Annabel's Private Cooking Classあなべるお菓子教室 ~ ” こころ豊かな暮らし ”

あなべるお菓子教室はコロナで終了となりましたが、これからも体に良い食べ物を紹介していくつもりです。どうぞご期待ください。

フェンネル

2021年07月31日 | ハーブ

                                            4  フェンネル

 

             フェンネル   2021/3/30

 

3月末のフェンネルです。深い鉢に一度種を蒔いて何世代もそのままの状態です。だんだんと細い株になって。「今年こそは植え替えよう」と思いつつもう何年もそのままです。それでも春になると律儀に芽を出してくれます。左の方に茶色く見えるのは4-5年 ? 前の古株。秋の終わりに刈り取るとその横から毎年新しい芽が出てきます。フェンネルは精油などの濃縮された商品を摂らない限り毒性を心配しなくてもいいハーブです。                 

 

四回目にはフェンネルを取り上げました。

ハーブを詳しく知るためには名前を調べることから始めます。Wikiでフェンネルを引くと、「ウイキョウ(茴香、学名: Foeniculum vulgare)は、セリ科ウイキョウ属に分類される、多年生の草本植物である。ウイキョウ属唯一の種で、英語名からフェンネルともよばれている。伝統的なハーブの一つとしても知られ、甘みのある香りと樟脳のような風味があり、古くから香辛料や薬草などとして用いられ、栽培も行われてきた。」と出てきます。これは手ごわそうです。何故なら、たった4-5行の中にフェンネルの名が3つ、それに「古くから栽培もされてきた」とあるからです。聖書の中にも登場するかも知れません。調べて見ました。残念。見あたりません。フェンネルによく似たディルは、出てくるのですが。(二つを混同しているだけではなく、何か理由があるのかも知れません。)

 

マタイによる福音書23.23には、

『偽善な律法学者、パリサイ人たちよ。あなたがたは、わざわいである。はっか、いのんど、クミンなどの薬味の十分の一を宮に納めておりながら、律法の中でもっと重要な、公平とあわれみと忠実とを見のがしている。それもしなければならないが、これも見のがしてはならない。』とあり、『いのんど』はディルのことで、これで税の一部を払っていたようです。

 

生活に密着しているハーブは、地域によって、時代によって様々な名前が付けられています。現在の名前とは全く異なる名が付いていることもあります。そこで一番頼りになる手掛かりは学名です。

名前がわかったら、古い文書の中に、どのような取り上げられ方をしているのか時代順に調べていきます。ヒットすれば最高に幸せな気分になります。紀元前の本の中にその名前を見つけたら其れこそ天にも昇る気分です。フェンネルは地中海沿岸が原産です。古代エジプトや古代ローマで栽培され、現在は世界各地で植えられています。フェンネルは様々に名前を変えたハーブの一つです。

 

原産地の地中海沿岸では、古代ギリシャ人が空腹を抑えるためにフェンネルの実を食べ、古代ローマ人は野菜としてその実、蕾、花、葉、茎を食べていました。フェンネルの果実は8-10月に、果実の表面が緑色から黄色に変わって縦縞の線が現れてきたものを収穫、乾燥保存します。

                               2021/7/28

3月の末ではまだ新芽を出したばかりだったフェンネルが7月の末には実(果実)をつけるまで大きくなりました。果実はまだ緑色ですが、縦縞の線が入り始めました。咬むと独特の甘みが口の中に広がります。

 

 

   -般名称        学名           原産地       

    フェンネル   Foeniculum vulgare Mill     地中海沿岸       

         Foeniculum vulgare Mill( フェンネル) 2021/7/1

 

別名、Fenkel, Sweet Fennel, Wild Fennel、セリ科のウイキョウ属に属する多年生の草本植物。草丈は1 m~2 m。 花は目を惹く鮮やかな黄色で、古代ローマでは料理のデコレーションにも使われていました。

 

 

              

生息地;地中海沿岸。古代ローマ人は、フェンネルの葉が乾燥すると干し草に似ているところからフェンネルをラテン語で(foenum:干し草)に由来するfoeniculumの名で呼んでいました。(属名になっています。)後に、foeniculumが訛って古英語ではfenol / finolになりました。古代ギリシャではフェンネルをMarathronと呼んでいます。「エッ!」とお思いでしょうが、「マラソン」の名は、BC 450/9/12に、アテナイの名将ミルティアデスがマラソンに上陸したペルシャの大軍を奇策で撃退した“マラソンの戦い”を思い起こさせます。この地には、「フェンネルがいっぱい」生えていたらしく、それで昔からこの町を(古代ギリシャ語で)マラソン(μάραθον)またはマラトス(μάραθος:marathos)と呼んでいました。”Marathron” は “フェンネルでいっぱい” の意です。

              

