最近?言われている製パン方法の一つにオートリーズがあります。小麦と水を混ぜて30分間置いて、そのあとイーストと塩を入れる方法です。イーストと小麦と水を混ぜた30分は従来ならば小麦粉内にある糖類が発酵の最盛期を迎えているはずの時間帯ですが、イーストと塩を入れないドウはアミラーゼが単独で小麦粉に働きかけている時間帯です。イーストをドウの中に入れたとたんにイーストのマルターゼが働き始めます。マルトースが盛んに作られ生地の伸びと焼き色に大きく貢献することになります。
ただしここまで読んでこられた方ならお分かりのように、ここで作られたマルトースの分解は発酵開始から80-180分後になります。しかもα-アミラーゼ添加によるほど効果はありません。