最終患者だったから居座って色々と話しをしてもらったんです。書いとかないと忘れるけど長すぎ
花友だちは読まなくてもいいよ~。
まずは壊死体積率。
各医療機関で数種類ほど壊死の大きさを測定する基準や言葉があるようですが、広島大学では壊死体積率(Steinbergらの手法)であらわします。これはある意味、骨髄移植をするなら認定基準にあるような病型分類より大切かもしれません
病型分類ってMRIならスライスの場所によって見える範囲が違うし、レントゲンでも角度によって見えにくくなったり…つまり2次元での判定基準なので誤差があるのだ~。といっても病型分類がダメなあらわしかたということではありません!壊死の診断を受けると医師は(特にステロイド性の患者などへ)ごく普通に壊死範囲が広いとか大きいと言います。大きい大きいと言われて凹んだりオロオロするわけなんですが一口に“広い・大きい”と言われても何を基準に言っているのかはマチマチ
特に症例経験の少ない医師の言葉は信じちゃダメ。
非常にアイマイな言葉だから医師と患者の認識や印象に差ができます。そういう意味でも病型分類は、簡単に画像から判定でき基準が患者にも分かりやすく世界的にみてもすぐれた分類です。
アタシは今月、特定疾患の更新申請に使う書類を見て“おや!? ”と思ったんです。
今まで病型分類は、左右共にC-1だったのが今回は右:C-2・左:C-1になっていました。
「壊死範囲は初期に固定されるものだから病型分類が進むなんてありえないのに…」と思いつつも壊死が広がったのか?と大ショック。結局これは書き間違いとか誤診とかの問題とは違って、病型分類をするうえでの問題点がたまたま表れただけ。アタシの右骨頭はもともとC-1かC-2か微妙なタイプと言われていて複数の医師が「どちらともとれるけどC-1かな~」と言っていたんです。だから今回はたまたま医師が見た画像がC-1よりもC-2に近く見えたということなんですね
なるほど。
前置きが長くなっちゃった。壊死体積率の話しでした。これは正面画像と側面画像の壊死の広さを掛け算するんだそうです
…ナンノコッチャ。
分かりやすく説明すると正面の画像で壊死範囲が半分あったとすると正面は50。側面の画像で見ても半分壊死していたら側面も50。アタシ的には前も横も50なら壊死体積率は50%でしょって感じなんですが、正解は壊死体積率25%とのこと。
ちょっと率であらわすと少なく感じるウレシイ表し方ですね
そう思うのがアタシがアホだから~??
しかしコレで疑問が解決。ある雑誌に記載されていた病型分類と壊死体積率がイメージ的に一致せず、ずっと疑問に思ってたんです。C-1及びC-2の方の壊死体積率が5~36% となっていました。不思議な数値だと思いませんか? 5%って少なすぎる気がするし、だいたい5~36%って極端な開きがとってもヘン!
理数系の頭をお持ちの方は分かりやすいみたいですね。例えば正面25×側面20なら5%で、正面60×側面60なら36%という…体積率パーテンセージの摩訶不思議。
正面と側面の壊死面積をどうやって出したんだ?? とか断面の中心は何を基準にしてるんだ?? という質問にはアタシ答えられませんのであしからず
でも一番アホだったのは自分の壊死体積率を聞き忘れて帰ってしまったことでしょう
ちゅどーん。正確な数字は(書類が無いから)後で~と言ってもらってたのに長々と話しをしているうちにY崎先生もアタシもケロっと忘れてしまったのでした…。
さて次は
ビスフォスフォネート療法についてです。
期待をこめて(↑)文字を大きくしてみました
なかなか良い結果がでているようです。
舌咬みそう何じゃそりゃ!? ですね。薬物治療になります。
たぶん骨壊死の患者さんのなかには「効くかどうか不明だけど~飲んどいて!」と骨粗鬆症予防薬を処方されている方もいらっしゃることと思います。私も壊死に効けばウレシイし純粋なステロイド骨粗鬆症の予防のためもあり服薬を続けています。処方を受けはじめた時点でアクトネルとボナロンの製薬会社に壊死に効くデーターがあるのか問い合わせしましたが、そんなデーターは無いとそれぞれ回答をもらっていました。
ところがついに良いデーターが発表されましたぁ
ビスフォスフォネートと総称して呼ばれる骨粗鬆症予防薬にはアンドロネートと呼ばれる系統のものがあります。このアンドロネート(5mg/1day)をION患者へ2年間投与した結果、骨頭圧潰つまりステージの進行を予防できているのです!