れる事になった。その結果、フェンネルの汁は、特に人間の眼のかすみをも取り除くことができると推測されている。この汁は、茎が膨らんで芽を出すときに集め、天日で乾燥して、蜂蜜と混ぜて軟膏として塗布する。最も質が良いものは、流れ出る雫を集めたスペイン産で、それは、新鮮な種子と発芽が始まったときに根を切って集めたものだ。』と述べています。

 

 

 主な有効成分   アネトール      フィトエストロゲン   ルテオリン                                                    

        平滑筋弛緩、抗炎症性   エストロゲン効果    抗酸化作用                                              

フェンネルの精油には、アネトール(又はアネソール)が多く含まれ、アニスアルデヒド、モノペルペンであるリモネン、ピネン、ミルセン、フェンコン、チャビコール、1-8シネオールが含まれています。

果実には、モノペルペンであるフェンコン、α-ピネン、カンフェン、フラボノイドのケンペロール、ケルセチンが含まれています。精油は3~8%含まれ、その内、アネトールが50-60%、レモン臭のするdl-リモネンも含まれています。

 

フェンネルの精油に含まれるアネトールは平滑筋を弛緩し、抗炎症性、弱い抗菌性があるため、咳止め、去痰剤として使用し、痙攣性の胃腸、風邪の咳に効果があります。ルテオリンは、抗酸化物質活性、炭化水素代謝の促進、免疫系の調整、2型糖尿病の治療等の作用を持つ可能性が示されています。エストラゴールは多量に摂ると発癌性や遺伝毒性があると考えられています。

フェンネルの果実には(草食動物の過剰繁殖に対抗するため雄の妊性をコントロールする自然の防御システムの役割としての)フィトエストロゲンが含まれており、女性の更年期障害のほてり、不眠、不安の症状の改善に効果があるとの報告があります。

このような、植物が自家防衛のために産生した物質を使う時には細心の注意が必要です。フィトエストロゲンについては後でもう少し詳しく述べます。

 

       6-7月になると花を付けます。    2019/6/19

 

GBIF(地球規模生物多様性情報機構)が提唱するフェンネルの効用は次の通りです。

『潰した葉の汁は尿機能、尿路感染症を改善します。果実は、催乳薬、胃腸薬として又、果実に含まれるオイルは、鼓腸、胃腸の治療成分です。水に一晩浸したフェンネルシードの水抽出物を摂ると、解熱、去痰、鼓腸、咳、吐き気、嘔吐に効果があります。沸騰したお湯に浸して冷やしたお茶は、疝痛や消化不良の赤ちゃんに与えられます。半熟のベルノキ(Aegle marmelos)の果実と一緒に粉砕したフェンネルは、消化不良と下痢に効果があります。フェンネルと砂糖の等量混ぜた飲み物は目の感染症の治療薬として就寝時に摂ります。』

 

ディオスコリデスの解説は『根を細かく砕いて蜂蜜と混ぜたものは犬の咬傷を癒す。』というくだりを除いてGBIFと同じです。古来、狂犬病は恐ろしい、何としてでも逃れたい疫病でした。Dog roseの例を引き合いに出すまでもなく、「犬」の名の付く薬草は藁にもすがる思いで付けた狂犬病治療薬です。フェンネルにも同じ思いが投影されたのでしょう。

 

EMAはフェンネルの使用に当たって次のコメントを出しています。

フェンネルの果実(フェンネルの種、正確には果実)については現在の科学的方法では十分に調査されていませんが、伝統的に次の3つの目的で使用されてきました。

  1. 腹部膨満や鼓腸を含む軽度のけいれん性胃腸の愁訴の対症療法。
  2. 月経期間に関連する軽度のけいれんの対症療法。
  3. 風邪に伴う咳の去痰薬として。

 

フェンネルの水溶液はカスミ目、視力の回復に効果があることは、ディオスコリデスだけでなく、古代ギリシャ時代からずーっと言われてきたことです。

EMAは目には触れていませんが、GBIFは目の感染症に効果があると述べています。

フェンネルの水溶液に含まれる何が目に影響を与えるのでしょうか。網膜細胞にやさしいビタミン類でしょうか、それとも平滑筋弛緩作用、抗炎症作用でしょうか。いずれにしても詳細は今後の研究にかかっています。

 

栽培              春に種を直まき                          

フェンネルは直根性のため移植を嫌うので、できるだけ植え替えをしないように種を直まきします。日当たりと水はけの良い場所に元肥を入れて株間50cmで植え付けます。また周囲にパクチーなど同じセリ科のハーブ類がない場所を選びます。

 

 用途    クールドリンク    ワインカクテル      軟膏                   

フェンネルのカクテルは、フェンネルのシロップ作りから始めます。普通、これにリレ ブラン、或いはペイショーズ ビターズ等を入れてカクテルを作るのですが、リレ ブランにフェンネルシロップを入れると非常に甘くなるのでウオッカで薄める(?)と飲みやすくなります。体内に入れたアルコールの量をコントロールできる者のみが飲むことの出来る、大人の飲み物です。

