あるく あかるく

健康長寿 めざしましょう

こんな場所にセミの抜け殻が、その意外な理由とは

2016-07-26 06:25:52 | 日記
幼虫の決意

 余り陽が届かない森の中でこの花は目立ちます。
きれいに染まった紫色をした物もあれば、少し薄くなってピンクに近い物、更には
色が抜けてほとんど白く見える物まで花の色にはかなりな幅があります。
これが生えていると、何が潜んでいるか分からない鬱蒼とした藪でさえも、少し
ばかり秩序ある世界に見えて来ます。

 毎週火曜日はウォーキングの途中で見かけた山野草を取り上げていますが、今週は 
キジカクシ科 ヤブラン属 ヤブラン です。

 夜明け前、世界が一番暗い時。
幼虫は一心に土をかき分け地表を目指していました。
長かった地中での暮らしも今日で終わり。
羽を身にまとい大空を駆け巡る日を迎えたのです。
 地上に出たら近くの木に登ってかぎ爪を掛けて体を固定する。
やがて背中が割れて脱皮が始まる。
狭い身体から抜け出したら殻を捨てて舞い上がるのだ。
 一連の動きは本能が教えてくれるので迷いも心配もありません。
ただひとつだけ、幼虫には本能では無くて長い間温め続けて来た自分の考えがありました。

 オレは武骨な木の肌からではなく、きれいな花の上から飛び立ちたい!
長かった闇の中での暮らしから一転して、光の世界に飛びたつにはそこが一番適した
場所に思えたのです。
 ところが地表に出るとそこは森の中。
樹が生い茂るばかりで花など見当たりません。
付近を探し回って漸く見つけたのは思い描いていた赤や黄色をした大きな花ではありません。
細い茎の先に紫色の小さな花が集まった1本の花穂でした。

 頭に描いた花とはかなり違ってはいますが仕方ない。
不安定に揺れ動く細い茎をよじ登り、花穂のてっぺんまで這いあがり、その先端に鎌の様な
かぎ爪をしっかりと食い込ませました。
 暫くすると背中が割れる乾いた音がしました。
窮屈な殻から漸く抜け出た体にはクシャクシャに縮んだ羽がありました。
時間を掛けてそれを広げると夢にまで見た大空が透けて見えました。
 幼虫は今蝉になって、大空に飛びたちました。

滅多に見ない光景

 細長い艶のある緑の葉がまっすぐに伸びていますが、自分の重さを支えきれずに先端は
下を向いてしまっています。
そんな幾本もの葉の間からは紫色の3,4ミリの小さな花を一杯に付けた花穂が立っています。
 その先端にセミの抜け殻が着いている珍しい光景を目にしました。
大抵の蝉は1、2メートル樹を上ってそこで脱皮をします。
高さがせいぜい30センチしかないヤブランで間に合わせるとは、最初見た時はかなり
手抜きな蝉に思えました。
 しかし太い樹と違いヤブランの茎は足場にするには不安定な場所。
敢えてそこを選んだのには特別な理由があった様に思えてきました。
 ヤブランの花を見ながら、意外な所に脱ぎ捨ててある殻の主に思いを巡らしてみました。
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焼酎とチャーシュー麺とウォーキング

2016-07-25 06:20:17 | 日記
質問です

 ある企業の広告に「摂取カロリーの60%は糖質。あなたの好きな食べ物に驚きの量が」
そしてこんな質問がありました。
「白米150g、パスタ160g、チャーシュー麺230g、ショートケーキ110g、
糖質が一番多いのはどれ?」
 無類の粉物好きの私に対して挑戦的な広告です。

 毎週月曜日は専門知識を全く持たない私がウォーキングを通じて健康長寿を目指すお話です。
今週は「おいしく食べて呑む為に歩き続ける」です。

 暑い日が続いていますが汗をかいた後の冷えたビール、正確には我が家はビール味の
アルコール飲料ですが、たまりませんね。
暑いと言っては飲み、当然の事寒くなれば、冷えた体に熱燗が滲みる~、と言いながら
これまた呑みます。
 更に私、呑みながら食べまくるので慢性的な摂取カロリーオーバー状態です。
いつまでも美味しく呑んで食べていたいので、ウォーキングは欠かせません。

