望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

着物の糸

2009-03-25 12:02:40 | 暮らし・花・趣味
この前、たまたま、
京都の呉服屋さんとお話する機会がありました。

「私なんか荒っぽいから、いい着物を着ると破きそうで」

「いいえぇ。大丈夫どす。
 着物の糸は、そんな丈夫に作ってまへんから」

「?????」

おかしいと思いますよね?
この言葉。

普通なら、
「糸は丈夫に作ってあるから、破れない」
ってコトでしょ?

それが、
「糸は丈夫に作ってないから、大丈夫」
って発言なのです。


よっぽど、私が怪訝な顔をしたんでしょうね。

「ははは。おかしおすか?
 (ヘンですか?の意)


わかりにくいので、これ以降は標準語で書きますと・・・。

着物の糸は、わざわざ弱くなってるんです。

袖を引っ掛けたりしたとき、
糸が丈夫だったら、どうなると思います?

布の方が破れてしまうでしょ。

糸が弱ければ、糸が先に切れるから、
布は無傷のまま。
これなら、何度でも縫い直せば使えます。

着物をいつまででも使えるように、
糸はわざと布より弱いものを使ってるんです。


おおっ!

目からウロコでありました 

そういえば、稽古などで使う着物も、
袖はすぐ取れるけど(取るなよ!)
布には傷みはありません。
 

先人の知恵  

ちょっとイイ話  
コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

これってギャグ?

2009-03-19 20:35:08 | 暮らし・花・趣味

ソフトバンクからメールがきました。

         
平素はソフトバンクをご利用頂きありがとうございます。
お客さまの携帯電話に同一のメールを複数回配信したことが判明いたしました。
お客さまには、重複して受信したメール料金を3月度ご利用分にて返還いたします。
このたびは、お客さまにご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。
・・・以下略
         

確かにこのところ、毎度毎度、
ソフトバンクから同じメールが続けて来て、
うるさいなぁと思っていました。

が、
やっと気づいてくれたようです。

ただ・・・、



このメールも2本来てる、ってどういうこと  

 
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウラの話のつづきのオマケの続き、のつづき

2009-03-15 18:06:21 | 舞台・ウラ話
なんちゅうタイトル  
でも、今日こそ終わらせるぞ~~~

昨日は代役を引き受けた私が、
みんなに感謝されて・・・というところまででした。

さて、
青春ドラマのような盛り上がりを見せている場に、
演出助手が、
両手に色々なものを抱えてやってきました。

「で・・・すみません。これ台本です。
 長ゼリ(長いセリフ)は1個だけで、
 あとは普通のセリフが20ほどあるだけです。

 これが楽譜です。
 7曲ありますけど、ソロじゃありませんから。
 曲と歌詞を覚えていただければ大丈夫です。

 ダンスの方は、簡単なのに3曲ほど、入っていただければ、
 それ以上はいりませんので 


・・・って。

なに?

長ゼリに普通の台詞20個?
歌7曲?
ダンス3曲?

「今日は帰っていただいて、
 台詞と歌を覚えて、明日来てもらえれば、
 明日はダンス3曲教えます。
 
 とにかく明日は1日、望子さん中心の稽古にしますので。
 で、あさっては最後の仕上げの通し稽古をして、
 その翌朝からツアーです。
 
 今回の会場はみんなデカいですよ~。
 平均800人。大きいところは1000人収容の大ホールです
 楽しんでくださいね~~
    ・
    ・
    ・ 
    ・
    ・ 
    ・
楽しめるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ 

ああ~、ああ~、受けなきゃよかった 

そうなんだよなぁ。
またやっちゃったよ。悪いクセ。
《 無責任な安請け合い!》

こないだだって、ひどい目にあって、
あんなに反省したのにさ。
なんでまた、やっちゃったんだろう
  ・・・クヨクヨ、グズグズ
 

といっても、
今さら、何を言ってみたところで始まりません。
早速家に帰って、覚え始めてみたものの・・・。

歌は曲よりも歌詞が問題でした。
メロディは覚えられても、歌詞が覚えられません。
だいたい歌詞って、1番と2番が対になってたりするので、
かえってゴチャゴチャになっちゃうのです。

