望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

ウラ話・稽古場編・・・実は、けっこう恥ずかしい話

2013-09-08 00:29:34 | 舞台・ウラ話

今回やっちまった私の失敗。

さて、その話をするのに、
ずいぶん関係のない話から始めさせて頂きます。


5月の「武士の影」でも共演した中川ムックくん。

(時代劇とはいえ、すごいメイク

お笑い担当の軽~い役回りが多いのですが、
実は、ストイックなほど、
真剣に演技に取り組む役者さんで、

私の大好きな役者さんです。
(私も真面目なので)


その上、お互いに関西人。
その上、関西人のくせに(?)、
出番の前に震えるほどの緊張しい。

と、いろいろ共通点もあって、
なんか知らないけど、
2人で喋るときは、
関西なまり丸出しで喋っています。

2本続けての共演のため、
なんじゃかんじゃで半年くらい、
ずっと一緒に稽古してるので、
なんか気楽に関西弁が出ちゃうんですね。


5月の時代劇では主従関係でしたが、
今回は叔母と甥。

コメディ系の多い2人が、
珍しく、シリアスな芝居をしたんです。

まぁ、我々がやると、
どことなく面白くなっちゃう?
のが謎なんですが 



でも、ホントにシリアスなシーンだったんです。

ムックくん演じる政伸が、
父親の首を絞めようとする。
そこを叔母の文代(私)に見つかって、

・・・と、いろいろあった後の会話です。


(台本のセリフ)
文代「政伸、親を殺そうとするなんて、どういう了見なの!」
政伸「・・・しょうがなかったんだよ」
文代「しょうがないですって!(略)」

と、こんな真剣な会話が続くのですが、

ところが、ある回で、思わず、出ちゃったのです。


文代「政伸、親を殺そうとするなんて、なんちゅう了見なの!」


いや、これ、不思議なものでしてね

本当のセリフを出すつもりで、
同じ意味の、全然違う言葉を口走る、
って、よくあるんです。

意味はつながるんだけど、
言った自分もびっくり~、って。


(あぁぁぁぁ、やっちゃったぁ)

と思いながら、関係なく芝居を続けて、
ムックくんの顔を睨みました。

政伸「・・・しょうがなかったんだよ」

と、いつもと同じように、ふてくされて返事をした、


 彼の目の奥が・・・、


  笑ってる~~~


   ごめんねーーーー!


もちろん、2人とも、
そんなことはすぐに忘れて、
真剣に芝居を続けました。

そして、
2人とも、涙でボロボロのまま、
そでに入った途端、


「なんちゅう・・・くっ、くっ、くっ」
「うるさいっ! 笑うな!」

あ、当然ですが、超小声の会話です。


それ以来、このくだりになると、
お互いに睨みあう中、

ムックくんが目の奥で、
(望子さん、今日は大丈夫ですか~?)

と、関西イントネーションで言ってきやがる!
(音がなくても、なぜか関西弁とわかる)


その上、彼はまずセリフを間違わない人で、
私は、そこでもコンプレックスがあったりして、

(うるさいっ!そんなに間違えてたまるかっ

という怒りも込めつつ、
ぴったりのセリフを言っていました。

「あんたって子は!」


まぁ、おかげでもう一段、
緊張感が上がった・・・かも?
ははははは





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