Annabel's Private Cooking Classあなべるお菓子教室 ~ ” こころ豊かな暮らし ”

あなべるお菓子教室はコロナで終了となりましたが、これからも体に良い食べ物を紹介していくつもりです。どうぞご期待ください。

ルバーブ

2016年10月28日 | 今月のお菓子

ルバーブ( Rhubarb

  

下の絵はイギリスのプデイングクラブ ( The Pudding Club ) が出したGreat British Puddngs からの引用;ルバーブハット( Rhubarb Hat ) です。今までにこんなにきれいな、こんなにもルバーブの色を生かしたお菓子を見たことがありません。

 

 ピンク色のルバーブはおそらく試作を何度も繰り返して生まれたに違いありません。

それというのも、ルバーブに火を通すと赤いルバーブはあくまで赤く、緑色のルバーブはあくまで緑色だからです。どちらでもないところを使うと茶色になってしまうからです。

普通緑色のルバーブは夏に、赤いルバーブは冬の初めに収穫されます。夏はかなり酸っぱく、秋はやや酸っぱいルバーブになります。長い間日本では赤いルバーブが手に入りませんでした。ここ2-3年やっと念願の赤いルバーブが手に入るようになりました。

上のようなピンクのプディングが作れるのももうすぐでしょう。写真のあまりのきれいさに、そして「あなべるお菓子教室」では来年は真っ赤なルバーブストロベリークーヘンを予定していることをお伝えしたくてブログを起こしました。今日から二週間はリビングとキッチンをリノベーションするのでしばらくブログはお休みさせていただくことになります。しばらくお待ちください。


卵のすまし汁

2016年10月14日 | 料理

ストラチャテラ ( Stracciatella、卵のすまし汁 )


 

 「卵のすまし汁」のレシピを見つけたのはお菓子を焼いている間に雑誌を見ていた「あなべるお菓子教室」の生徒さんで、2016年の9月号の “ bon appetite “ の記事からです。上にあるように6892 サウスイースト・ベルモント・ストリート ポートランド, オレゴン州にあるレストラン、コキーヌ(Coquine)のシェフKaty Millardのレシピです。「朝食には大きなワッフルよりも軽いものがいい。冷凍庫にはいつも”ダシ”を入れている。卵をとじて入れれば済むし、好きなものをいれてもいい。スナップエンドウ( julienne sugar snap peas ) や野菜を入れてもいい。」と述べています。私が見落としていた記事を見つけていただいて、写真を見て「きれいな卵のすまし汁ですね。」と指摘していただいた。たくさんの目で見ると自分一人では気づかなかったものが見えてくる。ほんとに嬉しい。

 

菊の花が咲くようにきれいにとじた汁をまさか bon appetite で見ようとは思ってもいなかった。後ろの方のページに A GOOD EGG ( IDEA ) が出ていたのでご紹介しようと思う。日本のサイトではここまで細かく「卵とじの作り方」を述べたものを知らないので、(私だけかもしれないが、)載せておきます。『』内が引用した部分です。 

『日本のスープを使い、ストラチャテラ※の方法で熱いブロスの中に溶きほぐした卵を入れると、羽のように軽やかに仕上げることができ、簡単で満足のいく夕食を平日にいただくことができます。』

※ストラチャテラ ( Stracciatella、イタリア語で細かく割いたの意 ) はイタリアのスープでミートブロスの中に卵を垂らし入れて混ぜてボイルしたもの。下のサイト内では優しそうなイタリアのお姉さんが実演をしています。https://www.youtube.com/watch?v=JWZZqbk8Jss

 

『1. 卵をよくほぐし卵のかたまりをとります。

2. だしを深い鍋で、弱火で加熱します。ホイッパーでかき混ぜてだしの”渦”を作ります。

3. だしを一定の動きでかき混ぜます。卵の中にだしが流れ込むように鍋の約1インチ上から卵を流し入れます。こうすると卵にすぐ火が通ります。』

 和風だしの取り方は我々の方がまし?のようなので省略しました。興味があれば上の引用した最初の文章の中に述べられていますので参考にしてください。

これで私もきれいに澄んだすまし汁が作れそうだ。

 


チャパティ

2016年10月04日 | パン

Chapati ( チャパティ )

 

  

チャパティは簡単につくれるパンです。食べる前にドウを作っておいて丸く丸めてローリングピンで丸く平たく伸ばして、鉄板で焼けばOKです。イーストを使って膨らませる必要も、オーブンを使うこともありません。食べる量だけ焼けば暖かいパンをそのまま食卓に運ぶことができます。一頃流行ったラップにも似ていて、巻いて食べることもできます。2年ほど前に「あなべるお菓子教室」の一クラスで実演したことがありますが、お話しだけに終わったクラスもあるので今回詳しく取りあげました。キーマカレー等を挟んで食べれば軽いランチにもなります。

 

https://www.youtube.com/watch?v=D46SWFaFtqQ から引用させていただきました。

 

 

 方法:

小麦粉1に対して水を0.5入れます。混ぜて(練らずに)水が見えなくなったら混ぜるのをやめます。ラップをして30分間休ませます。

 