ふぅ・・・・・・む。
こうなりゃ、
わからなくなったら、
    ・
    ・
口パク、だな 

無責任って思うでしょ?
でも、その程度で進めていくしか、
道はなかったんです。

しかし!!
口パクといかないのが・・・セリフ!
これだけは、何が何でも頭に叩き込まねばなりません。


そして、翌日。

頭を振ると、台詞や歌詞がこぼれそうになりながら、
ダンスの振り付けを、また死ぬほど稽古し、
その翌日は、本番そっくりにやってみる通し稽古。

たった2日間で、5キロ痩せました。

そして本番。

本気で「逃げよう!!」と思いました(笑)
いや、ホントに

何が怖いって、ダンスは群舞なので、
1人間違えると即バレちゃうんです。
1日1曲でもしんどいのに、
一気に3曲も詰め込んだために、
頭と体がつながらなくなっていました 

全員が右手を上げているときに、
    左手を上げたらどうしよう・・・  
 
これって、ある意味では、
セリフよりもオソロシイんです 

舞台のそでで出番を待っていても、
恐怖で叫びだしそうでした。


でも、
カンパニーのみんなが、
「よくぞ入ってくれた」と感謝してくれて、
それはそれは全力でサポートしてくれた。

・・・その気持ちに応えなきゃと、
ただそれだけで、
800人のお客様の前へ飛び出していきました。

はい。なんとか、なりましたよ、全公演。
火事場の馬鹿力ですね。
口パクは、ときどきやりましたが 

でもそれ以来、
かなり安請け合いのクセはおさまりました
でも、たぶん、間違いなく、
寿命は縮んだなと思ってます。ははは。

あ・・・、

そういえば・・・、

最初に書きたかったのは、
出演者の急な降板のとき、どうするか、って話でした。

方法は3つ。

その1が、代役をたてること、
・・・そこまで終わったんですよね。

あれだけ長く書いて、
3つのうちの1つしか書けなかった 
ははははは。

さぁっ、あとはサクサク行くぞーー。

次に、
その2・台本を書き換える。

いなかったこと、にはできなくても、
 「あの人がこう言ってね」などという、また聞きの台詞にする。
その人が沢山登場するシーンをばっさり切る。
切れなきゃ、まとめてばらして、とにかく1人なくしてしまう。

できるだけ他の人に台詞を振り分けて、チョイ役にしておき、
 誰かが2役やる、なんて荒業もあれば、
なぜか死んじゃう、って無茶苦茶も(笑)
 
でも、これらはメインキャストでは無理です。
そこそこの役で、無理くりに、できるかできないか、です。

それに、本番寸前にあんまり台本を変えると、
今度は他のキャストがパニックになってしまいます。

つまり、とどまるところ、
1の代役も、2の書き換えも、
できないことがけっこうあるんですね~。


ということで、
最後の3は・・・、

「意識があって、言葉が喋れる限り、本人を出す!」

結局こういうことになるんですね。
(これだけ書いて、ふりだしに戻っただけかいっ!)

私の眉間の傷くらい、軽いもんです。

ある若い女優さんは、ミュージカルの主役で、
本番寸前に盲腸炎になって入院したものの、
代役の出来が悪いと聞いて、
本番には病院から劇場に通って、主役をつとめたそうです。

病院脱出はけっこうあって、
救急車で運ばれ、絶対安静を言い渡された病院から、
こっそり抜け出して舞台に出て、また病院に戻った人もいます。

初日の前日に、足首を骨折。
それでも、ストーリー上、どうしても踊らねばならず、
舞台の袖まで杖をつきながら、舞台では毎回、踊りきった人もいます。


そういえば、ゴン中山でしたっけ?
2本ゴールして、あとで骨折が判明したってことがありましたよね。

人間の力ってすごいと思います。


生の怖さや理不尽さ。
でも、それだから、感動もあるんです。

なーんて、
・・・ちょっとカッコつけて締めてみました。

長文のお付合い、ありがとうございました~!



コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウラの話のつづきのオマケ、の続き?

2009-03-14 14:47:31 | 舞台・ウラ話
急にキャストが降板せざるを得なくなった場合、
方法の①が「代役を立てる」という方法。

で、ついでに私の代役騒ぎを聞いてください、
というのが、昨日の話でした。

       

「3日後からツアーなんですけど、急にお母さん役が倒れて、
とても旅には連れて行けないんですぅ。
ミュージカルだけど、歌はコーラスばかりだし、
芝居ができればいいんですぅ。
望子さん、なんっとかならないでしょうかぁ?」

と、若い友人から泣きそうな声で電話がありました。

「えー? 3日後? そりゃあ誰もいないでしょ~」
「そうなんですよ。でも若手でできる役じゃないし、
 もう今、主宰も真っ青になってますぅ」
「でしょうねぇ」

「望子さーーん。

 ・・・1週間だけのツアーなんですよーー。
 ・・・空いてませんかーー? 

「う・・・ん。空いてはいるけど・・・」

「えっ? 空いてます?
 ああっ、天の助けだーーーーっ

「ちょっ、ちょっと!
 まだ、あの・・・、
 ・・・
  ・・・



 ・・・わかった。お手伝いしましょ」

「うわぁーーーーーー
 ありがとうございますーーーー。
 このご恩は一生忘れません!

「いやまあ、どうなるかわからないけど」


「で・・・、

 今から稽古場に来れますか?
 かなりいろいろあるので、
 1時間でも早い方がいいと思います」



・・・え???

な、なによ?
そのケロッとした変わり方?

今しがた、一生忘れないって言った割に、
けっこう怖いこと言ってくれるじゃないの


まぁ、そうはいっても、
兎にも角にも行くしかありません。

バタバタと用意をして稽古場に行き、
スタジオに1歩足を踏み入れました。

・・・と・・・、

「あーーーっ、望子さんっ

のひと声と共に、
キャストもスタッフも、そこにいた全員が、

どどどどどーーっ 
と、私に走りよってくれるではありませんか 

そして、口々に、
「ありがとう!」「助かります!」と、
感謝感謝のメッセージ

 
ええっ? 
ちょっとぉ~、なんか、私、救世主?
そんなぁ、あらぁ、まあ~。
うふ、やっぱり受けてよかったかも。


・・・しかし、
この後からが、地獄のスタートでした・・・。

すみませーん!
もう1日、続けます!
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウラの話のつづきのオマケ

2009-03-13 22:54:47 | 舞台・ウラ話
「本当にイタい話」は一応2回で終了しましたが、
また、ちょっとオマケをつけたくなっちゃいました~。

私の場合は、眉間(みけん)の傷程度で済んだワケですが、
もっとひどいケガや病気の場合はどうするか?

この深刻な状況のとき、
考えられる方法は3つ、あります。

①代役を立てる

商業演劇や大劇場のミュージカルなどの場合、
メインキャストは忙しい有名人が多いので、
最初からそれぞれに代役がいたりします。

本人が稽古に出られないときに、
その人の代わりをするためです。

そんなスターが、本番寸前に大ケガ 
そこで代役をやっていた無名の新人が大抜擢されて、
・・・というお話、よくありますよね

まぁ現実は、そう甘くないのでしょうが
大きな公演の場合は、さすがに危機管理はしっかりしています。

対する我々、小劇場はどうかというと、
当然のことながら、危機管理は皆無
そんな余裕のあるキャスティングなんてできやしません。

・・・となると、

 どこかから、
 誰かを、
 探してくる、

ことになります

と言っても、たまたまそのときに、
「体が空いていて、役のイメージに合った人」
を見つけるのは至難の業です。

それに、代役なんて大騒ぎになるのは、
当然切羽詰っているからで、

「あさってから本番なんだけど、空いてないかな?
 台詞は100ちょっと、くらいなんだけど」

なーんて言われて、
受ける人は、まず、いません 

そういえば、6、7年前になるでしょうか。

『You Are The Top~』という三谷幸喜さんの作品で、
市村正親さんと鹿賀丈史さんと戸田恵子さんの3人芝居の予定が、
鹿賀さんが本番寸前に病気で降板し、
浅野和之さんが代役をやったことがありました。

