Annabel's Private Cooking Classあなべるお菓子教室 ~ ” こころ豊かな暮らし ”

あなべるお菓子教室はコロナで終了となりましたが、これからも体に良い食べ物を紹介していくつもりです。どうぞご期待ください。

1980年代をみてみよう ・・・・・其の六

2017年06月03日 | 1980年代をみてみよう

アップルとブルーベリーのゼリー

 

1985/9 Gourmet誌からアップルとブルーベリーのゼリーを取り上げました。

このGourmet誌の表紙は、非常に変わった、いつもとは違う特別の印象を受けていたので、“ 魔法の庭ダルメイン“ の中でアップルゼリーのシーンを見るなり直ぐにこの表紙を思い出しました。

この料理雑誌はアメリカのものですから、レシピは“ 魔法の庭ダルメイン“の中で作っていたものとは当然異なるでしょうが、一度振り返るのも何かの参考になるのではと思い取り上げてみました。

魔法の庭ダルメイン“ の中でゼリーはソースとして扱われていました。この料理誌のゼリーはどのようなものでしょう? 

ジンジャールートゼリー、ビターライムとローズマリーのゼリー、レモンとグランマニエのゼリー、シナモンペアゼリー、アップルブルーベリーゼリー、スパイスを効かせたプラムゼリー、ネクタリンゼリー、ホット&スイートレッドペッパーのゼリー、バジルゼリー、ミントゼリーの10レシピが紹介されていました。


 

 

この中から アップルブルーベリーゼリー をご披露しましょう。

 

材料;

ブルーベリー             470 ml

リンゴ(グラニースミス、スライス)  1350 ml

レモンジュース            2TBS

ペクチン               49g

 

ブルーベリーとリンゴをフード゙プロセッサーにかける。これと、水790 mlをソースパンに入れて弱火で蓋をして15分間煮る。

煮えたらゼリーバッグに入れて2時間かけて漉す。絞ってはいけない。得られたジュースが1240 mlよりも少なければ水をゼリーバッグに入れて1240 mlが得られるようにする。

材料を全て鍋に入れて強火で沸騰させる。砂糖を入れて更に1分間混ぜる。火から下ろしてアクを取る。瓶に入れて保存する。

 

如何でしたでしょうか? なかなかおもしろいでしょう。ゼリーを作るときは「ゼリーバッグ」に注目!! なのですね。それと時間ですね。( 上のレシピで得られたジュースを更にゆっくりと時間をかけて煮詰めるとペクチンは必要でなくなります。)

 

モスリンで作るゼリーバッグ

http://www.jenowens.com.au/making-you-own-jelly-bag-from-muslin/ から


                                  

Homemage jellybag - muslin, a stool and a bowl - simple!

 

  1. モスリンを二重にして (40 cm x 40 cm ) の大きさに切る。
  2. 沸かした湯をかける。
  3. 腰掛けをひっくり返して(絵のように)ボールを置き、モスリンを縛り付ける。

ゼリーの作り方は、どれも基本は同じです、ゆっくりと時間をかけて漉すと驚くほど透明なゼリーが出来ます。




1980年代をみてみよう ・・・・・其の五の3

2017年01月07日 | 1980年代をみてみよう

ブイヤベース~鯛 ( Red Snapper à la Bouillabaisse )   

ブイヤベースはギリシャのκακαβιά(Kakavia )http://www.dailygourmet.co.uk/greek-fish-stew/#.WG798I9OL5o
(下写真)が起源でマルセイユに伝わった料理であると言われています。レッドスナッパーが獲れないので代わりにタラを使っています。しかし左上に置かれたブレッドがボールの中に浸った状態で置かれていることに注目してください。Kakaviaがブイヤベースの元になったことに納得がいきます。

    

マルセイユの人々が、ブイヤベースが単なる魚のスープと異なるところはサフランとフェンネルの香りがすることだと言っていることからしても、(上の写真から、)ギリシャのKakaviaがブイヤベースの下地であることに異論は無いところでしょう。

 

様々な魚、カニ、トマト、ニンジンを使ったフィッシュスープ ( Κακαβιά, ψαρόσουπα με διάφορα ψάρια, καβούρια, ντομάτα και καρότα ) 

http://www.gourmed.gr/syntages/kakavia-psarosoypa-me-diafora-psaria-kavoyria-ntomata-kai-karota  から

 

  

上のレシピではタラではなくダスキーグルーパー、ホワイトグルーパ、フサカサゴ、マトウダイ、メバルを使っています。

4回のシリーズから皆様は何を感じ取られたでしょうか? 新たなレシピへの挑戦であればうれしいのですが。

 

 

 

 


1980年代をみてみよう ・・・・・其の五の2

2017年01月06日 | 1980年代をみてみよう

ブイヤベース~鯛 ( Red Snapper à la Bouillabaisse )  

鯛( レッドスナッパー※ )のブイヤベース 材料(6人分):

タマネギ(チョップ)              1個

ニンジン(チョップ)              2本

レッドベルペッパー(チョップ)         1個

フェンネル(茎と葉、チョップ)         340g

ガーリック(ミンス)               2個

オリーブオイル                   56g

トマト(チョップ)               1,350g

ベイリーフ                          1枚

タイム                          1/4 ts

フェンネルシード                     1/2 ts

パセリ                          6 TBS

サフラン                         1ピンチ

トマトペースト                        30g

ホワイトワイン(ドライ)                  340g

レッドスナッパー(塩コショウをした)       1500-1800g

ホンビノスガイ

( Hard clam、学名: Mercenaria mercenaria )   12個

ムール貝                     12個

エビ( 大)                     24匹

ペルノ※※                     1 TBS

砂糖                                        1 ts

方法: 鍋にタマネギ、ニンジン、ベルペッパー、フェンネル、ガーリック、オイルを入れてクックする。蓋をして中火で10-12分間野菜が軟らかくなるまで煮て、トマト、ベイリーフ、タイム、フェンネルシード、パセリ 4TBS を入れる。小さなボールにサフラン、トマトペースト、ホワイトワインを入れて約10分間煮る。それをスナッパーの上にかけてホイルをして176℃で15分間焼く。魚を返して更に30分間焼く。スパチュラを使って魚を平皿に移し、覆いをして90℃ のオーブンに入れて保温しておく。

別の鍋に貝とワイン110gを入れて蓋をして約3分間強火で加熱する。ムール貝を加えて4分間蒸す。煮汁を56gとっておく。覆いをして保温しておく。 トマトソースを大きなソースパンに移してベイリーフを取り除く。エビ、を加えて中火でクックする。残しておいたパセリ2 TBS、ペルノ、漉した煮汁、砂糖を混ぜてコショウで味を調える。取り出したエビ、ソース、貝、ムール貝を魚の周りに飾る。ルイユとトーストを添えてサーブする。

※ レッドスナッパーを鯛と訳していますが正確にはレッドスナッパーはフエダイ亜科に属する魚で、日本の真鯛とは別のものです。レッドスナッパーはスズキ目、スズキ亜科、フエダイ科に次ぐ、フエダイ亜科に属しています。日本の鯛は正しくはRed sea bream ( Pagrus major ) です。

スズキ目: Perciformes( 20亜目 )

  スズキ亜目:Percoidei フエダイ科:Lutjanidae フエダイ亜科:Lutjaninae( アメフエダイ亜科以下、3亜科17属108種が属します ) 4亜科の代表?魚の絵をに入れておきました。(多種類でこれらの4種類の魚は代表とは言えませんが、これらをご覧になっていかに種類が多いかを実感していただけると思います)     

    アメフエダイ亜科 Apsilinae

                                                               

         Paracaesio

         Apsilus

         Lipocheilus

         arapristipomoides  

   ハマダイ亜科 Etelinae Pristipomoides   

            

          ハマダイ属 Etelis

         イシフエダイ属 Aphareus

         アオチビキ属 Aprion Randallichthys

 

 フエダイ亜科 Lutjaninae 

                                                                                                                 

        フエダイ属 Lutjanus ゴマフエダイ、ウラウチフエダイ、センネンダイ、

    パラフエダイバラ 、レッドスナッパーなど68種

        マダラタルミ属 Macolor

             Pinjalo

             Rhomboplites

             Hoplopagrus

            Ocyurus

            Hemilutjanus   

    イトヒキフエダイ亜科 Paradichthyinae    

                                   