 

 

30分経ったら塩を加えて優しく2分間混ぜます。一塊にしてラップをして30分間休ませます。

 

  

ドウをライムの大きさに分け、打ち粉をして直径 10 cm の大きさにローリングピンで伸ばします。熱く熱した鉄板の上にのせて10-15秒間表面に泡ができはじめるまで焼きます。素早く返して更に30秒間焼き、再び返して表面を押さえると大きく膨らみます。Phulkas※にするのであれば炎の上にかざして大きく膨らませる。

二回以上返さないで焼くと柔らかいチャパティに仕上がります。

 

 

 

ボールにタオルを敷いてできたチャパティを入れてタオルでくるむと柔らかく保つことができます。

 

材料(10人分):

全粒粉アタ(Atta)        1 C

水                ½ C

塩                1 ts

 

上はオートライズ法(又はオートリーズ;Autolyse、自己分解)を利用した方法です。小麦粉と水を混ぜてそのまましばらくおくとデンプンが水分を多く吸収して膨らみます、そこへ後から塩を入れるとペクチンが生成して外はパリッとしていて中はしっとりしたパンができるというものです。小麦粉の特性を生かした製法で、さすがインド4,000年の歴史です。フランスパンと同様の作り方が何故ここに?と思うのですが、何故と思う方がおかしいのでしょう。

 

              

 

http://www.rachnas-kitchen.com/roti-recipephulka-recipe-how-to-make-roti-or-phulka/ から

 

※ Phulkas  ( プリカ ) 又はRoti は生地にオイルを入れて、大きく膨らませ、ガスの炎を大きくして6-7秒間その上にかざします。クラストの上にギー又はバターを塗ると出来上がりです。


ポルトガル料理

2016年10月01日 | 料理

Portuguese Fish Stew CALDEIRADA DE PEIXE

 

これから寒い冬に向かって、温かいシチュは文句なくうれしい料理です。特別に美味しければ尚のことうれしいものです。そんなとき頭に浮かぶのはやはり、ポルトガルのシチュです。日本の汁物とは違ったおいしさがあります。1000年、2000年の歴史の中で磨かれたおいしさが、じわっと心の中に染み入ります。寒くなるまでまだ間がありますが、今回は簡単なそれでいて素朴な心にしみるポルトガルのシチュを取り上げました。

 

 

 

“魚のシチュ” は dear Duxa in his blog "Kitchen of Duxa" からの引用です。

 

材料(4人分):

魚 ( サメ、アンコウ、穴子、スズキ、サーモン、イカ、アサリなどを少量多種類そろえるとよい)                                            1.750 kg

オイル                        150 ml
タマネギ(スライス)                    3個

ガーリック(ミンス)                     5 片

ホワイトワイン                   100 ml

トマト                        1 kg
レッドペッパー                     1個

グリーンペッパー                  およそ1個

ポテト(スライス)                   700 g
パセリ                        1束

ピリピリ ( Jindungo: African Bird's Eye )      - 

                                 

ピリピリは鷹の爪のように、小さくてピリッと辛い唐辛子です。写真をよく見ると " Jindungo" の文字が見えます。

方法:

魚に塩をして1時間おく。

鍋の底にアサリを並べる。タマネギ、ペッパー、ガーリック、トマト、パセリを入れる。ポテトを並べて、魚を入れ、タマネギ、ガーリック、ペッパー、トマトを入れて、材料が無くなるまで入れる。最後はタマネギ、ペッパー、トマトで終わるようにする。

ボールにホワイトワイン、オイル、挽いたペッパー、ペッパー、ガーリックを入れて混ぜる。オイルを入れてこれを注ぎ入れる。

約40分間蓋をして煮る。時々鍋を揺らして混ぜる。木じゃくしなどでは混ぜない。

焦げ付かないように気を配り、時々差し水をして味を整える。 

 

 

 

 

このレシピで重要な材料は、魚の臭味を取り味を調えるホワイトワイン、青臭味のあるグリーンぺッぺー、魚です。分けても多くの種類の魚の内、アンコウ、アサリ、穴子は入れた方がいいでしょう。 サメとアンコウが無いときは穴子を増やし、タラなどの白身魚(今回はイサギと太刀魚を入れました)を入れるといいでしょう。タマネギは多いように思われるかもしれませんが鍋の中でなかなかいい役割を果たしています。サーモンを入れた場合はオリーブオイルを心持ち減らすといいでしょう。中火で40分間煮ると、途中で差し水の必要もなく煮上がります。貝は鍋の底一面に敷き詰めるとスライスしたタマネギが焦げ付くこともなく、鍋を数回揺するだけで煮上がります。イタリアンパセリは一束と多いようですがこのレシピではちょうどいい量です。サーワードウのライ麦パンにワインと一緒にいただけば軽くて消化のいい夕食になります。

上のレシピとは少し内容が異なりますが、作り方の似通った「魚のシチュ」の動画が下のサイトで見ることができます。これを見ればおおよその料理の内容がはっきりと理解できると思います。参考になさってください。

https://www.youtube.com/watch?v=bppfoPJcNAc