寸前の降板だったのにも関わらず、開演の遅れはたった5日ほど。
3人芝居の上に、ピアノ演奏まである役を、
それだけの時間でこなした浅野さんのプロ根性に、
心から拍手しました。

その公演、私も観ましたが、
いや~、その完成度の高さにびっくり仰天。
一度、一緒に地獄まで落ちた 
だからこその結束力なんだろうなぁ、
と感心した記憶があります。


実はね。私も、
一生忘れられない、代役をやったことがあります。

代役自体は何度もやってますが、
このシチュエーションだけは、
もう二度とイヤだ、というような代役を(笑)

すみません!
この話はまた長くなりそうなので、
ここからは明日にさせて下さーい 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

舞台の裏のウラ話・昨日のつづき

2009-03-09 15:20:37 | 舞台・ウラ話

ええと・・・昨日は、

初日の早朝、倒れて血だらけになり、
そのときできた眉間(みけん)の傷に、
絆創膏を細―く貼って出ることにした、

ってところまででした。

が・・・、本番が始まってから、
思わぬ誤算に気づいたんです。
 
                
そのときの私の役は、
騒がしく動いたり、どなったりすることが多かったんですが、
大声を出すと、どうしても顔に力が入るんですね。

それに、騒がしいキャラのため、
表情も普通より派手に作ってました。

すると、
そのたびに、
眉間のあたりがじんわりと温かくなって、

細く切った絆創膏のまわりから、
血が、ぽつ、ぽつ、とにじんでくるのです。

このままいけば、遠からず、
眉間から鼻の脇を通って、血が流れだすでしょう。

舞台で、顔から血がタラ~~、

なんてことになったら、
客席の視線は、すべて、
この眉間に集中する・・・ 
 
芝居が変わってしまうぞ・・・ 

まずい。
どうしよう・・・ 

セリフを喋りながらも、
頭の中は、ほとんど眉間のことばかり。

とりあえず、自分の出番を終えて、楽屋へもどり、
必死で考えました  
  

今度、私が出るシーンは長い。
このままだと、絶対に途中で血がたれてくる。
どうしよう・・・。

・・・と、

ふと目の前を見ると、

いつも使っているmyタオル。
普通サイズより、少し長めのスポーツタオルです。
 
 そうだぁぁっ 

 これだぁぁっ  

そのタオルと安全ピンを2個握ると、
そのまま、そっと舞台の袖に行きました。


袖には、出番を待つ役者が隠れるために、
黒い幕が吊るされています。

袖まで来た私は、その幕に、
それも、舞台ぎりっぎりの場所に、
安全ピンでスポーツタオルをぶら下げました。

こんなところに、何か細工をする場合、
普通は舞台監督さんに断って、
共演者にも話をして、というプロセスが必要なのですが、
そんな悠長なこと、言ってられない!