 

 フェンネルは、4歳未満の子供への使用に関する十分な情報がなく、子供への使用は推奨できません。フェンネルの投与量とその頻度は、目的にもよりますが、一般に1日3〜4回の服用、1〜2週間以内に止めておく必要があります。フェンネルには多くの成分が特定されていますが、各成分の作用を正確に把握できていません。又、成分間の作用に関する情報は十分ではありません。限られたフェンネルの臨床試験と、伝統的な薬用例から、(フェンネルから単離された成分に関する研究では、)「フェンネルのいくつかの成分が一緒に作用してそれらの効果をもたらす。」と考えられています。

妊娠中または授乳中のフェンネルの効果を調べるテストは行われていないため、一般的な予防策として、妊娠中または授乳中の女性は使用しないでください。

 

プリニウス (AD 23/24 – 79) が『博物誌』を書く際に参考にしたと言われているカト(Marcus Porcius Cato , BC234-BC149)の『農業論』の中に次のようなくだりがあります。

 

『牛やその他の四足動物が蛇に噛まれたときは、フェンネルの花1アセタビュラム(acetabulum/68g) を、これは医師がスミルナエウム( Smyrnium olusatrum. セリ科. 二年草)と呼ぶもので古いワイン1ヘミナ ( hemina/273ml ) の中に入れる。 鼻孔を通して投与し、傷には豚の糞を使う。 要に応じて人も同じように手当する。

消化不良と有痛性排尿の治療法には、開花したザクロの花を3ミナ(mina/436.6g)集めて壺に入れる。古いワインを 1クオドランタル ( quadrantal/25.9 litres )、きれいに砕いたフェンネルの根1ミナを入れて密封し、30日後に使用する。食べ物を消化して排尿したいときは、好きなだけ自由に飲むことができる。このようにブレンドしたワインで条虫と胃虫を取り除くことができる。患者には夕方の食事を控えるように命じ、翌朝、粉砕した香料1ドラム ( drachm/4.3g )、ボイルした蜂蜜1ドラム、ワイルドマジョラムを1セクスタリウス ( sextarius/546ml ) のワインに漬ける。大人には食事前に投与し、子供には、年齢に応じて、1トリオボルス ( triobolus/2.16g ) と1ヘミナを投与する。柱に登らせて飛び降りることを10回繰り返し、歩き回らせる。』と述べています。

 

フィトエストロゲンについて;

植物は、牝の動物の出産を制御することにより、草食動物の過密に対する自然防御の一部として植物エストロゲンを使用するという説があります。

動物の雌に多く分泌されるエストロゲンと植物エストロゲンの分子レベルでの類似性により、穏やかにエストロゲン様作用を発揮したり、時にはエストロゲンに拮抗して作用することがあります。 植物エストロゲンは1926年に発見され、 1940年代から1950年代にかけて、自家受粉する地下クローバー(Trifolium subterraneum)とレッドクローバー(Trifolium pratense、ムラサキツメクサ、植物エストロゲンが豊富な植物)の牧草地が放牧羊の繁殖力に悪影響を及ぼしていることが明らかになりました。

 

レッドクローバーはフィトエストロゲン量が特に多く、栄養補助食品から得られた抽出物では、発疹のような反応、筋肉痛、頭痛、吐き気、女性の膣からの出血、および遅い血液凝固を引き起こす可能性がみられました。レッドクローバーには、植物エストロゲンであるクメストロールが含まれています。エストロゲン受容体に対する活性のため、レッドクローバーは、乳がん、子宮内膜症、卵巣がん、子宮がんの病歴のある人には禁忌です。咳止めや口内炎の痛み止めに効き、服用すると気管支炎、湿疹、外傷、瘰癧(るいれき)に対する治療効果があるとされ、うがい薬としても使用しています。その花はしばしばゼリーやチザンを作るために使用され、エッシアックレシピで使用されます。それらのエッセンシャルオイルは、独特の香りをアロマテラピーに使っています。

 

アメリカ国立生物工学情報センター(アメリカ合衆国の国立衛生研究所下にある国立医学図書館の一部門) May 17, 2021. 改訂にフェンネルの情報がありましたので一部分引用しておきます。

授乳中の摂取について;

フェンネル(Foeniculum vulgare)の種子には、主に植物エストロゲンであるアネトールと、フェンコン、エストラゴール、1,8-シネオール(ユーカリプトール)などの成分で構成される揮発性オイルが含まれています。アネトールは母乳に排泄されます。フェンネルは催乳薬と称されており、母乳の出が良くなるとの宣伝のもとに、いくつかの製品に混入されています。

 

