昔々とある鉄道会社のお話です。
その鉄道会社では、今では見かけなくなったふる~いタイプの信号機「腕木式信号機」を使っていました。
「腕木式信号機」とは
こういう信号機ネ。
この信号機ももちろん「
停止信号」と「
進行信号」が現示されます。
ご存知の人もいらっしゃるかと思いますが、昼間は左側の赤い羽根が水平だと「停止」斜め45度に傾くと「進行」という現示になります。
夜間は右側の色付きレンズの部分が光るように灯が点いています。
この信号の「進行」「停止」は駅員が取扱っていました。
ある日の夜の事、とある駅のお話です。
その駅では列車の行き違いを行うため駅員が信号の取り扱いを行っていました。
時刻はその交換が行われる頃、定刻通り上り列車が駅構内に到着しました。
駅員は当時行われていたタブレット方式のため、通行手形のようなタブレットを受け取りに上りホームへ向いました。
運転士からタブレットを受け取りしばらくすると少し遅れて下り列車が駅に入ってきました。
駅員は次に下り列車の所に行きスタフを受取り受け取り、換わりにタブレットを渡し信号を切り換え下り列車を発車させました。
次に最初に到着していた上り列車の信号を切り換えます。
事件はここで発生したのです
なんと!上り出発の信号機を切り換えた瞬間、左側の赤い羽根が「バキッ
」と千切れて落ちて線路脇の土手の下まで
落ちってしまったのです。
何十年と雨風に打たれ毎日信号の切り替えの度に羽は上下、やはり脆くなってきていたのでしょう。
信号を換えた駅員もビックリですが、運転士もビックリです
幸い
夜と言う事もあり列車は無事に発車することができましたが、駅員さんは急いで施設担当者に連絡して羽を付け替えてもらったそうな。
長い前説は余分な部分が多くありますが、腕木式信号機ならではの出来事でした
そして何故一番上に折れて短くなった腕木の羽の画像があるのか
それは私以外誰にも知らな~い事
最後に再び付け加えますが、これはとある鉄道会社の昔のお話です