粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

鳩山元首相のここだけの話

2013-02-22 13:50:34 | 沖縄の虚像と実像

政界引退後,中国を訪問し売国的発言を繰り返し日本政府や世論の顰蹙を買った鳩山元首相。沖縄では優しくされ、どこか身内扱いされていると思っているのだろうか。2月17日普天間基地がある宜野湾市で講演会を行い、首相時代の秘話と本音を吐露したようだ。

鳩山氏は、普天間基地の県外移転を唱えた唯一の首相だが、それを外務省幹部によってつぶされたと実名を挙げて暴露した。さらに閣僚の玄葉外務大臣が首相の県外発言を聞いて「驚いた」と発言したことにも触れて玄葉大臣にも怒りを露にしている。

沖縄県民はこうした自分の過去の愚痴を聞いて慰めてくれると思ったのだろうか。「ここだけの話」が全開しているが、本土の人間から見れば不可解そのものだ。本土の家族も仲間も僕のことを聞いてくれない、悪口ばかり言う。分家の優しいお姉さんだけが僕のことわかってくれると泣き言を言っているようにも聞こえる。

ただ記事によると、講演会の聴衆は収容人員の半分に過ぎず、それ以前評論家の櫻井よしこさんが行った時は満席だったのに淋しい状態だったという。やはり約束を反古にした無責任さを実際の沖縄県は実感しているのだろう。しかし、お人好しの鳩山氏は、沖縄のそんな「空気」にもめげず、「東アジア共同体構想」を実現させるための研究所を立ち上げるという。本部の東京とともに沖縄にも拠点をつくるつもりのようだ。中国も米国同等の友好関係を構築しよういういわゆる「友愛外交」の実践だ。

彼の政界引退後の余暇の充足として、個人的な道楽でする分には仕方がないかもしれない。しかし、今沖縄の近海では中国側からのあからさまな挑発行為がつづいている。この鳩山氏の記事の後には、中国監視船による日本漁船の追跡活動が紹介されている。それも日本領海にまで侵入して1時間半もつけ回している。船員の話だと拿捕の恐怖を覚えたという。幸い日本の巡視船がこの漁船をガードし事無きと得た。それ以前のレーダー照射事件が記憶に新しいが、中国の挑発行為はエスカレートするばかりだ。ある意味、沖縄近海は日中間の冷たい戦場と化している。

そんな沖縄に「東アジア共同体」などと、鳩山氏は暢気に言えるものだと思う。もし漁船が拿捕されたとき鳩山氏には身代わりになって中国に抑留される気概が欲しい。まあ、鳩山さんのことだから、抑留とは思わず歓待されて中国旅行を満喫している気分でいるかもしれないが。


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