食品医薬品局(FDA); 幼児の疝痛の治療のために、単独で、又は他のハーブと一緒に安全かつ効果的に使用されているため、母乳には少量含まれるだけなので通常の母体投与では有害ではない可能性があります。一部には、治療期間を2週間に制限することを推奨しています。フェンネル、アニス、その他のハーブを含むハーブティーを母親が過度に使用すると、母乳で育てられた2人の新生児に毒性が生じました。フェンネルとアニスに見られるアネトールによる毒性と一致していました。

 

フェンネルは、経口または局所使用後に、光線過敏症を含む呼吸器系または皮膚に影響を与えるアレルギー反応を引き起こす可能性があります。下痢と肝腫大は、フェンネル、フェヌグリーク、ガレガ(フレンチライラック、イタリアンフィッチ、マメ科、マメ亜科の催乳薬)、フェンネルを含むマザーズミルクティーバッグ(母乳用ハーブティーとして市場に出回っている)を飲んでいる別の女性で肝酵素の上昇が起こった。このハーブを使用している間、過度の日光や紫外線への露出を避けてください。母親は、交差アレルギー※の可能性があるため、ニンジン、セロリ、またはセリ科の他の植物にアレルギーがある場合は、フェンネルを避ける必要があります。

 

交差アレルギー※

口腔アレルギーを例に取ると;

リンゴやメロン、バナナなどを食べて、口の中がかゆくなったり、蕁麻疹が出たり、花粉症と同じような眼のかみゆやくしゃみ、鼻水などを経験することがあります。果物や野菜の中には、花粉症の原因となる物質と同じものが含まれる場合があり、それらを食べると、花粉と同じ抗原だと勘違いして、アレルギー症状が出ることがあります。唇の腫れ、口の中の痒み、腫れ、くしゃみ、目のかゆみなどの症状です。ひどい時には、吐き気、腹痛、また喘息のある方の場合は、呼吸困難、いわゆるアナフィラキシー状態でショック死することがあります。

ブタクサアレルギーの場合;ウリ科の野菜:メロン、スイカ、きゅうり、バナナなど

ヨモギアレルギーの場合:セリ科の野菜:キウイ、ピーナツ、ニンジン、 セロリ 、りんご、パセリ など、スギ、ヒノキアレルギーの場合:トマトなど、これらを交差アレルギーと言います。

 

フェンネルの根を使ったレシピは、この書物がヨーロッパの混沌期に書かれたことから引用することを少し躊躇われたのですが。ケネルム ディグビー卿(1603-1665、英国の廷臣、外交官)が著した“The Closet of Sir Kenelm Digby Knight Opened. 1669”から、フェンネルの果実と根を使ったレシピを取り上げました。ディグビーはメセグリン(蜂蜜酒)のレシピに異常な程の情熱をかけており、これを無視することが出来なかったからです。

 

『女性の(腎)疝痛と石(腎臓結石)のための蜂蜜酒

蜂蜜1ガロン、水7ガロンを沸騰して漉す。ペリトリーオブザウオール(Parietaria Officinalis )、サキシフラージュ(Pimpinella saxifraga)、ベトニー (Stachys Officinalis)、パセリ、ノボロギク、それぞれ一握り、パセリの種子、ネトル、フェンネル、キャラウェイシード、アニスシード、グルメルシード(Purple Gromwell Seeds, Lithospermum Officinale,の誤り?)各2オンスを用意する。 パセリ、アレクサンダー、フェンネル、マロウの小さく切った根、各2オンスを酒が3ガロンになるまでボイルする。次に、火から外し、冷えるまで放置する。漉してきれいな容器に入れて、ナツメグ4つ、ジンジャー1 1/2オンス、半シナモン1/2オンス、クローブ12を細かく切って袋に入れ、容器の中に吊す。二週間経つと毎朝飲むことが出来る。』

 

彼は、フェンネルの果実と根を使い分けています。ディグビーは数えきれないほどの蜂蜜酒のレシピを書き残しました。今となってはフェンネルの果実と根の使い分けの理由を聞き出すことはできませんが、尋ねることが適えば彼は必ずや 『根と果実はその働きが異なる。』と滔々と説明を始める事でしょう。

 

 

 キッチンカウンターから      フェンネルのペスト スープ                    

 

6月、鉢に植えたバジルの葉は既にペスト ジェノヴェーゼにして食べ尽くしてしまいました。再び食べられるくらいに大きくなるには時間がかかりそうです。傍らには、フェンネルの葉が勢いよく茂っています。バジルの代わりにフェンネルを使ってペストを作ろうと思い立ちました。「木の実はやはり松の実がいいかな。」とか・・・・・・・・・いろいろ考えたその結果、ハーブを代えただけで、残りのレシピはバジルのペストと同じになりましたが、フェンネル特有のムッとした青臭さはチーズとオイルにかき消されて、(少しはしますが、)。バジルの葉が大きくなるまでの代役にしては、味も色もOK。同じように、春先には、春菊の若芽を使ってペストにすると春の息吹を感じることが出来ます。春の青臭さと苦味が、大人の味。お薦めです。

 

 

