上海阿姐のgooブログ

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上海電視(2012年1月D号) SMAP上海テレビ収録の追跡記事

2012年02月19日 | エンタメの日記
中国は農暦のこよみに合わせて新年「春節」を祝います。いわゆる「旧正月」と呼ばれるものです。農歴に合わせて新年を祝うのは中国大陸、香港、台湾、シンガポール、韓国、ベトナムなども含まれ、アジアではほとんどの国が旧正月を祝う習慣があり、日本が少数派といえます。なお、北朝鮮は1967年に金日成が春節、端午節、中秋節などを休日から外したと読んだことがあります。現在はどうなのでしょうか。

2012年の農歴新年は1月23日(月)でした。最も重要な日はその前日である大晦日です。「大年夜」と言われ、大晦日に家族みんなが集まってご飯を食べて一家団欒するというのが慣わしになっています。その大切な大晦日の夜、上海のテレビ局が放送する特番にSMAPが出演しました。その収録に訪れた際の記事が上海のテレビ雑誌「上海電視」に載っていました。

SMAPのことだけでなくスタッフ、マネージャーを含めた「SMAPご一行様」の様子が詳細に記事として描かれています。

この雑誌は週に1回発売されるテレビを中心とした芸能情報誌ですが、この号では1月にSMAP、AKB48(柏木、小森、前田)など日本のタレントが立て続けに上海に来たことを特集しています。

上海電視
  

“和風濃情”。日本アーティストが次々と上海に訪れていることをテーマに


SMAP上海行を追跡


 

以下、記事の内容訳です。

1月11日以前 ~衣装の寸法は上腕、下腕部まで~

「SMAP出演のために事前調整を担当した上海側のプロデューサーである陸氏は、SMAPの事務所側のプロフェッショナル性と細かさに感銘を受けた記者に語った。「ディテールのオーダーはほとんど完璧だった。SMAPは黒と白の2組の衣装を持って上海に訪れたが、中国の観衆向けに新年の挨拶をするための衣装には唐服(※唐の時代の古典的な衣装。復古的なファッションの一種としてここ数年注目されている)を着用した。唐服は上海の製作側が特別にオーダーして作ったものだ。こういう場合、普通の芸能事務所はタレントの肩幅、胸囲、袖の長さくらいしか伝えてこないが、SMAPの場合は上腕部の腕周り、下腕部の腕周りなどの寸法まで細かく伝えてきた。そのおかげで、出来上がった服は体にぴったりだった。とはいえ、5人の唐服の色に関しては事務所側から特に要求は提示されず、全て制作チームに任せてもらえた。
木村氏が「夜空のムコウ」の伴奏でギターを弾くことになったが、何度も打ち合わせを繰り返した上で決まったという。「SMAPの事務所側からはギターのメーカー、型番、色、弦の硬さまでも詳細なオーダーがあった。」

1月11日正午 ~昼食はパスタとサラダのみ~

「番組収録会場である上海国際体操センターに来る前、SMAPはガーデンホテル(花園飯店)で昼食を取った。5人とも98元(約1300円)のセットを食べた。パスタとサラダに飲み物というセットだ。事務所側はホテルの24階を借り上げたが、それは同じ大きさ・同じ向きの部屋を5つ用意するためであり、また安全性と利便性を考えた上のことである。ホテル側も丁重にもてなし日本人のホテルスタッフもつけていた。」

1月11日午後 ~真新しい7人乗りのフォード車に乗って~

「SMAPが収録現場に着く前に、飯島マネージャーは先に現場に到着していた。入口では黒いマイバッハの高級車の周りにファンが群がっていたが、こちらは飯島氏用の車でSMAPは後から来た白い7人乗りのフォード車に乗っていた。これらは上海制作側が特に手配したもので、フォード車の方は納車されたばかりの新車だった。」

「SMAPの一行は合計19人で、5名のメンバーに5名のアシスタントで10人を占める。5名のアシスタントはきちんとしたスーツを着て、それぞれがメンバーの身の回りを助け、荷物を運んだり、飲み物を持ってきたりとこの上なく細やかである。アシスタントたちは全員男性であるが、非常に周到な気配りができる。」

1月11日夜 ~ファンが送った花を胸に差して~

「SMAPが「夜空ノムコウ」と「Shake」を歌うときは白いジャケットを着ることになっていたが、スタイリストが少し衣装が単調だと思ったところ、ちょうどVIPルームに花束があった。その花束はファンがプレゼントしたものだった。スタイリストは花束から5つの花を取って、5人のジャケットの胸に差した。香取氏の黄色いバラが一番大きかったが、木村氏の青い花が一番目立ったかもしれない。もしファンがこのことに気付いていたらとても喜んだに違いない。」

