粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

舛添要一VS翁長雄志

2016-05-21 19:30:39 | 沖縄の虚像と実像

舛添要一東京都知事を巡る政治と金の問題はただ酷くあきれるばかリだ。一時は首相にしたい政治家NO1になった人物だ。当時さんざん持ち上げたマスコミにも大きな責任があると思う。それだけマスコミが彼のいわゆるタレント性に幻惑されたわけであり、同時に世論もそんなマスコミの印象操作に振り回されていたのが現状だ。

ましてや、原発問題や安保法制でタレント化した文化人や芸能人が、さも偉そうに自説を滔々と披瀝するのを世間が頭から信用するなどは愚の骨頂というべきだろう。

それはともかく、舛添知事以上に政治家の品格や資質が問題なのに全くといってよいほどマスコミでは批判が広がない知事がいる、あの疑惑真っ黒な翁長雄志沖縄県知事である。もちろん、彼の「カツラ疑惑」ではない。(髪の薄さでは、舛添知事もひけをとらない?失礼!)

舛添知事の場合は自分の私利私欲のために法律を悪用し国民や都民の税金を流用して、自分の快楽や蓄財に奔走する困った親父という感じだ。政策以前のワイドショー的醜聞といえる。しかし、翁長知事の場合は国策特に国防上大胃いに問題がある。日本を脅かしている中国に媚を売り、一方で自衛隊とともに日本の防衛に寄与する米軍の存在を疎んじる姿勢だ。これがいかに日本の国益を損ねているかは舛添知事とは比較にならない。

翁長知事は基地問題で政府と対立し裁判沙汰になっているが、裁判で沖縄を日本とアジアの「緩衝地帯」あるいは「架け橋」にすると堂々と発言している。ここで「アジア」は彼の念頭には中国本土が主要な位置を占めていることは想像に難くない。沖縄が日本の一部であることを無視して、まるで自分は独立国の王様であるかのような振る舞いだ。

彼の「独立志向」を象徴する出来事が昨年彼が国連の人権理事会で行った演説だ。「沖縄の人々は自己決定権や人権がないがしろにされている」と。当時この「自己決定権」は海外では「民族自決権」と同義語であると指摘された。その後、この演説を巡って県議会で野党から追求されたが、終始曖昧の答弁をしている。

さらに知事の「独立志向」の方向性が中国に向いていることが問題だ。知事就任以来すでに2度も訪中して沖縄の活況のために中国の経済力を当て込む執心ぶりである。

これがいかにも媚を売っているようにみえるのは沖縄に建立された2本の「龍柱」を見ればわかる。(翁長知事が那覇市長時代に建立を計画)龍は中国皇帝の象徴であり、これを形どった龍の柱を立てることはその土地が中国領地内であることを示すことになるという。

この建立には当初、国からの沖縄振興金が使われたが、県建設目的に疑念が広がり、最終的には那覇市の市税が投入された。総額3億円以上の税金であるが、この龍柱の真の建立責任者が翁長知事であることはまちがいない。沖縄がまるで中国領土の境界線内にあることを示す目的ために?

それと比べたら舛添知事の政治資金の濫用の方がかわいい?舛添知事の場合はやり方がせこくて細かい金をちょろまかしてそれが膨らんでいった感じだ。でもその総額は「龍柱1本分」にもならないかもしれない。しかも舛添知事は敵対する隣国に媚を売るような税金の散財ではなさそうだ。(ただ、新宿内の都有地を保育園ではなく韓国の学校のために貸与する知事の決定には大いに疑惑があり注視が必要だが)

それとこれもマスコミでは全く問題にはなっていないが、翁長知事の露骨な利益誘導策がある。一昨年の知事選挙で企業ぐるみで応援した県内のゼンコングループと観光業者に対して、当選したことへの破格の論功行賞を行った。沖縄県が前知事時代から新設予定だったコンベンションセンターの建設をこのゼネコングループに回した。しかも従来の建設予定地からこのグループが所有する土地に変更したという。また県の観光事業本部の運営をこれまた応援した観光業者に委任している。沖縄経済の中核をなす観光やイベント事業をこうした知事の応援企業に独占させることは、私利私欲がけでは片付けられない強欲政治家の闇の大きさを意識しないわけにはいかない。

しかし、日本のマスコミは翁長知事にはなぜか優しい。むしろ、政府の横暴に果敢に立ち向かう志の高い政治家のように持ち上げている。そこが現在のマスコミの異常なところだ。沖縄の基地前で米軍帰れと叫んでヘイトスピーチを繰り広げる「平和活動家」という名のプロ市民をマスコミが賛美するように。

ただ、舛添氏の知事寿命が見えてきたのと同様、翁長氏のそれもそれほど遅くはないかもしれない。宜野湾市長選挙で大敗し、公職選挙法違反で彼の言動が問われている。政府との裁判闘争でも配色は濃い。沖縄県民の政治意識も若者中心に変わりつつある。県民が見向きもしない龍柱が撤去されるころには…。

 

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