加熱時間にも依りますが、少しドロッとした感じに仕上がります。お好みで水の量を調整してください。ジャガイモや生クリーム中心のスープではなく、ニンジン主体のスープにしました。しかし、ニンジン臭さのない、フェンネル臭さのない、オリーブが程よい味を醸し出すスープになりました。

 

素敵なリキュールグラスで1ショット。ハーブの息吹をお楽しみ下さい。(少量でもかなり来ます。飲む量には注意してください。)

 

 


サンドライトマトを作る

2021年07月22日 | ハーブ

サンドライトマト

 

暑いですね。こんな時は暑さを利用してドライトマトを作ります。バットの上に半切りにしたチェリートマトを置いて、塩を振りかけて2-3日。太陽の下に置いておくと、3日程経つと急に赤くなって美味しそうなドライトマトが出来上がります。110-120℃のオーブンに入れて1時間位加熱するのも良いけれど、こっちの方が部屋も暑くならないし、香りのよいドライトマトが出来ます。

1日目のトマト

2日目のトマト。よく見ると少し縮んでいます。

3日目のトマト。3日目になると急に赤くなります。指で触ってみて硬さを確かめます。

食べた時の触感を想像して、もっと干すかどうかを決めます。(今回はオイルに付けて2-3か月で食べきる目的で作りました。湯で戻さなければならないほどに乾燥させると日持ちはいいのですが、食感と香りが減退します。)

120個ほどのトマトがこんな量になってしまいました。160ml入りのビンに2本。それも瓶の中に80%ほどしか入っていません。これを冷蔵庫で保存します。量が少ないのでその必要もないのですが、このほうが安心して食べることができます。オリーブオイルに対して等量のヒマワリ油を混ぜて瓶に入れます。こうするとオリーブオイルが変質せずにおいしく頂けます。

 

サラダやサンドイッチに使うと味が濃縮しているサンドライトマトはとても美味しいですが、サンドライトマトをつかったレシピを一つ御紹介しておきます。イタリアのレシピの良いところを取って作り直しました。

 

    ----スパゲッティのドライトマトミスコラール(2人分)----

 

ドライトマトのオイル漬け    8-10個

バージンオリーブオイル     30ml

ベーコン            20g

ガーリック           1片

パセリ             1枝

スパゲッティ          160g

塩                15g

 

トマトをオイルから出して粗切りしてボールに入れます。刻んだベーコンを炒めてトマトと混ぜます。このときパセリの葉も刻んで混ぜておきます。オイルを鍋に入れて粗切りしたガーリックとパセリの枝をゆっくりと炒めます。オイルの中にガーリックとパセリの味と香りを溶け込ませます。パスタを濃いめの塩水で茹で、取り出す直前に、ガーリックとパセリを取り除いた鍋にレードル約半分のゆで汁を加えて加熱します。水気を切ったパスタを鍋に入れ、強火にしてかき回します。油の乳化作用を利用してパスタにガーリックオイルのコクをまとわりつかせます。トマトとベーコン、刻んだパセリの葉を入れたボールに入れて混ぜ、お皿に盛るとできあがりです。

 

 


ローズマリー

2021年07月13日 | ローズマリー

              3 ローズマリー

             ローズマリー  2021/3/30

 

日本でこれほどたくさん植えられているハーブはないでしょう。街路樹の下、庭先の植え込み、垣根にと、今では珍しくない光景です。貴方の庭にも、一株や二株はあるかも知れません。冬の寒さや乾燥にも強く、10月から5月の長い期間花を付けてくれます。しかも匂いをかぐと頭の中に透き通るような爽やかさが通り抜けます。料理にでも使おうかしらと思い、植えられたのでしょうか。しかし、ちょっと待ってください。

 

ローズマリーは抗酸化作用がかなり強く、使い方によっては副反応が出ることがあります。口から摂取する際は細心の注意が必要です。ローズマリーからの抽出物(指定添加物 #357 ローズマリー抽出物-酸化防止剤既存添加物)は令和2年2月26日から食物に広範囲に使われています。ローズマリー抽出物が含まれた商品一つを食べるだけであれば気にすることはありませんが、あちらにもこちらにも、何処にでも使われていると、家庭で生の、或いは乾燥のローズマリーの葉を口にすることは極めて危険です。家庭でのローズマリーの使用は、「香りを愉しむ」という使い方に絞るのが賢明だと言えます。

 

現在、日本におけるローズマリー抽出物(葉又は花より、二酸化炭素、温時~熱 時含水エタノール若しくはエタノールで抽出して得られたもの、又は温時~熱時ヘキサン、メタノール若しくは含水メタノールで抽出し、溶媒を除去して得られた、酸化防止剤としてのフェノール性ジテルペノイド;ロスマノール、カルノソール及びカルノシン酸等)は使用基準が設けられていません。

 