            Symphorichthys

 

又、スズキ亜目( Percoidei )の中には。スズキ、マダイ( Red sea bream、Pagrus major )、ハタ、アジ,石鯛、アマダイ、キス、シイラ、ブラックバス、リーフフィッシュ、テッポウオ等、79科549属3,176種があります。

 

       

http://captainscatchseafoodri.com/seafoods/ から引用しました。

上がレッドスナッパーで、笛を吹くような口元 ( 笛鯛の名の謂われ ) をしています。下は真鯛で二つを比べるとその差は一目瞭然です。

鯛と連子鯛(別名キダイ)は次の分類の中に入っています。 

スズキ目: Perciformes( 20亜目 )

スズキ亜目:Percoidei

   タイ科

     マダイ亜科 マダイ属

     キダイ亜科 キダイ属 

真鯛がレッドスナッパーのような熱帯魚の仲間でなくて何故かホットしました。

 

ブリーム ( Bream : Abramis brama ) は古くからヨーロッパで知られている名で、ヨーロッパの河川や湖沼に棲む川魚です。古い中世の料理書を開くと必ずと言っていいほど出てくる、ヨーロッパ人にとっては馴染みのある魚です。場所によって色が異なりBlack Bream, Yellowfin Bream, Frypan Bream, Pikey Bream, Tarwhine, Silver bream 等の名で呼ばれています。

                                

一方、レッドスナッパーが属するフエダイ亜科の魚は大西洋、インド洋、太平洋の熱帯、亜熱帯地域に分布しているのでヨーロッパ人にとっては近年になって初めて接した魚だと思われます。鯛に似た海魚(真鯛)を見た時、昔からなじみのあるブリーム(Red sea bream) の名を付けたのだろうと思われます。

                                       

※※ペルノはアニスシードをはじめ15種類のハーブから造られたリキュール(40度)で、氷を入れると黄緑色の色が黄白色に変化する独特の香りがあるアニスリキュールです。 名高いアプサンは、1792年にスイス人医師のピエール・オーディナーレ氏が独自の製法でアブサンを開発しましたが、1915年、フランスで製造禁止となり、その代替品として発売したのが、ペルノ・アブサン(68度)です。

レシピのリキュールは「ペルノ」であり、ペルノ・アブサンではありません。念のため。

アブサンに含まれるニガヨモギの主成分であるツヨンに、マリファナに似た幻覚等の向精神作用があり、閃き?を引き出す霊酒として、ゴッホ、ヴェルレーヌ、ロートレックなどの芸術家に愛飲されました。アブサンに魅せられた人々、アブサニストは最終的には心身に異常を来たし、人生を破滅させたことは記憶の中にしまっておくべきでしょう。  

                         

 

    引用先: http://www.athomecatering.co.uk/menu/main-courses/

上の絵は品よく?ブイヤベースを、一人前サーブしたところです。いい絵なので引用させていただきま した。右側にオレンジ色に見えるものは、ルイユを注ぎ入れているところが写し込まれたもの。

 

次回はマルセイユのブイヤベースの元となった、ギリシャのブイヤベース( κακαβι )について述べることにしましょう。

 

 

 


1980年代をみてみよう ・・・・・其の五の1

2017年01月05日 | 1980年代をみてみよう

ブイヤベース~鯛 ( Red Snapper à la Bouillabaisse ) 

まづ、ルイユ( Rouille;ルイユはブイヤベースの出汁に出てしまった魚や、付け合わせのパンに付けるためのソースです。)から

 

材料(225g分):

ブレッドクラム               100g

ガーリック(潰した)             3個

レッドペッパーのロースト          168g

トマトペースト                2 ts

カイエンペッパー              1/2 ts

パプリカ                  1/2 ts

オリーブオイル                56g

 

小さなボールにブレッドクラムを水 3 TBSと一緒に入れてパンを湿らせます。水を絞ったらフードプロセッサーの中にガーリック、レッドペッパー、トマトペースト、カイエンペッパー、パプリカを入れて回し、ペースト状にします。そこにオリーブオイルと水 2 TBSをすこしずつ加えてソースにします。8時間前に作っておくことができます。

  

絵はhttp://www.aprendresansfaim.com/2015/01/bouillabaisse-de-marseille.html から 

レシピ(次の)はhttp://www.marmiton.org/recettes/recette_la-rouille_62683.aspx から引用させていただきました。 

材料 ( 8 人分):
ガーリック                        4 個

ブレッドクラム                     一握り

魚の出汁                        少量

卵黄                          1個

オリーブオイル                     少量

サフラン(粉)                    1 ピンチ
サフラン                        少量

パプリカ                       1 ピンチ

エスプレットペッパー( Espelette pepper ※ )     1ピンチ

塩                          1 ピンチ

※エスプレット( Espelette pepper )は、フランス南西部のエスプレットを中心とした地域で生産されるトウガラシ、またその粉を指します。1650年、コロンブスとともにアメリカ大陸から戻ったバスク人が伝えたと言われています。

フランス、スペイン、ポルトガルで栽培されているそのほかのトウガラシについてはhttp://www.superhotchiles.com/francespaingallery.html に詳しく述べられています。

 

                 Piment D' Espelette

 

方法:

ガーリックを潰します。ブレッドクラムを魚のブロスに浸して絞り、ガーリック、卵黄を加えます。材料をよく混ぜてそこにオイルを注ぎ、よく混ぜてマヨネーズ様にします。粘度が出たらスパイスと塩を加え、冷蔵庫で1時間冷やします。焼いたクルトンに魚のスープ又はブイヤベースを添えてサーブします。 

二つとも魚のブイヤベースのためのレシピです。バスク地方を思い起こさせるレシピとフランスの一般的なレシピを取り上げておきました。二つのレシピを見比べると優れたところと、料理の内容によって補った方がよいと思われるところが見えてきます。

 

トースト: 

材料(16枚分):

イタリアン又はフレンチブレッド1.8mm の厚さにスライスしたもの  1斤

オリーブオイル                          56g

 

方法:

ブレッドのスライスにオイルを塗って180 ℃のオーブンで15-20分間、又はきつね色になるまで焼く。冷ましたら密閉して保管すると2日間持つ。

 

 

 

次回は鯛のブイヤベースです。

 

 

 

 

 


1980年代をみてみよう ・・・・・其の五

2017年01月03日 | 1980年代をみてみよう

ブイヤベース~鯛 ( Red Snapper à la Bouillabaisse ) 

暮れの寒い風の吹く海に出て釣った鯛を頂きました。石鯛は煮ものとお刺身にして、連子鯛は( 普通の鯛に比べると少し味が劣る(という)ので、 )お正月用に塩をして焼いておきました。日にちが経って少し硬くなった連子鯛をだしに入れて少し熱を加えて頂きました。これが思いのほか美味しかったんです。

これに味を占めて、春先の鯛の旬に合わせて今から「 鯛料理 」を準備しておこうと思いました。今回の鯛は新しかったのと、養殖物ではないので( 連子鯛の養殖物はないですが )味が特に良かったのですが、普通のものでも美味しく食べることのできるブイヤベースを考えることにしました。これだとスーパーで手に入る鯛でも使えるでしょう?

