私は交通事故被害者だ。
しかも、適切な補償ももらえていない上、長年髄液漏れを見逃され続けてきた悲惨な事故被害者だ。
適切な後遺障害認定さえなされず、泣き寝入り状態の交通事故被害者だ。
だから、交通事故のニュースが流れるたび、どうしたら、交通事故が減らせるのか、
いつも考えてしまい、被害者や遺族のことを考え、今までもひどく心を痛めてきた。
4月は、悲惨な交通事故が何度も起きて報道されていた。
4月12日には、桜が咲く、京都の祇園で軽乗用車が暴走し、18人がはねられ、
運転者も含む計8人が死亡した。
運転者は30歳で、過去に交通事故で脳外傷を負って以降、最近意識を失う発作を繰り返していたようだ。
外傷性てんかんの発作だったのだろうか?
交通事故での怪我人が、怪我から立ち直り、社会復帰して必死に働いていたのに、
症状を軽視したまま運転し続けた結果、
自分もろとも他人の命まで奪ってしまうことになったとしたら、
悲惨きわまりない。
4月23日には、京都市 亀岡で、通学途中の小学生と保護者計10人がはねられ、妊娠中の保護者と胎児と通学途中の子供が亡くなった。
運転していたのは18歳の少年で、借りた車を無免許で、仲間と乗り回し、夜どうし運転していて居眠りをしたという。
友達と繰り返した末に、事故を起こしたようだ。
4月27日の朝には千葉県館山市で、路線バスを待っていた小学生の列に軽自動車が飛び込んだ。
4月29日には、金沢市から、東京ディズニーランドに向かっていた夜行バスが、
関越自動車道上り線、藤岡ジャンクションで、防音壁に衝突し、38人が怪我をし、7名が死亡した。
報道されないだけで、
まだまだ毎日毎日悲惨な交通事故は全国で起こっているはずだ。
報道されている交通事故は、全体の事故のほんの一部にすぎない。
これらの一部の重大事故のニュースを見ていて私は思った。
それは、
重大事故を引き起こすのは、何もてんかん患者さんだけではないってこと。
持病がない健康な大人でも、
若者でも、
「眠気」という、運転中「意識を失う」ことが起こるってこと。
つまり、
持病がある人もない人も、
自分の睡眠時間や睡眠リズムや体調管理がなっていないと、
誰でも大事故を引き起こしかねないってこと。
そんなことは当たり前のことだけれど、
健康で持病のない人たちは、そのことを忘れがちだってこと。
持病のない人たちは、
自分だけは、そんなことは絶対起こさないって、
過信しがちだってこと。
そして、
てんかんなど、
運転に支障がでかねない持病のある人ばかりを、白い目で見がちだってこと。
でもね、
本当は、持病があろうが、なかろうが、
ハンドルを握るものは、誰でも、
自分と人の命がかかっていることを常に意識し、
自覚しなければならないってこと。
自分と他人の命を守るために、
常に最善を尽くさなければならないってこと。
そのことが、あたりまえすぎて、
皆が忘れがちだってこと。
今回の数々の悲惨な交通事故の報道を見て、
私はそんなことを思った。