はしばし置いて、ここらで本来の大問題である「パン」に戻ろうと思います。

 

 

 








ロイテリヨーグルト

2018年07月09日 | ヨーグルト

ロイテリヨーグルト 1

 

唐突ですが、自家継代しているヨーグルト(ロイテリヨーグルト)の味が少し酸味を帯びてきたようです。今朝食べたときに舌の先に今までとは違った酸味を感じたのです。( L. reuteriL. bulgaricusSt. thermophiles 3種類のヨーグルト菌を使った ) 今までに使っていたヨーグルト( R-1 ) ではなく、ロイテリヨーグルトの種を6/19日に継ぎ始めて今朝のヨーグルトが4回目のものになります。

St. thermophilus が出すギ酸のせいだろうか?この間どこかで読んだ、ギ酸の文字が頭の中を過ぎります。舌の先に酸味を覚えたときに、子供の頃、咬んだアリの味が蘇りました。

 

( ロイテリヨーグルトはL. reuteri DSM17938, L. reuteri PTA 5289株、ブルガリア、サーモフィルス菌を入れて作ったヨーグルトです。乳酸菌以外にはゼラチン、キシリトールなどが入っています。) 

                    

ヨーグルト菌、ラクトバシラスに関してこの際、頭の中を整理しておこうと思いました。疑問に思うことが乳酸菌に関して以前からあったからです。

 

フィルミクテス門( Firmicutes,グラム陽性細菌門)の下位に当たるラクトバシラス目( Lactobacillales ) の中にラクトバシラス属 ( Lactobacillus ) があります。

この中には他に、エンテロコッカス属 ( Enterococcus )、ラクトコッカス属 ( Lactococcus )、ペディオコッカス属 ( Pediococcus )、リューコノストック属 ( Leuconostoc )、ストレプトコッカス属(レンサ球菌属) ( Streptococcus )、ビフィドバクテリウム属 ( Bifidobacterium ) があり、生物活性で分類すると、次の性質があります。

 

グラム陽性

桿菌・球菌

芽胞を作らない

運動性はない

消費ブドウ糖に対して50%以上の乳酸を生成する

ナイアシン(B3)を必須要求する

 

ヨーグルト菌が作り出す産生物で分類すると、乳酸のみを作るホモ乳酸菌と、ビタミンC、アルコール、酢酸、ギ酸、葉酸など乳酸以外のものを乳酸と一緒に産生するヘテロ乳酸菌に分類します。

 

ストレプトコッカス属、ペディオコッカス属はホモで、ラクトバシラス属にはホモとヘテロが混在しています。( 環境によって双方の性質をもつことがあります。)

L. bulgaricusは通性ヘテロ乳酸発酵をしてペプチド、アミノ酸をSt. thermophilusに、thermophilusはギ酸をbulgaricusに供与しあって共に生きていく、いわゆる共生関係があります。

 

(以下は2015. Japan Society for Lactic Acid Bacteria から引用させていただきました。)をご覧いただくと興味深いことが解ります。

              

説明にあるように、共生とは言っても、二つの菌を同じ条件下で牛乳の中に入れるとSt. thermophilusの数がbulgaricusに比べ、急速に伸びています。

 

共生関係にある二つの菌を、もう少し観察時間を延長した、別の角度でながめた文献を次にご紹介しておきましょう。  

 

Microbes Specific to Yogurt;https://microbewiki.kenyon.edu/index.php/Yogurtから 

Microbial Interactions


  

 Fig 3. L. bulgaricus and S. thermophilus 間における相対密度関係 

 

L. bulgaricusと S. thermophilus間における抗生、共生関係を理解することはヨーグルトを作るうえで重要です。(抗生と共生は正反対の関係です。)二つの菌を一緒に培養するとそうでないときに比べ、香りと乳酸がたくさん作られます。( 図2.(A)の単菌培養のグラフでも明らかです。) 

赤線で示されたL. bulgaricusはS. thermophilusよりもタンパク質分解が高い一方、S. thermophilusは、特にアミノ酸のない牛乳の中ではタンパク質分解能が低いのですが、L. bulgaricusは少量のペプチドとアミノ酸(主としてヴァリン)をS. thermophilusのために提供し、その代わりに、S. thermophilusはL. bulgaricusの成長に必要なギ酸を提供する。このような共生関係によって単体で作るよりも早く乳酸を作り出すことになるのです。 

抗生現象は酸度がある一定水準を超えたときに起こります。S. thermophilusの成長が止まったときがその時です。L. bulgaricusは酸に対する感受性が低く、成長を続けるのです。培養3時間を超えたとき成長曲線は交差している( fig.3 ) 

‎ S. thermophilusはpHが4.2-4.4の間で成長が阻害される一方、 L. bulgaricus はpH3.5-3.8であっても耐性があるからです。( fig.3 )で示された成長曲線の理由がここにあります。培養温度と時間はコントロール下に置かれるべきであり、一定の結果が得られた生産物は速やかに冷却し反応を停止すべきです。 

 

https://www.jstage.jst.go.jp/article/chikusan1924/53/3/53_3_161/_pdfでは

 

 L. bulgaricusとS. thermophilusの共生関係が必ずしもあるとは言えないことを示す、貴重な意見が述べられています。いかに引用しておきます。

  

タンパク分解力が強ければ遊離アミノ酸が多量に蓄積され、S. thermophilusの代謝活性が高められ、したがって乳酸生産量、ギ酸生産量も増加し、ギ酸を必要とするL. bulgaricusの生育も好都合となる理屈であるが、 S. thermophilus 510タイプのS. thermophilusに対してはむしろ阻害的に働く可能性がある。実際、S. thermophilus 510はL.bulgaricus B5b ( 畜産試株 ) あるいはL, helveticus B-1との組み合わせでヨーグルトスターターに使用されているがが、独特の粘性で良好なテクスチャーをもたらす。この510の性質を生かすにはL. bulgaricus AY のようなタンパク分解力の強いL. bulgaricusよりもL.bulgaricus B5b のようなタンパク分解両区の弱い菌種との組み合わせが適していると考えられる。

  

このような事象はヨーグルトメーカーでは自明の理として当然扱われていることでしょうから、我々が四の五の言うことではないのですが、知っておいても無駄ではないでしょう。