山本太郎参議院議員が国会の弁当に「ベクレてるんやろなぁ、国会議員に出すお弁当は」と発言した動画がネットに流れて批判を浴びている。「ベクレてる」は放射能汚染されているという意味で言っていることは、彼の立ち位置を知る者ならば、容易に想像出来る。
おそらく、彼を取り囲む環境で「ベクレてる」という言葉は日常的に飛び交っていることだろう。国会議員とはいっても、所詮議員バッチがついた衣を着た反原発活動家に過ぎないことはこのエピソードでもわかる。いまさら、彼に「風評被害」云々を批判しても、のれんに腕押しで、たいしたプレッシャーにならないだろう。
ところでこの「ベクレてる」という言葉がどれくらい世間で流布しているかを知りたくてグーグルで検索してみた。結果山本議員関連の記事ばかりが延々と続いている。少しは反原発論壇でこの言葉が「業界言葉(隠語)」として流布しているかと思っていたが、全然そんなことはない。結局山本議員の「商標」に近いといってよいだろう。
あるいは「ベクレる」という言葉はどうか。これで検索しても、出てくるのは「ベクレル」と自然に置き換わっていて普通のベクレル関連の記事ばかりだ。まるで「ベクレる」という言葉は変換ミスの如くに。
ならば山本議員が「ベクレる」や「ベクレてる」という言葉を「商標登録」すればすんなり審査が通って一儲け出来るかもしれない、なんて勝手に想像したりする。
しかし、そこは好事魔多し、「ベクレてる」の裏の意味を言い出す人間はでてくるだろう。「デマに汚染されて放射脳になる」ことの意味で。「ベクレてる」という言葉が出るたびに裏の言葉を思い浮かべてしまうかも。いや、むしろこちらの意味が一般的になるかもしれない。たとえばこんな会話。
その1、都内の学生食堂で二人の男子学生
学生A「あいつの彼女、相当ベクレてるみたいだよ」
学生B「ええ、ほんとに?」
学生A「あいつが言ってたよ。彼女のワンルームに入ったら、ペットボトルの箱が山積みになっていて、
お米の袋は『熊本産森の熊さん』と書いてあったよ、ちょうど宅配が来て見たら岡山の野菜
だってさ」
学生B「超やば!結婚したら先が思いやられるね。あいつもいずれベクレるんじゃないの」
その2、沖縄の居酒屋で店の仕事が終わって、二入のバイト女性
バイトC「今日の座敷奥の家族連れ、東京から避難したみたいよ」
バイトD「まさか避難て、あれのこと?」」
バイトC「そう、あの夫婦、ベクレてるのよ。小学生2,3年生の男の子が、いろいろしゃべってた。
冬休み杉並の友だちとスカイツリーに行きたいとか、千葉のおじいちゃんちの魚が食べ
たいとか。お母さんが不機嫌そうに『さっさと食べなさい』と急かしていたけどね」
バイトD「子どもは正直だよね。そういえばおととい神奈川の若夫婦が来てたよ。
これもベクレてたね。メニューの産地、いろいろ聞いていたからね」
バイトC「結構、関東から避難してくる家族が多いみたいね。
お母さんと子どもだけというのもわりといるけどね」
バイトD「でもあのカップル変なの!焼売をやたら注文するの、横浜が懐かしいのかな」
*当初の記事を一部変更しました。
有頂天になっている時に隠し子が発覚すること、なんてね。
また、うるしねまきさん、シナリオうまいですね。
ベクレをこじらせちゃった人たちのことは「タロってる」なんてどうでしょう?