参考までに、欧州連合(EU)が実施しているローズマリー抽出物の使用量(特定の低脂肪食肉及び水産物の酸化防止剤としての)を引用しておきます。委員会規則(EU) No 723/2013)   2013年7月27日から。

 

 (1) 食肉調製品、(2) 低脂肪の非加熱処理及び加熱処理した加工食肉、(3) 低脂肪の加工魚類及び水産物(軟体動物及び甲殻類を含む) の酸化防止剤としてのローズマリー抽出物の使用の認可を求める申請書が2012年2月3日に提出されました。

脂肪の酸敗や変色のような酸化による劣化から食品を守る物質として、脂肪含量が10%を超える生産物には最大使用量の150mg/kg、脂肪含有量が10%以下の生産物に対するローズマリー抽出物の最大使用量を15mg/kgに設定。


又、欧州食品安全機関 (EFSA) が2008年に、ローズマリー抽出物が食品添加物として使用された場合の加工食肉、家禽生産物及び魚介生産物類/水産物に対して最大使用量を150mg/kgで使用されると想定しています。これには、脂肪含有量が10%以下の非加熱処理及び加熱処理した加工食肉、並びに加工魚介類及び魚介類生産物 (軟体動物及び甲殻類も含む) も含まれています。


以上の経緯及び観点から、乾燥ソーセージを除く非加熱処理又は加熱処理した加工食肉に対して、それぞれ150mg/kg (脂肪ベース)と設定されているローズマリー抽出物の最大使用量が、乾燥ソーセージを除く脂肪含有量10%以下の食肉のみに対しては15mg/kg (生産物ベース) に、乾燥ソーセージを除く脂肪含有量10%超の食肉のみに対しては150mg/kg (脂肪ベース) に変更されることになりました。また、加工魚類及び水産物 (軟体動物及び甲殻類を含む) 対して150mg/kg (脂肪ベース) と設定されているローズマリー抽出物の最大使用量が、脂肪含有量10%以下の加工魚類及び水産物 (軟体動物及び甲殻類を含む) のみ対しては15mg/kg (生産物ベース) に、脂肪含有量10%超の加工魚類及び水産物 (軟体動物及び甲殻類を含む) のみ対しては150mg/kg (脂肪ベース) に変更されることになったのです。       

委員会規則(EU) No 723/2013は、官報掲載の20日後に発効。

 

(ところで、ローズマリーは2017年に学名がRosmarinus officinalisからSalvia rosmarinusになりました。これまで使ってきたRosmarinus officinalisは1753年に植物学者リンネによって命名されました。当時は、植物を花や葉の形態や構造で分類していましたが、1998年にゲノム解析から実証的に分類体系を構築するAPG分類体系が確立され、ローズマリーは、マンネンロウ属ではなく、コモンセージやクラリセージと同じサルビア属に再分類されました。)

 

「香りを愉しむハーブ」として記憶に留めていただければと思い、第三回目はローズマリーを選びました。それでは始めましょう。

 

 

 

 

   -般名称         学名             生育地             

  ローズマリー        Salvia rosmarinus.         地中海沿岸         

 

         Salvia rosemarinus (ローズマリー) 2021/3/30

 

ローズマリーは肉や魚をグリルするときに焼いて香りを付けたり、ローストミートやローストチキンの肉にマリネをして味を付けたり、パンやクッキーに振りかけたり、オリーブオイルやアーモンドオイル、ワインビネガーの中に入れて成分を抽出したりと、その香りを存分に楽しむことができるハーブです。耐寒性があり栽培は容易です。rosemaryという名は、ラテン語のros (露)、marinus(海)に由来。生育地では海からもたらされる水のみで自生しているのでこの名が付いています。

 

  

  

 

原産地; 地中海沿岸

高さ1~2 m程になるシソ科(Mint family)の常緑性低木で、色々な品種があり、立性、匍匐性、半立性に分かれる。花の色は青、紫、白、ピンクがある。

  

ローズマリーは擦ると樹脂状になり、それは毒とヘビを除くすべての生き物の毒を中和し、発汗を促進し、疝痛を払いのける。』と述べています。

 

ローズマリーの香りは、モノテルペンのα-ピネン (20.1%-21.7%),β-ピネン, カン

フェン, リモネン, 1,8-シネオール (23.5%-26.5%), ボルネオール、更にテルペン系炭

化水素化合物のカンファー (7.2%), linaloolリナロール, ベルベノン, テルピネオー

ル,3-オクタノン-ケトン, 酢酸イソボルニルからなります。

カンフェンが含まれているカンファー(樟脳)は、古くから防虫剤として、ベルベノンはバーベナに多く含まれる成分で、スッとする芳香が特徴的です。カンファーよりもクセが少なく、さっぱりとした爽やかな香りがします。

