東大阪でそろばん教室を運営しているの先生のブログ 関西珠算瓢箪山教場・石切教場

子供たちから教えられたこと、感じたことを想いのままに綴ります。

塾の成績のお話

2022-03-11 15:37:02 | 日記
塾の世界線ではある程度常識なことって、一般的にはあまり知られていないんですよね。

例えば、各学年最初のテストは点数取りやすいけれども、回数を重ねるごとに平均が下がって、学年末テスト(なぜか定期テストなのに、入試問題いれたり復習問題入れたりする先生が少なくないのもあって)は1年間で最も低い平均点になることが多いとか。

中3の学年末は、だいたいみんなが必死になるので良い結果が出やすいとか。

中3学年末は中1・2の学年末試験よりもだいたい1か月は早く行われるとか。

(以上すべて大阪府の傾向です)

宣伝に使う数字もなかなかに考え抜かれている場合があります。例えばゴールデンウィーク明けの広告でしたら、生徒の得点アップを謳うことが多くなります(だって前年度学年末と比べれば平均点が50点くらい上がることもありますから、そりゃ普通にしてれば生徒の点数は上がることが多くなりますからね)。

成績の良かった数字だけを取り出して、学年すら分からない状態で出してみたり(今の時期に中3の成績を出してみたり、去年以前の数字を出してみたりなど)

普通の保護者が数字や中学校の事情に疎かったり、そもそも知らなかったりする場合なら、簡単に騙されてしまうわけですね。

私は5年くらい前に、数字を出すことを辞めました。出せないわけではなくて出さないんです。そう決めたから貫いています。

決めたことをなかったことにしたくはないんですよね。結果のいいときだけだして、悪いときは当たり障りない言葉で濁すとかは嫌なんですよね。

今回ですか?そりゃもう全力で出したいくらい良かった生徒が多かったですね〜。でも、出さないって決めたから出さないです。

これって、個人塾なら指導者の矜持になるのかもしれませんね。私は私の決めたことをぶれずに進めたいと思っています。
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11年

2022-03-11 13:46:00 | 日記
あの日から11年

日常を大きく変えたあの日から

自分には何ができるのか?

地震予知を一度は研究した

分かったことは自分の無力

でも今は「教える力」を持っている

だから予知するかわりに託す

未来を担う教え子に

知識と智慧の使い方を

身の守り方を

この想いをいつまでも忘れないために
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勉強の仕方が

2022-03-06 15:00:00 | 学習・塾に関する中身
 分からないってのはあり得ないと思っています。何度も何度も書いていますが、生徒たちと(残念ながら一部の保護者は)「楽して高得点を取る」ことが勉強であり、塾ではその方法(私は魔法と呼んでいます)を教えるものだと考えています。

 まず第一に。塾がその方法を持っているのであれば、どうして塾に通う中学生が(少なくとも私が教室を開いている地区では)半数を超えるのに、定期テストの平均が50点未満になるのでしょうか?この数字は「半数以上の中学生が塾に通っている状態で」出ているものです。中には指導がおそろしく良くない塾もあるでしょうが、それでもこの点数になっている時点で「塾に通えば、それだけで高得点が取れる」というわけではないことは明白です。

 次に。もし通うだけで成績が爆上がりするような塾があれば、おそらく常に満員御礼。そしてその塾のノウハウはものすごく高いお値段で商品となります。そしておそらく一人当たりのお月謝も現状の倍以上に設定できることになります。
 ただし、その方法が教育的に正しければ「公教育で」実践されることになりますから、結果的に塾通いの必要性はほとんどなくなることになるのです。通うだけで好成績となる指導方法が確立されているのであれば、塾は数年のうちにその存在意義をなくすことになるはずです。

 つまり、こと勉強においては「通うだけで成績が爆上がりする魔法」を持つ塾はないし、楽して(最小の勉強で)好成績を収めることができるような学習法もないというわけです。

 さて、話題は変わって。中2数学は「証明」単元が続きました。学年末テストは「証明の単元」がテスト範囲にはいっていた中学校が多かったことと思います。どうしても証明が理解できない中2。その手元を見たり質問のやり取りをしたりする中で、「そもそも△ABHと△DEHにおいて」から書き始める意味が分からないと思っていることに気が付きました。

 というわけでこんな指導をしました(あくまで証明はテキトーです)。
まず下から順番に書いていこうか!
①結論を書いてごらん→「よってHは直線 ABの中点となる」
②その結論になるためには、何が言えればいいかな→「HA=HBとなることがいえる」
(ここで私がその上の行に「合同な図形では対応する辺の長さが等しいので」とだけ書き加えました)
③何が言えればこの1行に意味があるかな?→△ABHと△DEHが合同やったらいえるんや
そうそう。だから「△ABH≡△DEHとなる」って先生が書いた上の行にくればいいよね。
「だから二つの三角形においてから始まるんや!」

 実際にはもっと何度もやりとりがありましたが、こうしてこの生徒は「どうして△ABHと△DEHにおいて」から書きだすのかという、証明単元に対してずっと思っていた疑問を解決したわけです。この後、基本問題~練習問題くらいまでは自力で証明が書けるようになっていきました。

 集団授業のみでここまでもっていくのは至難の業だと思います。だから私の教室では授業日以外に、教え子で卒業生のチューターに来てもらって(もちろん給料出してますよ)、自習学習をしてもらうのです。
 自分一人で教えるのであればせいぜい一度に3人~4人が限界です。スタッフがいることで学年当たり8名程度まではなんとかみることができますが。

 こうして、難しい単元に取り組み乗り越えることで「わからないことをわかるに変えていくこと」こそ勉強だと気が付いていくわけです。そしてこのしんどさを乗り越えるたびに成績があがり、強くなっていくわけです。

 お手軽でインスタントな勉強なんてない。そう思って毎日子供たちと本気で向き合っています。
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