誰にも言わず、
でも、もちろん、舞台進行のジャマにならない所に、
吊り下げました。

黒い幕に、
白いタオルをだらーんと 

かなり奇怪です。
でも仕方ありません 
 
そして、こうなると、
走り回る役だったのが、幸いでした。

ワーーっと走って、
なぜか一瞬、そでに入り、
タオルで顔の血を押さえて、出て行ったり、

他の人たちがメインで芝居をしているときは、
さりげなーく体の半分をそでに入れ、
なぜか一瞬、顔を隠して、血を押さえたり。

共演者には本当に迷惑をかけました。
いつもと違う動きをして、混乱させただけでなく、

袖に入った途端、
血だらけのタオルがぶら下がっているし 
それも、その血がだんだん増えていくし 

ホラーです。

まあ、終わってから、
みんな、笑い事で済ませてくれましたが、
かなり青ざめた人もいたようです。
(悲鳴を上げられなくてよかった

でも、ありがたいことに、血はその1回だけで止まり、
次の回からは、タオルも必要なくなりました。
でも、絆創膏は千秋楽まで剥がせずじまい。

その顔をしみじみ見た共演者の1人が、
不思議そうにいいました。
「しっかし、なぜ顔から倒れるんですかねぇ」

「そんなこと、知るかっ!」

でも、他の方の話を聞いても、
けっこう顔から倒れているんですよね。

実は私、すごい低血圧で、何度も倒れてるんですが、
必ず顔から倒れます。
これはいつの傷、これはその前の、と、
いくつも顔に傷が残ってます。

やっぱり、顔からなんじゃないでしょうか。

ってことは、倒れる演技も、
顔からが一番リアルなのかも。

絶対にやりたくないけど 
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

舞台の裏のウラ話・その2

2009-03-08 13:41:19 | 舞台・ウラ話
②本当にイタイ話

よく、本番前の役者さんに、
「体調に気をつけて、ベストの状態で本番に臨んでね
なんて、メールの最後に付け加えます。

でもね。
わかってるんです。
そんなこと、できっこないって。

本番にベストの体調で臨む。
・・・当たり前のように思われるでしょうけど、

実は、うっそ、うっそ、うっそ

少なくとも、小劇場の世界では、
本番前が疲労のピーク。
いや、           
・・・ピークを超えちゃってる状態なんです。

夜遅くまで稽古して、
そのあとで、小道具や衣裳の直しやチェックをしたり、
チケットの手配や、メールの連絡。

肝心の演技のことも、まだまだラストスパートで、
上げていかねばなりません。
(最後のあがきともいう)  

朝も早くから、雑用や稽古に追われ、
睡眠時間はマトモに取れず、
心身ともにボロボロで、

 ・・・本番・・・

になるんですね~。


といっても、それをグチるつもりはありません。
(嫌だったら、とっくにやめてます)
 
いや、まぁ、ねぇ。
そりゃぁ、芝居だけに集中して、
体力温存して舞台に立ちたいとは、思いますけどねぇ。

でも、舞台ってそういうものなんですよ。
かなり名の通った役者さんでも 
本当によく働いてビックリしますから。

        
 
・・・だから、それはいいんですが、

・・・ただ、そういう状態なだけに、


怖いのが、病気とケガなんです 


役者っていうのは不思議な生き物で、
限界を超えていても、
たいがい、本番中は何とかなっちゃいます。

きっとアドレナリンが異常分泌してるんでしょう。

でも、
それでも、
体は正直なもので、
ふっと気のゆるんだスキをついて、
足元をすくわれることがあります。

                                                      
これもかなり前の話になりますが・・・、

今日が初日だっ! という日の、
明け方のことでした。

たまたまふと目が覚めて、
トイレに行きました。

    
・・・6時か・・・。
あと1時間は眠れるな。
起きたらまず洗濯だけ済ませて、と。
・・・あ、あのシーン、
もう少しテンポよくしないとな。
・・・あ、そういえば、
あの人のメールに返信したっけ。
   

と・・・まるっきりまとまらないことを、
まとまらない頭でウダウダ考えながら、
トイレを出ようと、ドアノブに手をかけて、
   ・
   ・
   ・ 
   ・
   ・
それから、何があったのか。
   ・
   ・
   ・ 
気がつくと、目の前に、
トイレの床がありました。