 

写真は鯛のブイヤベースです。1984年9月号の Gourmet 誌からレシピともども引用させていただきました。写真奥左のオレンジ色のものがガーリックペッパーソース ( ルイユ、Rouille )で右側がトースト( Crisp Toasts)です。その奥の何気なく置かれている飲み物がシャサーニュ-モンラッシェ ブラン( Chassagne-Montrachet Blanc 1982 )です。

 

ワインの方はブログを見ている方々の懐具合で調達すべきもので、シャサーニュ-モンラッシェもいいですが、100歩譲って、ヴァン・ド・ペイ( Vins de Pays )の中から選ばれるのも一考だと思います。私は特別の場合は除いてここから選んでいます。ヴァン・ド・ペイについてはここでは触れませんが、詳しく知りたい方は 

https://www.asahibeer.co.jp/enjoy/wine/know/wine/c_02.html 

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%9A%E3%82%A4 

http://www.nouvellesselections.com/winery/detail.php?post_id=1000704

http://avis-vin.lefigaro.fr/connaitre-deguster/tout-savoir-sur-le-vin/guide-des-regions-et-des-appellations/languedoc/appellation-vin-de-pays-d-oc

 

等を参考になさってください。お気に入りの、日常使いの手ごろなワインを手に入れることができるかもしれません。

 

後の3つのレシピは次回に詳しく述べることにします。ご期待ください。

 

 

 


1980年代をみてみよう ・・・・・其の四の3

2017年01月03日 | 1980年代をみてみよう

それではアルトン・ブラウンのレシピを見てみましょう。彼の料理はアメリカ料理を代表していると言っていいでしょう。 ※ About Alton Brown ( Wikiから )

  

アルトン・ブラウン(写真上)のリンクです。興味のある方はご覧になって下さい :

Alton's Website
Like Alton on Facebook
Follow @AltonBrown on Twitter
Listen to the Alton Browncast

アルトン・クロウフォード・ウォルター・ブラウン(Alton Crawford Walter Brown:1962年7月30日-)は、アメリカ合衆国の料理人、テレビタレント、俳優撮影監督。1998年からシカゴのWTTWでGood Eatsという料理番組に出演しています。1999年からGood Eatsはフード・ネットワークで全米に放送されるようになりました。2005年よりアイアン・シェフ・アメリカで実況解説をしています。2006年からFeasting on Asphaltにホストとして出演しています。

http://www.foodnetwork.com/recipes/alton-brown/corn d-beef-recipe.html から

材料: 水                      1.88 L

塩                               1 C

ブラウンシュガー                       2 TBS

硝酸カリウム(硝石)                                  2 TBS

シナモンスティック                    1本

マスタードシード                  1 ts

ブラックペッパー                  1 ts

クローブ                      8粒

オールスパイス                   8粒

ジュニパーベリー                  12粒

ベイリーフ                     2枚

グラウンドジンジャー                1/2 ts

氷                        900g

肩バラ肉                   1.8—2.25 kg

タマネギ (四つ切小)               1個

ニンジン(荒切り大)                1個

セロリ茎 (荒切り)                1本

 

方法: ストックポットの中に塩、砂糖、硝酸塩、シナモン、マスタードシード、ブラックペッパー、クローブ、オールスパイス、ジュニパーベリー、ベイリーフ、ジンジャー、水を入れる。 砂糖と塩が溶けるまでクックする。火から下ろして氷を入れる。氷が溶けるまで混ぜる。又は、冷蔵庫の中に7℃になるまで入れておく。冷めたら肩バラ肉をジップロックに入れて塩水を入れて、10日間の間冷倉庫で保管する。毎日肉が塩水の中に浸っていることを確認する。 10日後に塩水から出して冷水で洗う。肩バラ肉を大きな鍋に入れてそこにタマネギ、ニンジン、セロリを入れて水を2.5 cm の上まで入れる。強火でボイルする。その後、火をゆるめてゆっくりと2 1/2 時間コトコトと肉にフォークが通るまで煮る。火から下ろし、線維を切る方向で肉をスライスする。

コーンビーフの作り方を幾つかの例を通してみてきました。取り立ててアメリカの料理の仕方を非難するつもりはないのですが、すこしおかしいのでは?と思うのは私一人ではないでしょう。 少し前のブログ「オリーヴ~塩漬け」でもふれたように、食べる時に塩を抜くという手間が要りますが、塩の中に長期間保存したものを食べるという方法が体には一番いいと思うのです。薬品を使ってオリーブの中のアクを抜くというやり方は感心しません。食べ物は見かけだけでは無いと思うのです。 コーンビーフの作り方も同じです。肉のタンパク質が63℃から凝固を始め、68℃から水分を分離し始めることを応用した、その手順を踏むことで体にいい、そして色のいい食品となります。硝酸塩を使えば肉を塩水の中に漬けておくだけでコーンビーフができあがるという方法は、なるほど簡単で、色よく仕上げる方法ではありますが、多少面倒でもしっかりと守るべきところに妥協は許されないと思います。

 

 

 


1980年代をみてみよう ・・・・・其の四の2

2017年01月02日 | 1980年代をみてみよう

 

Corned Beef ( コーンビーフ)

https://www.reference.com/food/origin-corned-beef-cabbage-77480f907b803f3d にはアイリッシュの人たちが聖パトリックの祝日に、コーンビーフとキャベツを食べる歴史と理由が述べられています。コーンビーフがお祭りの中心の一つであることが伺えます。

 

 

http://www.novum.ie/en/news/happy-st.-patricks-day から

聖パトリックはシャムロック(正確にはアイルランド語の seamróg は、マメ科のクローバー、シロツメクサ、コメツブツメクサや、ウマゴヤシ、カタバミ科のミヤモカタバミなど葉が3枚に分かれている草を指しています)を手にアイルランドで 『三位一体』 を説き、キリスト教を布教したので祝日にはこのようなシロツメクサを配した絵が描かれます。

聖パトリックの祝日(3/17)に間に合うように塩漬け肉を作る方法。 

http://www.thekitchn.com/how-to-make-corned-beef-for-st-78650  から全文をそのまま引用させていただきました。

    

 パトリックの祝日がやってきます。これを機会に自宅で牛肉を塩漬けにしようと思い至りました。時間はたっぷりとあります(この記事は3月10日に書かれたようです)ご一緒に始めませんか?

 

コーンビーフって何 ?

塩を擦り付けて、又は塩水の中に入れて肩バラ肉を塩漬けしたものです。この塩漬け肉は普通ボイルするか又は弱火長時間かけて煮て柔らかくします。ライブレッドでサンドしたルーベンサンドイッチ(Reuben sandwich )又は聖パトリックの祝日にアイルランドでは、ボイルしたキャベツ、ポテトと一緒に夕食に頂きます。

どうしてコーンドビーフっていうの ?  どこにトウモロコシがあるのかしら ?
肉を保存する際に使う粒の大きな塩を指しています。(最初に提示したコーンビーフの材料の写真の中に大粒の塩が写っています)

塩漬け方法:
塩漬けにするのは簡単です。: ばら肉にスパイスと塩をこすりつけて冷蔵庫の中に長時間寝かせます。又は、スパイスと塩で塩水を作り肉を漬して冷蔵庫で保管します。今回は塩水を使う方法を選びました。塩とスパイスには:マスタード、シナモン、ナツメグ、ブラックペッパー を使います。

以下、貯蔵過程における肉の褪色(灰色に変わる)について述べられていますが削除しました。食紅及び硝酸カリウム等の使用説明だからです。このような化学薬品は数十年も前から発がん性の可能性があることが言われています。 ボツリヌス菌などの汚染を防ぐには、肉の汚染に気を配り、洗浄をしっかりとすれば問題のないことは明白です。又、塩を使って長期保存すればきれいな本来の肉色をしたコーンビーフができます。薬品を使って、手間を省いて問題を回避する方法はもうやめた方がいいと思っています。 

肉:
小さくても1.8 kg の良質な牛肩バラ肉を使うようにほとんどのレシピには書かれていますが、私は1.35 kg の肉を選びました。

 

レシピ:
牛肉が手に入ったら次は塩水です。いよいよ塩水を作ります!このレシピは アルトン・ブラウンのコーンビーフレシピ( Alton Brown's corned beef recipe )とコーンビーフのモートン製品( Morton product : Morton Tender Quickはこの上の画像の左上にあり、アマゾンで購入可ですが、硝酸ナトリウム、亜硝酸塩が入っています )にあわせて私が調整したものです。

 

材料:

水               1.88 L

モートンテンダークイック     2 C

ブラウンシュガー        130g

シナモン            1 TBS

マスタードシード      1 ts

ブラックペッパー        2 ts

クローブ            1 ts

ジュニパーベリー        15

ジンジャー           1/2 ts

氷       

牛肩バラ肉           1.35―2.25 kg

 

方法:

水の中に砂糖、スパイスを入れて弱火で加熱します。混ぜて煮溶かします。火から下して氷を加え、氷が解けたらフリーザーバッグの中に肉を入れて冷やした塩水を注ぎ入れます。封をして冷蔵庫に入れます。毎日揺らして肉が常に塩水に浸っているようにします。7―10日間するとできあがりです。( 亜硝酸塩を使うので加熱処理していません)

 

 

 

次回はアルトン・ブラウンとは一体誰なのか、そして彼のレシピのレシピとは一体どのようなものなのかご紹介しましょう。

 

 

 


1980年代をみてみよう ・・・・・其の四の1

2017年01月01日 | 1980年代をみてみよう

 コーンビーフ  ( Corned Beef )

 

1984年 3月の Gourmet 誌を何気なく見ていたらコーンビーフが目に飛び込んできました。平皿の真ん中の、スライスされた赤い肉がコーンビーフです。
この絵をみて、数日前に自宅で昼食を共にしたインド人との会話を思い出しました。

 

長く続く会話の中に「コーンビーフ」と言う言葉が出てきました。少し間をおいて、怪訝な顔で「コーンビーフってなに?」と言うのです。なんて説明をしたらわかりやすいだろうと一呼吸会話がとぎれると、続けて「どう綴るの?」と尋ねるのです。「cornedって・・・塩漬けの意味の。」と説明しても、「トウモロコシのコーン???」と質問が続いて飛び出しました。

「『コーンビーフ』は料理とその歴史にさほど興味のない方には正確には理解されていないのでは?」と、彼の質問から通じなかった理由に思い当たりました。

 

今取り上げているコーンビーフはCorned beef のことですが、日本でいうところのコーンビーフではありません。これだけの説明では「いったい何の事・・・・・?」という反応が返ってくるばかりでしょうね。

それもそのはずかも知れません。「Corned beef」は成程、発音すれば「コーンビーフ」と聞こえますが、正確に言うとコーンとビーフの間に、1/8呼吸くらいの間が入ります。-edを発音している(つもりの)間が空くのです。――― 言葉を換えれば、 -edの発音が聴こえづらいために―――― corned beefは日本語表記すればコーンビーフとなってしまいます。「そんなこと説明されなくっても分かってるよ。」と言われそうですが、コーンビーフが正確に伝わらなかった理由のもう一つに、日本でコーンビーフと言えば、巻き取り鍵で開ける、缶詰の中にこれでもかと押し込まれた、あのボロボロの、脂っぽくて白い、ギュウギュウに詰められた肉が思い出されてくるからでしょう。

本当の?コーンビーフの姿は遠のくばかりなのかもしれません。

 

先に、Guormet 誌に載っていたコーンビーフのレシピ( 上の写真の料理 )をご紹介してから「コーンビーフ」の説明を始めることにします。

 

コーンビーフ

材料:

コーンビーフ            875g

タマネギ(1/2に切る)        1個

ブラックペッパー          10粒

冬野菜

ホースラディッシュ

ディル

バター

 

方法:

鍋に水を5 L 入れてボイルする。コーンビーフ、タマネギ、ペッパーを入れてクックする。アクを取って3.5時間コトコトと煮る。20分間は肉を煮汁の中に立てて蓋をせずにクックする。ボードの上にのせて繊維を切る方向で肉を切り、野菜を添えてサーブする。

( レシピにはうたわれてはいませんが、写真上に写っているモルタルの中に、溶かしバターの中にディルとホースラディッシュを入れたコーンビーフに付けるソースが入っているのでしょう。)

「コーンビーフがどのようなものなのか」の理解が深まるように、 https://www.chefsteps.com/activities/corned-beef からコーンビーフの作り方を引用させていただきました。“ 9日間塩水の中に漬けて作る “という本格的なものです。

コーンビーフを作ることは、生ハムを作るよりもずっとハードルは低く、ローストビーフと同じくらいの手間で出来るので試してみる価値はありそうです。(下の絵は材料を並べたもの。)

  

       Flavor-Packed Homemade Corned Beef With Nine-Day Brine

 

材料:

肩バラ肉                                           3 kg

コリアンダー                       180 g

ブラックペッパー                     144 g  

マスタードシード                       90 g

ディルシード                        90 g

スターアニス                        40 g

メイス                           18 g

クローブ                          18 g

チリ                            10 g

塩                             240 g

ピンクソールト                         12 g

ブラウンシュガー                        140 g

冷水                             8 L

 

方法:

1. 肩バラ肉の余分な脂肪を取り除く。

  

 

2.塩水を準備する。

コリアンダー                      80 g

ブラックペパー                     64 g

マスタードシード                    40 g

ディルシード                      40 g

スターアニス                      40 g

メイス                           8 g

クローブ                          8 g

チリ                            5 g

塩                           240 g

ピンクソールト                         12 g

ブラウンシュガー                        140 g

冷水                           8 L

 

スパイスは全て挽いて塩、砂糖、水と一緒に混ぜる。

 

 

3 塩水の中に牛肩バラ肉を漬ける。

ばら肉を塩水に漬けて冷蔵庫に7-10日間入れておく。肉の中に塩水が行き渡ってピンク色になる。 一日に一度塩水をかき混ぜて塩の濃度を均一にする。

 

  

4 肉にすり込むスパイス。

コリアンダー                  100 g

ブラックペッパー                  80 g

マスタードシード                  50 g

ディルシード                  50 g

メイス                   10 g

クローブ                    10 g

チリ                      5 g

 スパイスを小さなボールに入れて混ぜる。

 

5 こすりつける。

塩水から肉を取り出してタオルで水気を取り、スパイスを全て肉にこすりつける。

 

6 加熱する。

ばら肉を真空バッグに入れて60 °Cで48時間クック※する。封をしたまま(密閉して)冷蔵庫で保管する。

 

 

※ 真空(低温)調理法( cuisson sous-vide )は、1979年にフランスでジョルジュ・プラリュ( Georges Pralus,1940/1/2-2014/5/15 )がフォアグラのテリーヌ調理のために開発した調理法です。生あるいは焼き目をつけて下処理をした肉と調味液をフィルム袋に入れて真空密封し、温度と時間がコントロール出来る調理器で調理します。細菌の増殖を抑えて食中毒を防ぐために、加熱後に90分以内に3℃以下に急速冷却する必要があります。タンパク質が63℃から凝固を始め、68℃から水分を分離し始めることを応用した料理方法です。

7 供するときには封を開けて漬け汁を捨てます。アイルランド人のように肉をスライスしてキャベツと一緒にサンドイッチにしたり、イギリス人のようにイングリッシュマフィンの中にとろとろの卵と一緒に入れたり、メキシコ人のようにターコーの中に細切りにしたコーンビーフをジャラペーノやキャベツと一緒に入れたり、あるいはスライダーバンの中にスイスチーズと一緒に入れて食べます。

 

  

残ったらラップに巻くか袋に入れて冷蔵庫で保存します。他のデリミートと同じくらい、2-3日日持ちします。

 

 

続きます。

 

 

 


1980年代をみてみよう ・・・・・其の三の1

2016年12月20日 | 1980年代をみてみよう

次に取り上げた料理は今から30年ほど前のものです。ブロッコリを他の野菜にすれば料理のレパートリーの増える便利な料理でした。その下の「ブロッコリとハムのキャセロール」は今の料理ですがさほど変化していないようです。

 

ブロッコリのグラタン

 

バター         3/4 ステック

小麦粉         1/4 カップ

ミルク          2カップ

パルメザンチーズ    1/2カップ

スイスチーズ      1/2 カップ

ブロッコリ        450g

ハム          110g

ブレッドクラム      1カップ

 

ソースパンにバターを60g 溶かして小麦粉、を中火で3分間クックする。

ミルクを加えて5分間混ぜる。パルメザンチーズ、スイスチーズを入れて溶かし

塩、ペッパーを入れて味を付ける。バターを塗った35cm の大きさのグラタン皿に

ブロッコリ、ハムを入れて上にソースをかける。ブレッドクラムを振って残しておいた

バター30g を散らす。190℃で30分間オーブンに入れて焼く。

 

 

 

 

http://pocketchangegourmet.com/broccoli-and-ham-casserole/ から

 

ブロッコリとハムのキャセロール  

材料:

ハム(クックしてダイス大に切った)       2 カップ

ブロッコリ(クックした)            2 カップ

ポテト(クックした)             2 カップ

タマネギ(ダイスに切った)        ¼ カップ

バター                     30g

ブラックペッパー            ⅛ ts

小麦粉               1/3 カップ

ミルク                225—170ml

クリームチーズ             224g

繊切りのチーズ             1/2 カップ

 

方法:

  1. キャセロール皿又は 22.5 x 32.5 cm の平皿にバターを塗る。
  2. ポテト、ブロッコリ、ハムを入れる。
  3. ソースパンの中にバター、タマネギを入れてタマネギが軟らかく透明になるまで3-5分間ソテーする。小麦粉とペッパーを入れて混ぜる。
  4. ミルクを入れてボイルする。火をゆるめてクリームチーズを入れる。よく混ぜる。
  5. キャセロールの上に注いで混ぜる。
  6. 繊切りのチーズを振って176℃で 30-35 分間周りが泡立つまで焼く。
 

ポテトの代わりに茹でたパスタを使うと目先が変わって食事に変化が出ます。お気に召せば試してみてください。二つのレシピのいいところを取れば更に美味しい料理になりそうです。

 

 

 

 

 


1980年代をみてみよう ・・・・・其の三

2016年12月05日 | 1980年代をみてみよう

以下の絵とレシピは1985年12月の Gourmet 誌、” Gastronomie sans argent “ のコーナーから引用したものです。

“ お金のない美食家 ; Gastronomie sans argent “ と題するこのセクションには毎月、鶏肉やサツマイモ、ポテトにビートや米、ズッキーニ、イワシにタマネギと豆、豚バラ肉等・・・身近な食材が取りあげられています。今回はブロッコリですが、みごとに盛り付けられていることに驚きました。


お皿は色と形からヘレンドと思われます。上下、左右のブロッコリがお皿と一体化していて、飾り付けられたブロッコリがまるでお皿の一部分のように見えます。この料理はレシピもさることながら、 ” 料理は、半分は器でいただくもの ” との認識を思い起こさせてくれました。

 

 

  

タラのブロッコリクリームソース和え(4人分)

 

材料:

ブロッコリ          170g

ブロッコリの花          30g

ベルペッパー(赤)         1個

バター           30g

タラの切り身(170g)        4切れ

タマネギ(ミンス)          60g

ホワイトワイン        220g

生クリーム          50g

 

作り方:

塩水でブロッコリを茹でる。冷水に漬けて取り出す。煮汁を3カップ取っておく。

鍋にバターを1TBS、ミンスしたベルペッパーを入れて弱火で炒める。

鍋にタマネギ、ワイン、ブロッコリの煮汁3カップを入れて10分間煮る。そこにタラを入れて8-10分間煮る。途中で一回ひっくり返す。穴の開いたスパチュラでタラを平皿に移す。冷えない様にカバーをする。

煮汁を1/2カップ漉してブレンダーに入れる。ブロッコリ、生クリーム、塩、ペッパーを入れてピュレにする。できたソースを鍋に入れて弱火で煮る。     

鍋に塩水を沸かしてブロッコリの花を1分間煮る。水気を切ってバター1TBS、塩、ペッパーで味を付ける。平皿のカバーを取りソースを入れて、タラを並べる。ブロッコリの花2TBSを一緒に飾る。

残りのベルペッパーを残りのソースの中に入れてタラと一緒にサーブする。

 

ブロッコリは濃い緑色の花の部分と茎を分けて茹で、茎はサラダに、花はスープやパイに、スフレやパスタにするなど、重宝な野菜です。このコーナーでは一年中手に入るブロッコリが様々な姿で登場しています。

” Sans Argent “ 氏のお手並みを一緒に拝見するとしましょう。今回は“タラのブロッコリクリームソース和え” を取り上げました。 タラの美味しい季節になりました。一度挑戦してはいかがですか?

 

 

次回はブロッコリのグラタンです。

この項少し続きます。

 

 

 


1980年代をみてみよう ・・・・・其の二

2016年09月27日 | 1980年代をみてみよう

グランド ホテル・ラ パーチェ・モンテカティーニ(the Grand Hotel e La Pace at Montecatini Terme)・・・・其の二

 

Grand Hotel & La Pace 先のブログで食前酒( Aperitivo:アペリティーヴォ )、おつまみ( Stuzzichino:ストゥッツィキーノ )、アンティパストを済ませたので、パスタ( Primo Piatto:プリモ・ピアット) に移ろうと思います。

ラズベリーソース 材料(1カップ分):

冷凍ラズベリー                          280 g

レモンジュース              1 TBS

砂糖                   -

 

方法:

フードプロセッサーの中にラズベリーレモンジュース、必要であれば砂糖を入れてピュレにする。細かい裏ごし器で濾してボールに入れる。 同じくラ パーチェのレシピから、 ホウレンソウのフェットゥッチーネのクリームソース和え( Fettuccine Verde Grand Hotel e La Pace )

材料(4-6人分):

ドウ: 中力粉                   2 1/4 C 塩                        1 ts

卵(L)                       2個

ほうれん草(茹でてこまかく切ったもの)         280 g

ハム(茹でてスライスしたもの)            168 g

バター                      56 g

生クリーム( 36-40 % )            1 1/2 C

パルメザンチーズ                  -

方法:

ドウを作る:ボールの中に小麦粉、塩をふるい入れて真ん中に穴を掘り、その中に卵、ホウレン草、湯を1 TBS入れて練る。湯が足りなければ少しずつボールに入れてドウを丸める。1時間ボールをかぶせて休ませる。約450 gのドウになる。ドウを練ってパスタマシーンで0.6 mmの幅に切る。トレイの上に又は、背もたれのある椅子にかけて吊す。30分間乾燥する。 鍋に塩水をボイルしてパスタをクックする。3 分間又はアルデンテに茹でる。 大きな鍋にバターを入れてハムを中火で2分間又は艶が出て熱くなるまでクックする。生クリームを入れてボイルする。大きなボールの中でパスタとソースを混ぜる。 しっかりと混ぜる。ペッパーを振る。パルメザンチーズと一緒にサーブする。

フィッシュスープ ( Zuppa di Pesce Grand Hotel e La Pace )

材料(8-10人分):

ニンジン(角切り)                2本

タマネギ(細かい角切り)             1個

リーク (角切り)                1本

オリーブオイル                 1/2 C

ガーリック(みじん切り)              2片

乾燥タイム                    1 ts

トマト(粗みじん切り)                6 個

ドライホワイトワイン               1/2 C

オヒョウ、シタビラメ、鯛、アンコウなどの切り身    900 g

アメリカイタヤガイ※              450 g

白身魚のストック                6 C

パセリ(みじん切り)                2 TBS

クルトン                     ―

※アメリカイタヤガイ http://www.geocities.jp/kazura32/itayagai.html から

イタヤガイ科(イタヤガイ科、Pectinidae)は、二枚貝の1科です。詳しくは下のサイトを参考にしてください。 http://pdbj.org/eprots/index_ja.cgi? %E6%A4%9C%E8%A8%8E%E4%BA%8B%E9%A0%85 から

イタヤガイは科の名前である。 科: イタヤガイ(Pectinidae)

• 属: Pecten o 種: イタヤガイ(Pecten albicans)

         ホタテガイ(Pecten Yessoensis JAY),

         ニュージーランドイタヤガイ(Pecten novaezelandiae REEVE)

• 属: Argopecten o 種: アメリカイタヤガイ(Argopecten irradians)

           カシュウイタヤ(Argopecten circularis)

• 属: Aequipecten

方法:

鍋にニンジン、タマネギ、りーク、オリーブオイルを入れて弱火で約5分間クックする。又はタマネギが透き通るまでクックする。ガーリックを入れてさらに1分間クックする。タイム、トマト、ワインを入れて5分間煮る。魚を入れて5分間煮る。貝柱、ストックを入れて5分間煮る。又は貝柱に透明感がなくなるまで煮る。パセリ、塩、ペッパーを入れて混ぜる。飾りにクルトンを入れる。