投与群:14関節中 圧潰進行なしに対して、非投与群:12関節中 圧潰進行5関節あり。
どちらの症例も病型分類は記載されていませんでしたが(病期分類は2~3-Aのようです)、非投与群は2年で42%に病期(ステージ)の進行があったということは驚く結果です。しかも投与群は進行した症例が1例もない!
アンドロネートには強力な骨吸収抑制作用があるそうです。アタシの手持ちの資料には色々と詳しく書かれていますが、理屈がわからないので詳しくはアップしませーん。だって説明できないんだもん
使われている用語も分かんないの。
とにかく今まで大腿骨頭壊死症に薬物治療は効かないと通説のように言われていたわけですが、認識をあらためる必要がありそうですね。もっともこの研究の結果によると、残念ながら骨壊死部への直接的な治療効果は無かったそうです。しかしアンドロネートを服薬することで、壊死部分の周りの骨吸収反応を抑制し圧潰の進行を防止する作用があるのではないかと考えられているようです。要するに「壊死が縮小したりはしないけど圧潰には予防効果がある」ということなの♪
「骨頭を潰さない&潰れても進行させない」ということは関節温存を望む患者にとって重要なことになります。骨頭を保護し股関節の変形を予防することは痛みや歩行状態に直結し今後の治療方針にもかかわりますから。
この研究のさらなる継続を望みます。
10年たって結局ほとんど潰れました
なんてことになるかもしれませんけれど。でも10年骨頭が潰れず持つなら若年の壊死症患者には朗報なのよね。今後の発表に期待していきたいと思います。大阪大学医学部付属病院・整形外科から発表された臨床研究の成果でした
アンドロネート(一般名)と呼ばれるビスフォスフォネート製剤は、保険適用で処方されますから気になる方は主治医へご相談を
アンドロネート系の薬はボナロンとフォサマックになります。他にもあるかもしれません。
ただしこの系統に限らず骨粗鬆症予防薬は飲み方がメンドウで副作用もあり劇薬指定されたりしているビミョーな薬
一度飲みはじめると中止の決断に迷うしズルズルとほぼ一生服薬なんてことにもなりかねませんから医師とはよく相談なさってくださいね。別にステロイドと違って飲むのをやめたからといってショック症状はでません
常習性もありません。たんに服薬を止める時の気分的な問題だけでーす。
アタシは病院の取り扱いの都合でアクトネル(アンドロネートではありません)→ボナロン→フォサマックと薬が変更されています。今はフォサマック35mg(週一服薬タイプ)にしたところです。朝食を食べてしまい何度か服薬できなかったことがありまして…。
自分が経験したせいもありますが、胃腸系弱い方はご注意を
必ず服薬手順を守ってくださいね。水道水(ミネラルウォーターで飲むと効きません)は多目のほうがいいですよん。
※ビスフォスフォネートについて副作用情報が新しく出るらしいです。2008-1-8 追記
(2008年1月4日 読売新聞) ←服薬中のかたは目をとおしてみてくださいね。
そんなこんなで色々とお話しがきけご機嫌なアタシなのでした
あとは再度聞いてみた壊死の再発&壊死範囲の拡大について。現時点では「ありえませんね~
」とのこと。ステロイドの継続治療についてもプレ換算20mg/1日程度なら問題ないそうです。体重の増加には注意しましょうということでした。ただ過去の1日最大投与量を越えた治療が必要な場合は危ないそうです。やっぱりね。
それと移植に使用したハイドロオキシアパタイトは健常骨部分ではすっかり骨になりつつあるようです。やっぱ血液がある場所は反応がはやいみたい。
長くなったので報告はコレまで~。乱視がきつくなってきました
文字がダブって見にくくなっちゃった。目をやすめなきゃ!
最後にこちら広島と愛媛を結ぶ世界一の斜張橋・多々羅大橋でーす。ボケボケだったぁ。
帰りには橋の上にこれまた銀色に輝く一斗缶が落ちていました
アタシの車は避けられたけど大型車は無理だっちゃ。てことでこれも通報しておきました。とにかく無事に帰ってこられて良かったわ~。
骨髄移植・半年たった症例の経過などについては、こちらの
「骨髄移植 ③」にまとめてみました。気になる方はご覧になって下さいね♪
予定していた
副作用被害救済制度については後日またあらためて書類がそろった日にアップすることにします。その時には国民保険への還付請求についても書くことにします。
ははは
まだ書類がそろわないのだ~。こりゃ請求できるのは8月末になるなぁ。