「・・・ん??? 
 ・・・転んだ???」

 
ボーっとした頭で起き上がり、
床にぺたりと座り込み、
大きなため息をつきつつ、
触るともなく、顔に手をふれると・・・、

ほっぺたも鼻も、ヌメヌメ、ネトネト。 

「ん??」

と、その手には・・・、



「血だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ



一気に目が醒め、
あわてて洗面所の鏡を見てみると・・・、

どこで、ぶつけたのか 

ちょうど眉間(みけん)のあたりがパックリと割れて、
顔の半分以上が赤黒く染まっています 


時間を見ると、6時35分。 
30分近く倒れていたようでした。

あ、あ、あ、
ま、まず、顔を洗わなきゃ。

ぼーっと起きだしてきた家族の前に、

「ヌッ」

と、この顔を見せたら、

今度は家族が心臓マヒで倒れかねません。

あちこちについた血を拭き、
(なんか、2時間ドラマみたい・・・)
と、みょ~に呑気な感想を持ちながら、
傷の消毒まで終えて、
あらためて顔を見てみました。

ざっくり切れた眉間の傷に、血がにじんで・・・。

ハタモトタイクツオトコ・・・だわぁ。
    ・
    ・
    ・
    って、
    ・
    ・
そんな呑気なこと、言ってる場合じゃないでしょーっ!

どうするのよ!
今日、初日よ!  
 

いくら「元気のいい奥さん」役だからって、
眉間にバンドエイドはやりすぎでしょーーっ 


でも、よほどザックリやったらしく、
押さえておかないと、血が止まりません。

劇場に行き、演出家と共演者にあやまり、
結局、肌色のバンドエイドの絆創膏部分だけを、
できる限り細く切って傷に貼り、
そこに厚めにドーランを塗って出ました。


え~え、そりゃバレますよ。
前の方のお客様には、絶対に。
でも、これ以上の方法は思いつかなかったんです。

でも・・・、

ただ、ひとつ、誤算がありました。

・・・と、また長すぎました~。
今日はここまで。
また明日続けます~   
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

チロルの春、見つけた~♪

2009-03-06 22:31:56 | 暮らし・花・趣味
今日の雨はしんどかったですね~。
ウチに帰り着いたところで、しばし座り込んでしまいました。

でも、こんなもの見つけたぞ~ 



ひな祭りには間に合わなかったけど、
手のひらサイズの春。

本当の春も早く来てよ~。
寒いよう 
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

すみません。PRです(^_^;)

2009-03-01 15:39:15 | 演劇・舞台・小劇場

この場を借りて、PRさせてくださーい 

ウチのユニットに連続出演してくれている、
役者仲間の松井裕子ちゃんが、
もつ料理のお店を出しました~

場所は世田谷。小田急線の豪徳寺。
駅から徒歩3分、くらい、かな~?

マックを左に見て、モスを通り過ぎ、ブックオフの斜め前。
トントンと階段を上がると、
「ごうかく」と書かれたドアが。
このドアが、何となく入りにく~い雰囲気なんですが(おいおい

でも、そこを開けると、
安くておいしいもつ料理が待ってます

とろけるようなレバーの串焼き(140円)
思わずタレまで飲んじゃう牛もつ煮込み(530円)
その他いろいろ。
 
お酒もおいしいようです
(呑めないからわからない

芝浦まで直接買い付けに行っているとかで、
もつの味って、ここまで違うんだと感動でした

いくら仲間の店だからって、
美味しくなければ、おススメしません。
ほんっとに美味しいんです
そして、びっくりするほどお安いんです

下北沢から、3駅目。
ぜひ覘いてみてくださいまし。
小劇場の役者たちも、ちょこちょこ顔を出しております。

この日は、ウチのユニットの主宰、離風霊船の山岸諒子と、
vol.3に出てもらった名優、池田ヒトシさんと、
3人で行ってきました


真ん中が、松井裕子ママです。
・・・って、もう既に出来上がってる??
おーい! お店のお酒、全部呑むなよ~っ

information
 もつ料理専門店“ごうかく”
 世田谷区豪徳寺1-41-5 工藤ビル2F(「牛繁」右階段昇る)
 03-3439-1589     
 18:00~25:00 (木曜:定休)

下北観劇の帰りにでも、あと3駅。
ぜひ足を伸ばしてみてくださいませ~
このお味、絶対損はさせません
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

参加中。よかったらクリックを!

人気ブログランキングへ