モンテカティーニには年間150,000人の湯治客が訪れます。ここから西に直線距離で約10 kmのところにコッローディがあり、コッローディの最北部に次の写真にあるヴィラ ガルゾーニがあります。 引用させていただいたhttp://www.123rf.com/photo_18786368_the-garden-of-the-villa-garzoni-in-collodi-in-italy.html にはたくさんのヴィラ ガルゾーニの写真が収められています。

ヴィラ ガルゾーニ公園は1652年頃、ガルゾーニ家によって建てられたもので、トスカーナ州の北西部、ルッカ県のコッローディにあり、南西でティレニア海に、北にエミリア=ロマーニャ州のちょうど境に位置しています。古いお城の敷地内のはずれの崖の傾斜地に、おそらく初期には防御目的で作られたと思われ、これを取り囲むように村があります。村の中にはピノッキオの物語をテーマにしたピノッキオ公園やガルゾーニ侯が造ったバロック様式の城館と庭園があり、傾斜地を生かした、水をめぐらした庭園( giochi d'aqua )でテラスが左右対称に築かれ庭園には菜園や花が植えられています。 因みに「ピノキオの冒険」の作者として知られるカルロ・コッローディは( 彼はフィレンツェ出身らしい)ペンネームを、母親の故郷である、Collodi(コッローディ )から採っています。

 

 

                    

 

 

           

 

The Gardens of the Villa Garzoni  Theme Park of Pinocchio この中にはピノッキオ公園内の彫像をはじめその他のものは日本人が抱いている中世ヨーロッパのイメージとは異なるものかもしれません。そういった意味で一見の価値があると言えるかもしれません。料理からは少し離れましたが影像を引用しておきました。 これまで取りあげてきたラ パーチェのレシピはGourmetの編集者がOld Vienna Cookbook から引用したもので、この料理書は今も入手可能です。


1980年代をみてみよう ・・・・・其の二

2016年09月22日 | 1980年代をみてみよう

グランド ホテル・ラ パーチェ・モンテカティーニ(the Grand Hotel e La Pace at Montecatini Terme)・・・・其の一




  http://www.grandhotellapace.it/hotel-lapace/ から

グランド ホテル・ラ パーチェ・モンテカティーニはイタリア・トスカーナ州のモンテカティーニ・テルメ ( Montecatini Terme、人口20,024人のイタリア共和国トスカーナ州ピストイア県のコムーネの一つ ) に1870年に誕生しました。1870年といえば普仏戦争でフランス軍がイタリア王国(1861-1946 )から撤退した年でした。翌1871年イタリア王国は教皇の支配下にあったローマを併合し首都として遷都しました。その10年前の1861年3月にイタリア王国は統一を成し遂げていて、1866年には普墺戦争に参戦して戦勝国となりヴェネツィアを獲得した経緯があります。1870年はほっと一息ついた?時代であったと言えます。

『蝶々夫人』で知られるプッチーニ、イタリアの指揮者トスカニーニ、キュリー夫人、ロスチャイルド、パーレビ国王、初代サウジアラビア国王、グレースケリー等我々が知っている名前の人たちだけも、これだけの著名人たちが訪れています。

モンテカティーニにはよく知られた大きなホテルが元々二つありました。Grand とAlbergo La Montecatini で二つは合併してGrand Albergo La Paceとなりそれが今のThe Grand Hotel e La Pace( 以下、このホテルをラパーチェ ( La Pace:平和の意 ) と呼ぶことにします。)になりました。
ラパーチェの泉質は、臭素、カルシウム、塩素、ヨウ素、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、硫酸塩を含みますが浴用だけでなく飲用することもできます。1988年11月21日付けのNew York Magazine 31-A by New York Media, LLCにGrand Hotel & La Paceに関する記事が出ていますので紹介しておきます。

この温泉はイタリアの保養地は著名で裕福な人々を惹きつけています。ほとんどの人たちは、温泉効果がある関節炎やリューマチのような慢性の胃腸、肝臓の疾患がある人たちで、湯治目的で訪れています。その中でもGrand Hotel & La Paceは豪華な170室におしゃれな部屋と温泉施設を一階に備えた宿泊施設です。宿泊期間:7 日間 $1.856―$2.083。スポーツ施設:プール、テニスコート。フィットネス施設:ジム。美容エステ:マッサージ、ラップ、泥パック、海藻パック、水中マッサージ。
住所:Address: Montecatini Terme, 51016 Italy. Information: 011-39 572-75801.

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写真はTettuccio spa Guormet 6/1984 から引用しました。

写真の大きな柱の上に架かった梁に「BALSAMO CHE TOLTO VIEN DI SOTTERRA E S'APRE AL CHIARO GIORNO. Nel 1926, il pittore …....:立ち上る芳香は晴れた日に地下から姿を現す」の文字が見えます。ジュセッペ・パリーニ ( Giuseppe Parini, 1729/5/23-1799/8/15イタリアの啓蒙、風刺、詩人 )になる頌歌 ( 叙情詩、賛歌 ) の一節が引用されています。
http://www.termemontecatini.it/eventi-al-tettuccio.html を開くと円筒形の梁の上にその文字が見えます。

ホテルの説明はこれくらいにしてラパーチェのアンティパスティを紹介しましょう。
写真左がアンティパスティで、右側はラパーチェで温泉水を飲んでいる様子です。



椰子の新芽 ( パルミット ) のサラダ ( Insalata di Cuori Palme、写真左下 )

材料(4人分):
穀物ホワイトヴィネガー            1 TBS
ドライホワイトワイン           1 TBS
塩                      1/2 ts
シャロット(ミンスしたもの)         1本
タマネギ(ミンスしたもの)         1 TBS
ガーリック(ミンスしたもの)        小1片
パセリ(ミンスしたもの)          2 TBS
ケイパー                 1 TBS
ラディッシュ(ミンスしたもの)       1 TBS
ライトオリーブオイル           1/2 C+1 TBS
椰子の新芽  450 g
(洗って12.5cmの長さに斜め切りしたもの)
トマト (細い千切り状に切ったもの)       4個
かたゆで卵(黄身と白身を分けてスライスしたもの) 2個

方法:
フードプロセッサーの中にヴィネガー、ワイン、塩、ペッパー、シャロット、タマネギ、ガーリック、パセリ、ケイパー、ラディッシュを入れる。オリーブオイルを入れながら回してピュレにする。平皿の上に椰子の新芽、トマト、卵白を並べる。上に卵黄を飾る。ドレッシングをサラダの上にかける。

シェフのMario Melani氏※が作る大きなポテトチップスの秘密はトスカニィ産の大きくて白いポテトと氷水にあるそうです。そしてこのポテトチッップスがサラダを美味しくしているそうです。どういうことでしょうか。ポテトチップの作り方を読んで納得しました。

ラパーチェのポテトチップの作り方

材料(4-6人分):
大きなポテト         4個
オリーブオイル        ディープフライできる量

方法:
大きなボールに氷と水を入れ、ポテトを20分間漬しておく。ポテトの皮を剥き、きれいな氷水に20分間漬す。スライサーを使って(フードプロセッサーを使ってはいけない)紙の様に薄くスライスする。きれいな氷水に20分間漬ける。水気を取って乾かす。190℃ の油で裏と表を返しながらきつね色になるまで1-2分間フライする。ペーパータオルの上に受けて塩を振る。

写真が小さいのではっきりとしませんが、右上にあるのがポテトチップスです。
椰子の新芽を使ったサラダは珍しい?と思うのでイタリアのサイトから別のレシピを引用しました。

http://blog.giallozafferano.it/asilannablu/insalata-etnica-con-cuori-di-palma-sedano-e/


椰子の新芽とセロリ等を使ったサラダ

材料(一人分):
椰子の新芽                   2本
セロリ                     1本
レタス                     12枚
茹で卵
マヨネーズ                   1 TBS
ヨーグルト                   3 TBS
レッドペッパー(私はスイートパプリカを使う)  1ピンチ
チャイブ                     数本
塩                         -
オリーブオイル                  数滴





方法:
ヤシを輪切りにする。セロリを刻んでレタスを細長く切る。ソースはヨーグルト、マヨネーズ、チャイブ、塩、スパイス、オリーブオイルを混ぜて乳化して作る。野菜をプレートに並べてソースをかけて茹で卵を飾る。しっかり冷やしてサーブする。

https://www.newspapers.com/newspage/146685715/ から

       