1月12日正午 ~ワンタン、春巻、葱油餅を急いで食べる~

「翌日午前10時、SMAPは上海電視ビルのスタジオを参観していた。40分後には車に乗って虹橋空港に向かわなければならない。空港VIPルームに着くのは11時過ぎになる。このときSMAPのメンバーは皆お腹が空いたと言っていたが、午後1時過ぎのフライトなので、きちんとしたレストランに行くには往復で40分はかかるので間に合わない。そこで制作スタッフは車を走らせ付近を回り、どうにか悪くないレストランを見つけ出して個室を予約した。中居氏と木村氏が乗った車が先に着き、その後残りの3人が乗った車が到着した。スタッフが彼らのために注文したのは、ワンタン、春巻、高菜と豚肉の麺、葱油餅(中華風チヂミ)といった、よくある料理ばかりだったが、SMAPは「美味しい!美味しい!」言って食べた。春巻が特に好きなようで、辛い味付けにして食べるのが好きなようだ。葱油餅(中華風チヂミ)を誰かが食べていたとき、(この料理はネギが練りこまれただけの薄い焼き物なので)、不思議そうに「これは具を入れるのを忘れたの?」と聞いていた。」

1月12日午後 ~飛行機まで歩いて上海を去る~

「大急ぎで食べた後、SMAPは時刻どおりに虹橋空港に到着した。飛行機とVIPルームの間にはデッキがなかったが、飯島マネージャーは「それほど遠い距離ではないから歩いて行く」と言い、皆を連れて歩いて行った。別れ際に飯島マネージャーは改めて東方衛視の制作チームに感謝を述べ、SMAPのメンバーも全員が起立して深くお辞儀をし、とても礼儀正しい。聞くところによると、大きな荷物以外は搭乗する際にメンバー各自が持ち、スターぶったところは全くなかったという。」

~ インタビュー 上海のどんなところが好きですか ~ 



記者:木村氏以外は上海に来るのは初めてですよね。上海の印象はいかがですか?

稲垣:去年上海万博の際に行くはずだったのですが、行くことができませんでした。(※上海万博で公演をする予定だったが中止になった)今日は空港に着いてからホテルに行き、すぐに収録会場に来たので車中からきれいな建物を目にした程度なのですが、チャンスがあればもっと上海のことをよく知りたいです。

記者:7年連続で紅白歌合戦の視聴率トップ、今年は4年目のトリですね。

中居:紅白に対しては責任があり、僕たちもとても重視しています。今年も良い視聴率を得られてファンに応えることができたので嬉しく思っています。今回上海に来て、たくさんのファンに会えて感激しています。

記者:今回は上海の大晦日番組(日本の紅白に該当する特番を「春節聯歓晩会」といい、“春晩”と略称される。)のトリですが、どんな心境ですか?

稲垣:デビューから20年が経ち、日本の紅白には何度も参加していますが、毎回とても緊張します。今回は初めて上海の大晦日番組に出演するのでもっと緊張しています。

記者:去年の北京コンサートは大成功でしたが、いつ上海でコンサートを開きますか?

草なぎ:中国でコンサートを開くのを楽しみにしていましたが、紆余曲折がありコンサートができなくなったこともありましたが(※2010年上海コンサートが中止になった)、去年やっと夢がかないました。会場のみんなが日本語で一緒に歌ってくれたのを見て、とても感動しました。早く上海でもやりたいです。

~ “スーパーグループ”SMAPと中国のつながり ~

2011年3月18日 SMAPの初の中国語曲「世界で一つだけの花(世界上唯一的花)」が中国の携帯電話会社である中国移動通信(CHINA MOBILE)から配信される。

2011年7月5日 SMAPの中国大陸初のアルバム「We are SMAP!」が発売。好セールスを記録。

2011年8月30日 SMAPの2曲目の中国語曲「夜空ノムコウ(夜空的彼岸)」リリース。

2011年9月16日 SMAPの初の中国公演が北京工人体育場で開催される。林志玲(リンチーリン)がゲストとして登場。

2012年1月9日 湖南省のテレビ局主催のオーディション番組「校花蓮城決」開催発表会で、SMAPがイメージキャラクターになることを発表。

2012年1月12日 東方衛視の2012年大晦日(※農暦の大晦日)特番の収録のため上海来訪。

 (以上、記事の内容です。)


SMAPの初の中国語曲は携帯電話キャリアからの配信がスタートだったそうです。携帯キャリアのサービスを通じた新曲のダウンロード配信は中国では一般的なことなのでそんなに驚くことではないですが、なるほど、そうだったのか・・・と思いました。

記事の中に「经纪人饭岛」(飯島マネージャー)という言葉が何回も出てきて、強いリーダーシップが伺えます。

上海行の最後の方に「春巻が特に好きなようで、辛い味付けにして食べるのが好きなようだ。」という記載があるのですが、カラシかラー油をつけたのでしょうか。
そういえば中国では春巻を食べるとき、カラシはあまりつけません。そのまま食べるか、広東風だとやや甘いタレをつけて食べることが多いです。
中国人のスタッフは日本人が春巻にカラシをつけて食べているのを見て、珍しいと思ったのかもしれません。
コメント (4)
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