カンフェンとベルベノンは共にケトンですから神経毒を持っています。乳幼児、妊産婦への使用は避けるべきです。シネオールも鼻に抜けるような臭いが特徴的で、モノテルペンのオキサイド類なので強い反応が現れます。酸化物類の疫粘液溶解作用により去痰作用、抗カタル作用、免疫調整作用があります。乳幼児には刺激が強いため使用を避けるのが賢明です。

 

 

  主な有効成分  モノテンペル   ロスマリン酸     ルテオリン                                                

            抗菌性      抗酸化作用    抗酸化物質活性     

プリニウスが説く「胸の慢性的な愁訴」とはどのような病を指すのかはわかりませんが、ローズマリーを葉、根、茎、種に使い分けたハーブ指南書は現在でも見あたりません。ローズマリーは各部分毎に成分、濃度が全く異なる事からローズマリーを各部分に分けて使う方法は理に適っています。次に葉(茎)、花、種に含まれる成分について、現在わかっている範囲内で順に述べておきます。

 

葉の精油の15-55%を占めるシネオールは、大気に触れると褐色を呈し、一部樹脂化して水分の蒸散を防ぎます。芳ばしい香と味を持つことから、食品添加物・香料・化粧品、口中清涼剤やせき止めにも配合されます。炎症や痛みを和らげる作用があり、肺と副鼻腔には去痰作用と殺菌作用、又、気管支を狭くする原因となる特定の神経伝達物質を阻害するため、気管支炎や気道の風邪などの呼吸器疾患、それに慢性および炎症性呼吸器疾患、喘息にも使用されます。

カルノシン酸、カルノソールは、強力な抗酸化物質で、食品の防腐剤や酸化防止剤として使用され、記憶力を改善する作用、神経細胞の維持に重要な役割を果たす神経成長因子の生成を高める効果、又、生体防御機構を活性化させる作用があり、解毒作用を高め、脂肪細胞の分化を抑制し、肥満を抑制する作用があることが報告されています。細菌の核酸生合成を阻害することで黄色ブドウ球菌に対する抗菌特性があります。軽度のアルツハイマー型痴呆症患者に対しては症状が改善する可能性があります。

タンニンには粘膜からの分泌を抑える収斂作用があり、サポニンには界面活性作用による殺菌性があり、去痰薬として使われています。

グリコリック酸は新陳代謝の悪くなった角質層の結合を緩めて剥がすのでケミカルピーリングにも使われます。

 

花のカルノシン酸やカルノソールの量は葉よりも少なく、ロスマリン酸が代わりに

含まれています。ロスマリン酸は葉 (3.5%) よりも花にはるかに多く含まれます。植物は菌類やバクテリアに対する防御としてロスマリン酸を合成しています。捕食者から植物を保護する為に用意された防御化合物といえます。葉よりも花の方に多く含まれているのは次世代に向けて用意する種子に重点を置いているからでしょう。

 

種子には抗酸化作用、抗がん作用、脳機能保護作用、コレステロール低下作用があるトコトリエノールが大量に含まれています。

 

   

 

ロスマリン酸、サポニンは水溶性であり、カルノシン酸、カルノソール、ロスマノール、トコトリエノール、シネオール、カンファーは非水溶性です。ローズマリーを摂取する時には水、アルコール、脂の中に溶け込んだローズマリー成分にも注意を払う必要があります。

 

ローマ帝国期のギリシャ人、ディオスコリデスはローズマリーを次のように描写しています。『ギリシャ人は その匂いからローズマリーに Libanotis coronaria(コロナリウス)の名前を付けた。ローマ人はそれをローズマリーと呼び、髪飾りに使っている。 枝は細く、周りに小さな葉を付ける。その葉は厚く、やや長く、ほっそりとして、内側は白く、外側は緑で、強い香りがする。体を温め、黄疸を治す。 水で煮て運動前に飲み、入浴する者はワインと一緒に飲む。 また、倦怠感を取り除くための治療薬と混ぜたり、グルシナム( Gleucinum simplex オイル )と混ぜて使う。』

 

 

 栽培            春または秋に挿し木                   

プリニウスが栽培方法について次のように述べています。

『ハーブジュニペルスサビナは、挿し木だけでなく、取り木でも増やせる。ローズマリーも、枝の挿し木から同様の方法で殖やすことができる。サビンもローズマリーも種ができない。rhododendrum(つつじ)は、取り木と種子から繁殖する。』

 

  

実生のローズマリー。挿し木の生育スピードには遙かに及ばない。    2021/6/26

 

水に挿す部分にあたる下葉を取り除いて水の中に入れておくと3-4 週間で発根します。ローズマリーの発芽率は悪く、芽が出るまで時間がかかります。春又は秋に挿し木で殖やす方法が容易です。茎の色が緑色のところを切ると、そこから新しい芽が出てきます。茶色の枝からは芽が出てきません。樹形を整えるにはこのことを考慮して整枝します。ローズマリーは種類が多く、微妙に香りや味が異なります。使う目的を考えてから栽培を始める事が大切です。

 