※Mario Melani氏の名前が1985年4月14日のピッツバーグプレスのA Publisher Extra Newspaper、Pennsylvania Page 148の中にありました。

RicoとJimmyの会話の中で、Ricoが「海外へよく出かけるのは料理の新しいし「ネタ」を仕入れるためなのだ。グランド ホテル・ラパーチェ・モンテカティーニのシェフMario Melani、にあったのも、ボローニャや、ミラノ、ジェノヴァに行ったのもそのためだよ。」と述べています。







ラパーチェの朝食


1980年代をみてみよう ・・・・・其の一

2016年09月14日 | 1980年代をみてみよう

リトルイタリア・・・其の二 

 

このブログは Gourmet The magazine of good living、1/1984 から一部分を、Mimi Sheraton氏がAugust 5, 1983 の The New York Times に寄せた “ RESTAURANTS ” の記事、http://www.nytimes.com/1983/08/05/arts/restaurants079751.html?pagewanted=allから引用させていただきました。

                                                      

                             

リトルイタリアに新しくできたレストランについて Mimi Sheraton 氏が The New York Times 紙上で述べています。

「リトルイタリアにイタリアンレストランが新しくできるのはいつものことだけれど、五ヶ月前にできたマルベリーストリートとブルーム-グランドストリートにある Georgine Carmella は室内の装飾、レシピから言っても今までにない極めて洗練されたレベルである。ニューヨーク北部のレストランで Genoese シェフと一緒に働いていた Georgine Cavaiola が調理を、パートナーの Carmella Seijas がダイニングを取り仕切っている。」

「シェフの腕は確かで、食欲をそそるアペタイザー。アンチョビとケイパー。レッドペッパーのフライ添え娼婦風パスタ。きつね色に焼いたモツァレラスライスのファーストコース。蒸しムラカキイガイ。ムール貝ポジリポのレッドオニオン。ハーブ、オリーヴオイル和え。ガーリックを利かせたトマトブロスフレッシ。ピリ辛刺激を加えたサンドライトマトをのせたフレッシュモッツァレラ。ハーブとビーフのカルッパチョ。メロンをのせた生ハム。申し分ないファーストコースである。しかもゴルゴンゾーラのルッコラ添えはファーストコースを終えるにふさわしいサラダです。」

「パスタは前菜にふさわしい。柔らかいラヴィオリ。空気を含んだリコッタチーズ。光沢のあるバター。ピリッと優しく舌を刺すペッパー。当を得たセージの使い方。」

「糸のように細いカペッリーニに絡みつく、歯ごたえのある野菜が入ったプリマベラトマトソース和え。絶妙なコントラストで配置された肉詰めのトルテッリーニとクリームののった生ハム、歯ごたえのあるサヤエンドウ。ガーリックを入れたオリーヴオイルがよく絡む一口大のブロッコリーに大きさを合わせた貝殻形のカヴァテッリ。リングイネのホワイトカームソース和えは、軽くソテーしたガーリックトレッドホットペッパーの加減がよい。適度な固さのシャンパンリゾット。ペン軸状のペンネのソースはトマト缶を使い、味付けがなされていないが、生のバジルがそれを補っている。パスタは分けて食べることができるが半分の料理を注文することはできない。」

 

中略

 

場所; 165 Mulberry Street, between Broome and Grand Streets. 226-3999.

雰囲気:カジュアルではあるが、スタイリッシュなダイニングルーム;雰囲気のあるカフェ。丁寧でてきぱきとした動きのスタッフ;葉巻やパイプ喫煙は禁止されています。

 

お奨め料理:ペッパーのフライケイパーアンチョビ添え、モッツァレラのフリッターケイパーアンチョビ添え、ムール貝の冷製オリーヴオイルハーブ和え、モッツァレラサンドライドトマト添え、生ハムとメロン、カルパッチョ、アサリのポジリポ、ルッコラサラダのゴルゴンゾーラチーズ和え、カッペリー二の野菜和え、ラヴィオリのセージバター和え、カヴァテッリとブロッコリーのガーリックオリーブオイル和え、トルテッリーニのクリーム添え、生ハムとサヤエンドウ、リングイネのホワイトカームソース和え、シャンパンリゾット、シュリンプのグリルとローストチキンのガーリックハーブ和え、仔牛レバーのヴェネティア風、フィレミニヨンのステーキ、ホワイティング (小型のタラ)ソテーのオリーヴとペッパー和え、ホタテのソテーバターとホワイトワイン和え、チーズケーキ、カノーリ(カリっと揚げた生地にリコッタチーズがベースのクリームをサンドしたもの。)、ラズベリータルト、ワイルドブラックベリー、チーズとフルーツ。

値段:ディナー、アラカルトを入れたメインコースが 8―18 ドル。裏メニュの価格は表示されていません。

使えるクレジットカード: American Express.

営業時間:ディナー、火曜日から金曜日、6―11 P.M. ; 土曜日と日曜日, 5ー11 P.M. 月曜日休日。

Georgine Carmella 氏に興味のある方は http://georginecavaiola.com/#topContent をご覧になるといい。彼女の仕事ぶりや彼女の生活が見えてきます。

 

長々と新聞記事を引用したのは、レシピが優れているからです。

開業直後のレシピが 1/1984 年の Gourmet 誌に紹介されているので取りあげます。3レシピ紹介されています。1/1984 は営業を始めてから4か月目に当たります。ちょうどレストランの運営にも慣れてきた頃のものです。

 

The New York Times で取り上げられたシャンパンリゾットから始めましょう。

 

シャンパンリゾット

材料 (4-6人分):

刻んだタマネギ                                  1/2 C 

無塩バター                                   2/3 C

Arborio rice (イタリアのリゾット用の米)              2 C       

ドライシャンパン又はドライホワイトワイン           1/2 C

チキンストック※                6 C

挽いたパルメザンチーズ                 1 C   

 

方法:

鍋にタマネギ、バターを半分入れて中火で5分間クックします。ライスを加え中火の強火で2分間バターがライスを覆うまでクックします。シャンパンを加え、3-5分間又はシャンパンがなくなるまでしっかりと煮ます。煮ておいたストックを1カップ加えて2-3分間又はストックがなくなるまで煮ます。ストックを1カップずつ加えてライスをアルデンテに仕上げます。残りのバターと塩、ペッパーを入れて火から外しパマザンチーズを振る。

 

2つ目は本文では触れていなかったロックコーニッシュのレモンハーブ添えです。

絵がGourmetにありましたので引用しておきます。

              

小さいトリなので四人前でしょう。

ロックコーニッシュのレモンハーブ添え

材料:

1 1/4ポンドのロックコーニッシュ            4羽

レモン 4つ切り                 1個分

セージ (みじん切り)               1TBS

ローズマリー (みじん切り)             1TBS

澄ましバター                   1/2 C

パセリ (みじん切り)

スライスレモン

 

方法:

トリを洗って水気をとる。ロースティングパンにのせる。四つ切レモン、ハーブを腹に入れる。塩とペッパーを振り入れる。バターを前面に塗る。塩、ペッパー、ハーブをトリの前面に振る。400°Fで35分間、バターを塗りながら焼く。ガーリックを振りながら5分間さらに焼く。又はモモをフォークで刺して透明な汁が出るまで焼く。熱しておいた平皿に入れてみじん切りしたパセリを振り、パセリの若枝、レモンスライスを飾る。

 

3つ目はおすすめ料理の中に入っているモッツァレラのフリッターケイパーアンチョビ添えです。

 

モッツァレラのフリッターケイパーアンチョビ添え

材料(4人分):

1/2インチの厚さにスライスしたモッツァレラ       4枚

ころも:

卵                         1個

ブレッドクラム                   2/3 C

バター                      6TBS

ケイパー                     1/4 C

アンチョビ(洗ったもの)                 1/4 C

ドライのホワイトワイン                1/4 C

レモンスライス

パセリとパセリのみじん切り

 

方法:

モッツァレラに粉をまぶして卵に漬ける。クラムをまぶしてラックに並べる。

大きな鍋にバターを2TBS熱してモッツァレラを1 1/2分間両側をきつね色になるまでソテーする。熱しておいた平皿の上で切り分ける。鍋にケイパー、アンチョビ、ワイン、残しておいたバター4TBSを入れて細かく切ってバターが溶けるまで中火でソースをクックする。ソースをモッツァレラの上にかけ、レモンスライスとパセリを飾る。

 

Gourmet 誌と The New York Times に書かれていたものはこれだけなのだけれど、これでこのブログを終わってしまっては、食事の最後にチーズがないディナーのようでしょう?