 食べ過ぎ呑み過ぎは体に様々な負担を掛けます。
真っ先に思いつくのは血糖値の上昇です。
 炭水化物の大食いは糖質が多過ぎて血液中のブドウ糖が過剰になり、糖尿病の発症が心配です。
また本来体内でブドウ糖にならない筈のアルコールも、飲む事で肝臓にあるグリコーゲンを
ブドウ糖に分解するので、結果として血糖値を押し上げてしまいます。
加えて多くのお酒には糖質が含まれているのでそれによる上昇も見逃せません。

忘れていました、答えです

 ではウォーキングは美味しく飲み食いを続ける為にどんな働きをするのでしょう。
歩く為には筋肉を動かしますが、その時エネルギーが必要になります。
エネルギーはブドウ糖から作られるので、それが消費されて血糖値が降下します。
 更に別の効果もあります。
ウォーキングするとインスリンの働きが活発になって感度が高まります。
インスリンが活性すればブドウ糖の代謝は更に促進されます。
 毎日続けられるウォーキングは、私の様な大食いの大酒呑みには最適な運動なのです。

 今日は何を呑もうかなと考えるのは、酒飲みにとって至福の時間です。
先ずはビール、次に何を選ぶかはその日の気温とつまみ次第。
 長野県は日本酒を飲む量が新潟、秋田に次いで3番目に多い県です。
旨そうな魚があれば日本酒ですね。
脂ぎった肉が出た日はバーボンです。
時に酒の香りを楽しみたい気分になったら芋焼酎。
何は無くとも酒だけは切らしません。

 おりしも面白い話がYAHOOニュースに載っていました。
「鹿児島大学院の研究チームは芋焼酎に血糖値の抑制効果がある事を証明した」そうです。
日本で一番焼酎を飲んでる鹿児島らしい研究です。
焼酎ばかり飲むので日本酒やビールの摂取量は全国最下位だそうです。
 酒の話題に夢中になって冒頭の広告の答えを忘れていました。
正解はチャーシュー麺。
他の3つのメニューがいずれも糖質量51~55gなのに対し69.7gとずば抜けた多さです。
 迷う事無くチャーシュー麺を選ぶ私、やはりウォーキングは欠かせません。
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日曜日は川柳の日

2016-07-24 06:20:49 | 日記

 先週から始まった新シリーズは「日曜日は川柳の日」です。
如何でしょうか?
では今週の愚作の披露です。

<国を挙げてのドーピング 邪魔する奴は だまっテロ>

 明日からの予告編です。
25日(月)大食いの大酒のみ、健康は大丈夫?
26日(火)発射台になった花
27日(水)ホタルの餌が増えて来ました
28日(木)同じ鳥でも3つの付き合い方
29日(金)プロレス話、今週は遠藤幸吉
30日(土)極々小さな疑問を取り上げます、今週は

 毎日歩いて毎日欠かさず書いて、来週も身体と頭に刺激を与え続けますので
お楽しみに。

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ヒイラギの棘と脳みそのしわ

2016-07-23 06:33:25 | 日記
変わった形

 ふと見た樹の葉が何だか何時もと違って見えた。
今までは気のせいかな、で大抵済ませていましたが、最近は面倒がらずに違いを観察しよう
と思っています。
違いが分かっただけで満足する場合も多いのですが、もう一歩進んでその理由を探ろうと
する気まぐれも、たまにですが出て来ました。
 これまで関わりの薄かった物に、これからはうるさい位こだわってみよう、そんな風に
思っています。

 毎週土曜日は生活の場面で感じた極々小さな疑問を取り上げていますが、今週の疑問も
実に小さなものです。
「ヒイラギに変な形の葉を発見、こりゃ何だ?」

 先日スーパー銭湯の露天に浸かって、ごくらく~、と体の奥底から漏れ出て来る満足の
ため息を吐き出していた時、植え込みのヒイラギの葉に異変を発見。
トゲトゲした葉の中にのっぺりとした普通の形をした葉があるのに気が付きました。
 よく見ると一本の枝でも先の葉はのっぺりしていて、根元の方にはトゲトゲしたお馴染
の葉が着いています。
更に観察すると丸ごと一本全ての葉がのっぺりの物もありました。
 風呂の温度が何らかの影響を与えているのか、はたまた病気か奇形か、何にしても変な
物を見つけてしまいました。

ヒイラギからの伝言

 帰宅後に調べると実にあっさりと「ヒイラギの老木には鋸歯を無くした葉が増える」と
ありました。
ナルホドお歳を召した樹だったんですね、それで納得しましたが次なる疑問が。
 そもそも何でヒイラギにはトゲがあるの?
これまた調べると実に簡単に「野生のシカなどに食べられない様に防御している」と
ありました。
観察によると若い樹でも根元から2、3メートルまではトゲのある葉で、それより高い場所
ではトゲの無い葉が生えている事があるようです。
そうですか、一件落着です。