5月の初めの夏の来ない内に、大きく茂った枝を刈り取ります。部屋の中に置くと、爽やかな澄み切った香りが満ち溢れます。

 

 使用方法         オイルの中にローズマリーの香りを移す                                   

料理にローズマリーを使う時には「摂取しすぎない」ことが重要です。高用量を摂ると、嘔吐、昏睡、肺水腫を引き起こします。バター、オリーブオイル、生クリーム等のオイルの中にその香りを溶かし込む、又は摂取量が度を超えないようにあらかじめ体の中に入れる量を考慮してから使うことが大切です。例えば次のようなレシピがあります。

ローズマリーオリーブオイルはローズマリーソルトと同じくフレッシュのローズマリーが手元にない場合、或いはすぐに使いたい時にあらかじめ用意しておくローズマリーの香りの保存法の一つです。

 

 

成人の経口使用にあたって

  1. 消化不良、胃腸管の軽度のけいれんに対して症候性緩和目的で使用する。
  2. 軽度の筋肉、関節の痛み、及び軽度の末梢循環障害の緩和の補助剤として使用する。

成人、高齢者に対する経口使用量は1日に乾量で4-6gを越えないこと。

  1. ハーブティーとして:6gのローズマリーを2カップに湯に3-5分間浸したものを1日3回に分けて飲む。
  2. 抽出物:リキュールワイン(20gのハーブを1Lのワインに入れて5日間いれたもの):10〜20 ml /日2〜3回又は、20 ml /日1〜2回
  3. チンク油(1:1を45%エタノールに入れたもの):2-4mlを3回/日。

( 精油は外用のみで、決して飲んではいけません。)

 

( EFSA(欧州食品安全機関、2008年3月7日付)は、口から摂るカルノソールとカルノシン酸量は、大人で平均0.04mg/kg体重/日、未就学児で平均0.11mg/kg体重/日程度と見積もっています。)

 

使用期間適応症;医薬品の使用中に症状が2週間以上続く場合は、医師または資格のある医療従事者に相談する必要があります。

 

入浴剤として

  1. 1リットルの煎じ薬/粉砕したハーブ(1:20)をお風呂の水に入れる(週2回)
  2. ハーブ50gを1Lのお湯に入れてボイルし、そのまま30分間置いたものを浴槽に入れる。12歳未満の子供への使用は推奨されていません。推奨されるバス温度は35〜38°C、10〜20分。

 

過敏症

  1. 経口使用では、胆管の閉塞、胆管炎、肝疾患、胆石、および医学的アドバイスを必要とするその他の胆道障害。
  2. 入浴剤としての使用では、大きな皮膚の怪我、開放創、急性皮膚病、高熱、重度の感染症、重度の循環障害、心不全の場合には禁忌です。

 

12歳未満の子供への使用は、十分なデータがなく医学的アドバイスが必要なため、推奨出来ません。医薬品の使用中に症状が悪化した場合は、医師または資格のある医療従事者に相談する必要があります。入浴剤としての使用する場合、高血圧の方は、温浴の状態で使用する必要があります。関節の腫れ、発赤、発熱を伴う関節の痛みがある場合は、医師の診察を受ける必要があります。

 

妊娠中および授乳中の安全性は確立されていません。妊娠中および授乳中の使用は推奨されません。

 

『家庭でのローズマリーの使用は、「香りを愉しむ」という使い方に絞るのが賢明だと言えるでしょう。』とは言っても、ローズマリーの香りを思い浮かべるとローズマリーを使った料理を取り上げない訳にはいきません。ローズマリーを直接食べるのでなければ、その香りを利用するだけであれば、それほど注意を払うことはありません。存分に活用しましょう。

 

  キッチンカウンター越しに          ラムチョップ         

 

ラムチョップはロースト前にマリネしておくとしっとりと仕上げる事が出来ます。フレッシュのローズマリー、塩、コショウ、ニンニク、オリーブオイルでマリネします。シングルリブチョップをレアで焼くには、直前まで冷蔵庫内に置き、ダブルリブチョップは、調理する前に室温で30〜40分置いてからローストします。タイムやエルブ・ド・プロヴァンスなどタイム主体のハーブや調味料に置き換えることもできます。少なくとも30分、または最大24時間マリネします。

ローズマリーを直接口にする時は、使ったローズマリーの全体量を頭に入れておくこ

とが大切です。

 

 

 

 

「ローズマリーは食べずに香りだけを愉しむようにしましょう」と言いながら3つもローズマリーの葉のレシピが続いてしまいました。危険なものはやはり美味しいのでしょうか。最後のレシピは「あなべる お菓子教室」の評判のレシピです。今回は特別に引用しました。作ってご覧になるとそのおいしさに驚かれるはずです。使うローズマリーの葉は、出来ればピンクの花をつける品種にしてください。格段に素晴らしい香りが口中に広がります。そして、どうか食べ過ぎないように気を付けてください。