そこで、かってGeorgine Carmellaで働いていたという人物のサイトを探しました。 

http://www.astackofdishes.com/pink-drinks-too-more-summer-sunset/ から

ピンクドリンク サマーサンセットカクテル ( Pink Drinks Too- More Summer Sunset Cocktails ) June 25, 2012  by  Gail Watson を見つけました。 

                         

 

彼女のお話を聞いてみましょう。

「何年も前に」といいながら、彼女は記憶を辿ります。「80年代後半のヌーベルキュイジーヌが始まる少し前に Georgine Carmella で作っていた飲み物です。」と話してくれました。

「アマーロ ( Amaro, イタリアのハーブリキュール。通常食後酒として飲まれるもので苦味と甘みのある、アルコール度数 16-40%のシロップ ) を食前酒として使ったらどうだろうかと試してみました。チナールやカンパリとは異なる土臭い苦味を、ジンをベースにレモンソーダと一緒に入れて “A Bitter Kiss” と名付けて夏の季節に数年間お出ししていました。ジンやトニックに代えて、カンパリ好きの方々にも好んでお飲みいただけたようです。」 

「二つめのカクテルはブラックチェリー・ライム・リッキィ・マティニです。深紅色のチェリーとブラックペッパーでシロップを作ります。ブラックペッパーを使って棘のある甘さの角を取るのでその量が重要になります。柑橘系の香りを加えると香りの角が取れます。

              

 

ビターキッス( 1グラス) : A Bitter Kiss

 

ジン              3 ts

カンパリ             1 ts又は香り付けに入れる

レモン/ライム ソーダ       3オンス

ライムスライス

氷を浮かべてサーブする

               

ブラックペッパーチェリーシロップ ( 1 グラス )

 

アメリカンチェリー                         1 C

砂糖              2 C

 ブラックペッパー          6粒

材料をボールに入れて混ぜ、封をして一晩テーブルの上で寝かせる。出てきたジュースを濾す。シロップをきれいな瓶に入れて冷蔵庫で保管すると3か月持つ」。   

 

ブラックペッパーチェリーライムリッキィ(1グラス) 

シェイカーの中に氷を入れて以下の材料を混ぜる。

ウオッカ                         4 ts

ライムジュース                      2 ts

バーシュガー又は細かい砂糖               2 ts

シェイクし濾してマティニグラスに注ぐ。そっとチェリーシロップを  1ts

又は香りづけに加える。

 

食後酒となりましたでしょうか? 

  


 


1980年代をみてみよう ・・・・・其の一

2016年09月11日 | 1980年代をみてみよう

リトルイタリア・・・・其の一

 

写真と記事の一部はGourmet The magazine of good living 1/1984から引用しました。 

 

ニューヨークマンハッタン島がアッパー湾に向かってアヒルの嘴のように突き出した嘴の根本にチャイナタウンがあります。その北側、南北に通るヘスターストリートとブルームストリート、東西のバックスターストリートとモット―ストリートに囲まれた辺りがリトルイタリアです。へスターストリートの南側には漢字の看板が躍る街が見え、北側には黄色と、赤と、ミドリ色が乱舞する街が見渡せます。そこから少し北に歩けばモットストリートとマルベリーストリート、プリンスストリートに囲まれたレンガ塀がとりかこむ、1815年に完成したセイントパトリック大聖堂が見えてきます。リトルイタリアにあるこの聖堂はジャン・カルロ・メノッティ( Gian Carlo Menotti 7/7/1911-2/1/2007,イタリア出身のアメリカ合衆国のオペラ作曲家、台本作家。)が1954年にブリーカー街の聖女 ( The Saint of Bleecker Street ) を発表すると一気にその名が知られました。

             

写真のシェフはTeresa & Mimmo のDominick Ianniello氏です。彼が両手に持っているのはミックスト・シーフード・サラダ ( Insalata di Frutti di Mare ) です。最近でこそアメリカの料理誌にタコが載ることは珍しくありませんが、今から32年前のGourmet誌、1984年の1月号で目にした時は驚きでした。

1984年の夏だったと思うのです。サンフランシスコのフィッシャーマンズ・ワーフで友達のジョンとアニタにシーフードをご馳走になった時の出来事を思い出しました。注文した料理のフライの魚の中に、ちょうどシラス干しの中に入っているタコの様な格好で小さなタコが紛れ込んでいたのです。彼は驚きの声を上げました。それがあまりに「それは食べ物じゃあないぞ」といった調子の言い方だったので私の頭の隅に残っていたのです。1/1984年のGourme誌は、1986年に「メニュ作りの参考したら。」と友人から贈られた本の中に入っていた内の一冊で、そのとき ( 1984年の夏 ) にはまだ本に書かれたメニュを目にしていなかったのです。

 

Gourmeの中に書かれている一文ですが、「リトルイタリアと旨いものとは同義語である。」とは旨いことを言ったもので、お腹が空いたなら周りの賑やかな、南側のレストランは避けてリトルイタリア界隈のレストランに入るのが無難です。彼の差し出す料理からリトルイタリアの料理の冒険を始めようと思います。( なぜなら、失礼な物言いですが、30数年前のアメリカの食文化が、今の日本の文化水準とほぼ同じか、或いはほんの少し先を行っていると思うからです。)

 

ミックスト・シーフード・サラダ ( Insalata di Frutti di Mare ) 

材料:

タコ(魚屋で内臓を取ってきれいにしたもの)      3ポンド

塩                        3 ts

ツブ貝※(魚屋で内臓を取ってきれいにしたもの)      1ポンド

イカ                       1 1/4ポンド

ムール貝                     24個

エビ                       1/2ポンド

セロリ(刻んだもの)                 1 C

ガーリック                      3カケ

レモンジュース                  1/3 C

オリーブオイル                    1 C

レッドベルペッパー(ローストして細切りしたもの)  2個

イタリアンオリーヴ                     1 C

レモンスライスとウエッジ、レタス

 

方法:

タコをタオルにくるんで木槌又は肉叩きで5分間叩いて洗う。鍋に水と塩を入れてタコを2 1/2 –3時間柔らかくなるまでコトコトと煮る。冷水に引き上げてきれいに洗う。一口大に切ってボールに入れる。

ツブ貝を6mmの厚さになるまで叩く。イカは皮を剥いて3mmの厚さに切る。ツブ貝とイカの皮と足をボイルしている湯の中に入れて45分から1時間、柔らかくなるまで煮る。ツブ貝をスライスし、イカを一口大に切って、ボールに入れる。

鍋でムール貝を蒸し、エビを1/2インチに切って3-4分間ボイルする。又はムール貝の口が開くまでボイルする。エビの殻を取り、はらわたを取り除いてセロリと一緒にボールに入れる。

小さいボールの中にガーリック、レモンジュース、塩、ペッパー、オイルを入れて混ぜる。シーフードにかける。サラダに振りかけて平皿の上に並べる。ローストしたレッドペッパー、オリーヴ、レモン、レタスを飾る。6人分のファーストコースに、4人分のランチの前菜としてサーブする。

 

最近日本でもベルペッパーをローストするようになったようですから上のレシピは役立ちそうでしょう? 

 

     

         

※  Scungilli ツブ貝、http://almostitalian.com/scungilli/ から

 

軟体動物門腹足綱(巻貝)のうち、食用にされる一部の通称で、日本ではツブ貝、つぶ貝といいますが、この名が指す範囲は曖昧で、特定の種や分類群を指していません。ヨーロッパのつぶ貝 ( Scungilli 又はConch ) はどちらかというとほら貝に近い種類です。