 日本には節分にイワシの頭とヒイラギを玄関に飾り厄除けにする風習が伝えられています。
鬼はイワシの臭いとヒイラギの棘が苦手なんだそうです。
 一方西洋でもクリスマスの飾りつけにはヒイラギが使われています。
国は違えどもヒイラギには特別な思いを込めています。
 そんな背景があるから当然の事、違う場所に生えていてもそれは同じ種類だと思っていました。
ところがこの2つのヒイラギ、全く違う種類だそうです。
日本の物はモクセイ科、西洋の物はモチノキ科に分類されていると言います。
そんな事全く知りませんでした。

 歳を取るにつれ少しずつトゲがとれて次第に丸くなって行くヒイラギの様な生き方。
それは「嫌われない年寄り」を目指す上でとても大事な事です。
 更にもうひとつ、私はヒイラギから学びます。
葉っぱの棘の有る無しに気付ける内はまだまだ頭は丈夫。
何時までも周りの変化に気を配れよと。
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25位、猪木新殺法を予告するも不発

2016-07-22 07:00:08 | 日記
開幕戦の生中継

 謎に満ちた猪木のインタビュー記事を読んでしまったので、疑問が頭から離れません。
答えを模索し続けて2週間、漸く待望の新シリーズの開幕の時を迎えました。
外人レスラーの親分格ザ・デストロイヤーと我らがヒーローアントニオ猪木のタッグマッチ
での激突です。
 果たして猪木が発した謎の答えは如何に?

 毎週金曜日は「甦れ!金曜8時の昭和のプロレス」と題して当時のテレビ中継で思い出
に残った30の場面を取り上げています。
今週は第25位「ジャンピング卍がでないまま試合が終わった瞬間」です。

 1969年9月26日後楽園ホールから日本プロレスのダイヤモンドシリーズ開幕戦
が生中継されました。
猪木は吉村道明と組んでデストロイヤー、ベン・ジャステス組と対戦しました。
 試合は1本目をデストロイヤーが滅多に見せないアルゼンチン式バックブリーカーで
吉村からギブアップ、2本目は猪木がジャステスを体固め、決勝の3本目は時間切れの
引き分けに終わりました。
 その瞬間、中学生だった私は疑問が解けずに途方にくれてしまいました。

そんな事は忘れて引退

 当時の週刊ファイト(プロレス専門週刊紙)にダイヤモンドシリーズに賭ける猪木
の意気込みが掲載されていました。
「正面から行ったのではデスト相手に卍固めは難しいだろう、だから意表を突く作戦を
考えている。
例えばヘッドシザースから入るとか・・・」
 この一言はプロレス小僧の延髄に稲妻の様な衝撃を与えました。
「ヘッドシザースからどうやって卍固めを掛けるのだろう」と。

 ジャンプして自分の足を相手の首に巻き付けて倒す技をヘッドシザースと言います。
猪木はこの技を仕掛けながら必殺卍固めに移行すると言ったのです。
一体どうやって二つの技を繋げるのだろう、プロレス小僧は頭を捻りました。
「ジャンプして左足の膝の裏を相手の首の後ろ巻き付けて体重を掛ける、すると相手は
前傾姿勢になる、前に倒れ込んだ相手の首に掛けた足はそのままに右足を相手の左足に
フックする、次に左手で相手の右腕を捻り上げる、すると猪木必殺の卍固めが完成。
これぞジャンピング卍固めだ!」

 その瞬間を見逃さないぞ、と45分3本勝負をトイレも我慢して見続けました。
そして時間切れを知らせるゴングの音。
とうとうジャンピング卍固めは披露されませんでした。
 がっかりする気持ちを上回る大きな疑問が残りました。
「果たして自分が想像した掛け方は正しかったのだろうか」
 プロレス小僧は勉強には不熱心でしたが、ことプロレスに関しては無類の探求心を
見せました。
しかしこの疑問の答えは得られなかったのです。

 猪木は長きにわたるプロレス人生において、ジャンピング卍固めなる技は一度も使わ
ないまま現役を引退しました。
恐らく気まぐれで発しただろう一言は、長い間プロレス小僧の心に大きな?として
残ったのでした。

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