昨日のニュースで今年のお米市場に異変が生じていることを伝えていた。一つは西日本産の人気だ。佐賀県産などの九州米が品切れだという。佐賀県の人には悪いが、これまでそんな米が市場に出て売られたのを見たことはない。食べず嫌いなのだがあまり食欲が湧かない。さらに昨年に収穫された米が非常に品薄と言うことだ。
いうまでもなく、今度の原発事故の影響で東日本の米が放射能汚染を心配して控えられていることによる。それも東北・関東に限らず米所新潟産も今年収穫される米が敬遠されているようだ。テレビで主婦のみならず大の男が九州産の米を20キロ30キロとまとめ買いしているのを見ると、非常に愕然とする。
まだ早場米の測定をしてほとんどのところが放射性セシウムが検出されず、これから本格的な収穫の時期を迎えるというのに、米市場の異変に首をひねらずにはいられない。
テレビに出ていたゲストが米の検査方法の不備を指摘していたが、検査にも限度がある。農家一軒一軒の農地を細かく検査したらきりがなく、ある程度大まかになるのはやむを得ない。
いうまでもなく米は日本の主食である。自分などは米さえおいしければ他のおかずの食も進む方である。大方の日本人はそうではないか。しかし今そんな食生活の原則を無視して放射能汚染一点の基準で米の市場が進行しているのは異常という他ない。しかも東日本でのこれまでの検査で問題ない数値であるのにもかかわらずだ。
どうしても放射能汚染の報道では必ず、若い母親と小さな子供たちが中心だ。なぜか父親の映像がでてこないのが不思議だ。そんな母親のいう言葉はたいてい「何十年後か心配」ということ。そのためには食の嗜好を犠牲にしてもいいということなのか。
これまで何度も指摘したことだが、見えない放射能の恐怖に日本人全体が翻弄されているとしか思えない。いまさら「冷静に対応せよ」といっても仕方がない。しかしひとりでも多くが現況をしっかり把握して、安易な汚染報道に振り回されないような知恵をもつことが今こそ必要だと痛感する。当然自分自身例年通り東北の米をおいしくいただきたい。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます