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台風の最大風速を力(風圧)に換算。窓ガラスの設計荷重は、風速48m/秒だと。

2019-10-11 19:00:24 | コラム

大型台風19号が接近しているが、最大風速70m/秒と言われても、被害の実感が沸かない。力(風圧)に換算してみる。

調べて見ました。

1.朝日ガラスのHPより

東京23区の2階建てでは、ガラスは1290N/m2(約130kg重/m2)の設計だと。

これは、下の式で、C=1として、V=48を代入した数字だ。
0.56×1×48×48=1290となるので。

窓ガラスの面積は、1m2より大きいとは思うが、
ガラスの上に、体重130kgの人が乗ると、割れる、ということだな。

風圧(N/m2)=0.56C×V×V

係数C=0.56(台風の時)、V=最大風速(m/秒)

係数Cは建物の形状や部位、空気密度によるそうで、0.5〜1だと。
流体力学で、ミクロ的には計算するのだろう。
粘性とか、丸とか四角とかの形状の抵抗とか、
風の当たる角度だとか要因はいろいろあるんだろうが、実際はこの係数Cは風洞実験で決めてるそうだ。
台風でC=0.56というのは、風速にむらがある、ということだろうか。

都内23区では、係数C=1として計算すると、V=48m/秒で130kg/mだと。

だから、最大風速70m/秒の台風がまともに来ると、C=0.56とすると下の計算から

ガラスが簡単に割れることになる。

また式からわかることは、風速Vの二乗に比例しているから、
V=15の時より、V=30の時は、風圧は4倍に
V=60の時は、16倍になると言うことだ。
すごい。

 

台風時のC=0.56で計算してみる。

V=15m/秒の時、0.56×0.56×15×15=70.56N/m2=7.2kg/m2

V=20では、0.56×0.56×20×20=125.4N/m2=12.8kg/m2

V=30では、0.56×0.56×30×30=282N/m2=28.8kg/m2

V=40では、0.56×0.56×40×40=501N/m2=51kg/m2

V=50では、0.56×0.56×50×50=784N/m2=80kg/m2

V=60では、0.56×0.56×60×60=1129N/m2=115kg/m2

V=70では、0.56×0.56×70×70=1537N/m2=157kg/m2

 

これに表面積m2をかけると、働く台風の力がわかる。

人の断面積は、だいたい1.6m×0.4mとして、0.6m2。

体重60kgの人は、60/0.6=100kg/m2の風圧で吹き飛ぶから、風速V=50m/秒かあ。

今回千葉県で屋根が飛んだが、どうだろか。

風向きによるが屋根の面積5m×2m=10m2、風速60m/秒とすると、115×10=1150kg。屋根の重さがこれより小さければ、屋根が飛ぶ、と言うことになるのだなあ。

 
傘なんか軽い割に面積あるから、
半径0.5mとして、0.5×0.5×3.14=0.8m2、風速V=20で12.8kg/m2だから、0.8×12.8=10kgの風の力が働く。
お米10kgと同じだから、壊れるわけだし、吹き飛ぶんだなあ
 
天気予報で、風速15mとか言われても、実感沸かないから、試算してみた。
簡単のために、

 V=20で13kg/m2だけ覚えておいて、V=30で2倍、

V=40で4倍ぐらい覚えておこうかな。
 
2.電線
電線も風圧を受けるから、風圧×電線の直径×電柱間の長さ、の力が電柱に働いて、電柱の高さで横に曲げモーメントが働いて、地中の支える力だとか、電柱の耐力だとかで、折れたり、倒壊するわけだ。
電線の自重は、地面に垂直に働く力と電柱を引張る張力があるが、風力だけを考えてみる。
 
電気技術の第32条には、電線や電柱などの支持物は風速40m/sの風圧で倒壊しないように、また人家が多く連なる場所ではその1/2の風圧に耐えるように、と書いてある。
それ以上の風が、台風や突風で吹いたら、倒壊する可能性大ですね。

たぶんこの辺りの基準は、伊勢湾台風(最大風速40m/ s)なんでしょうね。
いまは、変わったよね。
変えるとなると、寸法が大きくなるから、支持物から何から何まで全部やり変えですが。

風速40mで980Pa(パスカル=N/m2)=100kg重/m2、都市部の住宅密集地でその1/2の490Pa=50kg重/m2を基準としている。
また雪の凍り付きで+0.3倍の風圧を考慮している。
雪が電線に凍りついた時の重みで、電線が引っ張られると。

上のガラスの計算式でV=40を比較して見ると、だいたい甲種C=1、乙種の都市部C=0.56(またはV=30)としているようだ。
電線の直径は電験試験問題に6.6kV11.5mmとあるから、電線1 m当たりとすると
0.0 115m×1m×980N/m2=12N=1.15 kg重/m。
これに電柱間の距離をかければ、力がでる。
100mならば115kg重の力で
電柱に風が水平方向に。
とにかく風速V=40が風圧の最大設計荷重と言うことだ。

電柱とかの支持物については、安全率1.2、1.3とか、強いもので2が規定されている。
千葉のように風速が60m/sと強くなれば、倒れることもあるわけだ。
 風圧は風速の2乗に比例するから。

何か少し見えてきた気がする。

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